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焦点:三菱自悩ます不正の代償 顧客補償だけで1000億円規模も(ロイター)
http://www.asyura2.com/16/hasan108/msg/138.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 4 月 30 日 00:48:00: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

 4月29日、燃費不正の代償は三菱自動車に重くのしかかりそうだ。写真は記者会見する相川社長、27日撮影(2016年 ロイター/Thomas Peter)


焦点:三菱自悩ます不正の代償 顧客補償だけで1000億円規模も
http://jp.reuters.com/article/mmc-scandal-idJPKCN0XQ13D
2016年 04月 29日 19:26 JST


[東京 29日 ロイター] - 燃費不正の代償は三菱自動車(7211.T)に重くのしかかりそうだ。不正が確認された軽自動車4車種だけで、顧客などへの補償は1000億円超になるとの試算もある。追加調査で不正対象車が増えれば、その額はさらに膨らむ。ブランド毀損による販売減少が続く可能性もあり、業績悪化は避けられそうにない。

<特損1500億円の試算も>

燃費を5―10%良く見せるというデータ不正が発覚したのは、三菱自が2013年6月から生産した「eKワゴン」や日産自動車(7201.T)向けの「デイズ」など軽4車種約62万5000台で、日産向けは46万8000台と全体の7割超に上る。   

三菱自は現在、不正対象車の購入者に対する補償内容を具体的に詰めている最中だが、まず強いられそうなのがエコカー減税の返納分だ。実際の燃費がエコカー減税の対象外であることが判明した場合、購入者は国や地方自治体に減税分を返還する必要があり、三菱自は返還分を負担する。実際の燃費が悪く余計にかかったガソリン代、イメージダウンによる中古車価格の下落分などの補償も同社は検討している。  

野村証券では、エコカー減税返納分、ガソリン代、顧客へのお詫び料の3つの費用総額を425億―1040億円と試算。それ以外の費用も含め、三菱自の17年3月期に特別損失1500億円が発生すると予想している。   

クレディ・スイス証券では、実際の燃費との差が約10%と仮定し、エコカー減税返納分、ガソリン代、中古車価格の下落分を顧客への補償額として試算。また販売停止が3カ月続く場合、工場の操業低下で150億円悪化すると推定し、燃費不正によるマイナスの影響を約650億―1150億円と見積もる。  

三菱自の調査では、1991年以降に販売したほぼ全車種で国内法令と異なる方法で燃費試験用データを計測していたことも判明した。軽4車種だけでなく、現在販売中の他の9車種についても追加調査中で、その結果、不正対象車が200万台以上に拡大するとの試算もあり、補償額はさらに膨らむ恐れがある。  

<日産へ販売機会損失も補償>  

こうした顧客への補償に加え、販売店や部品メーカーへの支援費用も必要になる。軽4車種は不正公表後から生産販売を停止しており、停止期間が長引けば経営は厳しくなるからだ。また、日産に対する補償や法令違反の問題もある。  

三菱自が日産に供給するデイズは15年度の軽販売台数で3位に入る人気シリーズ。日産に対する補償額は販売機会損失という点も考慮され、販売停止期間にもよるが、数百億円規模とアナリストらはみている。三菱自にとっては今後、日産との提携解消や次期共同開発車の中止というリスクもある。

このほか、正規に測定した実際の燃費との差が小さいとしても、三菱自の法令違反は疑いの余地がないため、国土交通省が何らかの行政処分を課す可能性がある。

<販売再開には3カ月以上の時間も>

軽4車種の販売再開には国交省による再認証が必要だ。同省は5月2日から軽4車種の燃費を再試験し、6月中に新たな燃費性能値を公表する。他の9車種も再試験を行う予定。

石井啓一国交相は28日の会見で、三菱自の不正に厳しい姿勢を示し、生産や販売に必要な型式指定を維持するかについて「全容が解明された上で判断したい」と述べた。同社は第三者による調査報告を3カ月後に公表予定で、早ければ7月にも販売が再開できそうだが、同省の対応次第でさらに先送りになる恐れもある。

不正対象車の買い取りを求める声もある。石井国交相も22日の会見で、同社に買い取りを含めた顧客への「誠実な対応」を求めた。ディーゼル車の排ガス不正問題を起こした独フォルクスワーゲン(VOWG_p.DE)が米当局と最大約50万台の買い取りに応じることで米当局と合意したと21日発表しており、三菱自にも同様の対応が求められれば多額の費用が生じる。

<支払い能力には余地、補償総額は不透明>   

三菱自は現預金(3月末時点で約4600億円)などから補償金を支払う予定。27日会見した田畑豊常務は「一般的に必要な運転資金は売上高の1カ月分(前期では単純計算で約1900億円)」と説明、差し引き約2700億円が補償の原資になるとみられる。  

3月末の自己資本比率は48%と高く、同常務は「この2―3年で財務の健全性は大幅に強化されている」と指摘。有利子負債も300億円以下で「財務体質は強い」と述べた。金融機関にも、万が一の場合は「必要な資金調達をお願いすると伝えている」といい、支払い能力の余地を示した。だが、相川哲郎社長が「どのくらいかかるか残念ながら全体感がつかめていない」と話すなど補償総額の規模はまだ不透明だ。

