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本社前を掃除する故・大東隆行氏
餃子の王将から170億円流出 闇社会に通じた大物の人物像
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160412-00000009-pseven-soci
週刊ポスト2016年4月22日号
2013年末に「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(以下、王将)の大東隆行・社長(当時)が京都の本社前で射殺された衝撃の事件。重要な証拠品が次々と見つかっているにもかかわらず、2年以上経ってなお犯人逮捕には至っていない。射殺事件への反社会勢力の関与が報じられる中、王将の創業家と深い関係にあった、「ある人物」に焦点が当たっている──。
射殺事件からちょうど丸2年が過ぎた昨年末、事件現場に残されていた「たばこの吸い殻」に付着した唾液のDNA型が九州の暴力団関係者のものと一致していたことが明らかになった。
〈(京都)府警は、大東さんが暴力団やそれにつながる人物とのトラブルに巻き込まれて狙われたとの見方を強める〉(2015年12月13日付、朝日新聞)などと報じられ、事件と闇社会の接点が浮上。報道を受けて王将側は今年1月、自社と反社会勢力の関係を調査する第三者委員会を設置した。
その第三者委が3月末に報告書を公表。そこでフォーカスされたのが、王将の創業家と密接な関係にあった70代ゴルフ場経営者の「A氏」だ。
報告書は、王将が1995〜2005年にかけて、A氏が関係する企業グループと取締役会の承認を経ない不適切取引を繰り返していたことを明らかにした。その総額は260億円に上り、うち約170億円もの資金が回収不能になっている。
A氏が王将からカネを吸い上げた過程が報告書には詳細にまとめられている。
たとえば1995年には、A氏の関連会社が所有するハワイの高級住宅街にある土地建物を王将側が18億円で購入。この際、取締役会の議決はあるものの、購入理由の記載はない。王将は子会社を介してこの土地建物を転売するが、売却価格は約6億円にしかならなかった。
1998年には、A氏のゴルフ場運営会社に子会社を通じて185億円を貸し付けているが、やはり王将側の取締役会の議決に理由は記載されていなかった。結局、この貸し付けは一部しか返済されず、2005年に王将は約40億円を債権放棄した。
およそ上場企業とは思えない巨額の資金流出。その中心にいたA氏とは一体、何者なのか。
◆創業家からの「見返り」
経済事件取材に定評のあるジャーナリストの伊藤博敏氏が解説する。
「A氏は被差別部落問題に取り組んだ著名な同和団体元トップ(故人)の異母弟です。A氏は同和運動に携っていませんが、政財界から暴力団関係者など闇社会と接点のあるグレーゾーン人脈まで、幅広く影響力を持つ兄がいることを、自らのビジネス拡大につなげていった。建設会社を土台にしながら、ゴルフ場やホテル経営などレジャー産業を手掛けていきました」
王将創業者の加藤朝雄氏とは約40年前に接点を持ち、出店の許認可を手助けするなどして食い込み、加藤氏の死後も跡を継いだ長男・潔氏(3代目社長)や次男・欣吾氏(元専務)と関係が続いた。伊藤氏はこう説明する。
「親族の裏社会との人脈を利用するA氏は、伸び盛りだった王将という飲食店グループの“トラブル処理係”といえる立場でした。
出店する際に、建築認可を早められるように役所と折衝したりするのはもちろんのこと、店舗で火災事故が発生して上階に暮らしていた建物の所有者が焼死したケースでは、遺族との交渉をまとめるなどしてきた。
そうしたトラブル処理への創業一族からの見返りが、第三者委の指摘する数億〜数十億円単位の資金提供だったわけです」
◆A氏の自宅に「ガサ入れ」
第三者委はA氏と王将の不適切な取引については詳細に指摘したものの「会社と反社会的勢力の関係は確認できなかった」と結論付け、射殺事件との関係にも言及しなかった。その一方で、捜査機関はA氏周辺をあたっているという。伊藤氏が続ける。
「A氏は、バブル期に建設した福岡県内のゴルフ場を本拠としており、王将からも湯水の如く資金が流れていましたが、バブル崩壊後の2011年に民事再生法の適用を申請して倒産しました。
ゴルフ場は現在、別の企業に売却されていますが、その売却過程でA氏が行なった増資が、虚偽の登記変更によるもの(電磁的公正証書原本不実記録・同供用)だった疑いがあるとして、1月に福岡地検がA氏の自宅や関係先に家宅捜索をかけています」
この家宅捜索を巡っては、〈捜査当局は(中略)王将や大東さんをめぐるトラブルの情報収集の一環で男性(注・A氏)にも話を聴いている〉(1月20日付、産経新聞)などと報じられ、射殺事件の全容解明に絡んで当局がA氏に関心を抱いている様子が垣間見える。
「今は『大東氏の射殺事件』『A氏と王将の不適切な取引』『殺害現場に残された暴力団関係者の吸い殻』『ゴルフ場増資を巡る不正』というそれぞれがつながっているわけではありません。ただ、京都府警は射殺事件について福岡県警と合同捜査に乗り出しました。
王将創業者の出身地も、A氏のゴルフ場も、吸い殻のDNA型が一致した暴力団関係者がいたのも、すべて福岡です。当局はなんとか点と点を結びつけることが射殺事件の全容解明につながるのではないかとみているわけです」(伊藤氏)
王将は捜査の進展について「コメントする立場にない」としたが、興味深いのは、今回公表された第三者委の報告書とは別にある、A氏と創業家一族の関係を洗った「別の報告書」が存在していたことだ。
「大東氏は2000年に創業者長男の加藤潔氏から社長を引き継ぎ、会社とA氏の関係を清算しようと考えるようになっていきました。そうした中で過去の不適切な取引について再発防止委員会を設置して調査し、2013年11月に報告書をまとめさせています。しかし、当時の取締役たちでさえ、臨時取締役会で30分ほど読む時間を与えられただけだった。回収された報告書を大東氏は封印した。
大東氏としては、報告書を公表すればA氏や加藤潔氏、欣吾氏の兄弟を告訴する必要に迫られ、自身も無傷ではいられないと考えたのでしょう。封印はA氏サイドにとってありがたかったでしょうが、報告書の存在が重石にもなっていたはず。京都府警はこの2013年11月の報告書も入手し、捜査を進めているはずです」
大東氏が射殺されたのは、この「もう一つの報告書」がまとめられたわずか1か月後のことだった。こうした点と点を一本の線につなげられるかに、事件の全容解明がかかっている。
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