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1ドル100円台へ? 円高を止められぬ政府・日銀のジレンマ(マネーポスト)
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/288.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 4 月 06 日 16:39:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

1ドル100円台へ? 円高を止められぬ政府・日銀のジレンマ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160406-00010001-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 4月6日(水)16時0分配信


 4月5日に一時、1ドル=109円台に突入したドル円相場。2016年初は1ドル=120円程度だったことを考えると、そこから約3か月で10円以上も円高に進んでいる。黒田東彦日銀総裁のもと、「消費者物価指数2%」を目標に質的・量的緩和の政策を続けてきた日銀にとって、円高は大きな向かい風となる。

 円高を食い止める対応策のひとつに、「為替介入」がある。日銀のHPによると、〈為替介入(外国為替市場介入)は、通貨当局が為替相場に影響を与えるために、外国為替市場で通貨間の売買を行うことで、正式名称は「外国為替平衡操作」といいます。為替介入の目的は、為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることです。〉とある。

 そもそも、政府・日銀による直近最後の為替介入は東日本大震災の後であり、余程急激な為替変動ではない限り、大量の資金を投入しての為替介入は難しい。また、2月に上海で開催されたG20で、「金融政策のみでは、均衡ある成長につながらない」と各国が金融緩和策を進めて自国通貨安を目指す構図に難色が示されており、新たな金融緩和策も国際的には容認されにくい状況だ。

 そうなると、政府・日銀にとって採択可能な円高対策にはどんなものがあるのか。元三和銀行で外為ディーラーとして長く活躍した、バーニャマーケットフォーカスト代表・水上紀行氏が解説する。

「今回のように為替介入が国際的に容認されにくい状況では、通貨当局は、要人発言によって相場を持ち上げようとする“トークアップ発言”に頼るケースが一般的です。しかし、この方法を頻繁に繰り返すと、為替相場の反応も鈍くなってきます。

 そこで出てくるのが、日銀が各銀行にレート水準を聞く“レートチェック”という方法です。要は、私達は相場を見ていますよ、という警告のようなものです」(水上氏)

 世界各国の協調姿勢として「通貨安競争の回避」が望まれている中、円高を食い止めたい政府・日銀ができることは限られている。1ドル=100円台に向けて、さらなる円高が進行するのか否か、今後に注目したい。
 

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1. 2016年4月06日 23:03:46 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[320]

Business | 2016年 04月 6日 16:50 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
焦点:マイナス長期金利が常態化、期初売り一巡 意識される日銀の買い

[東京 6日 ロイター] - 10年最長期国債利回り(長期金利)JP10YTN=JBTCのマイナス推移が常態化してきた。例年盛り上がる期初の売りが早くも一巡し、需給のタイト化が目立つ。背景には世界的リスク再燃などが指摘されているが、高価格でも日銀が買うとの「暗黙の了解」が広がっていることも強く作用している。国債の最後の買い手・日銀の存在が、イールドカーブの押し下げに貢献している。

<期初の売りは限定的、買い戻せないリスク>

買い戻せないリスクを考えると、なかなか売るインセンティブが働かない参加者も多いのではないか──。ある企業年金の運用担当者は、期待された期初の売りが予想以上に膨らまない背景をこう指摘する。

長期金利が3月以降でプラス圏に浮上したのは、3月11日の1日だけ。マイナス金利で購入した国債は償還までに売却しないと損失を被ることになるが、国債を売っても新たな投資先に窮することを踏まえると、そのまま持ち続けることが得策との判断が参加者に働いている。

例年だと、年度を通じた運用益を早めに確保しておきたいとの思惑から、期明け早々に利益確定売りが膨らむケースが多い。

しかし、現物受渡ベースで新年度入りの取引となった3月31日と4月1日、銀行勢はじめ、国内勢などから幅広く現物売りが持ち込まれたものの、売りは長続きせず、1日午後には早くも買い戻す動きが見られた。

「銀行勢は、3月31日に国債、4月1日に株式市場で期初の売りを活発化させたようだ。しかし、国債については、銀行勢がさらに売り込むことができるほど、その持ち高を持ち合わせていなかったのではないか」と、先の運用担当者はみる。

