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日銀の展望リポートについて
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52806002.html
2016年04月29日 在野のアナリスト
昨日の日銀金融政策決定会合における現状維持の決定が、休日の日本をあざ笑うかのように海外で影響を広げています。東京市場では対ドルで108円台だったものが、107円を割る場面もでるなど、海外市場では急速な円高がすすんでいます。追加緩和観測がポジティブサプライズだっただけに、それが実際になかったことがネガティブサプライズになった。元々やらかすことの多いBloombergとは言え、ニュースソースもなく報じるはずがない。誰が一体、あの観測を流したのか? という犯人探しのようなことも始まっています。もしそれが週末の補欠選挙に向けた、相場操縦だった場合、安倍政権は市場から見放されるだけでもあるのでしょう。実際、この急速な円高には市場の怒り、みたなものが垣間見られます。安倍政権、黒田日銀は大きな禍根を残したことは間違いなく、今後はその怒りの矛先がどんな動きにつながるか、なのでしょう。
そんな日銀、4月の展望リポートをだしています。そもそも日銀、この展望リポートではずっと景気認識について「基調としては緩やかな回復」とします。消費者物価については「当面は0%で推移…着実に高まり…2%に向けて上昇率を高めていく」とします。ただし到達時期は2017年度中と、また目標時期を先延ばし。こうした奇妙な認識の背景には、前回の8%への消費税増税の影響を、前回の調査から13年度+0.5→+0.8%に、14年度-1.2%→-1.3%に、15年度+0.3%→0.0%に、つまり駆け込み需要が大きく、反動減が大きかったという計算にしていることがあります。
つまり増税による変動で一昨年度はマイナス成長に陥った、でも「基調は緩やかな回復」とのスタンスです。しかし15年度を消費税増税の影響が消えた、と試算しましたが、1-3月期の状況をみると、年度を通じてマイナス成長に陥る公算が高い。そうなると日本経済は「緩やかな回復」とはいえない状況になる。そのとき、日銀に何か打つ手はあるのか? ともなります。しかも「緩やかな回復」にとどまる状況は、新興国経済の減速とするばかりで、国内経済はその影響で弱含んでいるだけ、の認識なのですから、物価が上昇すれば追加緩和をする必要がない、となります。
即ち、ずっと日銀は物価を「上昇率を高めていく」としているのですから、本来は追加緩和など打つ必要がない。横ばい、もしくは下がる、という認識でない限り、追加緩和をしてはいけないのです。海外経済の不確実性、といってみたところで、それを追加緩和すれば何とかできる、というものではないでしょう。逆に言えば、日銀が追加緩和をするならナゼやるのか? をきちんと説明しなければいけない、ということなのです。このことは日銀が「ボクたちはよくやっている」「金融政策は上手くいっている」と自画自賛する限りにおいて、本当は追加緩和をしてはいけない、ということなのです。黒田日銀も3年を越え、上手くいっているはずがそうなっていないことを、きちんと認めないといけないタイミングには来ているのでしょう。
日本政府のことはよく米国のポチ、と云われたりします。番犬ではなく、尻尾をふって愛想を振りまくだけ。俗にバカ犬と称される類の悪名です。しかし最近は日銀のことをポチ銀と呼びます。政府の顔色をうかがいながら、シッポを振って都合のよいときに「ここ掘れワンワン」と、追加緩和のための財宝を掘り当ててきた。それでいて金融機関には「儲けているから」との理由で吠え掛かる。しかし本来、日銀のHPのトップに「日本銀行は、物価の安定と金融システムの安定を目的とする、日本の中央銀行です」とあるのです。何も「政府の安定と政治による利権システムの安定を目的とする…」わけではありません。誰に向かって吠え掛かり、誰に向かって尻尾をふっているのか? 黒田日銀も、俗にいうバカ犬のレベルに堕しているのが現状なのでしょうね。
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