前期営業利益の大半を稼いだ海外販売に影響が及べば打撃だが、今のところその情報は「来ていない」(相川社長)。同社が13―17年型の米国販売車に不正はないと27日発表したこともあり、現時点で米国での影響を懸念する声は少ない。ただ、国内での受注は不正公表後に半減しており、今後、不正の代償はさまざまな形で同社の経営を圧迫するとみられる。

(白木真紀、田実直美 編集:内田慎一)

 

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コメント
 
1. 2016年4月30日 07:20:27 : mYlSRbhZfI : mWiZrpC@4nc[163]
三菱自動車の現在の収益構造だが、SUVやUTEに「選択と集中」した新車開発に特化しているため、海外市場では好調である。オーストラリアでも日産自動車やフォードを抜いて5位を維持している。ただ、ここから4位となると、ハードルはかなり高い。4位以上は、次のようになっている。1位トヨタ。2位マツダ。3位ヒュンダイ。4位GMホールデン。つまり、小型から大型まで、自動車全般を手がける「総合自動車メーカー」なのである。

三菱自動車の場合、不採算の車種を切り捨てて「売れる車種」に特化してきたことから、生き残りを優先してきたことが分かる。日本では販売を終了したギャラン・フォルティスはランサーとして販売されているが、こちらは次期車種を開発せずそのままフェイスリフトを繰り返して販売を継続すると言う。日本の岡山県・水島製作所で製造され、輸出されている。ただしエンジンは2.4ℓである。

日本国内では自動車の維持負担額が大きすぎ、その中で軽自動車は相対的に負担額が抑えられているので、販売上、重要な車種になっている。しかし利益は少ないので、マツダやスバルは自社製造から撤退している。ダイハツやスズキからOEM供給を受けているが、そのダイハツやスズキでも余剰生産が多く、これらが新古車として市場に大量に出回っている。

三菱自動車は、軽自動車においても「選択と集中」で、屋根の高いeKワゴンやeKスペースに絞り、伝統のミニカをやめてしまった。相対的に価格の高い軽自動車に絞られているが、問題は日産向けが多いことだ。かつての問題で、顧客の三菱離れが進み、日産に流れているのだろう。かつてトヨタを上回る規模を誇った日産だが、トヨタやホンダに市場を奪われ、今や軽自動車に頼らなくてはならなくなっているから、問題は深刻だ。

三菱は利益の少ない軽自動車の開発費を工面できず、日産に出してもらった。これをどうするかの問題があるな。

●燃費の数値だが、日本の表示値は非現実的で、ここに不正の温床があると当方は思っている。この機会に欧州方式(走行距離100kmに消費した燃料の量)に変更すべきだろう。それも市街地や高速道路を実際に走って計測する。それもエアコンを使用してだ。そうすると都合の悪いメーカーがあるから、現在の方法が継続されてきたのだろうな。
(註 ハイブリッドなど、計測時に良い数字の出る、燃費スペシャル車種である。)

★三菱の今後の日本国内販売は、相当厳しいだろうな。中古車になった時の価値が下落するし、これが原因でシェアが減少した。新車販売も、「選択と集中」を推し進めた結果、外国向けのラインナップになってしまって、日本国内で売れ筋の「ミニバン」はデリカD:5だけ。それも登場から9年が経過している。これは苦しい。これの解決策は、ないと思われる。何か、晩年のいすゞ乗用車販売店を見ているようだが。


2. 2016年4月30日 09:54:27 : n4y8hWr4SI : y3sHSI582@g[1]
日本では定地走行燃費、10モード燃費、JC08燃費と、国土交通省の主導の下で、燃費のカタログ表記を決めてきた。しかし、実走行燃費がこれらとかけ離れていることは、日本の車のユーザは全員承知しており、カタログ燃費が出ないからと言って、文句を言うユーザもいなかったと思うし、08燃費の6掛けとか7掛けを実走行燃費と理解しているのが実情だと思う。08燃費は国産車メーカーにとっては、試験問題のようなもので、模擬試験を繰り返し実走行と言うよりも08燃費をベストとするようにセッティングしてあるので、実際の走行時に燃費が出ないのは当然である。輸入車の場合は、08燃費ベストのチューニングなどできないので、一般に08燃費は悪い。しかし実走行では意外と08燃費に近い数字が出るのである。つまり08燃費はカタログデータの比較にあたっての参考程度のものであり、それ程、意味のあるものとは思えない。今回の燃費不正報道は三菱嫌いのメディアの悪意を持ったプロパガンダ臭いと感じているが、実走行で出すべき値を計算で算出していたと言うことのようであり、悪意を持って不正を行ってきたと決めつけてしまっては三菱が可哀想である。08燃費などと言う怪しげな基準を作って、それを書類審査だけで認証してきた協会の責任こそ厳しく問い質すべきだろう。いずれにしても三菱にはしぶとく立ち直って欲しいものである。

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