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中国の関税引き上げで爆買いは止まるか?中国ネットが議論=「さらに倍に増やしたらいい」「増税して海外製品阻止とは…
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/531.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 4 月 15 日 19:43:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

10日、中国の掲示板サイトに、中国政府が海外で購入した商品を国内に持ち込む際に課す関税を引き上げたことを伝えるスレッドが立った。これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。資料写真。


中国の関税引き上げで爆買いは止まるか?中国ネットが議論=「さらに倍に増やしたらいい」「増税して海外製品阻止とは、どうしようもない統治者」
http://www.recordchina.co.jp/a133340.html
2016年4月15日(金) 14時50分


2016年4月10日、中国の掲示板サイトに、中国政府が海外で購入した商品を国内に持ち込む際に課す関税を引き上げたことを伝えるスレッドが立った。

スレ主は、中国政府が低迷する国内消費を活性化するため、海外で購入した商品を国内に持ち込む際にかかる関税を引き上げたことを紹介。具体的には、値段が2000元(約3万3000円)を超える商品を購入した場合や、年間の買い物額が2万元(約33万円)を超えた場合は、個人の買い物であっても通常の貿易と同じ関税が適用されること、品目によって関税が大きく引き上げられていることなどを伝えた。

これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「関税はさらに倍に増やすのがちょうどいいと思う」
「この政策は支持する。海外で消費する人の多くが汚職役人だ。こういう人たちは国内で稼いで海外で消費しているんだ」

「こんなの金持ちの移民を促進するだけ」
「これは海外商品の代理購入をしている人にとって打撃になるだけだろ」

「税金が増えても海外製品のコストパフォーマンスは高い」
「品質が悪く税金が重くて値段が外国より高い。原因を探さずに強制的な手段を取って意味があるのだろうか」

「国内製品の品質と比べると海外製品は安くて質がいい。偉大な祖国は国内の品質管理を強化しないで税金を上げるだけなんだな」
「粉ミルクすらまともに作れないのに増税して海外製品購入を阻止しようというのか。どうしようもない統治者だな」(翻訳・編集/山中)
 

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1. 2016年4月15日 19:54:52 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1274]


FX Forum | 2016年 04月 15日 18:49

コラム:中国経済は最悪期を脱したのか=西濱徹
第一生命経済研究所 主席エコノミスト
[東京 15日] - 中国の1―3月期実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比プラス6.7%と前期(同6.8%)から一段と減速。2009年1―3月期(同6.2%)以来となる7年ぶりの低い伸びにとどまった。

当研究所試算の季節調整値を元に計算した前期比年率ベースで見ても、前期から減速基調が強まるなど、中国経済は依然として減速感を抜け出せていないように見える。

しかし、先月開催された全国人民代表大会(全人代)を受けて、国際金融市場における中国経済に対する過度な悲観論は修正されているようだ。実際、以下に述べるように、中国経済をめぐる環境は徐々に変化しつつある。

<製造業の景況感は大幅改善、輸出も拡大>

こうした傾向は、3月単月の経済指標の動きからも明確に読み解くことが可能だ。長期にわたって下落トレンドが続いてきた製造業購買担当者景況感(PMI)は全人代の前後に大きく改善。3月には政府版が好不況の分かれ目となる50を上回る水準に回復したほか、民間版(財新PMI)も大幅に上昇している。

足元の中国のGDPでは、第3次産業の割合が50%を上回るなどサービス業に対する依存度が高まっているものの、国内経済においては雇用面で、また世界経済との関係においても製造業への依存度が高い。したがって、製造業の回復は世界経済全体にとっても底打ちを促す一因になるとの期待が高まっている。

3月の貿易額(輸出+輸入)は依然として前年を下回る伸びにとどまっているが、輸出については9カ月ぶりに前年を上回る伸びに転じた。これは今年の春節(旧正月)の連休が2月初旬だった一方、昨年は2月下旬であったために影響がずれ込んだ可能性はあるが、底打ちを示唆する兆候がうかがえる。

他方、輸入については国際商品市況の低迷が足かせになっているものの、鉄鋼石や石炭、原油など鉱物資源の輸入量は着実に拡大傾向を強めるなど、先行きにおける経済活動の活発化を期待させる動きも見られる。

事実、中国による需要拡大の動きもこのところの原油をはじめとする国際商品市況の上昇を促す一因になっている。これが結果的に国際金融市場の混乱一服につながっているとすれば、中国経済の底打ち期待は世界経済にとってプラスに作用していると判断できよう。

貿易の底打ちを反映するように、3月の鉱工業生産は前年同月比プラス6.8%と前月(同5.4%)から大きく加速。前月比の拡大ペースも1―2月と比較して加速感を増している。

ただし、主体別では外資との合弁企業で生産調整の動きが終わっていない一方、国有企業や民間企業など中国国内資本が中心となって増産の動きを強めていることには注意が必要だ。

全人代において共産党と政府は、構造改革の必要性を強調する一方、当面の景気下振れを避けるべくインフラ投資の拡充をはじめとする景気下支え策も打ち出しており、こうした動きを反映するようにセメントや鉄鋼製品などの生産設備や在庫の過剰感が懸念される財で生産拡大の動きが顕著になっている。

党と政府がこれまでサプライサイド改革の一環として重視する「ゾンビ企業の淘汰」が一連の動きによって後ずれすれば、中国経済が抱える構造問題は一段と深刻なものになるリスクもはらんでいると言えよう。

<3月の景気底入れは公共投資と不動産投資に大きく依存>

一方、党と政府が経済成長のけん引役として期待を寄せる個人消費の動向を示す小売売上高は、3月は前年同月比プラス10.5%、前月比でも1―2月と比較して加速感を増している。しかし、依然として景気を大きくけん引するには至っていない。減税や一昨年来の金融緩和の効果も重なり、自動車や家財など耐久消費財に対する需要は底堅いものの、一般消費財やサービスに対する需要は勢いを取り戻せていない。

こうした状況は、ディスインフレ基調が続いていることにも現われている。足元では一般消費財のほかサービス関連で物価上昇圧力は後退しており、食料品やエネルギーを除いたコアインフレ率は当局の定めるインフレ目標を大きく下回る水準で推移している。

また、党と政府が計画する「ゾンビ企業の淘汰」が一段と前進することで関連部門を中心に大量の失業が発生するリスクや、食料品物価の上昇に伴う供給インフレが進むことで経済的な格差拡大が助長される可能性には注意が必要だ。

なお、3月単月の景気を大きく押し上げることに最も貢献したのは固定資本投資の伸びと見られ、1―3月ベースで前年同月比プラス10.7%と小売売上高を上回る伸びとなっている。3月単月ベースの前月比も1―2月に比べて加速感が増している。

中央並びに地方政府が実施する公共投資のほか、国有企業による投資計画の拡大が全体の押し上げにつながっている一方、民間部門では投資が一段と減速感を増していることを勘案すれば、足元における投資拡大の動きは公的部門に対する依存を強めていることを示唆している。

さらに、1―3月ベースの不動産投資は前年同月比プラス6.2%と伸びは依然として低いものの、約1年ぶりの水準に加速するなど急速に回復しており、不動産販売でも加速感が強まっている。一昨年来の金融緩和によって同国金融市場では「カネ余り」の状況が続くなか、昨年来の株式市場での「バブル崩壊」を受けて、大都市を中心とする一部の不動産市場に再び資金が回帰する動きも見られる。

こうした状況を勘案すれば、当局も認めるように足元の景気は「安定しつつある」と評することができる。その一方、先行きについては当局も「下押し圧力は過小評価できない」との見方を示しているように、下振れリスクは小さくない。事実、3月の景気底入れは公共投資と不動産投資に大きく依存している姿が見て取れるなか、これらが息の長い景気回復を促す要因となり得るかは不透明である。

すでにバブルの様相を呈している深セン市や上海市では、先月末にローンの頭金規制をはじめとする不動産投資規制が実施されており、足元では不動産販売が急減するなどの効果が発現している。他方、このところの不動産市場の活況は従来からの銀行などによる不動産ローンのみならず、資金の貸し手と借り手をインターネットで仲介する「ピアツーピア(P2P)金融」など新たなツールを用いた資金調達の活発化も影響していると見られる。つまり、急激に市況が悪化する事態となれば、金融市場に新たなリスクを誘発する可能性も懸念される。

当面の景気については、公的部門を主体とした生産拡大を促す動きが下支えにつながると見込まれるが、その後については、一進一退の展開となる可能性に留意しておく必要があろう。

*西濱徹氏は、第一生命経済研究所の主席エコノミスト。2001年に国際協力銀行に入行し、円借款案件業務やソブリンリスク審査業務などに従事。2008年に第一生命経済研究所に入社し、2015年4月より現職。現在は、アジアを中心とする新興国のマクロ経済及び政治情勢分析を担当。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-toru-nishihama-idJPKCN0XC0XF

News | 2016年 04月 15日 15:03 JST 関連トピックス: トップニュース

 第1四半期中国GDPの伸び率6.7%に鈍化:識者はこうみる

[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増となり、事前のエコノミスト予想と一致した。成長率は、2015年第4・四半期の6.8%増からは鈍化した。市場関係者のコメントは以下の通り。  

<コムセック(シドニー)の首席エコノミスト、クレイグ・ジェームズ氏>

ここオーストラリアだけでなく、世界にとって総じて安堵感がもてる内容だ。全てが市場予想を上回り、経済のリバランス化が計画どおり進んでいることを示している。数値自体も驚くほど高めで、今後の成長の持続性が問題となるだろう。他国も自らの成長押し上げに注力することが望ましい。

<ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)のエコノミスト、スーザン・テック・キン氏>

中国経済のハードランディングへの懸念は若干行き過ぎている。PMIや鉱工業生産、小売り売上高など中国の経済指標は、国内経済の安定化を示している。今回の指標は他のアジア諸国にとり、若干の安心材料となるだろう。3月の輸出データはかなりの回復傾向を示している。

<みずほ証券(香港)のアナリスト、SHEN JIANGUANG氏>

積極的な金融緩和と財政措置による効果が初めて見られた。インフラ投資が実現し、新規事業が始まり、住宅市場も回復していることを踏まえると、トレンドは明確で、実際には第2・四半期に一段の改善が示されるだろう。

3月の新規人民元建て融資は1兆3000億元を超えた。第1・四半期では新規融資は4兆5000億元に達し、歴史的な高水準となった。ある意味でこれは非常に積極的な政策緩和で、インフラ投資や減税にもこれが示されている。第2、第3・四半期の伸びは第1・四半期をかなり上回る見通しだ。

もちろん、重要なのは政府が景気刺激策を解除した場合にこの伸びが持続するかどうかだ。刺激策はかなり積極的で、特にマネーサプライM2伸び率は高水準に達し、政府の目標を上回った。

<コメルツ銀行(シンガポール)のエコノミスト、周浩氏>

第1・四半期GDPの結果は総じて良かった。次の3つの要因が中国経済の安定化を助けたと考えられる。まず第1に、不動産および住宅ローン支援策によって過去数四半期の不動産販売がかなり好調である点。第2に、第1・四半期の金融政策および財政政策がより積極的になった点。第1・四半期の新規融資は過去最高に達した。第3に、第1・四半期に中国企業が在庫補充を始めた点。港湾の鉄鉱石在庫は第4・四半期以降、徐々に増加している。
http://jp.reuters.com/article/china-q1-gdp-idJPKCN0XC0GJ

Business | 2016年 04月 15日 15:09  

 生産能力過剰部門への中長期貸し出し、初の減少=中国人民銀高官

[北京 15日 ロイター] - 中国の生産能力が過剰な部門への中長期の貸し出しが第1・四半期末時点で前年比0.2%減と初めて減少した。中国人民銀行(中央銀行)高官が15日、地元メディアとの記者会見で明らかにした。

ロイターが入手した会見の要旨によると、同高官はまた1─3月の住宅ローンの伸びは、不動産在庫の減少ペースが加速していることを示しているとの見方を示した。
http://jp.reuters.com/article/china-lending-idJPKCN0XC0IK

 

Business | 2016年 04月 15日 13:43

中国の第1四半期マネーサプライの伸び、実需に対応=上海証券報

[北京 15日 ロイター] - 上海証券報は15日、第1・四半期のマネーサプライの伸びは実需に対応し、期待に沿うものだとする中国人民銀行(中央銀行)の盛松成・調査統計局長の見解を伝えた。

記事によると、同局長は、第1・四半期のマネーサプライM2は着実に増えており、とりわけ第1・四半期のM1の大幅な伸びは市場の豊富な流動性を反映していると語った。

人民銀が15日発表した3月のM2伸び率は前年同期比13.4%だった。
http://jp.reuters.com/article/china-economy-moneysupply-idJPKCN0XC0DR

Business | 2016年 04月 15日 12:37

中国新規人民元建て融資、3月は1.37兆元 予想上回る

[北京 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が15日に発表した3月の新規人民元建て融資は、1兆3700億元(2112億3000万ドル)となり、アナリスト予想(1兆0467億元)、および前月の7266億元を上回った。