<都銀の国債残高53兆円、異次元緩和前の半分以下>

日銀が公表している民間金融機関の資産と負債によると、都銀の国債保有残高は2月末現在、53.0兆円と異次元緩和政策導入直前の13年3月末(107.9兆円)からら半減している。「担保目的等で保有する国債を除くと、都銀の残高減少は限界に近づいているのではないか」(同運用担当者)いう。

ある邦銀関係者は「その気になれば、都銀は全体であと10兆円程度の国債売却ができるかもしれないが、一方で国債の需給ひっ迫で買えなくなるリスクもある。キャリー収益を減らすことにつながる国債売却は、そう簡単にできないだろう」と話す。

売り圧力の弱さは、日銀の国債買い入れ結果に如実に表れている。日銀が6日、残存5年超10年以下を対象に実施した国債買い入れでは、応札額が1.28兆円と1日の前回並みにとどまった。

前日の10年債入札が、ショートカバーや日銀売却を前提にした業者主導の応札だったにもかかわらず、業者から売り急ぐ動きは見られなかった。

メリルリンチ日本証券・チーフ金利ストラテジストの大崎秀一氏は「期初の売りが多少残っているかもしれないが、内外の株式・為替などの外部環境からの追い風が、債券売りを抑制している面があるのではないか」と話す。

<最後の買い手・日銀の存在>

マイナス利回りが深くなり、国債価格がどんなに上昇しても「最後には日銀が買ってくれるという暗黙の了解が、市場でどんどん広がっている。この日銀の存在が、どんどん市場で意識され、イールドカーブの押し下げに大きく貢献している」とある国内市場関係者は述べる。

別の国内市場関係者は「事実上、日銀が長期国債の最後の買い手になっている。今の緩和スキームが継続する間は、安心して国債を購入できる。言い換えれば、実態以上に国債価格が上昇しているし、さらに上昇する可能性が高い」と予想している。

<リスクオフ再燃と日銀の追加緩和観測>

また、新年度早々からリスクオフの流れが再燃。3月に一時、1バレル40ドル台を回復していた原油先物価格CLc1は下げに基調転換。日経平均株価.N225も1万6000円を割り込んだ。

市場では、17日に産油国会合を控えているが、原油の増産凍結や減産に向けた関係国協議がままならず、原油在庫の拡大懸念が浮上。「原油をはじめとする商品関連企業の減損リスクが意識され、世界経済先行きへの不透明感を強めている」(国内金融機関)という。

また、4月27─28日の金融政策決定会合で追加緩和の観測がくすぶっていることも相場のサポート要因だ。「政府・日銀が3月の景気判断を下方修正したことに加えて、3月短観の予想下振れを受けて、日銀が静観するという選択肢はないだろう。焦点は追加緩和のメニューとして何をやるかということだろうが、追加緩和がくすぶる限り、なかなか債券を売れない相場が続くのではないか」(国内金融機関)との見方が出ている。

(星裕康 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/bond-idJPKCN0X30O8



 


 
Column | 2016年 04月 6日 16:29 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:FRB、ストレステストの新評価基準はもろ刃の剣

Gina Chon

[ワシントン 5日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米国の金融機関は今年、米連邦準備理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)を切り抜ける新たな手法を見出した。ストレスを受けた資産に対するリターンを計算する過程で、FRBがどの資産保有に最も大きなハンデを与えるかが分かる。だからその資産を売っておくという対処法であり、これは大いに理にかなった行為だ。しかしもろ刃の剣になる恐れも秘めている。

ストレステストが始まったのは2009年。5日は大手33行が2016年の資本計画を提出する期限だ。FRBは銀行に油断をさせないように、計算方法を毎年一新している。しかしここ数カ月、FRBが突きつける難題をなんとか切り抜けられるだけの情報は十分あると、自信を抱いている銀行も数行あるようなのだ。

ストレス性資産に対するリターン──ROSAとでも呼ぼう──は、リスク調整後の資本に対するリターンに微調整を加えたもの。後者は金融危機の後に多くのモデルが使い物にならなくなったため、採用されていた。微調整はシンプルで、銀行自身ではなく、FRBの示したストレスシナリオに基づいて銀行がリターンを計算するというもの。もちろん、こちらの方が厳しい数字になる。

