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4月11日、中国の鉄鋼メーカーが国内の需要低迷を背景に安い鉄鋼を大量に輸出、海外メーカーを脅かしている。写真は大連の鉄鋼工場で3月撮影(2016年 ロイター/CHINA DAILY)
アングル:中国の鉄鋼過剰生産、解消までの長い道のり
http://jp.reuters.com/article/china-steel-idJPKCN0XA0A2
2016年 04月 13日 20:15 JST
[北京 13日 ロイター] - 中国の鉄鋼メーカーが国内の需要低迷を背景に安い鉄鋼を大量に輸出、海外メーカーを脅かしている。国際社会は中国政府に余剰生産能力の削減を求めているが、共産党は社会不安を恐れて対策に及び腰で、削減には長年を要する可能性がある。
共産党指導部に近い筋は「(製鉄所の)閉鎖は一日にして成らず。(社会の)安定が最優先課題だ」と述べた。
景気減速で多くの鉄鋼メーカーが多額の赤字を出し、輸出に活路を見出している。2015年の鉄鋼輸出は過去最大に上り、世界の鉄鋼価格が数十年ぶりの安値に下落する主因となった。
インド鉄鋼大手タタ・スチール(TISC.NS)は、中国製を含む安い輸入品の大量流入が原因で、英事業の一部売却を決めた。
ドイツでは4万人を超える鉄鋼労働者が11日、中国からの輸入製品安売りなどに抗議する街頭デモを行った。
クリントン前米国務長官は同日、「中国がわが国の市場に安い製品をダンピング(不当廉売)してルールを破るなら、責めを負わせる」と、批判の声を強めた。
<悪循環>
公式データによると中国の鉄鋼生産能力は年間11億トンだが、アナリストの推計では、あと1億トンが違法生産されている。
公式統計では、余剰生産能力は年間3億─4億トンに上り、昨年の輸出は過去最大の1億1000万トンと、英国の年間鉄鋼生産量の約10倍に達した。
余剰生産能力の大半は、2009年に政府が実施した景気対策で鉄鋼需要が急増した結果、生まれたものだ。
中国は2月、5年以内に1億─1億5000万トン分の古い生産施設を閉鎖すると宣言。しかし政府は失業と社会不安を最低限に抑えたい意向で、生産能力は高止まりしそうだ。
現在も新たな工場が稼働を始めているのが現状で、中国鉄鋼工業協会(CISA)は、生産能力はことしさらに増えると予想している。
CISAの幹部は、既存の製鉄所は価格が少しでも上がると生産を増やすという「悪循環」にはまっていると指摘。生産増加、価格切り下げによってライバルを蹴落とす競争が繰り広げられていると説明した。
政府は大手10社に生産能力の60%を集中させる目標を掲げたが、これも裏目に出ている。中規模の製鉄所は他社に飲み込まれるのを避けようと、事業拡張に精を出すようになったからだ。
<地方政府の抵抗>
李克強首相は11日、余剰生産に切り込む意向をあらためて示した。
しかし中央政府の計画は、地方政府の強い抵抗に遭っている。地方政府は大量の失業者が出る可能性と、膨張を続ける鉄鋼メーカーの債務に脅えて「ゾンビ」製鉄所を支援し続けているのが実情だ。
中国労工通信のコミュニケーション・ディレクター、ジェフリー・クロサール氏は、「製鉄施設の閉鎖は地域全体の閉鎖を意味する。だから政府としては、廃業に追いやって終しまい、というわけにはいかない」と述べた。
(David Stanway記者)
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