3月の中国マネーサプライM2伸び率は13.4%となり、予想(13.5%)をわずかに下回った。

3月末時点の人民元建て融資残高は前年比14.7%増加し、予想(14.5%増)を上回った。

3月末の中国社会融資総量残高は、前年比13.4%増の144兆7500億元(22兆3100億ドル)だった。

3月の中国社会融資総量は2兆3400億元(3607億8000万ドル)と、2月の7802億元から増加した。

人民銀行は今年、M2伸び率と社会融資総量の伸びを13%程度に維持することを目指している。

3月末時点の中国の銀行の外貨預金残高は6660億ドルと、2月末時点の6552億ドルから増加した。
http://jp.reuters.com/article/china-yuan-idJPKCN0XC09O



Business | 2016年 04月 15日 13:34


第1四半期の中国経済成長率、不動産部門の寄与拡大=国家統計局

[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局の盛来運報道官は15日、第1・四半期の経済成長率について、不動産部門の寄与が拡大したとの見方を示した。

同報道官は、大都市と中小都市の不動産価格の乖離(かいり)が進んでいるとも発言。在庫の積み上がりが、引き続き住宅価格の重しになるとの見方も示した。

国家統計局が15日発表した1─3月の中国の不動産投資は、前年同期比6.2%増加した。第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増となり、エコノミスト予想と一致したが、7年ぶりの低水準だった。
http://jp.reuters.com/article/china-economy-property-idJPKCN0XC0DD



Business | 2016年 04月 15日 13:26 JST


中国の1─3月不動産投資、前年比+6.2%に加速 販売3年ぶり大幅増

[香港 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した1─3月の中国の不動産投資は、前年同期比6.2%増加した。1─2月の3%増から加速した。

販売面積の増加率は2013年5月以降で最高。当局の一連の対策が寄与したとみられている。

1─3月の不動産販売(床面積ベース)は前年同期比33.1%増となり、増加率は1─2月の28.2%を上回った。

オックスフォード・エコノミクスのルイス・クジス氏は「建設の拡大を維持できるかどうかは疑問だ。住宅在庫は多少解消されたが、まだ多すぎる。一段の在庫解消が必要だ」と述べた。

中小都市では、無規律な開発や販売不振を背景に、在庫の解消が進んでいない。

商業用不動産の開発最大手、大連万達商業地産(3699.HK)は先月、過剰供給を理由に、第3級・第4級都市で投資・建設を縮小する方針を示している。

また、上海市と深セン市では、3月下旬に不動産バブル対策が導入されており、住宅販売が急激に減少している。

中国不動産指数システム(CREIS)の調査によると、3月28日開始週に販売された住宅(床面積ベース)は、深セン市で28%、上海市で52%減少。翌週もそれぞれ25%、7.5%減少している。

両市の不動産バブル対策の影響は、5月半ば発表の4月の公式不動産統計にも反映される可能性がある。
http://jp.reuters.com/article/china-apartments-idJPKCN0XC07T


News | 2016年 04月 15日 12:32

アングル:豪華さより実用性、中国自家用ジェットもエコノミーに

[上海/シンガポール 14日 ロイター] - 中国の景気低迷や習近平国家主席の進める反腐敗運動の影響で、中国の富裕層やビジネスエグゼクティブ向けの自家用ジェット機は、豪華さから実用性重視にシフトしている。顧客はより小型の飛行機を好み、中古機やチャーター機の利用も増えつつある。

中国でこれまで自家用ジェット機といえば、風水師が機内のデザインを手がけたり、麻雀用のテーブルやカラオケ機材を備えるなど、豪華さが求められていた。それが最近では、仕事ができる機能的な机や寝るためのスペースなどが重視され、「実用性」が業界の合言葉となっている。

コンサルティング会社、アジア・スカイ・グループによると、2015年に大中華圏で個人が所有するジェット機は466機で、2007年の65機から大幅に増加した。このうち中国本土での所有が300機を占める。

自家用機所有は増えているものの、新しい航空機の需要は低迷している。そのため、カナダのボンバルディア(BBDb.TO)やブラジルのエンブラエル(EMBR3.SA)、仏ダッソー・アビアシオン(AVMD.PA)、米ゼネラル・ダイナミクス(GD.N)傘下のガルフストリームなど航空メーカーは、効率性を優先し、生産コスト削減や納期の短縮化を進めている。

米テキストロンの中国ビジネス開発部門幹部、ビル・シュルツ氏は「中国経済は低迷しており、政治的な影響もあり、ジェット機の販売に影響が出ている」と語る。

<反腐敗運動の影響>

過去3年、習近平国家主席が進めてきた反腐敗運動で、高級ワインや宝石、高級車、ヨットなどの販売は落ち込んでいるが、自家用ジェット機も例外ではない。

ある自家用機販売の仲介業者によると、10年前にビジネスジェット機を購入したら、それを他の人に見てもらおうとする人が多かったが、今は当局の反腐敗運動を恐れ、なるべく目立たないようにしているという。

中国本土の富裕層のこれまでの好みは、客室スペースが広いジェット機だった。9000万ドルもするエアバス(AIR.PA)の「A320」やボーイング(BA.N)の「737」を購入し、1000─1500万ドルかけて改造する人もいた。しかし、今や顧客の関心は小型機に移っている。

テキストロンは中国国有企業、中国国有航空機メーカーの中国航空工業集(AVIC)との合弁でこれまで「キャラバン」ターボプロップ機などを製造してきたが、現在は、小型ジェット機や実用的なターボプロップ機に注力しているという。

アジア・スカイ・グループによると、2015年の中国の航空機販売の伸びは6.6%と、2012年ピーク時の約49%から大幅に鈍化した。受注が減少していることから、販売は今後一段と落ち込む見通し。

<増えつつあるチャータ機や中古機需要>

航空機販売が低迷するなか、今年の上海航空ショーでは、中古機やチャーター機を扱う企業への関心が高まっている。

14席のビジネスジェット、「ガルフストリームジェット」は、1時間5万元(約7700ドル)でチャーターできる。

北京に拠点を置き、80以上のチャーター機を扱うディア・ジェットのバイスプレジデント、Fang Xinyu氏によると、これまでのチャーター機利用は娯楽などが主な目的だったが、最近はビジネス利用が多いという。

中古機が航空機販売全体に占める割合は30%と、米国などと比較すると依然低水準だが、3年前の10%からは増加している。

2010年に製造された最も人気のあるビジネスジェット「ガルフストリームG550」の中古は、当初売り出し価格(約6000万ドル)の半分程度で購入できる。200─300万ドルかけて「ガルフストリーム」の最新の内装にすることも可能だ。

個人へのジェット機売買を仲介する中国公務航空集団の最高経営責任者(CEO)、ジェイソン・リャオ氏は「新品の飛行機と比べると中古機は安く改装も可能でお得だ」と中古機市場に期待をかけている。

(Fang Yan 記者 Siva Govindasamy 記者、 翻訳:伊藤恭子 編集:加藤京子)
http://jp.reuters.com/article/china-airshow-luxury-idJPKCN0XC00C


World | 2016年 04月 15日 12:41 JST

豪中銀、アジア勢の不動産購入のリスク指摘=金融安定報告

[シドニー 15日 ロイター] - 豪準備銀行(RBA)は15日、金融安定報告書を公表し、国内金融市場は全体として良好だが、住宅・商業・資源セクターのリスクが高まっており、注視する必要があるとの認識を示した。

報告書は「住宅開発業者向けの融資や、銀行の商業用不動産ポートフォリオで、多額の損失が発生する可能性がリスクの1つだ。過剰供給への懸念がある」と分析。

「銀行の資源関連のエクスポージャーも、さらに圧力を受ける兆しが出ている。ただ、これは、銀行のエクスポージャー全体のごく一部にすぎない」との見方を示した。

昨年の商業用不動産の取引のうち40%は外国人の購入によるもので、不動産価格上昇の原因になったとも指摘。

特に、住宅・商業用不動産とも中国人投資家の購入が目立つとし「もし、中国勢の需要が大幅に低下すれば、国内不動産価格の重しとなり、銀行の広範な不動産関連エクスポージャーの損失につながる恐れがある」との見方を示した。

これらの国内リスクのいずれも、それだけでは金融システムの機能を大幅に低下させるには至らないものの、他で生じた大きなショックを悪化させる可能性はあるとした。

また、豪国内銀行の海外エクスポージャーで最大の位置を占めるニュージーランドのリスクに言及。「高水準の住宅ローン債務や住宅価格の急速な上昇が、価格調整が銀行資産の質に悪影響を与えるリスクを高めている一方、乳製品価格の低迷と地価下落はデフォルト(債務不履行)や酪農業界向け融資が焦げ付く可能性を高めている」と指摘した。

ただ、豪国内銀行は資本強化や流動性改善によって回復力が高まっており、規制当局が策定中の一連の政策措置によって銀行の基盤はさらに強化されるとの見方を示した。

報告書は「こうした措置は中期的に金融安定性を向上させるとみられる。一方で、これらが銀行のインセンティブと行動にどのように影響しているかを注視し続けることが重要になる」としている。
http://jp.reuters.com/article/australia-economy-rba-idJPKCN0XC086

 

中国:1−3月GDP、景気安定化を示す−持続性には疑問も
Bloomberg News
2016年4月15日 11:24 JST 更新日時 2016年4月15日 16:26 JST

工業生産、都市部固定資産投資、小売売上高は3月に伸び加速
3月は与信が急増、住宅販売額は71%増加
中国経済は1ー3月(第1四半期)に安定し、3月に勢いが加速した。与信の急増を受けて不動産セクターが回復した。一方で、債務に支えられた成長の持続可能性をめぐり、疑問も浮かび上がった。
  国家統計局が15日発表した1―3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値と一致し、政府が設定した通年の成長率目標(6.5−7%)とも合致した。工業生産、都市部固定資産投資、小売売上高は全て3月に伸びが加速し、市場予想を上回った。
  中国経済の安定化の兆しや米国の金融引き締めペースが緩やかになるとの見通しを受けて、このところ原油・金属が買われ株価も世界的に上昇している。3月に与信が急増したことで、懸念の対象は回復の持続力や、ゾンビ企業支援のためにどれだけの資金が投じられているかなどに移っている。
  クレディ・スイス・グループの日本を除くアジア経済担当責任者、陶冬氏(香港在勤)は「潤沢な流動性や不動産市場のセンチメント改善のおかげで経済は安定した」と指摘。「この勢いが持続可能かどうかは不透明だ。これまでのところは政府だけが支えているようなもので、民間投資を再び喚起することが不可欠だ」と述べた。

  中国人民銀行(中央銀行)が15日発表した3月の経済全体のファイナンス規模は2兆3400億元(約39兆5000億円)。1ー3月の前期比の伸びは昨年10ー12月(第4四半期)の2倍余りになったと、INGグループのアジア調査責任者ティム・コンドン氏(シンガポール在勤)が指摘した。
  JPモルガン・チェースの中国担当チーフエコノミスト、朱海斌氏(香港在勤)は「与信が高い伸びを示していることは、裏を返せば、債務が膨らみ続けているということだ」と指摘。「これを続けていくことはできない。 与信の一部はゾンビ企業の存続に使われていることが分かっており、効率的な与信の活用が重要だ」と述べた。
  信用緩和を背景に3月の住宅販売額は前年同月比71%増加し、1ー3月の不動産開発投資額は前年同期比6.2%増となった。
  3月の工業生産は前年同月比6.8%増。市場予想中央値は5.9%増、1ー2月は5.4%増だった。3月の小売売上高は同10.5%増。市場予想は10.4%増だった。1ー3月の都市部固定資産投資は前年同期比10.7%増。市場予想は10.4%増、1ー2月は10.2%増だった。
原題:China’s Economy Stabilizes as Debt Surge Spurs Property Comeback(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NKTG6S972I01

中国の高リスク融資142兆円相当、潜在的損失GDP7%相当−IMF
Bloomberg News
2016年4月15日 16:16 JST
IMFが最新の国際金融安定性報告書で指摘
「潜在的にリスクにさらされている」のは商業融資総額の15.5%相当
中国では利払いに十分対応できる所得のない借り手に推定1兆3000億ドル(約142兆円)の融資が提供されており、潜在的な損失が国内総生産(GDP)の7%相当に上る。国際通貨基金(IMF)が最新の国際金融安定性報告書(GFSR)で指摘した。
  GFSRによれば、「潜在的にリスクにさらされている」融資は商業貸出総額の15.5%相当。中国銀行監督当局は、不良債権などを含めた問題融資債権の比率を5.5%としている。
  潜在的なリスクを抱えた融資は、銀行や監督当局が報告している不良債権と同じではないとIMFは説明。借り手は利払いを履行するために資産の売却が可能であり、銀行側は損失回避に向けて担保回収や資産差し押さえの措置を講じることができる。
  IMFによると、損失率を60%と想定した場合、その種の高リスク融資に起因する銀行の潜在的な損失は7560億ドルに達すると考えられるが、損失額は銀行システムの2015年税引き前利益(推計)の1.9年分にとどまるため、対処可能だという。
  IMFは企業セクターの脆弱(ぜいじゃく)性の増大に対処する「迅速な行動」を促す一方、不動産や製造業、小売業、卸売業、鉱業、鉄鋼業などのセクターにリスクが集中しており、これらの業界はレバレッジ(借り入れ)比率が高く、赤字企業の割合も多いと分析した。
原題:China May Have $1.3 Trillion of Risky Loans, IMF Report Shows(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NUHS6KLVRF01