FRBがストレステストで懸念する資産の上位を占めるのは、不動産担保証券、レバレッジドローン、そしてレポ取引だ。資本集約的なこれらの商品は、銀行のリスクテークの制限を目指す他の規制当局も標的にしてきた。しかしROSAの計算により、これらの分野からの脱出が加速しているのかもしれない。トムソン・ロイターのデータによると、3月の米国債レポ取引のフェイル発生件数は8年ぶりの高水準に達した。レバレッジドローン市場における大手銀行のシェアは2011年の75%から57%に低下している。

こうした商品を売却した結果、近く実施されるストレステストでFRBは一部銀行のリスクが昨年に比べて低下したと納得し、株主還元の拡大を許しても良いと判断するかもしれない。

その上、リスクが低下すればするほど、金融機関の幹部は資本コストも低下したはずだと主張できるかもしれない。一般に10%前後と想定されているハードルを超えられない、あるいは辛うじて超えるにとどまっている多くの銀行にとって、これは追い風だ。当局も元気づく。FRB高官その他の面々は、金融システム上のリスク低減は進んでいる、と言えるからだ。

しかし、売却された資産の多くを、規制の緩いシャドーバンクが吸収しているのではないか、との不安も持ち上がる。当局がリスクの所在を突き止められないようでは、リスクに対して有効な手を打てない。

加えて、大手銀行に保有資産の制限を課すことは、新たな危険をもたらす可能性がある。すなわち、今以上に資産保有が横並びになり、新たな危機が発生した際に伝播しやすくなるのだ。ストレステストは銀行に一律の基準を課すという意味では大きな功績があった。しかし、FRBはストレステストを金融システム上のモグラ叩きゲームにしたいとは思っていないだろう。

●背景となるニュース

*総資産500億ドル以上の米大手銀行33行は5日までに資本計画と内部ストレステストの結果を提出しなければならない。テストが評価するのは、FRBが示す景気悪化のシナリオ下で銀行が生き抜くことができるかどうかだ。FRBはその後に自らの試験を実施し、その結果から、銀行による増配や自社株買いの是非を判断する。

*今年のシナリオには、米国の失業率が5%ポイント高い10%に上昇し、短期国債の利回りがマイナスになった場合が含まれる。トレーディング部門が最大規模の銀行は、グローバルな市場のショックと最大の取引相手先のデフォルトも考慮に入れる必要がある。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/column-frb-stresstest-idJPKCN0X30LS

 


 


News | 2016年 04月 6日 15:37 JST 関連トピックス: トップニュース
焦点:ユーロと円の堅調が物語る金融政策の影響力低下

[ロンドン 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)と日銀が一生懸命になればなるほど、両中銀の通貨安誘導能力は弱まっていくように思われる。今年に入ってECBと日銀は、デフレ懸念を背景に「規模」と「深度」の両面で市場予想を上回る大規模緩和に踏み切った。こうした緩和の主な波及経路は、通貨下落を通じた実体経済と物価見通しへのプラス効果だ。

ところがユーロと円はいずれも弱くなるどころか、大幅に上昇している。ユーロ/ドルは先週、ほぼ半年ぶりに1.14ドルを突破。ドル/円は足元で1年5カ月ぶりの安値に沈み、第1・四半期は2009年以来の下落率を記録した。

ユーロと円の堅調は、物価上昇がじわりじわりと通貨の購買力を奪っていくのだとすれば、その逆もまた真であることを証明している。低インフレと低金利の国の通貨はより長期的には強いレートになる場合が多いこともあらためて思い起こさせる。

ユーロ圏の物価上昇率は小幅マイナスで、ECBが目標とする2%弱に到達するにはまだ何年もかかりそうだ。日本は過去20年のほとんどの期間をデフレとの闘いに費やしてきた。

さらに短期的な市場の思惑、つまり年内の米国の利上げペースは以前の想定よりも緩やかになるとみられることも、ユーロと円の支援材料になっている。

一方でいわゆるキャリートレードにまつわる経験則では、低金利通貨は売られ、より高い利回りの対象に投資資金が向かうはずだ。

しかし実際の動きからは、1人当たり国内総生産(GDP)と生産性が高く、対外収支が黒字で、貯蓄率が高水準にある先進国の通貨は、長い目で見れば堅調に推移する傾向があることがうかがえる。

