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補償はどうなる! 燃費詐欺 三菱自動車がゴールデンウィークも走っている(1)
http://wjn.jp/article/detail/0699039/
週刊実話 2016年5月12・19日合併号
「4年置きに不祥事なんて、オリンピックじゃあるまいし…。スリーダイヤの面汚しもいいところだ!」
三菱グループOBは怒り心頭だ。三菱自動車工業は2000年以降、五輪の開催年ごとに大きなスキャンダルを起こしてきたと言っていい。シドニー('00年)のときには凋落の原点となるリコール隠しが発覚。独ダイムラークライスラー(当時)傘下で再生を図っている最中の'04年にはアテネ五輪があり、分社化した三菱ふそうによるリコール隠しが明らかになった。'02年にこのことが原因の『横浜母子3人死傷事故(=大型トラックの左前輪が外れ、ベビーカーを押していた母子3人を直撃した事故)』など2件の死亡事故が発生したが、直後の“破綻危機”では三菱グループ各社に優先株を引き受けてもらうことで乗り切った。
北京五輪('08年)時はリーマン・ショックから業績が悪化し、ロンドン五輪('12年)の年は再びのリコール対応遅れで国土交通省から厳重注意を受けている。それ以前にも総会屋への利益供与事件(1997年)、巨額訴訟で話題になった米国三菱自動車セクハラ事件('96年)など、20年近くにわたって不正だらけの体質を自ら矯正できないまま今日に至っているのだ。
それでも再建を軌道に乗せるため金融支援で財務基盤を強化したり、軽自動車などに注力した結果、'13年には累積損失を解消している。
最近は円安の追い風もあって、'15年3月期の最終(当期)黒字は1181億円と過去最高を達成し、4000億円規模の手元資金を有するまでになった。
そして今年は五輪イヤー。まさかと思ったが、よくやく立ち直ったところで今回の不正発覚だ。主力の軽自動車で意図的に燃費性能を5〜10%高く見積もるという詐欺のような行為。同社製造の軽自動車の型式認証取得において、国交省へ提出した燃費試験データを不正な操作により改ざんしていたのである。
該当車は、同社が'13年6月から生産している『eKワゴン』『eKスペース』と日産自動車向けに供給している『デイズ』『デイズクルーズ』の4車種。他に『i-MiEV』でも道路運送車両法で定める方法とは異なる方法で燃費試験用データが測定されていた。『eKワゴン』を購入したオーナーの元には、ディーラーの営業マンから涙ながらのお詫びがあったという。
「昨年10月にマイナーチェンジした『eKワゴン』を購入しましたが、彼を責めるわけにもいかないけれどガックリです。決め手はやはり、カタログ値でスズキ『ワゴンR』の燃費を上回っていたから。ところが、使い始めると他社の軽より出足が悪く、燃費も伸びませんでした。カタログ値通りには走らないものだからとは思いましたが、こんな裏があったとは…。軽はリセールバリューも魅力の一つでしたが、それも期待できそうにないですね」(48歳・会社員)
下取り価格は、確かに目も当てられないだろう。都内近郊の中古車販売店店主も、今回の不正事件のとばっちりで愕然としている。
「報道を見て血の気が引きましたよ。『eKワゴン』は人気車種で、かなりの在庫があるのですが、このままでは売れ残る可能性が高い。赤字覚悟のバーゲンセールをやるしかないですね」
日産系のディーラーも迷惑顔だ。
「デイズは月販1〜2万台と軽の中でもかなりの人気車種ですが、店頭に並べていた車両はすべて撤去しました。販売停止はかなりの打撃ですが、それよりもお客様に申し訳なくて…。保障などの内容は未定ですが、とりあえず購入されたお客様には電話やメールで連絡を差し上げている最中です」(都内日産ディーラー)
◇
補償はどうなる! 燃費詐欺 三菱自動車がゴールデンウィークも走っている(2)
http://wjn.jp/article/detail/7998208/
週刊実話 2016年5月12・19日合併号
三菱自の今後は、韓国の現代自動車グループや独フォルクスワーゲン(VW)の事例と同じ流れになりそうだ。現代は米国で燃費の水増し表示が露見し販売が激減した。VWは米国でディーゼル車の排ガス性能を偽装したことが発覚、ブランドを大きく失墜させてしまった。訴訟なども起こされており、いまだに負担額の全貌は見えていない。
「現代もVWも、本来ならば負担すべきコストを意図的に省いて関係者を欺いており悪質性が高い。三菱自もVWの排ガス不正に並ぶほどの悪質性があります。今後行政や司法、消費者から厳しい追及を受けることは避けられないでしょう」(自動車ジャーナリスト)
不正の報いは行政罰や顧客への損害保障などにとどまらず、限りなく残酷な形で受けることになる。まず、該当車の購入者にはエコカー減税の追加納税分が生じるが、三菱自は全額負担する方針を固めた。負担額は100億円を超える可能性がある。また、燃費性能の操作で余計に掛かったガソリン代の補填などにも数百億円規模が必要になる見通しで、対応費用が同社の経営を圧迫するのは必至だ。
それにしても、なぜ三菱自は不祥事を繰り返すのか。
「下が勝手にやって上に情報を上げていない、どうしようもない会社だからです。分厚い機密の奥にある開発現場での不正は本来なら表沙汰になりにくい。それが発覚したのは、軽のビジネスを行う子会社『NMKV』に折半出資している日産が、次世代モデルを開発するに当たって『デイズ』と『eKワゴン』などにテストを行い、結果がおかしいことに気付いたためです。三菱自の開発現場は、日産の求める燃費効率を達成しなければならないというプレッシャーから不正操作に手を染めたのかもしれません」(同)
実際、4月20日に会見した相川哲郎社長は「('13年当時の)担当部長が不正操作を指示した」と発言し、「4月13日に調査結果の報告を受けるまで事実を知らなかった」と述べた。しかし、本当に相川社長が知らなかったのか疑問は残る。
「相川社長は前任の益子修社長(現会長)が三菱商事から派遣されてきたのに対し、車両開発一筋のプロパーです。今回問題になった『eK』は相川社長が手掛けた車種ですから開発現場には精通しているはず。日産が不正操作を確認した昨年11月から調査結果の報告を受けた今年4月13日までの間、一切の事実を把握していなかったというのはいかにも不自然です。実は相川社長の実父は、三菱重工業の実力者だった相川賢太郎元会長で、三菱自の完全復活は、生え抜きの“プリンス”に託されていたのです。王子様だけに開発現場から上がってくる数字を鵜呑みしてしまっていたのかもしれませんね」(全国紙経済部記者)
事は三菱自だけにとどまらないかもしれない。
「今回、クルマの許認可に関する権限を持つ国交省は自ら審査することなく、何と自動車メーカーからの自己申告に任せていたことが分かりました。ということは同様の不正が他社にも波及する恐れが出てきたのです」(前出・ジャーナリスト)
三菱自の窮地を救ってきたのは三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行の“御三家”だが、2位株主の商事は資源価格が下落した影響で'16年3月期決算は創業以来初の最終赤字を見込んでいる。筆頭株主の重工も大型客船事業で損失が発生し最終減益の見通しとなり、三菱自を助ける余力があるかどうか。
もはや三菱グループの守護神「土佐稲荷神社」(大阪市西区:創始者・岩崎弥太郎が事業を営んだ地)で、御百度を踏むしかない!?
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