香港株の反騰に過熱リスク、テクニカル指標が示唆−チャート
Richard Frost
2016年4月15日 15:26 JST
  香港株式相場は今年2月の安値から16%反発したが、テクニカル指標には上昇失速の可能性が示されている。ハンセン指数の相対力指数(RSI)は14日、下落の前兆と一部で受け止められている70に近づいた。ハンセン指数は過去7営業日連続で上昇し、この1年で最長の値上がりを演じており、今年の高値圏にある。
原題:Hong Kong’s Stock Rebound Runs Risk of Overheating: Chart (抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NV4W6JTSEB01

中国のファイナンス規模、予想を大きく上回る−チャート
Enda Curran
2016年4月15日 15:17 JST

  15日発表された一連の中国経済指標のうち、大きなサプライズの1つはファイナンス規模の急拡大だ。中国人民銀行(中央銀行)によると、3月の経済全体のファイナンス規模は2兆3400億元(約39兆5560億円)と、ブルームバーグ調査の予想中央値(1兆4000億元)を大きく上回った。この大幅増を受け、成長に向けた中国経済の負債頼みが続いているとのアナリストの懸念も広がりつつある。
原題:China’s New Credit Growth Far Exceeds Expectations: Chart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NS5Y6KLVR501

1-3月期中国GDPの減速、注目すべき5つの要点
垣間見える旧態依然とした刺激策への依存
第1四半期の中国経済統計を見ると、回復とはいかないまでも、景気減速ペースが和らぎつつあることが読み取れる
By CHUIN-WEI YAP
2016 年 4 月 15 日 18:22 JST

 中国の成長ペース鈍化が明確になってから2年がたつ。15日に発表された2016年1-3月期(第1四半期)の経済統計を見ると、回復とはいかないまでも、景気減速ペースが和らぎつつあることが読み取れる。GDPの数字には依然として成長の弱さが表れているが、大規模な融資拡大や刺激策が3月になって効果を示しはじめた。ただ、こうした回復の兆しのおかげで、中国政府は経済改革を進める必要なしに一定の安心感を与えられるというジレンマに直面している。

(1)7年ぶりの低成長

 中国国家統計局が発表した1-3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増となった。これは昨年10-12月期の6.8%を下回り、世界金融危機の打撃を受けた2009年1-3月期(6.2%増)以来の低水準だ。ただ、政府は通年で6.5〜7%という成長目標を掲げており、今回の数字は中国がこの目標達成に向けて進んでいることを意味している。

(2)1-3月期成長率は予想通り

 1-3月期の成長率はアナリスト予想の範囲内で、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト14人の予想中央値と一致する。すでに中国のメディアは、今回の成長率が前四半期の6.8%から「やや減速する」可能性を示唆していた。アナリストらが指摘したさらに興味深い点は、とりわけ融資拡大やインフラ投資という、旧態依然とした景気刺激策に中国政府が頼っている様子が、他の全ての指標で示唆されていることだ。

(3)あらゆる形態の融資が拡大

 政府統計によると、あらゆる形態の融資が1-3月期に拡大した。社会融資総量は3月だけで2兆3400億元(約39兆4800億円)と、昨年12月のGDP(速報値)に匹敵する額になった。中国の金融機関が3月に行った人民元建て新規融資は1兆3700億元となり、エコノミスト予想を大幅に上回った。3月末時点のマネーサプライ(M2)は前年同月比13.4%増加し、政府の通年目標である13%を上回る伸びを示した。

(4)刺激策が短期的な効果

 今回の統計から、大規模な公共投資の再開を含む政府の刺激策が短期的な効果を上げていることが読み取れる。3月の鉱工業生産は6.8%増、1-3月期の固定資産投資は10.7%増、3月の小売売上高は10.5%増加。鉱工業生産と小売売上高の伸び率は1-2月期から加速した。このほか大都市の不動産価格は急上昇し、上海総合指数も3月初めから14%上昇。さらに、3月末時点の外貨準備高は5カ月ぶりに増加に転じた。

(5)板挟み状態に

 エコノミストらは、中国政府が過剰な生産能力をそぎ落とす意向を示す一方で、成長回復のための刺激策に頼り続けるのは困難になるだろうと指摘する。RHBのエコノミスト、ツァン・ファン氏によると、政府は4-6月期(第2四半期)の成長率を6.7〜6.8%あたりに安定させるつもりかもしれないが、生産能力削減と刺激策という2つの目標を達成するつもりなら今年下期の成長ペースを落とす必要が生じるかもしれない。さらに、米国の利上げが人民元安とさらなる資本流出を招き、中国の景気マインドを冷え込ませる可能性にも注意が必要だ。

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https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NO469_cecon1_M_20160414233038.jpg

【寄稿】中国経済、GDPではみえない弱さ
融資・設備投資・雇用の弱さが目立ってきている
就職説明会で採用担当者と話す求職者(北京、2月26日)

By LELAND R. MILLER AND DEREK SCISSORS
2016 年 4 月 15 日 17:57 JST

 中国の今年第1四半期(1-3月)の経済指標は投資家をほっとさせるかもしれないが、政府にとっては頭痛の種になりそうな特異な状況が生じている。昨年第4四半期(10-12月)の国内総生産(GDP)伸び率は弱く懸念が広がったが、その後ほぼ落ち着いた。ただ、経済の重要な要素が悪化している。そのため、政府にとっての政策課題は減るどころか増えている。

 中国の投資家は長期にわたってほぼ公式統計だけに頼り、GDPの伸び率というプリズムを通して自国経済を判断してきた。公式統計の正確さはさておき、民間調査を手掛けるわれわれチャイナ・ベージュブック・インターナショナル(CBB)が中国企業2200社を対象に実施した今年第1四半期の全国調査の結果では、経済成長率だけに焦点を絞ることが誤りであることが示されている。

 従来のプリズムを通してみると、CBBのデータは、喜ばしい改善を示したように見える。企業の売上高の伸びは安定し、利益の増加は前期の低水準からやや回復している。しかし、その裏にはやっかいな問題があるのかもしれない。つまり、労働市場の著しい低迷だ。

 民間企業での人員削減の増加が主因となり、雇用の伸びは2四半期連続で大幅に縮小し、4年ぶりの小幅な伸びになった。今後の雇用見通しも同様に悪化した。全般的に見て、1-3月期に人材を採用した企業の割合は2012年の半分に減少している。

 この悪化には広範な意味合いがある。中国経済の全般的な減速にもかかわらず、中国政府はこれまで、改革や景気刺激を通して一段と積極的な措置を取るようにという要請を拒否することができた。労働市場が極めて安定していたからだ。

 このために時間稼ぎができた。しかし、その稼いだ時間を中国政府は賢く使わなかった。経済の鈍化が続くようであれば、最も大きな影響を受ける人たちから、政策の信頼性に疑問符が突きつけられることになろう。それは金融評論家たちではなく、一般の国民だ。

 また、2つの関連分野の軟調が目立っている。一つは設備投資で、数年に及ぶ減少が引き続き加速している。14年半ばのCBBの調査で投資の転換点が示された。それ以降、設備投資拡大を報告する企業の全体に占める比率は40%以上減少した。

 1-3月期には設備投資がこれまでで最大の減少となり、過去最低水準を更新した。設備投資の減少はすべての規模の企業で明白だったが、前年比での最も大きな違いは国有企業との比較に示されている。国有企業の設備投資額は前年比で安定していたが、民間企業では大幅に削減された。

 良い知らせは、民間セクターが、必要だったバランス調整を行っているということだ。悪い知らせは、この調整が設備投資の縮小と人員削減を意味することだ。

 設備投資の鈍化が、労働市場悪化の一因だ。そして、資金を流すメカニズムの崩壊が設備投資の縮小につながっている。また、景気刺激策の話はひっきりなしに聞かれているが、現場での借り入れコストは、1-3月期に銀行でもノンバンクでも上昇した。融資提供機関がますます審査基準を引き上げていることが背景にある。

 さらに重要なことに、CBBのデータによると、企業の大半は借り入れを行っておらず、その意向もないことが分かる。資本へのアクセスのしやすさを示すCBBの数字は昨年第4四半期には若干上昇したものの、データを取り始めて以来2番目に低い水準だった。社債発行も若干増加したが、昨年のピーク時の水準を引き続き大幅に下回っている。

 金融刺激策の話やその具体的な実施は、企業による資金調達にはつながっていない。これは13年以降変わっていない。資金さえ注ぎ込めば経済成長率は回復するという誤った概念が3年間、信じられてきた。いまだにアナリストの多くがそう言い続けている。

 一連のこうした展開は、セクターごとの、あるいは公式な成長率が示すよりもはるかに懸念される様相を示唆している。企業はまず借り入れを減らし、そして、設備投資を削減した。さらに今では人材の採用を控え始めた。

 借り入れや設備投資の減少は明らかに問題だが、09年と10年に過剰だったため減少する必要があった。だが雇用の減少は中央政府にとっても省政府にとってもずっと難しい問題となるだろう。

 万能薬と思われている製造業からサービス業への転換が少なくとも、もう1四半期にわたって中断されたという点を考慮すると、こうした傾向は特に不吉だ。CBBのデータでは、1-3月期にはサービス業の実績は絶対値で見て、製造業に匹敵したが、製造業は弱かった前期と比較しても悪化した。4-6月期のサービス業の設備投資と売上高の見通しはともに減少しており、サービス業への転換の確かな証拠は4-6月期にも見られそうにない。

 中国経済に対する見方は今年も世界市場の指針となる公算が大きく、投資家にとっては(公式あるいは民間を問わず)GDP伸び率以外にも目を向けることがさらに重要になっている。

 中国政府は、多くの経済指標で弱さが示されても労働市場が安定を維持している限りはそれほど懸念していないように見えた。だが、もしその反対の組み合わせが続くことになれば、中国の再編や改革とされるものに対する市場の信頼が失われるだけでなく、一般国民の信頼も失われかねない。

(レランド・R・ミラー氏はCBBの社長。デレク・シザーズ氏は同社の首席エコノミストで、米シンクタンク、米国企業研究所(AEI)在籍の研究者)

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https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NO094_Miller_M_20160414113353.jpg


インドネシア中銀:7日物リバースレポ金利を政策金利に-8月19日適用
Rieka Rahadiana、Herdaru Purnomo
2016年4月15日 18:04 JST
インドネシア中央銀行は15日、7日物リバースレポ金利を新たに政策金利として採用すると発表した。融資拡大と景気促進を図るのが目的。
  同中銀は声明で、これまでの1年物レファレンス金利に代わる主要政策金利として8月19日に適用されると説明した。現在のリバースレポ金利は5.5%。
  同中銀は今年に入りレファレンス金利を0.75ポイント引き下げ6.75%にした。だが実体経済の貸出金利は同程度低下せず、輸出減に苦しむ経済のてこ入れを目指す政策担当者の悩みの種となっている。新政策金利は中銀の金融市場に対する影響をより直接的にする可能性がある。
原題:Bank Indonesia Adopts New Policy Rate to Help Boost Economy (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5O3106S973E01


日本株週間展望】反落、業績懸念と急伸反動−米株堅調、需給は支え
長谷川敏郎
2016年4月15日 15:59 JST

4月3週(18ー22日)の日本株は反落しそうだ。買い材料になり得る重要イベントに乏しい上、国内企業業績に対する懸念は完全に払拭(ふっしょく)されておらず、前の週に大きく上げた反動売りが出やすい。半面、決算をめぐる悪材料を先行して織り込んだ米国株の堅調、国内株式需給の改善期待は相場全般を下支えする。

  米国では19日に3月の中古住宅販売、21日に4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が公表予定。エコノミスト予想では、中古住宅は前月比3.7%増(前回7.1%減)へ改善、フィラデルフィア景況指数は8.0(同12.4)へ低下する見込みだ。欧州では21日に欧州中央銀行(ECB)理事会がある。米景気に対する過度な警戒は和らいでいるほか、3月の追加金融緩和から間もないECBの政策変更も想定しづらく、いずれも明確な手掛かり材料とはなりにくい。

  一方、企業決算に対する注目度は国内外で高まりそうだ。米国では18日にモルガン・スタンレーやIBM、19日はゴールドマン・サックス・グループやインテル、20日はクアルコム、21日はマイクロソフトなどが発表予定。S&P500種採用企業の第1四半期決算は10%減益が予想されているが、足元ではドル高修正や事前の期待値低下を背景にむしろ好感されるケースがみられる。国内では、第4週からの主要企業の決算発表シーズンが迫り、会社側から業績修正の動きも増える見通し。急激な円高やグローバル需要の減速などから前期実績、今期計画が予想以上に悪いとの不安が強まるリスクは依然内包している。

  第2週の日経平均株価は週間で6.5%高の1万6848円03銭と3週ぶりに急反発、上昇率は2月3週以来の大きさとなった。為替市場で急激なドル安・円高が一服、原油価格の上昇や良好な中国経済指標、根強い国内政策期待もあって投資家のリスク許容度が高まり、海外に比べ出遅れ感の強かった日本株を見直す動きが広がった。裁定買い残が急減し3年半ぶり低水準となったほか、海外投資家の売り越し基調が転換するなど株式需給の改善傾向もプラスに働いた。
*T

≪市場関係者の見方≫

●みずほ信託銀行アクティブ戦略運用部の中野貴比呂シニアストラテジスト
  次週以降に米連邦公開市場委員会(FOMC)や日本銀行の金融政策決定会合など重要イベントが控えており、方向感を欠きもみ合いだろう。口先介入やリスク回避の一巡で円高は一服したが、反転はしておらず、1ドル=105円を目指す可能性は十分ある。さらに国内決算への警戒感がある。足元までの悪さは織り込んだとしても、売上高が伸びていない中で先行きの悪さまでは織り込んでいない。今は1株利益が伸びないどころか下がっており、株価の上値が重くなりやすい状況だ。国内景気が強くない中で、多少円安に進んでも素直に喜べない。