キャス・ビジネススクールとドイツ経済研究所(DIW)、国際決済銀行が実施した調査によると、ある国の実質為替レートの決定において金利のウエートは18%しかない。

これは物価上昇率(16%)や生産性(20%)とは似たり寄ったりだが、50%近くというその国の輸出品の質には遠く及ばない。

<構造変化>

ユーロ圏と日本はともに経済面でさまざまな難しい問題を抱えながらも、貯蓄率や対外黒字、生産性が高いという構造的な要因によって引き続き通貨が支えられている。

昨年のユーロ圏の経常収支(季節調整後ベース)は3200億ユーロの黒字だった。つまり為替レートの上昇を阻止しようと思うだけでも、同額の資金がユーロ圏から出ていく必要がある。

ドイツ銀行が提唱していた為替市場のテーマ「ユーロ・グラット」に基づけば、ユーロ圏の名目金利が非常に低いので、投資家はより高いリターンを求めて域外に向かうはずだった。

ただ、世界経済の先行きがおぼつかないためむしろ投資家のリスク志向は減退し、大半のキャッシュはユーロ圏内にとどまったままだ。来年のユーロ/ドルは0.85ドルまで下落するというドイツ銀の見通しにも厳しい目が向けられている。

2008年の世界金融危機を境に資本フローの構成は変化を遂げ、金利差が為替レートに及ぼす影響は小さくなっている。

債券や株式といった証券投資は全体として減少したまま、以前の水準まで戻っていない。対照的に中央銀行の金融政策の影響を受けにくい外国直接投資(FDI)はしっかりした動きを保ち、為替レートの決定における役割の重要度が高まりつつある。

UBSの調査によると、世界のGDPに占める名目資本フローの比率は昨年が約6%で、07年の20%強から急低下した。これは主に証券投資が減少したためだ。マネジングディレクターのポール・ドノバン氏は「金融政策の通貨に対する影響力は、特に金利差の面からはこれまでで最も弱まっている可能性が大きい。自国通貨に影響力を行使しようとしている中銀は、こうした変化についてじっくり考える必要があるかもしれない」と述べた。

世界的に金利が過去最低圏まで下がってしまった今、中銀にとって為替レートは自国の競争力と経済成長を押し上げるための数少ない手段となっている。

各国が相次いで為替レートを引き下げる動きが顕在化したのは2010年で、当時ブラジルのマンテガ財務相は「通貨戦争」と称した。

しかしECBと日銀が目の当たりにしているように、この争いで勝利を収めるのがかつてないほど困難な状況は変わらない。

(Jamie McGeever記者)
http://jp.reuters.com/article/global-currencies-cenbanks-idJPKCN0X30H6


 


 

 


ドルの110円割れで見え隠れし始める「介入」の1語−チャート
Taylor Hall、Anchalee Worrachate
2016年4月6日 15:12 JST

日本当局による「介入」の単語が5日、一部の為替ストラテジストの頭に浮かんだ。ニューヨーク時間にドルが一時110円を割り込んだためだ。これは1年半ぶりの円高。懸かっているのは日本銀行のインフレ押し上げの成否だ。黒田東彦総裁は日本時間5日、為替を注視すると述べるとともに、追加金融緩和について必要と判断すれば実施すると表明していた。
原題:Yen Breaching 110 Per Dollar Puts ‘I’ Word Into Play: Chart(抜粋)
https://assets.bwbx.io/images/ior.iICNDraU/v2/-1x-1.png

 

