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就職先選びで、最も惑わされてはいけない条件とは?(※イメージ写真)
看護師の就職先選びに変化 プロに聞いた失敗しない選び方〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160428-00000444-sasahi-bus_all
dot. 5月5日(木)11時30分配信
看護師の資格を生かして、活躍できる職場はたくさんあります。自分に合った職場をどのように選んだらいいのでしょうか? 週刊朝日ムック『看護師になる2016』で紹介した、最新事情と看護師の就職に関するプロ、木村雅人さんによる就職先選びのポイントをお教えします。
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■インターンシップや見学で3病院以上、見比べよう
看護師は「就職に強い」と言われます。資格を生かせる職場は、総合病院や大学病院、診療所や介護施設などの医療機関のほか、自治体や企業、保育所など、幅広い分野で活躍することができます。
かつて看護学生は、自分が学んだ看護学校の系列の大学病院や総合病院にエスカレーター式に就職してキャリアをスタートさせるケースがほとんどでした。
しかし最近、この就職先選びにも変化が生じてきています。看護学生も普通の学生のように就職先の情報を集め、説明会に参加したり、短期間実際に働いてみるインターンシップをしたりして、就職先を決めるケースが多くなってきたのです。
就職活動期間と国家試験の準備期間は重なることが多く、「両立が大変なのでは?」と思う人もいるでしょう。でも、その期間に将来を見据えることは、就職後の「こんなはずではなかった」というミスマッチを防ぐこともできます。
就職活動をする上で大事なのは、3病院以上を比較すること。複数の病院を比較することで、その病院の理念や働き方の違いが浮き彫りになるからです。まずは見学に行って、病院の雰囲気をはじめ、先輩看護師が働き、患者さんと接する姿を見てみましょう。そして、自分が働いている姿を想像してみてください。ホームページや求人票だけでは分からない、あなたの性格や将来の目標に合った病院を選べるはずです。
■いろいろな科を見られる病院を選ぼう
新人看護師が成長するためには、就職して最初の1?2年間が非常に重要です。この時期に集中して経験を積むことで、のちのちのキャリアにも差が出てくるでしょう。
そのため、最初はある程度規模が大きく、診療科が多い病院に就職する人が多いです。規模の大きな病院だと、いくつかの診療科を経験しながら、幅広い知識やケアの方法を身につけられるからです。また、いろいろな症例の患者さんを見る機会があるので、看護の応用力が身につきやすい環境といえます。
将来の目標やビジョンが描けないという場合も、ほかの科の様子を間近で見る機会がある病院なら、自分がどの科に向いているかを比較し、「将来は小児看護を極めたい」「ホスピスでじっくり患者さんと向き合いたい」など、将来の姿をイメージしやすくなります。「◯◯科を極めたい」とはっきりした目標がある場合は、専門病院を選んで経験を重ねる方法もあります。
■立地や建物の新しさに惑わされない
就職先を考えるとき、何を第一条件にしますか? 自宅から近い場所、通勤のアクセスがいい病院に目が向く人も多いかもしれません。看護師は夜勤など不規則な勤務体制なので、通勤しやすい場所かどうかは、確かに重要なポイントになるでしょう。しかし、「仕事帰りに立ち寄れるショッピングビルがある」「華やかな街で仕事ができる」などの条件は、後回しにしましょう。そのような立地条件のほかに、大切にすべきポイントがあるからです。また、建物が新しくピカピカの病院に憧れを抱いている人もいるかもしれません。でも、新築の建物がキレイなのは当たり前。いずれは古くなってしまうことを忘れずに。反対に、建物は古くても、隅々まで清掃が行き届いていて清潔であれば、スタッフの配備が適切で、人員も十分足りているということが考えられます。病院は、患者さんの病気を治すところ。新しさよりも、清潔さをチェックしてみるといいですね。
長く働きたいなら、給与体系や福利厚生、産休・育休制度など、将来を見据えた条件も重要です。「病院の近くに寮がある」「院内保育所がある」「出産したら勤務時間の調整ができる」など、職場の体制、労働条件にも目を向けてみましょう。
立地や外観など見た目に惑わされずに、職場環境の中身を見る目を持つことが大切です。
■求められる資質は病院によって違う
看護師の仕事は多岐にわたり、それぞれの病院が担っている役割によっても、求められるスキルが違ってきます。
例えば、大学病院と総合病院。まず大学病院が担っている業務は、最新の医療技術の研究開発。珍しい症例で完治が見込めない患者さんを担当したり、研究のための勉強会に参加したりするケースが多くなってきます。
専門的な知識が身につけられるメリットがある半面、その分野が自分の希望や適性に合っていない場合、苦労することも。
さらに、大学病院は研修医を育成する役割もあるので、注射や点滴は主に研修医が担当します。そのぶん看護師が技術を積む機会が少ないケースもあるようです。
その点、総合病院は研修医の数が少なく、看護師が幅広い業務を担うことが多いようです。
大学病院か総合病院かは、専門分野を極めるか、幅広いスキルを身につけたいか、自分の適性を考えて選ぶとよいでしょう。
病院は、急性期、回復期、慢性期、終末期と、担う病気のステージによって、看護師に求められるスキルも異なります。
急性期は命に関わる重篤な状態で搬送されてくる患者さんのケアを行うので、瞬時の適切な判断やテキパキとした処置が必要です。
新卒看護師は経験を積むために急性期を選択することが多いようですが、よりスキルを磨きたいのであれば、救急搬送患者数が多い病院を選択するという方法もあります。
回復期から終末期は、死と直面する患者さん、回復して退院する患者さんと、ステージによって異なるので、患者さんやその家族とのコミュニケーション
能力がより重要になってきます。
病院によって、基本的には急性期でも、回復期、慢性期の役割も担っていたり、慢性期がメインでも一部救急の機能もあるようなところも。希望の病院がどういった役割を担っているのか、チェックしておきましょう。
(解説/看護学生のための総合情報サイト「マイナビ看護学生」統括本部長・木村雅人、構成/阿部桃子)
※週刊朝日ムック『看護師になる2016』より
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