●三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長
  米金融政策などを控え、ポジションを一方向に傾けにくい。トレンドが出にくい中、企業決算をみながら足場を固めていく展開になりそうだ。企業業績は今期の減益を株価に織り込んだ。決算発表を受けあらためて売られることはないだろう。もっとも、アベノミクスは財政と金融でカンフル剤を打ち、痛みが和らいでいる間に構造改革を行うはずだったが、株高で危機意識が芽生えず、企業の生産性は上がっていない。中長期で腰の入った買いが入っていないだけに、短期筋の売買に振らされやすい。今の状況で為替介入はできない、と投機筋が円買いを狙っているとの見方も依然根強くあり、そうしたリスクもみておかなければならない。

●三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト
  日経平均は1万7000円台を探ると予想、90日移動平均線の1万7200円を上抜けると、1万7500円付近までのオーバーシュートがありそうだ。今期の業績悪化見通しについては、月初の株価急落で織り込み済み。5月のサミットが近づけば、消費税増税延期や補正予算といった政策対応が見込め、海外投資家が日本株を見直すとの期待も相場をサポートする。ただし、国内勢の慎重スタンスは変わらず、振幅の大きい展開が続く。
*T
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5M79M6S972X01



Column | 2016年 04月 15日 12:29 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:株式投資家によみがえってきたリスク警戒姿勢
 
Swaha Pattanaik

[ロンドン 14日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中央銀行当局者はしばしば、超緩和的な金融政策に付随するリスクに対する投資家の感覚を鈍らせていると非難される。こうした中銀の姿勢が、世界経済がさまざまなリスクに直面しているのに世界的に株価が上昇したり、米国株のボラティリティが最近低下しつつあるように思われる理由なのだろう。

とはいえ、投資家が自分たちのリスク警戒装置を再発見したという歓迎すべき兆しも出ている。

MSCI世界株価指数は2月の安値から15%上昇し、投資家の不安心理の度合いを示すボラティリティ・インデックス(VIX)は13.84まで低下して過去2年間の取引レンジの下限に向かっている。ただ別の市場シグナルは、企業利益見通しが下方修正されていることや、国際通貨基金(IMF)が具体的に指摘した中国経済の減速や先進国経済の低迷持続といったいくつかのリスクについて、資産運用担当者が決して無頓着ではないことを証明している。

投資家が警戒的な証拠としてまず挙げられるのは、株式市場のボラティリティが今後上昇する方向に彼らが賭けていることだ。

ソシエテ・ジェネラルのアナリストチームによると、市場が極度に混乱した2015年8月以降、投資家はVIXのオプションでプット(売る権利)よりもコール(買う権利)を購入する姿勢が鮮明になっている。実際のVIXが今後数カ月でどう動くかを探る目安となるVIX先物のオプションから発せられるメッセージも同じく警戒的だ。現在20.18のVIX先物6カ月物と、VIX現物のスプレッドはこのところ2013年以来の高水準で推移している。

次なる証拠は、株式の国債に対する魅力度の指標であるリスクプレミアムの動きだ。

ソシエテ・ジェネラルの試算では、足元の世界株のリスクプレミアムは4.8%と今年序盤の4.5%近辺から上昇し、1990年以降の平均より20%高い。リスクプレミアムが長期平均からかい離すればするほど、国債に対する割安感が強まる。つまりそれだけ株式の魅力が低下していることになる。

こうした投資家の不安感と株高がしばらく共存する展開は十分に起こり得る。結局のところ、購買担当者の景況感などは主要国の経済がなお拡大していることを示している。だが投資家への中銀の影響力が今後弱まればそれだけ、世界の株価は悪材料に対する脆弱性が強まっていく。株価の動きはより不安定になるかもしれないが、これは歪みが小さくなった市場が払うべき対価なのだろう。

●背景となるニュース

*46の先進国と新興国をカバーしているMSCI世界株価指数は、2月の安値から15%上昇し、今月14日に403.83と年初来高値を付けた。
http://jp.reuters.com/article/markets-global-breakingviews-idJPKCN0XC0AJ


 


日本株反落、ドーハ会議前の原油安と連騰反動−輸出や金融、鉱業安い
長谷川敏郎
2016年4月15日 08:00 JST 更新日時 2016年4月15日 15:40 JST
15日の東京株式相場は4日ぶりに反落。カタール・ドーハでの産油国会議を控えた海外原油価格の下げが嫌気され、前日まで3連騰した反動を警戒する売りも広がった。電機や輸送用機器など輸出株、銀行や保険など金融株が安く、鉱業は東証1部33業種の下落率1位。
  TOPIXの終値は前日比9.95ポイント(0.7%)安の1361.40、日経平均株価は63円02銭(0.4%)安の1万6848円03銭。
  三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長は、「目先筋が一方向に売っていたポジションをイベント前に巻き戻した動きが一巡した。企業の生産性が上がらず、中長期でみて日本株が選好されにくい中では目先筋の売買に振らされやすい」と話した。長期資金が入りづらい状況で、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などイベントが終了した来週は、「また目先筋がショートを振るリスクもみておかなければならない」と言う。
  14日のニューヨーク原油先物は0.6%安の1バレル=41.50ドルと続落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国が参加し、17日にドーハで開かれる産油国会議による供給への影響は限定的との見方から売りに押された。企業決算の内容を見極めたいとし、同日の米国株も小動き。
  1カ月ぶりとなった前日までの3連騰で日経平均は1160円(7.4%)上昇、きょうの日本株は週末を前に直近急伸業種を中心に持ち高整理、損益確定の売りが先行しやすかった。3連騰中の上昇率上位は銀行、保険、非鉄金属、輸送用機器など。こうした業種群には戻り売り圧力が強かった。岩井コスモ証券投資情報部の堀内敏一課長は、「3月にもみ合いを続けて累計売買高も厚い株価水準まで戻ったため、ここから上値を一気に抜けるには材料も必要」とみている。
  もっとも、為替の落ち着きを背景に下げも限定的。この日のドル・円相場はおおむね1ドル=109円50ー70銭台で推移、東京株式市場の14日終値時点は109円43銭だった。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、為替介入は混乱を招く変動回避の場合に限り正当化できる、と発言。米財務省は日米財務相会談後、ルー長官と麻生太郎財務相が「為替相場に関するG7とG20のコミットメントを全ての国々が順守する重要性で合意した」との声明を発表した。岩井コスモ証の堀内氏は、「為替介入を認めるラガルド発言に加え、日米財務相声明もあり、投機筋はやりにくくなった」と言う。
  一方、気象庁によると、14日午後9時26分ごろに熊本県を震源に強い地震が発生。県内益城町では震度7の揺れを観測した。三菱電機やホンダなど県内に生産拠点がある企業は工場の稼働を停止した。みずほ証券によると、日本全体に占める熊本の国内総生産(GDP)は1.1%程度とあって、相場への直接的な影響は限られた。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「熊本県には製造業の工場や拠点があり、サプライチェーンを通じ個別企業には影響を与える可能性がある」と指摘する。
  東証1部33業種は鉱業、銀行、電機、その他金融、輸送用機器、保険、不動産、証券・商品先物取引、繊維、非鉄金属など27業種が下落。パルプ・紙や建設、空運、水産・農林、陸運、情報・通信の6業種は上昇。東証1部の売買高は19億8537万株と4営業日ぶりの20億株割れ、売買代金は2兆593億円。値上がり銘柄数は565、値下がりは1262。
  売買代金上位では、シティグループ証券が投資判断を下げた小野薬品工業が大幅安で、子会社が熊本県に工場を持つソニーも安い。日本電産や村田製作所、富士通、アルプス電気、国際石油開発帝石も下げた。半面、清水建設やコナミホールディングス、トレンドマイクロ、ドイツ証券が投資判断を上げたSCREENホールディングスは高い。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-14/O5NB436KLVRM01


銀行、収入が減っても株価を上げる秘訣−人員削減と支店閉鎖
Hugh Son、Jenny Surane
2016年4月15日 15:40 JST
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JPモルガンとBofAは経費が減少し株価が上昇
ウェルズ・ファーゴは費用増加でさえないパフォーマンス
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銀行は収入を増やせない時でも投資家を喜ばせる方法を見つけた。報酬を減らす、行員を解雇する、支店を閉鎖するなどでコストを減らすことだ。
  JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BofA)は今週、金融株の上げをけん引した。2行とも1−3月(第1四半期)の費用の減少幅がアナリスト予想を上回った。一方、費用と従業員数が増えたウェルズ・ファーゴは14日の米市場で大手米銀の中でパフォーマンスが最低だった。
  低金利が続きトレーディングからの収益が低迷するこの時代、銀行は収入が減る中でコスト調整だけが利益を高める手段となっている。昨年の大手米銀5行の合計利益は金融危機前以来の高水準だったが、これは2万人以上を削減し経費を13%減らした成果だった。
  BofAでは第1四半期の費用が6.4%減の148億ドル(約1兆6000億円)となり、ウェルズ・ファーゴのアナリスト、マシュー・バーネル氏の予想(151億ドル)を下回った。同氏はBofAの決算について「堅実なコスト管理が分かる」内容だと評価した。3月末の行員数と支店数は前年同期に比べ、 それぞれ6475人、146店少なかった。第1四半期は6.7%の減収だったが、支出を減らしたことがその影響を和らげた。
  ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は14日のアナリストとの電話会議で、「まだすることがたくさんある」と述べた。
  JPモルガンの13日の発表によれば、同行の従業員数は過去1年で3725人減った。報酬を削減したことや法的費用が減ったことが寄与し、利益はアナリスト予想を上回った。金利外費用は7%減の138億ドル。バーネル氏の予想は149億ドルだった。投資銀行部門の報酬費用は前年同期比14%減で、金額ベースで4億2000万ドル以上減った。
  エドワード・ジョーンズのアナリスト、シャノン・ステム氏は「銀行株はあまりにも悪いニュースを織り込んでいるので、少しでも前進の兆候があれば歓迎される。費用サイドにチャンスがある」と話した。
  ウェルズ・ファーゴでは経費が前年同期比4.2%増の130億ドルとなり、人員数は昨年に比べ2600人増えた。
  14日の株価はBofAとJPモルガンが前日比上昇だったが、ウェルズ・ファーゴは下落した。

原題:Revenue Down? No Problem: Bank Stocks Climb With Cost Cuts(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NUFVSYF01T01


円下落、株下げ渋りや中国景気懸念後退で−G20・産油国会合見極め
小宮弘子
2016年4月15日 12:17 JST 更新日時 2016年4月15日 15:20 JST

足元上昇で下値固め、 短期的には110円視野に入れた動きとの声
市場介入が正当化されるかなり厳格な基準がある−IMF専務理事

15日の東京外国為替市場では円が下落。日本株の下げ渋りや中国景気懸念の後退を背景に円売りが優勢となった。

  ドル・円相場は午後3時13分現在、1ドル=109円49銭前後。朝方には109円29銭まで円が強含む場面が見られたが、日本株が急速に下げ渋るのに伴い円売り優勢となり、一時109円73銭と7日以来の円安値を付けた。午後にかけては20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の結果や週末のドーハでの産油国会合を見極めようとのムードが広がり、109円台後半でもみ合う展開となった。
  三井住友銀行市場営業部為替トレーディンググループの佐藤慎介グループ長は、週末を前にしたドル買い・円売りが優勢だとし、リスクセンチメントの改善もドル・円をサポートしていると説明。ドル・円は「足元の上昇で下値を固めた状況で、 短期的には110円を視野に入れた動きになる」可能性があると話した。
  日本株は売り先行で安く始まったものの、急速に下げ渋り、日経平均株価は一時小幅高に転じる場面もあった。この日は前日比63円02銭安の1万6848円03銭で引けた。
  中国が発表した1−3月の工業生産は前年同月比5.8%増、小売売上高は同10.3%増となり、ともに事前予想(それぞれ5.5%増、10.2%)を上回った。1−3月期の国内総生産(GDP)は前年比6.7%増と予想と一致した。中国の同経済指標の発表後、豪ドルは対円で1豪ドル=84円78銭と、4日以来の高値を付けた。
  外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、中国指標が良ければ「ドル・円が上値を追えるきっかけになる」とした上で、あわよくば110円まで戻せるかというところだが、ニューヨーク市場中盤以降は週末のドーハでの産油国会合への警戒感から金融市場全般的に積極的にリスクを取るというムードではなくなると指摘。「109円後半で伸び悩む形になるとポジション整理で109円前半、へたすると109円割れまで売られてしまうことは十分あり得る」と語った。
G20
  麻生太郎財務相は14日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のため訪問している米ワシントンでルー米財務長官と会談し、円高で推移している為替相場について「一方的に偏った動き」に強い懸念を表明するとともに、「過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与える」との認識を確認した。会談後、記者団に語った。通貨の競争的切り下げを回避するというG20声明の合意内容については「マイナス金利など国内の政策目的のための金融政策手段の行使を制約するものではない」と相互に確認したとした。
  一方、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事はワシントンでの記者会見で、「日本に関して言えば、われわれには市場介入が正当化されるかなり厳格な基準があり、非常に混乱を招く相場変動を回避する場合に限って実施できるのは明白だ」と述べた。
  三井住友銀行の山下えつ子は、米国の利上げペースが鈍化したことでドルが売られる相場は「だいたい一巡している」とし、株や原油が戻り気味になってきたことで、「どんどんドル安・円高に進むという感じも足元ではなくなってきている」と指摘。「今は底を打った後の戻りをどこまで試せるかという感じなので、110円まで戻せれば当面まずはいいところ」と語った。G20については、「警戒感や注目はあるが、結果は特に何もないという感じだと思う」と述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NN3Z6KLVRV01