マイナス利回りの日本国債、「魔法」でAAAの豪国債上回る利回りに
Candice Zachariahs
2016年4月6日 06:33 JST

マイナス利回りの日本国債をトリプルA格付けのオーストラリア国債以上の利回りを生む資産に変身させる魔法のような取引がある。
  日本銀行によるマイナス金利の実験は日本の運用者らを海外の高利回り資産へと追いやった。こうして海外に流れた資金を為替変動から保護するためのコストは3月に過去最高に達した。これと逆の取引に収益機会があると気付いた一部の投資家は、クロスカレンシー・ベーシス・スワップ市場を使って日本国債を高利回りの合成商品に仕立て上げることにした。
  このような取引はオーストラリアとニュージーランドの運用者にとって「最も妙味があるようだ」が、米国と香港の投資家にとっても魅力的だと、HSBCホールディングスがリポートで指摘した。ブルームバーグのデータによれば、オーストラリアの投資家は例えば利回りマイナス0.21%の5年物日本国債をアセットスワップすることで、オーストラリアのスワップレートを108ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る利回りを得られる。これに対し、オーストラリア国債の利回りはスワップレートを下回っている。
  コモンウェルス銀行の債券調査責任者、アダム・ドナルドソン氏は「これは現時点で、全世界で相当大きなトレンドになっていると思う。世界の運用会社や銀行の日本国債への需要は相当強い。自国通貨にスワップしたときに利回りが大きくなり、豪ドルの場合は差が100bpを超えることもある」と話した。
  日本国債の約70%は利回りがマイナスになっているにもかかわらず、海外からの需要が高まっているのはこのためだ。日本銀行は1月29日にマイナス金利の採用を決め、国債利回り低下を加速させた。
  日本証券業協会 (JSDA)によれば、海外投資家は2月に、年限2−5年の日本国債を2兆6900億円相当買い越した。これは記録のある2004年から今までで2番目の大きさ。
  モルガン・スタンレーMUFG証券の杉崎弘一債券ストラテジストによると、外貨準備管理当局や国際的投資家が主な買い手で、主として期間の短いものを買っている。外で国人投資家の多くは日本国債のアセットスワップによって追加の利回りを得られると、同氏が電子メールで質問に答え説明した。
  13通貨について分析したところ9通貨で、この取引によってスワップレートを50bp以上上回る利回りが得られたと、HSBCの新興市場金利調査グローバル責任者のアンドレ・デシルバ氏(香港在勤)らが3月29日のリポートに記述した。

原題:Japan Negative Rates Alchemy Beats Australia’s Highest AAA Yield(抜粋)
https://assets.bwbx.io/images/in3lO0mevDG8/v2/1200x-1.png


Business | 2016年 04月 6日 22:00 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
英ポンド指数2年ぶり安値、EU離脱懸念高まる

[ロンドン 6日 ロイター] - ロンドン外国為替市場で、ポンドが通貨バスケットに対し、約2年ぶりの安値をつけた。6月23日実施の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を前に、投資家の懸念が高まっている。

同日公表されたICMの世論調査によると、EU残留派が44%、離脱派が43%と、両勢力がきっ抗しており、結果の予測が困難な情勢だ。

先週公表のデータでは、2015年第4・四半期の英経常赤字が国内総生産(GDP)比7%まで急増したことが判明。海外からの資金フローに頼る英経済の構図があらためて意識され、EU離脱による外資引き揚げの影響が懸念されているという。

ポンドは対ドルGBP=D4では1%安の1.4025ドルと、5週間ぶり安値をつけた。ユーロEURGBP=D4に対しては0.6%安の80.85ペンスと、2014年6月以来の安値。

貿易加重のポンド指数=GBPは2013年12月以来の水準に低下し、年初来の低下率は7.7%に達した。
http://jp.reuters.com/article/britain-sterling-update-idJPKCN0X31JH


 


 


日経平均がアベノミクス初の7日続落、景気と円高警戒−内需中心安い
佐野七緒
2016年4月6日 08:01 JST 更新日時 2016年4月6日 15:47 JST