FX Forum | 2016年 04月 15日 14:45 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:日銀緩和は十分か、円高阻止の条件=村上尚己

アライアンス・バーンスタイン(AB) マーケット・ストラテジスト
[東京 15日] - 4月に入りドル円は110円を割り込む円高ドル安が進んだ。3月までの円高はユーロ高を伴いながら進んでおり、ドル安の側面が大きかった。

ドル安の1つの背景には、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で明らかになったように、FOMCメンバーの主流派が利上げ再開に慎重になったことがある。ドル高や海外経済の停滞が米国経済の足かせになっている点が強調されたことはドル安に作用した。FRBは利上げという正常化を進めながらも、利上げペースについて市場の期待に働きかけることで、為替レートのチャネルを通じ、緩和的な金融政策を実現していると言える。

そして、4月に入りドル円が一時107円台まで円高に動いた数日は、ユーロドルはほぼ横ばいで推移していた。ここからはドル安よりも円高の側面が強かったということになる。

ただ、円高の値動きはファンダメンタルズで説明するのは難しい。4月初めに判明した、3月分の企業景況感指数(PMI)は、米欧中に加えて、新興国の多くで改善した。2014年末からの原油急落による資源セクターの収縮がもたらした製造業の生産調整は、幅広い地域で峠を越えたと見られる。

そうした中、日本企業の景況感だけが、3月調査の日銀短観に示されたように悪化し続けている。これは、2015年から続いた資源セクターの不況が日本企業に与えたダメージが、米国や新興国の企業に比べて相対的に深刻でなかったことの裏返しだろう。日本企業は、米国や新興国の企業と同じ景況復調の流れには乗っていないのだ。

また、2016年に円高トレンドの転換が意識されたことがデフレ再来の懸念を高め、加えて消費増税の痛手で個人消費停滞が続いていることも、日本企業の景況感悪化をもたらしていると考えられる。

<日銀の金融緩和が「小粒」と見なされた可能性>

企業景況感の悪化を反映し通貨安が進めば良いが、2016年に入ってから実際には円高が進み、企業業績予想を低下させ株安を後押ししている。最近の円高をもたらした要因としては、米大統領選挙への思惑や日本の経常収支拡大基調などが挙げられているが、いずれも本質的な要因とは言い難いだろう。

円高を招く確かなメカニズムとして挙げられるのはインフレ期待の変数である。2013年から高まっていたインフレ期待が2015年央から低下し、それが円高を招いていると見られる。

日銀は、2015年末の補完措置導入、2016年1月末のマイナス金利導入と金融緩和を繰り出した。ただ実際には、過去半年のインフレ期待の動きを見ると、金融緩和は十分に行われていなかったと言わざるを得ない。また、日銀の政策は限界に達したなどの見方が散見されるが、それらの言説は定義が不明であり、実際には2%インフレ率実現に金融緩和の程度が足りないということだろう。

事実、2015年に株価は上昇したが、消費増税後のショックが長期化し日本経済の成長率は高まらず、食料とエネルギーを除くコアコアベースのインフレ率も頭打ちになっている。2015年以降の金融財政政策の後押しが不十分だったことを示唆している。

ヘリコプターマネー(実際にお金を空からばらまくのではなく、Money Financed Fiscal Programという減税などの財源にマネタリーベース拡大を充当するポリシーミックス)が政策オプションになり得ることに、ドラギ欧州中銀(ECB)総裁が言及したことが欧州では話題になっている。米国では、バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長らがヘリコプターマネーについて論じている。このように、総需要安定化策を進化させる必要性が幅広く議論されている中で、日銀の金融緩和強化は、小粒と見なされたのかもしれない。

ドル円下落(円高)が長期化するとの予想は根拠に乏しいが、購買力平価の観点から100円台前半まで円高が進む可能性を指摘する見方がある。確かに、国際通貨基金(IMF)が算出するドル円の購買力平価は103円前後だ。ただ、米国と日本のインフレ率と金融政策の立ち位置を踏まえれば、購買力平価までの円高進行は行き過ぎだろう。

こうした円高シナリオは、2%インフレ実現に程遠い中で日本の金融政策が機能不全となりデフレが再来するシナリオを前提とした議論である。デフレに陥っていた時期、日本では購買力平価よりも大幅な通貨高を強いられていた。デフレから脱却する過程では、購買力平価よりも通貨安な状況を長期化させ、デフレ期待を払しょくする必要がある。つまり、これ以上の円高容認は、アベノミクスの金融政策の根幹が変わることを意味する。

逆に言えば、4月末の日銀の金融政策決定会合は、過去1年ほど続いたドル円下落(円高)トレンドの転換をもたらす「きっかけ」になり得るだろう。また、上述のような100円前後までの円高進行という極端な見方が出てきたことは、円高の潮目が変わるシグナルと筆者は見ている。

*村上尚己氏は、米大手運用会社アライアンス・バーンスタイン(AB)のマーケット・ストラテジスト。1994年第一生命保険入社、BNPパリバ、ゴールドマン・サックス、マネックス証券などを経て、2014年5月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-naoki-murakami-idJPKCN0XC0CH

 

伊藤教授「やるなら4月にした方が良い」−日銀による金融緩和
藤岡徹、下土井京子
2016年4月15日 12:12 JST 更新日時 2016年4月15日 13:00 JST

6月になれば完全に催促相場−緩和に踏み込んでもあまり効かない
円高も為替介入はやりにくい−皆、寛容でなくなってきている

米コロンビア大学大学院の伊藤隆敏教授はさらなる円高を阻止するために日本銀行が今月27、28の両日に開かれる金融政策決定会合で追加緩和に踏み込むべきだとの見解を示した。
  黒田東彦日銀総裁の財務官時代に副財務官を務めた伊藤氏は現地時間13日、ニューヨークでブルームバーグのインタビューに応じ、追加緩和を「やるなら4月にした方が良い」とした上で、「もう少し見守るということもあると思うが、また円高が進むと6月には完全に催促相場になる。そうなるとやってもあまり効かないということになってしまう」と語った。
  エコノミストの間では、日銀が1月に導入したマイナス金利政策への評価が二分しており、次回会合で追加緩和を実施する可能性についても意見が分かれている。
  黒田総裁は13日、ニューヨークでの講演で「マイナス金利付きの量的・質的金融緩和を導入していなかったら、日本の金融市場は一層悪くなっていただろう」と述べ、必要ならちゅうちょなく追加の金融刺激策を実行する考えを示した。
  足元の為替相場は一時1ドル=107円台を付けるなど、急速に円安が進んでいる。伊藤氏は110円を超える円高は企業収益への影響などから日本経済の回復力をそぐ恐れがあると指摘。米大統領選で為替が議論されていることや、来月の伊勢志摩サミット(G7)や環太平洋連携協定(TPP)の事を考えると、為替介入は具合が良くないと述べた。
  国際通貨基金(IMF)の対日審査責任者を務めるリュック・エフェラールト氏は12日、ブルームバーグとのインタビューで、現段階で円高に歯止めをかける目的で為替介入を行う正当な理由はないとの見解を示していた。
  伊藤氏は「為替介入に関して、皆、寛容でなくなってきている。そういう意味でやりにくい。介入時には暗黙の了解をもらうことが慣行。いま了解を取れる時なのかというと若干疑問だ」と述べた。
  2017年4月に予定されている消費再増税については実行すべきとの考えを示し、日本で高齢化が急速に進む中、どのような政策によってその負の影響を緩和するのかを議論する必要があると指摘。具体策として最低賃金の引き上げや社会保険、雇用保険の引き下げなどを挙げた。
  その上で「このままいけば2020年代のどこかで非常にまずいことになる。皆、おおかみ少年というが、そのうちにオオカミは出てくる」と語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NNK36JTSEL01

Business | 2016年 04月 15日 13:29 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
慎重な設備投資、販売数量の伸び悩みが背景=日銀リポート

[東京 15日 ロイター] - 日銀は15日、企業収益と設備投資の関連性を分析したリポートを公表した。高収益にもかかわらず企業が設備投資に慎重な背景を探るためだ。円安や原油安により収益が改善しても販売数量が伸びない場合、企業は先行きに強気になれず、設備投資に必ずしも積極的になりにくい姿が浮き彫りになった。

リポートでは、今回の景気回復局面でも設備投資の回復が鈍い大企業製造業を分析対象とした。企業の売上高経常利益率が改善する場合、1)為替・原材料価格などによる改善寄与度と、2)売り上げ数量の寄与度を分離。その上で、それぞれの寄与度と、売上高に占める設備投資比率との相関を試算した。

その結果、売上数量の増加による収益改善はその後1年半程度、明確に設備投資の増加につながるが、為替・原材料要因の収益改善は、設備投資の増加要因となるか、あるいは減少要因になるか特定できないとの結論が出た。仮に増加要因となる場合でも、1━2年のタイムラグを伴う試算となっている。

(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/boj-report-apr-idJPKCN0XC0DB

 


債券市場の時限爆弾、それはデュレーションのリスク

安倍晋三首相が景気対策に着手した2012年暮れに2%を超えていた40年物日本国債の利回りは、いまや0.5%を下回っている
By
MIKE BIRD
2016 年 4 月 15 日 15:40 JST
 国債に大きくまとまった投資収益を求める投資家は、過去1年間に全く異なる二つの国にその機会を見いだしただろう。それはベネズエラと日本だ。
 債券市場のリスクをはらむ分野を物色する投資家にとっては、ベネズエラの事例は慣れ親しんだ話だ。ベネズエラが2月26日に償還期限を迎える債券の返済資金を持っているか否かがかなり疑問視されたが、結果的に資金はあった。そして、1年前にベネズエラ債を買うリスクをとった投資家は、27%の収益を手にした。
 日本の場合はこれほどはっきりしておらず、低金利・マイナス金利の時代の債券市場を静かに苦しめているリスク、すなわちデュレーションが浮き彫りになっている。
 債券のデュレーションとは、投資家が投資資金を回収する期間の尺度だ。長期債ほどデュレーションは長く、クーポン(利率)の低い債券ほどやはりデュレーションは長い。資金回収にそれだけ時間がかかるためだ。
 現在、世界的に金利は並外れて低く、発行体が超長期債を起債する中、デュレーションは急速に伸びている。
 デュレーションはリスクの尺度でもある。おおまかに言うならば、金利が1%変化した場合、その債券価格はデュレーションと等しく変化する。例えば、デュレーションが25年の債券は、金利が1%下がると価格は25%跳ね上がり、金利が1%上がれば価格は25%下落する。
 日本国債はその最たる例だ。日本の財務省は昨年、クーポンが1.4%の40年債を発行した。その後日本の金利が下がり、40年債の価格は34%上昇した。
 デュレーションが伸びるほど、リスクは高くなる。フランス政府は12日にクーポンが1.75%の50年債を発行した。ユーロ圏が債務危機に陥る前に、フランスが発行した50年債のクーポンは4%だった。4%の債券を買った投資家は、利払いを通じて25年で額面金額を回収できる。13日の新発債を買うと、利払いだけでは償還期限までに額面を回収できないだろう。
 回収までの待ち時間が長いというのは心配だ。知識のある投資家ならば、2、3年後の金利はどうなり、そのとき経済情勢がどうなるかを予想できるだろう。これは多くの中央銀行や大手機関が予想しようと試み、その多くが結局は不正確だった領域だ。40年後の世の中を予想するのは、骨折り損だ。
 債券の利回り曲線は通常、比較的右肩上がりの形状となる。つまり、年限の長い債券ほど、投資家が直面する不確実性は高いので、利回りはそれなりに高くなる。
 日本の利回り曲線は平たんになりつつあり、欧州でも次第にそうなってきた。日本で通常ならば短期国債を選好してきたはずの投資家が、より長期の年限に向かわされている。
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世界で8兆ドル以上の国債が、いまやマイナス金利の水準で取引されている(色の濃い方が発行残高に占めるマイナス利回りの国債の割合が高い)
 40年物日本国債の利回りは、2012年暮れに安倍晋三首相が大胆な景気対策に着手した当時は2%を超えていたが、15年末には1.5%程度まで下がった。そして日銀がマイナス金利導入を発表して以来、40年債の利回りは0.5%を割り込んでいる。
 日本の金利がすぐにも反転上昇するとの予想はほとんどない。だが、40年は待つには長い期間だ。金利が反転すれば、40年債を保有している投資家は、たとえ日本国債が世界で最も安全な債券だと認められているとしても、苦境に陥るだろう。金利が上がれば、利回りが0.49%の債券は投資妙味がなくなり、投資家は売却して損失を被らざるを得ないだろう。
 平たんな利回り曲線は、景気活性化をもくろんだ金融緩和の結果だが、短期の負債と長期の資産の間から利益を得ている金融機関にとって大きな問題でもある。メリルリンチ日本証券のチーフ金利ストラテジスト、大崎秀一氏によると、今年2月に年限10年超の日本国債を最も買い越したのは国内生命保険会社だった。保険会社の中でも特に生命保険会社は、長期負債に釣り合う長期資産を必要としているのだ。
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世界のGDPに占めるマイナス金利の国々の割合の推移
 欧州中央銀行(ECB)は14年に預金金利をマイナス水準に引き下げ、今年3月の理事会ではさらにマイナス0.4%まで下げるとともに、量的緩和(QE)措置を拡大した。
 そして欧州では、デュレーションが着実に伸びている。統計会社マークイットによると、ユーロ圏各国の国債相場を指数化したiBoxxユーロ・ソブリン指数のデュレーションは7.2年に達している。06年には5年に満たず、11年までは6年程度だった。
 欧州や日本の金融緩和の主な目標は、投資家をソブリン債市場の外に向かわせることにある。だが、国債をビジネスモデルの骨格としてきた保険会社や年金基金などの機関は、同じような利回りのある安全な代替投資先を探しあぐねる可能性がある。
 そうした投資家や運用担当者は、より高いリスクをとるよう強いられる。ベネズエラ国債のように信用リスクを通じてならば、誰の目にも明らかに思われる。だが、いつまでたっても償還期限を迎えないような債券を買いあさる場合、そのリスクは見極めが容易ではない。だが、リスクはそこにあり、しかも高まりつつあるのだ。
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米製造業、ドル安背景に薄明かり
15日には3月の米鉱工業生産指数が発表される(写真は米ペンシルベニア州のハーレー・ダビッドソン工場)