6日の東京株式相場は、日経平均株価がアベノミクス相場では初の7日続落。世界経済の先行き不安に加え、前日の海外市場でドル・円が1年5カ月ぶりの円高水準に振れたことが嫌気された。週末の株価指数オプションの特別清算値(SQ)算出を前に持ち高調整も出ており、倉庫や水産、陸運など内需株の一角、保険や銀行など金融株が安い。
  TOPIXの終値は前日比0.62ポイント(0.1%)安の1267.75、日経平均株価は17円46銭(0.1%)安の1万5715円36銭。日経平均の7日連続安は2012年11月13日以来、第2次安倍政権は同年12月下旬に発足した。
  住友生命保険の岡田允彦ポートフォリオ・マネージャーは、「日銀短観で示された楽観的な企業の為替前提でも経常減益となっており、足元の為替でどれほど弱めの数字が出てくるのか分からず、警戒感がある」と言う。円高への警戒と同時に、海外投資家の間ではアベノミクスに対する期待も剥落し、「日本から長期資金が出ている。資金が戻るには一筋縄ではいかない」と指摘した。
  国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日の講演で、世界の景気回復に対するリスクは増しており、不平等への不満が保護主義の誘惑を強めていると指摘した。世界経済の見通しは、中国の減速と商品価格下落、金融引き締めリスクなどにより、ここ半年に悪化したとしている。同日の欧米株は軒並み下落した。
  5日のニューヨーク為替市場では、一時1ドル=109円台後半と2014年10月末以来のドル安・円高水準に振れた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの日本語ウェブサイトによると、安倍首相は同紙とのインタビューで、恣意的な為替市場への介入は慎まなければならないと発言。きょうの東京市場では110円20ー60銭台と、急速なドル売り・円買いの勢いは鈍ったが、5日の日本株終値時点110円79銭に比べると終始円高水準だった。
  きょうの日本株は小安く始まり、110円以上下げた後に95円高まで上げるなど不安定な値動きだった。為替や世界経済動向への懸念が投資家心理の重しとなった半面、日経平均は前日までの6日続落中に1400円超下落し、予想PERは14.06倍と3月1日以来の水準に低下、過去半年の平均14.8倍を下回る状況となっていた。東証1部の実績株価純資産倍率(PBR)も1.07倍と、過去半年で最低だった2月12日の1.01倍に次ぐ低さで、売られ過ぎ感や投資指標からみた割安感が下支えした。
  また、8日には株価指数オプション4月限のSQ算出を控えていることも方向感が定まらない一因。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、割安感から底値に近づいているとみているが、上値を目指すには「実効性のある政策しかない」と分析。円高の原因は米利上げのペースではなく、日本がデフレに逆戻りしてしまっていることで、「日本銀行だけでなく、国も実効性のある政策を打ち、インフレ期待を高めて円高を止め、業績懸念を払拭(ふっしょく)しないと買い上がっていくのは難しい」としている。
  東証1部33業種は倉庫・運輸や保険、水産・農林、鉱業、卸売、化学、石油・石炭製品、陸運、銀行など20業種が下落。空運や鉄鋼、電気・ガス、海運、ゴム製品、サービス、非鉄金属、輸送用機器など13業種は上昇。東証1部の売買高は21億4727万株、売買代金は2兆1149億円。上昇銘柄数は730、下落は1083。
  売買代金上位ではパナソニック、マネーパートナーズグループ、第一生命保険、東京海上ホールディングス、アステラス製薬、JR西日本が安く、ジェフリーズ証券が目標株価を下げた三井化学は大幅安。半面、メリルリンチ日本証券による目標株価上げやUBS証券の投資判断引き上げが重なったスズキは高い。福岡高裁が川内原子力発電所1、2号機の運転差し止め抗告を棄却し、九州電力が急伸、関西電力は連れ高。東芝や楽天、オリエンタルランドも堅調だった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-05/O56NAV6K50YH01


Business | 2016年 04月 6日 15:38 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
日経平均は7日続落、アベノミクス相場の連続安日数最長に

[東京 6日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は7日続落。いわゆる「アベノミクス相場」開始以降、連続安日数の記録としては最長となった。ドル/円が一時109円台と、2014年10月下旬以来の水準まで円高が進行し、企業業績に対する懸念がさらに強まった。下落局面では買い戻しが入ったが、プラスに転じた場面では戻り売りに押される格好となった。

日経平均の7日連続安は、2012年11月5日─13日以来、約3年5カ月ぶりとなる。朝方は円高進行に一服感がみられたほか、原油先物相場も下げ渋る動きとなっていたことが支えとなり、日本株は比較的しっかりした動きとなった。「日経平均が1万6000円、ドル/円が110円を割れたことで、国内年金勢が買いに入るとの思惑が広がった」(国内証券)との声も聞かれた。

財新/マークイット発表の3月中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が前月比で上昇したことも支援材料となり、日経平均は一時1万5800円台前半まで上昇したが、さらなる円高進行に対する警戒感もくすぶり続け、再度軟化した。

主力株ではトヨタ(7203.T)が反発したものの、村田製作所(6981.T)が1%超、パナソニック(6752.T)が3%超の下落。メガバンクは高安まちまちとなっている。

岡三証券シニアストラテジストの小川佳紀氏は「ドルが110円を割れた割には底堅い動きとなった」と評価。日本株・ドル/円ともに、さらに「売り崩すにはパワーが必要な水準に差し掛かっている」とし、下値固めの局面に徐々に移りつつある可能性もあるとの見方を示している。