By STEVEN RUSSOLILLO
2016 年 4 月 15 日 15:15 JST

 これまではドル高が米国の製造業に雨を降らせてきたが、雨雲はようやく去ろうとしている。

 ドル高と原油安は米製造業にとってダブルパンチだった。ドル高が輸出品価格を押し上げ売上高を減少させる一方、原油安のため多くのエネルギー業者が機械設備への支出を削ってきたからだ。

 ここにきてこうした逆風にはいずれも変化が生じている。ドルは1月以降、下落に転じる一方、原油価格は反転し今週は1バレル=40ドルを突破した。このような傾向は、15日に米連邦準備制度理事会(FRB)が発表する鉱工業生産指数にも好影響を及ぼすはずだ。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエコノミスト調査によると、3月の同指数は前月比0.1%低下が予想されている。予想通りなら2月の同0.5%低下からは改善となる。

 とはいえ、部門別指数を見てみると違った構図が見えてくる。電力・ガスの生産指数は2月に前年同月比9.9%低下し、月次ベースでは1972年以来の落ち込みとなった。

 一方、製造業の生産指数は、ドルが頭打ちとなって下落に転じたのと足並みをそろえ、最近は上昇している。過去の事例でも製造業はドル安局面で生産が活発化するため、意外なことではないだろう。

米鉱工業生産指数の部門別指数(緑:製造業、赤:鉱業、肌色:公益)

 例えば、ドルは2002年から08年にかけておおむね下落傾向にあった。製造業生産指数は02年1月の時点で前年同月比3.7%低下だったが、08年1月までには同2.8%上昇した。

 今回はここまで長期のドル安ではなさそうだが、当面ドルが下げ続けても不思議ではない。FRBは利上げについて緩やかで着実な姿勢を維持している。つまり、年内2回の利上げ実施が予想されている一方、1回のみまたは利上げなしということもあり得るのだ。

 これ以外にも最近、製造業にとって楽観的な兆候が現れている。米サプライ管理協会(ISM)が1日発表した3月の製造業景況指数は51.8に上昇し、昨年9月以降続いていた業況の縮小が拡大に転じた。また、13日発表されたFRBの地区連銀景況報告(ベージュブック)も5つの地区で製造業の設備投資が増加したことを示した。これは今後の需要にとって好ましい兆候だ。

 製造業者にとっての闇が消えようとしている。FRBのムードも明るくなるはずだ。

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米住居費の上昇減速、FRBの利上げ見送りを正当化か


JUSTIN LAHART
2016 年 4 月 15 日 15:00 JST
 住居費があともう少し下がれば、インフレ指標の上昇に歯止めが掛かるのは近いかもしれない。
 米労働省が14日発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.1%の上昇となり、上昇率がエコノミスト予想の0.2%を下回った。物価の基調をより把握しやすいコアCPI(食料品とエネルギー品目を除外)も0.1%上昇した。前年同月比伸びは2.2%だった。3月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、2月のコアCPIが前年同月比2.3%上昇したことなどがきっかけとなり、インフレが連邦準備制度理事会(FRB)の想定以上に過熱するリスクをタカ派メンバーが警戒した可能性がある。
 ただ、FRBのイエレン議長は先月、最近のインフレ上昇に「持続性」があると判断するのは時期尚早と語っていた。
 例えば、衣料は2月に前月比で1.6%上昇したが、3月は1.1%低下した。医療費や航空運賃など、それまで大きく上昇していた反動で上昇が鈍ったり、マイナスに転じたりした項目もあった。
 コアCPIに占める割合が40%を超える住居費は、3月の上昇率が0.2%と、ほぼ2年ぶりの低さにとどまった。2月までの6カ月間で5回上昇していた宿泊費(ホテルなど)の反動減が響いたとはいえ、住居費全般の伸びが鈍っている兆候もある。
 住宅所有者が自宅に家賃を支払っていると仮定した「帰属家賃」の上昇率は、2014年末以来の低さだった。これは賃貸住宅市場に出回る物件が増え、昨年半ば以降に見られた家賃上昇が減速したことを反映している可能性がある。そうだとすれば、ここ数年CPIを押し上げてきた住居費は、ついにその役割を果たさなくなりつつあるのかもしれない。
 住居費は、FRBが重視する個人消費支出(PCE)価格指数ではCPIほど大きな割合を占めていないため、指数全体への影響も限定的だろう。それでも、FRBが足元のインフレ動向をきちんと捕捉できていると考える理由を探しているとすれば、これは新たな理由となるかもしれない。
住居費の前月比上昇率

%THE WALL STREET JOURNALSource: Labor DepartmentShelter FalloutChange in shelter costs from a month earlier2015'160.00.10.20.30.4
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https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MQ708_0217fe_M_20160217155728.jpg



マイナス金利政策の次に来るもの、それはヘリコプターマネー
マイナス金利政策の影響で紙幣を保管する人たちが増えており、スイスでは1000フラン紙幣の流通量が前年比で10%増加した

By JAMES MACKINTOSH
2016 年 4 月 15 日 14:51 JST

 中世イタリアで近代の銀行業が誕生したとき、欧州の数学者らは負の数をばかげたものと考えていた。大銀行家として栄華を誇ったメディチ家やペルッツィ家の時代から600年がたったいま、銀行は負の金利、つまりマイナス金利に直面している。現代の世の中で負の数は広く使われているが、マイナス金利は一般的に受け入れられてはいない。

 マイナス金利は銀行業の基準を覆すものだ。金利を受け取ってお金を借りる一方、お金を預けたい人は金利を支払わなければならない。預金者から強い反発があるのもうなずける。世界最大の資産運用会社、米ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)と欧州最大の貯蓄国ドイツのショイブレ財務相は今月、マイナス金利政策を痛烈に批判した。

 いかにも彼らならやりそうなことだが、マイナス金利への不安を抱えるのは彼らだけではない。マイナス金利政策には予想外の影響、予想以上の効果、効果ゼロという三つのシナリオがあり得ると考えられており、政策を導入した当局自身でさえこれを気にしている。

 予想に反した影響として最も明らかなのが、銀行に対する一種の課税効果だ。新たに税金が課された物品やサービスなどは、企業や人々が保有や使用を控える場合がほとんどだ。中銀は量的緩和の影響で膨れ上がった銀行準備にマイナス金利を適用し始めた。各銀行は超過準備を減らそうとするかもしれないが、銀行システム全体として見れば準備金を削減することはできない。

 スイスで起きていることはもう一つの予想外の影響と言えるだろう。スイス国立銀行(中央銀行)はフラン相場を低く抑えるために積極的なマイナス金利政策を実施してきた。銀行はマイナス金利を個人の預金者に転嫁することには消極的で、主要金利の低下をよそに住宅ローン金利を引き上げることで利益の穴埋めを図ってきた。

 住宅ローン金利の上昇はスイス中銀にとって大歓迎だ。マイナス金利は社会のあちこちで不都合な資本流入が起きる原因となりかねないが、住宅ローンが上昇すればそうした副作用を回避できるからだ。次に、住宅ローンから連想されるのがスウェーデンだ。

 スイスに並ぶほどの積極的な金融緩和を展開してきたスウェーデンは、マイナス金利政策で生じた住宅バブルを抑えようと悪戦苦闘している。一方、日本では、マイナス金利政策の導入を受けて投資家が超長期債に殺到し、日本国債の40年物利回りは1.3%から0.43%に低下している。その結果、3月に利回りが少し上昇したときに国債保有者が1日足らずでほぼ11年分の金利収入を失う、などといったことも起きている。

 少なくともこれらのことは、マイナス金利政策が結果はどうあれ「何か」を刺激しているしるしだ。中銀が本当に心配しているのは、マイナス金利を嫌がる預金者が一斉に現金を引き出し金融システム内の資金が枯渇することだ。スイスではマイナス金利の導入以来、紙幣を保管する動きが一部で増え、1000フラン紙幣の流通量が前年比で10%増加した。過去30年間でこのようなことが起きたのは、世界不安が深刻化したときだけだ。ただ、これまでのところ中銀が懸念するほどの大きな変化ではない。

【左】スイスの紙幣流通量、前年比伸び(緑=1000フラン紙幣、灰色=その他のフラン紙幣)、【右】40年物日本国債の価格 ENLARGE
【左】スイスの紙幣流通量、前年比伸び(緑=1000フラン紙幣、灰色=その他のフラン紙幣)、【右】40年物日本国債の価格
 負の数を役に立たない架空のものと考えていた数学者らの矛先はやがて、負の数の平方根である「虚数(imaginary number)」へと移っていった。中銀の場合、空想(imaginary)の金融政策といえば「ヘリコプター・マネー」だろう。経済学者ミルトン・フリードマンが1969年に提唱したこの戦略は、中央銀行が国民に直接お金を配るなどといった財政ファイナンスを指す。マイナス金利の実験が失敗すれば、この空想の政策が現実味を帯びるかもしれない。

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マイナス金利、米国で有効か
儲かる住宅ローン、北欧マイナス金利の現状
マイナス金利、ユーロ圏にとってプラス=ECB副総裁
https://si.wsj.net/public/resources/images/MI-CP171A_STREE_16U_20160414125109.jpg


儲かる住宅ローン、北欧マイナス金利の現状
不動産投資でバブルの懸念も
自宅の前に立つクリステンセンさん一家
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By CHARLES DUXBURY AND DAVID GAUTHIER-VILLARS
2016 年 4 月 15 日 12:26 JST

 【オールボー(デンマーク)】金融コンサルタントのハンス・ピーター・クリステンセンさん(35)は、銀行から受け取った住宅ローンに関する最新の明細書を開けて驚いた。四半期の金利支払額が「マイナス」の249デンマーク・クローネ(約4100円)だったのだ。

 クリステンセンさんは10年前にデンマーク北部オールボーの自宅を購入したが、彼がその際に借りた住宅ローンの金利を支払うのではなく、銀行が彼に利息を支払ったのだ。昨年12月31日時点の彼の住宅ローン金利は、手数料を除外してマイナス0.0562%だった。

 デンマークがマイナス金利政策の世界に突入してから4年近くになるが、借り手も貸し手もいまだに、それによってもたらされた逆転した世界を理解しようと模索している状態だ。クリステンセンさんは銀行からの明細書について、「親からは、それを額に入れて飾っておくべきだと言われた。将来の世代にこんなことがあったと証明するためにだ」と話す。

 中央銀行がマイナス金利政策を採用している国は、デンマークだけではない。経済の停滞に苦しむ欧州中央銀行(ECB)や日本銀行も、マイナス金利を導入して経済成長を刺激しようとしている。スイスとスウェーデンは、デンマークとともに、自国通貨を下落するユーロ相場に連動させるため、マイナス金利を適用している。

 デンマークは中銀の政策金利がマイナス0.65%。マイナス金利の期間は、他のどの国よりも長い。隣国のスウェーデンはマイナス金利になってから14カ月が経つが、中銀は必要があれば、現行の政策金利であるマイナス0.5%からさらに引き下げる意向を表明している。ノルウェーの政策金利はまだプラスだが、原油価格の長期低迷で打撃を受けている経済をてこ入れするため、マイナスにすることを検討している。

デンマーク、スウェーデン両中銀の政策金利の推移 ENLARGE
デンマーク、スウェーデン両中銀の政策金利の推移
 スカンジナビア諸国の経験は、エコノミストに金利がマイナスに突入すると何が起きるかについて学ぶ機会を与えている。ゼロ金利は長年、超えられない下限だと考えられてきた。望ましくない副作用に対する懸念は既に出てきている。消費者の貯蓄口座に金利がつかないことや、銀行の収益に圧力がかかることだ。また、住宅ローン・ブームは、金利が反転した場合に問題を生じさせる恐れも高まっている。

 デンマーク政府の経済諮問委員を務めるオーフス大学のトーベン・アンデルセン教授は、「数年前にこのようなことが起きると言っていたら、頭がおかしいと思われていただろう」と話す。物価の低迷に直面するECBと日銀は、中銀の経済への影響力を取り戻す唯一の方法は金利をゼロ以下にすることだと判断し、マイナス金利を導入した。

 デンマークの場合、中銀はインフレ率の目標を掲げていない。中銀の狙いは自国通貨の対ユーロ相場を維持し、ユーロ圏との貿易を守ることにある。近年のユーロ下落を受け、デンマーク中銀は自国通貨の上昇を抑えるため繰り返し金利を下げ、12年半ばに初めてマイナスにした。スウェーデンの中銀が金利をマイナスにしたのは昨年2月。インフレ刺激が目的だった。中銀はスウェーデン・クローナが下落すれば、輸入品価格が上昇し、国内物価が加速されると期待した。だが、4年以上にわたって2%というインフレ目標には届いておらず、物価はそれほど上昇していない。

 両国の当局者は、低金利により家計が借り入れを脹らませており、金利が上昇したり不動産価格が下落したりした場合に、返済ができなくなるのではと懸念している。スウェーデン中銀のステファン・イングベス総裁は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、「家計は借り過ぎており、危険だ。できるだけ早く反転させなければならない」と語る。

 前出のクリステンセンさんは、2005年に170万デンマーク・クローネ(約2850万円)でオールボー郊外に自宅を購入した。その後金利低下を受けて、数回住宅ローン金利について銀行との間で引き下げ交渉を行い、金利はマイナスになった。ただ各種の手数料が課されるため、今でも四半期毎に元本に加え若干の手数料を支払っている。銀行はマイナス金利適用件数を公表しないことが多いので、どの程度のデンマーク国民がマイナス金利を享受しているのかは分からない。

 一方住宅ローン金利とは裏腹に、ほとんどの銀行の預金金利はゼロになっている。クリステンセンさんは、デンマーク国民は預金の代わりに不動産投資に向かっていると話す。2013年に同氏は、他の3人の投資家と資金を出し合うとともに800万クローネを借りて、970万クローネで10戸の小さなアパートを購入した。金利はマイナスではなかったが、魅力的な低さだった。

 2008年の金融危機の後凍結状態に陥っていたオールボーの不動産市場は、こうした投資で蘇った。ノーユジカ銀行オールボー支店幹部は「人々は、金利が非常に低いのでカネを使うしかないと思っている」と指摘。「やり繰りできる以上のカネを借りている家計もある」と話す。

 持ち家のアパートの価格も上昇している。デンマーク抵当銀行協会によれば、15年第4四半期のコペンハーゲンのアパート販売価格は前年同期比114.5%上昇と、14 年の上昇率5.5 %から大きく加速した。スウェーデンの住宅価格調査会社によると、ストックホルムの15年の住宅価格上昇率も17%で、14年の10%を上回った。デンマーク、スウェーデンの両中央銀行の当局者は、低金利政策により不動産市場に資金が過剰流入すれば、金融市場を不安定にする恐れがあると懸念を示している。

自宅で寛ぐクリステンセンさん一家 ENLARGE
自宅で寛ぐクリステンセンさん一家 PHOTO: MORTEN KOLDBY FOR THE WALL STREET JOURNAL
 スウェーデン中銀のイングベス総裁は、同国家計の負債の可処分所得に占める比率は約175%に達しており、「持続不可能」になっていると警告する。1990年代半ばには90%だった。1992年にスウェーデンの不動産バブルが崩壊したときにはイングベス氏は財務次官で、破綻寸前だった大手銀行数行の整理に当たった。

 当局はまた、マイナス金利が銀行経営に打撃を与える恐れがあることを懸念している。収益力がそがれるからだ。マイナス金利下では、商業銀行が中銀に資金を預託しても金利は受け取れず、逆に手数料を負担する必要が出てくる。銀行業界のロビー団体は、昨年マイナス金利に伴うデンマークの銀行の負担コストが10億クローネを超えたと推測している。

 コペンハーゲンにあるアルム・ブランド銀行の資産運用担当責任者によると、マイナス金利が当面続くことが明確になったため、銀行はそのコストを転嫁する方法を模索し始めている。スウェーデンとデンマークの大手銀行は、大口の法人顧客の一部に預金手数料を課し始めた。だが、個人の預金者には手数料を課していない。それは、取り付け騒ぎを引き起こすことを恐れているからだ。

 冒頭で紹介したオールボーでは、消費者が銀行から資金を引き出している兆候はない。メーンストリート沿いで鍵屋を営むジョン・ベルグさんによると、金庫の売り上げは横ばいだ。「もし家にカネをため込んでいるとしても、それを教えてくれるような人はいない」と彼は話している。

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https://si.wsj.net/public/resources/images/P1-BX080A_DENMA_16U_20160413224810.jpg



金融政策ウオッチ
マイナス金利、米国で有効か

By KATE DAVIDSON
2016 年 4 月 15 日 12:53 JST

 マイナス金利をめぐる議論が米国でも高まっている。

 金融政策担当者や銀行関係者、エコノミストらは、欧州や日本の事例に注目し、マイナス金利が米経済を押し上げるかどうかを議論している。

 いまのところこれは仮定の話だ。米連邦準備制度理事会(FRB)は今年、利下げではなく合計0.5%の利上げを想定していると示唆している。だが、金利がゼロをわずかに上回るだけの状況にあって景気回復は勢いを失いつつあり、FRBのイエレン議長は2月の議会証言で、米経済に追加刺激を加える必要が生じた場合にマイナス金利を用いる実効性を研究していると述べるなど、この議論は避けがたい状況になっている。

 一部のエコノミストやアナリストは、マイナス金利は予想外の形で米金融システムの首を絞める可能性があると警告している。銀行の融資拡大を促すことで一段と強い成長に弾みをつけるという主な目標が台無しになる恐れがあるという。この対極にあるのがバーナンキ前FRB議長などのエコノミストだ。米国の金利がゼロを少し下回ったとしても、過去7年間続いたゼロをやや上回る水準での維持と大した違いはないとの考えだ。

 通常、商業銀行が中央銀行に預ける準備預金には金利が付く。マイナス金利の場合、逆に金利を支払うことになる。ここで想定されているのは、これらの金利をマイナス水準に引き下げれば他の金利も低下し、これで借り入れコストが安くなるため投資家をさらにリスクの高い投資へ向かわせる、ということだ。

 しかし一部のアナリストは、マイナス金利は銀行の収入を圧迫し費用を押し上げ、信用引き締めに動かすとみている。米銀行協会のチーフエコノミスト、ジェームズ・チェッセン氏は、「収益力が損なわれると、融資にあてる部分が少なくなることになる」と指摘した。

 グッゲンハイム証券の分析によると、マイナス金利で米国の銀行収益は制限されるが、その影響は金融機関によって0.25%から4%超までまちまちだ。例えば、米国の短期金利が0.5%下がると、キャピタル・ワン・フィナンシャルの年間純金利収入は1.4%減少し、1株利益は5%低下する。これは同行の2016年業績見通しと同行が開示した金利感応度に基づく分析だ。バンク・オブ・アメリカの場合、0.5%の金利低下で純金利収入は4.12%減り1株利益は7%低下する。また、1%金利が下がるとシティグループの1株利益は1%低下するが、ウェルズ・ファーゴの場合は0.25%の金利低下でも1株利益は2%下がる。

 いずれの銀行の広報担当者もこの件についてのコメントを差し控えるか、コメント要請に応じなかった。

 金融危機以降、FRBが融資活性化策として銀行システムを準備預金でジャブジャブにした。これが一因で、米国の銀行収益に対する悪影響は増幅されるだろう。銀行全体では2兆3000億ドル(約252兆円)もの超過準備がある。大量の資金に金利を支払わねばならなくなり、銀行の融資意欲をさらに損なう恐れがある。

 元FRB理事でハーバード大学経済学部のジェレミー・スタイン教授は、超低金利下において銀行の利ざやは既にたびたび圧迫されていると指摘した。同教授も、銀行の収入が減ると貸し出しも減る可能性があるとみている。だが、「極めて低いプラスからマイナスへの道をたどるにつれて、完全に異なる現象がみられるかは定かでない」と語った。

 バーナンキ前FRB議長は先月のブログで、「最近、メディアや市場で目にするマイナス金利に関する不安は、私には行き過ぎに思われる」と指摘し、そのような政策のコスト(代償)は「管理できるはずだ」と述べた。

 欧州と日本で6つの中央銀行がマイナス金利を導入している。欧州の一部ではマイナス金利で融資の伸びが上向いたが、他の国々ではそうなっていない。だが原因をはっきりさせるのは難しい。

 欧州の銀行はマイナス金利の負担を預金者に転嫁することに消極的だが、一部では預金口座の手数料を引き上げて埋め合わせている。スイスでは、銀行が企業向け融資の利ざや低下を補うために住宅ローン金利を引き上げた。

 マイナス金利の目的が借入金利の低下を経済全般に広げることにあるならば、スイスの銀行の対応は、純利益に打撃を被った銀行業界がいかに逆効果となる反応を示すかを如実に示している。

 国際決済銀行(BIS)が3月6日にウェブサイトで公開した論文で、同行のエコノミスト、モルテン・リンネマン・ベック氏とアィテク・マルコゾフ氏は、「マイナスの政策金利が家計と企業に対する貸出金利に波及しなければ、その論理的根拠はほとんど失われる」と指摘した。

 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3月初めの会見で、マイナス金利はユーロ圏の金融情勢の緩和に役立っているとしながらも、ECBは銀行に及ぼす影響を懸念し、さらなる利下げは予想していないと述べた。

 マイナス金利は、一部のエコノミストが予言した問題すべてを起こしているわけではない。ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、カール・タンネンバウム氏は、「少なくともいまのところ、現金をため込む動きは目にしていないし、大規模な資産再配分もみていない。つまり、極端な影響はさほど招いていないようだ」と語った。

 FRBのイエレン議長は3月16日の記者会見で、FRBはマイナス金利を検討していないと明言した。「(マイナス金利には)さまざまな効果があると判断することになるだろう」との見解を議長は示した。

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儲かる住宅ローン、北欧マイナス金利の現状
マイナス金利、ユーロ圏にとってプラス=ECB副総裁
http://jp.wsj.com/news/economy/monetary-policy

インド中銀総裁、FRBの新興国への配慮を歓迎
IMF・世界銀行春季会合で演説するインド準備銀行のラジャン総裁(14日)

By JON HILSENRATH
2016 年 4 月 15 日 12:35 JST

 インド準備銀行のラジャン総裁は長年、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に批判的だったが、いまは国際金融市場の混乱や新興国の脆弱(ぜいじゃく)性に配慮したイエレン議長の仕事ぶりを高く評価しつつある。

 ラジャン総裁はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がワシントンで13日に行ったインタビューで、FRBは「(新興国に)より注意を払うようになっているし、そのことにも言及している。大変歓迎すべき一歩だと思う」とし、「イエレン議長の下で大きな方針転換があったようだ」と述べた。

 FRBは2007年?09年の金融危機後に「量的緩和」として知られる債券買い入れ策を導入し、その後これを終了した。ラジャン総裁はその間、FRBを何度も批判していた。経済規模が相対的に小さい国々では、こうした政策によって資本の流出入が増幅され、資産価格や投資、インフレへの影響に対処できないことがよくあった。バーナンキ前議長時代のFRBは国内の経済問題への対応に注力する姿勢を示し、他国経済への対応は他国任せにした。

 イエレン体制下のFRBはこの数カ月、海外金融市場の混乱や世界経済の減速に配慮してきた。FRBは昨年末時点で、2016年に0.25%の利上げを4回行うと想定していたが、世界的な逆風に対する懸念などを踏まえ、3月にこの見通しを下方修正した。

 ラジャン総裁は、FRBが方針転換したことで他の国々は一息つくことができ、資源輸出国の打撃となっている資源価格の下落や、新興国の一部企業に影響を及ぼしている高水準のドル建て債務といった国内問題に取り組むことができるだろうと述べた。

 FRBが利上げ計画のペースを落としたことで「圧力が少し取り除かれた」とした上で、「他の国々はこの時間をうまく活用することができるだろうか。それとも、問題は彼らの手には負えないのだろうか」と問いかけた。

 ラジャン総裁は、深刻な債務問題を抱える国の一つとして中国を挙げた。中国の債務残高については、国内総生産(GDP)比で270%近くに達していることを示す指標もあると言う。

 「問題はどうすれば(債務拡大)圧力を取り除くことができるかだ」と述べた。

 総裁は成功例としてインドを挙げた。インドは経常赤字と財政赤字を縮小したことで経済運営の柔軟性が高まり、混乱を乗り越えることができたと指摘した。

 インド中銀は今月5日、主要政策金利であるレポ金利を6.75%から6.5%に引き下げた。ラジャン総裁はインタビューで、インフレ動向と天候次第では追加利下げに踏み切る可能性もあると述べた。

 「われわれはインフレに注目している」とし、「低下軌道をたどり続ければ(利下げの)余地が生まれる。モンスーン期に十分な雨が降る兆しを探している。残念ながら、インドはモンスーンにまだ少し左右されやすいが、人々はモンスーンと食料品価格の連動性が見えにくいと感じている。だが、今年のモンスーンも3年連続で雨量が不十分なら(利下げの)可能性はある」と述べた。