個別銘柄では 九州電力(9508.T)が大幅高。川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)について周辺住民が運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、福岡高裁宮崎支部が6日、昨年4月の鹿児島地裁の判断を支持し、住民請求を却下する決定を下したとの報道を材料視した。他の電力株にも連想買いが入り、関西電力(9503.T)、北海道電力(9509.T)なども上昇した。

半面、東洋電機製造(6505.T)が急落。5日、16年5月期連結の通期業績予想を下方修正したと発表した。一転最終減益となる見通しとなり、嫌気された。

東証1部騰落数は、値上がり730銘柄に対し、値下がりが1083銘柄、変わらずが137銘柄だった。

日経平均.N225

終値      15715.36 -17.46

寄り付き    15727.70

安値/高値   15612.91─15828.61

TOPIX.TOPX

終値       1267.75 -0.62

寄り付き     1266.19

安値/高値    1256.31─1274.56

東証出来高(万株) 214727

東証売買代金(億円) 21149.33

(長田善行)
http://jp.reuters.com/article/tokyo-st-idJPKCN0X30HG


 


ドイツ銀やHSBC、引き受けた株が売れ残り−安値で売却やむなしか
Ruth David、Aaron Kirchfeld
2016年4月6日 17:32 JST

ドイツ銀行とHSBCホールディングス、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、シティグループの4銀行が手がけたドイツの自動車部品メーカー、シェフラーの株式売り出しは25%が売れ残り、4行が抱えることになった。売り出し価格が割高で投資家に敬遠されたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
  株式売り出しの規模は全体で12億4000万ユーロ(約1550億円)相当だった。関係者が匿名を条件に述べたところによると、4銀行はこの売り出しで助言も手掛けた。引受価格よりも低い価格で売却することになっても、引き受けと助言の手数料収入が損失を幾分相殺するだろうという。
  シェフラーと4銀行の広報担当者はコメントを控えた。
  シェフラーの創業者1族は昨年10月の新規株式公開(IPO)に続き、議決権のない保有株式の残り全部を4日に1株当たり13.10ユーロで売却した。価格は仮条件レンジの下限だった。
  株価は5日のフランクフルト市場で一時8%下落し、上場来の上げを失った。終値は7.1%安の12.92ユーロとなった。
原題:Deutsche Bank, HSBC Said Stuck With Schaeffler Stake in Sale (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-06/O57C696S972B01



ドイツ:2月鉱工業生産、減少−貿易低迷響く、予想より小幅落ち込み
Piotr Skolimowski
2016年4月6日 15:41 JST

2月の鉱工業生産指数は前月比0.5%低下−予想1.8%低下
前年同月比では1.3%上昇と予想を上回る伸びとなった

ドイツの鉱工業生産は2月、予想より小幅ながら前月比で減少した。内需の堅調にもかかわらず、貿易の低迷が生産抑制につながった。
  独経済省が6日発表した2月の鉱工業生産指数(季節調整済み)は前月比0.5%低下。ブルームバーグのエコノミスト調査の予想中央値は1.8%低下だった。1月は2.3%上昇に改訂された。2月は前年同月比では1.3%上昇。
  経済省は発表資料で「鉱工業生産は全体として2016年に力強いスタートを切った」とコメント。暖冬が幾分、寄与したと付け加えた。
  2月は建設が前月比1.3%増、中間財が0.1%増、投資財と消費財がそれぞれ1%減だった。製造業生産は0.5%減、エネルギー生産は1.8%減となった。
原題:German Industrial Output Falls Less Than Forecast in February(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-06/O578366S972I01

 

 
Business | 2016年 04月 6日 19:17 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
ブラックロック、日本でヘッジ付外債ETFの上場検討

[東京 6日 ロイター] - 資産運用世界最大手の米ブラックロックは、為替ヘッジ付外債ETF(上場投資信託)を東証に上場することを検討している。同社幹部がロイターに明らかにした。マイナス金利環境に直面している日本の投資家だが、為替リスクなしで外債に投資できることになる。

上場を目指す債券ETFについて、ブラックロック、iシェアーズ事業部長のジェイソン・ミラー氏は「既存のグローバル債券ポートフォリオを持ってくるか、あるいは市場のいくつかのセグメントを選んで、日本向けに仕立てたポートフォリオにするかは、現在チーム内で、戦略を検討中だ。いずれにしても、東京市場にグローバル債券商品を導入することに大きな機会があるとみている」と話す。