関連記事

海外の不透明感、慎重な政策判断を正当化=FRB議長
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https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NO396_0414rr_M_20160414181327.jpg



FRB、利上げ推進が賢明=セントルイス連銀総裁
セントルイス連銀ブラード総裁
By MICHAEL S. DERBY
2016 年 4 月 15 日 08:25 JST

 米セントルイス地区連銀ブラード総裁は14日、今後も利上げを推し進めることが「賢明」であることに変わりはないとの見方を示した。

 ブラード総裁はこの日発表された同行の年次報告を紹介する書簡で、最近の発言と同様のテーマを中心に取り上げた。自らが望ましいと考える利上げ時期には触れなかった。

 総裁は「賢明な金融政策とは(中略)金融政策の設定を正常な状態に近づけることだと思われる」とした上で、「名目金利はもう少し高い方が、米経済により良い結果をもたらすかもしれない」と述べた。同総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)での議決権を持たない。

 以前から指摘しているように、連邦準備制度理事会(FRB)は雇用面とインフレ面で望み通りの状態をほぼ達成済みだとも語った。

 また、他の国々における景気の弱さや中央銀行の対応を踏まえ、今後もしばらくは世界的な低金利環境が続く可能性を認めた。ただ、FRBが利上げを推進する理由はたくさんあるとし、金融バブルが生じるリスクを低減させる必要性などを挙げた。

 FRBが昨年12月に政策金利を0.25%?0.50%に引き上げたことについては、正しい措置だったとし、「これは米金融政策の正常化に向けた多くの道のりの最初の一歩として理想的なものだ」と話した。

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米利上げ、年内2回がFOMC投票メンバー大半の予想
FRB追加利上げ「そう遠くない」=セントルイス連銀総裁
http://jp.wsj.com/articles/SB10406094258013494445204581618943690471936

Business | 2016年 04月 15日 16:49 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
焦点:「一億総活躍」へ財源確保紛糾、税収増の活用で政府内に対立

[東京 15日 ロイター] - 安倍晋三首相が目玉政策に掲げる「一億総活躍社会のための実現プラン」をめぐり、政府内に対立が生まれている。肝心の安定財源について、税収増をどのように活用するか合意形成が進まずにいる。同プランは5月連休明けに公表される予定だったが、財源問題が紛糾したまま、あいまいな表現になる可能性も出てきた。

2012年12月の第2次安倍政権発足以降の税収増加は、消費税分を除き過去3年間で、国と地方を合わせて13兆円程度、国の一般会計分だけで6兆円程度となっている。

この増収部分の一部を目玉政策の財源に充てるべきだと、安倍首相の周辺や経済財政諮問会議の民間議員、一部の経済官庁幹部が主張している。

ターゲットになっているのは、景気変動に左右されず税収のコア部分と位置付けられる税収の土台部分の増加額だ。政府内では「土台増」と呼ばれている。2014年度の税収を例にとると、当初の税収見込みと決算段階の税収の差が1.2兆円ある。

ただ、これを全額恒久政策の財源に充てられるのか、意見が分かれている。

複数の政府関係者は、それがどこまでアベノミクスの成果なのか、どの程度使っていいのか、判断が難しいと指摘する。想定を超える景気の強さや為替効果による一時的な税収増なのか、失業率低下など経済体質の改善による恒常的な効果なのか、見分けがつかないためだ。

財源問題が焦点になるのは、一億総活躍プランの目玉政策に巨額の歳出が伴う現実があるからだ。諮問会議では、子ども・子育て世帯への支援拡充策として、2020年までの早期に家族関係支出をGDP比倍増させるとの提案が出ている。GDP比1.35%(2011年)から倍増させるとすると、それだけで6.8兆円の歳出上乗せとなる。

ある経済官庁の関係者は「税収増を17年度予算から生かしたい。新たな政策に当初予算から使えるようにすれば、好循環が生まれる」と指摘。

税収増の一定部分を翌年度の本予算に組み込み、保育士・介護士の給与引き上げや子育てバウチャーなど、子育て・介護支援策などの恒久的な政策の財源に充てることを狙っている。

その根拠に挙げるのが骨太方針の文言。15年6月に閣議決定された骨太方針(経済財政運営と改革の基本方針)では、子育て・家族支援について安定的な財源を確保して実施することが明記されている。

そして16年の骨太方針には「アベノミクスの成果の活用について、方針を明確化する」ことが諮問会議でも提案されている。

だが、このスタンスに対し、税収上振れ分の活用に前向きな経済官庁幹部や諮問会議民間議員の中からも「税収は景気によって大きく変動するため、常に一定部分を確保できるとは限らない」との意見が出ている。

その結果、一部の関係者家からは「安定財源を確保して歳出を上乗せすることが難しい場合は、他の社会保障費を削減することになる」との選択肢も示されている。

もう1つの問題点は、たとえ税収の土台増が継続しても、18年度まで3年間の歳出増の「目安」として1.6兆円という枠が、昨年の骨太方針に盛り込まれていることだ。

また、税収増による剰余金は、財政法で税収上振れ分の半分を国債減額に使うと規定されている。残り半分を補正予算で使うことは可能だが、翌年度の本予算に使うことはできないという法的制約もある。

ただ、一部民間議員や政府高官の間では、この目安を外して、新たな政策には歳出増を認めるという政策スタンスの議論が進んでいる。昨年の骨太方針で目安という文言を入れたのも「歳出策を柔軟に運用するために、あえて緩い扱いにした」(ある政府高官)というわけだ。

しかし、財務省は税収に恒久的な「土台増」分が存在するという考え方や、それを新たな政策に活用できるという考え方に反対の立場。また「歳出の目安を外すと財政健全化から遠ざかる」と、その活用に批判的だ。「税収増部分を歳出に回してよい財政状況にはない。構造的な財政赤字を抱えている以上、国債減額を優先するのは当然のこと」(同省高官)と説明する。

意見集約の必要から、 今月4日の経済財政諮問会議では、民間議員の伊藤元重・学習院大学教授が「毎年継続的にやる必要がある政策について、その財源をどう賄って拡大均衡を目指すかは、一時的対応でなく制度改革も含めて継続的に対処する仕組みが必要」と提言した。

「一億総活躍」プランの発表まで約1カ月となり、政策は最後の詰めの作業を迎えているが、裏付けとなる安定財源は未だはっきりしない。「一億総活躍社会のためにアベノミクスの成果の活用方針を骨太に盛り込むといっても、具体的な表現は難しいかもしれない」(政府関係者)との声も出てきた。安定財源の議論は、あいまいに終わる懸念もある。

(中川泉 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/abe-gdp-idJPKCN0XC0PN?sp=true


Column | 2016年 04月 15日 18:05 JST 関連トピックス: トップニュース

コラム:日本の「観光立国」、労働市場開放につながるか

Quentin Webb

[香港 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 月並みだが、観光は旅行者の思考を広げる。だが日本の場合は、逆のパターンかもしれない。外国人旅行者の観光ブームが、移民に対する日本の姿勢を変える一助となる可能性がある。

日出づる国はすでに外国人観光客の急増を享受している。ビザ(査証)手続きの緩和や円安、移動手段の利便性もあいまって、中国人観光客が最も日本を訪れている。

昨年の訪日外国人数は1970万人で、2013年の約2倍となった。安倍晋三首相はその数を、東京で夏季五輪が開催される2020年までに4000万人まで増やすことを目指している。そうなれば日本は、観光立国の仲間入りをすることになる。2014年にそれ以上の観光客を集めたのは、フランス、米国、スペイン、中国、そしてイタリアだけである。

時折、日本人との緊張した関係が報じられるものの、外国人の訪日は、低成長とデフレから脱却できない日本にとって良い解毒剤である。日本は急成長している若い他国から、さらなる需要を効果的に取り込むことが可能だ。特にアジアからの観光客は、花王のアイマスクからファンケルの化粧品、オカモトのコンドームまで買いあさっている。安倍首相は、2020年までに8兆円の観光収入を期待している。

カネの話はさておき、観光がもたらす別の方法で日本が変わる可能性がある。西側諸国と比べ、日本は極めて同質的である。国際通貨基金(IMF)は昨年、日本の労働人口のわずか0.3%が外国人だと指摘した。大半の経済協力開発機構(OECD)加盟国の水準である5%強をはるかに下回る数字だ。

日本は看護師や建設現場で働く人材などがひどく不足しているため、これは問題である。日本の労働市場は1990年代以降、これほどひっ迫していなかった。一方、人口は高齢化が進み、向こう数十年で著しく縮小するとみられる。

IMFは日本が他の先進国を参考にすることを提案している。そのなかには、割り当てや、外国人労働者プログラム、労働者不足のセクターにおける外国人就労にもっと自由な裁量を与えることなどが含まれている。

減少する労働人口の解決策の一部として、女性や高齢者、そしてロボットが挙げられている一方、移民はいまだに概してタブーな話題であり続けている。もし観光客の数が数千万人に増え、外国人が日本人にとって少しでも身近な存在となるなら、彼らが帰国した後も、その影響はずっと長く残ることになるだろう。
http://jp.reuters.com/article/column-japan-tourism-labor-idJPKCN0XC0V5


 


Business | 2016年 04月 15日 14:41 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
英EU離脱選択なら、金融部門で最大10万人失業=調査
 
[ロンドン 14日 ロイター] - 英金融サービス部門のロビー団体である「ザ・シティUK」が実施した調査によると、英国が6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した場合、今後5年間に金融部門で最大10万人が失職する可能性があるとみられている。

EU離脱が決まれば経済成長や投資の伸びが鈍化し、貿易と商業の主要センターとしてのロンドンの地位が低下するという。

グローバルな銀行の多くは、英国を経由して他の市場にアクセスしたり、英国を拠点に金融商品やサービスを販売したりしている。EUを離脱すると、この構造が再検討される可能性があるとみられている。

英国では、金融サービス部門が経済全体の約10%を占めており、他の主要国よりも大きな比重を持つ。

調査リポートは「立地を決定する要素が変化することで、一部業務をEU内の他の金融ハブに移転する方針が取られる可能性がある」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-employment-idJPKCN0XC0FO

Business | 2016年 04月 15日 15:52 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
ギリシャ改革で合意近い、IMFと相違解消可能=欧州委副委員長

[ワシントン 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会のドムブロフスキス副委員長(ユーロ問題担当)は14日、ギリシャの改革状況について、同国政府と支援国が合意に近づいているとの見解を明らかにした。

国際通貨基金(IMF)関連の会議に出席するために訪問しているワシントンでロイターのインタビューに応えた。

同副委員長は「欧州委の観点から、ギリシャ(との交渉)は進展が見られ、審査の完了は明らかに近い」と語った。

ギリシャは昨年、2018年に国内総生産(GDP)比3.5%の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字を実現することで合意した。

ドムブロフスキス副委員長は一連の改革による財政への影響評価でギリシャは前進していると述べた。

ギリシャは年金や個人所得税の改革、民営化基金の設立、徴税の強化などを求められており、全ての面で進展が見られると評価した。

その上で「ここ数カ月で大きな成果を上げた。全ての当事者に意志さえあれば、比較的短い期間で(合意が)可能だろう」と語った。

また「われわれはIMFと建設的に作業を進めている。(ギリシャの)目標達成に必要な財政面での努力について見解の相違はあるが、解消することができる」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/eurozone-greece-dombrovskis-idJPKCN0XC0L7


2016年4月15日 14:19 JST
日本の主要経済指標について、 民間調査機関の予想は以下の通り。

===============================================================================
4月15日時点 Nikkei第三次産業
製造業PMI 活動指数
指数 前月比%
===============================================================================

発表日 04/22 04/22
4月速報 2月
-------------------------------------------------------------------------------
中央値 49.5 -0.5%
平均値 49.5 -0.5%
最高 50.5 0.5%
最低 48.5 -1.3%
調査機関数 3 15
前回 49.1 1.5%
-------------------------------------------------------------------------------
===============================================================================
4月15日時点 Nikkei第三次産業
製造業PMI 活動指数
指数 前月比%
===============================================================================
バークレイズ証券 --- -0.3%
キャピタル エコノミクス 48.5 ---
シティグループ証券 --- -1.3%
第一生命経済研究所 --- -0.4%
大和総研 --- -0.2%
JPモルガン 50.5 -0.5%
三菱UFJ証券金融市場戦略部 --- -1.1%
みずほ総合研究所 --- -0.6%
みずほ証券 --- -0.5%
ムーディーズ --- 0.5%
モルガン スタンレー --- -0.7%
ニッセイ基礎研究所 --- -0.8%
野村証券金融経済研究所 --- -0.1%
ノルトドイチェLB 49.5 -0.3%
農林中金総合研究所 --- -1.2%
三井住友アセット マネジメント --- -0.5%
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-15/O5NTGY6N9EEN01


2. 2016年4月15日 20:10:17 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1276]

>中国の関税引き上げで爆買いは止まるか

既に、峠を越えているから、これまでの勢いが続くことはない

今後は、関税も含めたコストパフォーマンスが良いものしか売れなくなるということだ

ま、関税がある、どこの国でも同じことではある


3. 2016年4月15日 23:19:31 : 6jC6Ok4X3M : r9HiorRuc1w[272]
観光客が落とす金を当てにしている業種なんて長続きするはずが無いだろう、自国内に恒久的な顧客層を開拓出来なければ淘汰されるだけだ。
デパートも家電量販店も温泉地の土産物屋と同じなのか。

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