ブラックロックが関心を示している背景には、日銀がマイナス金利を導入して以来、円債利回りが軒並みマイナス水準に低下し、日本の投資家のなかで円建て外債投資の人気が高まっていることがある。日本の投資家は、日銀のマイナス金利導入後、約9兆円の外債を購入した。

ほとんどの日本の機関投資家は為替リスクを避けるために、スワップやフォワードを使って外債投資の為替ヘッジを行う。大手の銀行や生保では、そのための担当者を設けているが、一部の小規模な機関投資家では、そうした余裕は乏しく、外債に関しては運用会社に委託する場合も多い。

それゆえ、為替ヘッジ付の外債ETFは、こうしたプラス金利を求める機関投資家のニーズに合致する見通しだ。現在、6本の外債ETFが東証に上場されているが、いずれも為替ヘッジ付きではない。海外では為替ヘッジ付き債券ETFは既にあるが、円建てヘッジ付きのものはまだない。

(佐野日出之 編集:伊賀大記)
http://jp.reuters.com/article/blackrock-idJPKCN0X312Q

 

 


FX Forum | 2016年 04月 6日 19:10 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:増税先送りは得策か、忘れられた本質論=熊野英生氏
熊野英生
熊野英生第一生命経済研究所 首席エコノミスト
[東京 6日] - 5月の伊勢志摩サミット前後を目途に、安倍政権が消費税率を2017年4月に10%にするかどうかを判断する見通しである。筆者は、消費税率の引き上げは予定通りに行うべきだと考えるが、個人消費が弱々しいことは問題だとみている。

仮に、約束をきちんと守って消費税率を引き上げるのであれば、消費拡大のために有効な手立てを打たざるを得ないと考える。反対に、万が一、消費税率の引き上げをたとえ延期・凍結したとしても、弱い消費はそのまま放置されるだけなので、何の問題解決にもならない。

日本の経済成長率が低迷していると、2020年度に向けた財政再建が厳しくなることには異論はないだろう。例えば、消費税増税を先送りしたとして、その後に日本国債の格下げがあったとしよう。そのときに、国内の消費動向が脆弱で、成長率が鈍ければ、消費税増税先送りが日本の財政再建に資するとは抗弁しにくいだろう。

むしろ、消費税増税をしないで、財政拡張に走れば、財政収支はより悪化する懸念が高まるので、格下げのようなことがきっかけになってマーケットが混乱する可能性は否定できない。

<給付金に頼らない消費振興策が必要>

目下の消費振興策として、「年金生活者等支援臨時福祉給付金」がある。15年度補正予算において、65歳以上で、かつ住民税を課されていない低所得の高齢者約1130万人向けに給付金を配布する政策である。6月までに申請を行った人は、4月下旬頃から1人3万円の給付金を受け取れることになるだろう。

しかし、消費振興の効果を考えると、こうした給付金は、効果が一過性であり、来年以降は押し上げ効果は消滅する。本質的な問題として、給付金は必ず消費に回るというわけではなく、貯蓄された部分は経済効果が減殺される。

つまり、将来不安でお金を使わない傾向を持つ高齢者が、どうすれば消費割合を高めるのかを考えなくては、給付金を通じた景気刺激は効率の悪いものになる。

消費振興策が給付金のような内容に偏っていると、日本の経済成長は持続性が乏しいとみられて、財政運営への不安に波及しかねない。財政再建への評価を高めるためにも、有効性の高い消費振興策を講じなくてはいけない。

<税負担増は前回の半分程度となる見込み>

日本の経済成長が勢いを失っていく中で、消費税問題だけに目を奪われることは、経済成長と財政再建の上手なバランスを維持することにつながらない。万が一、財政規律が緩むと、経済成長への期待感も高まらず、安易な財政出動で財政悪化を警戒させるだけの結果に終わるのではないか。

視点を消費税増税のインパクトに向けると、17年4月に予定される消費税率の引き上げは、14年4月のときよりも影響は小さいはずだ。税率の引き上げ幅はプラス3%からプラス2%へと縮減して、さらに軽減税率が敷かれることになっている。

軽減税率の対象範囲を家計調査の項目から割り出すと、27%(15年)だ。これに増税幅の縮減を加味すれば、17年の税負担増は3.9兆円という計算になる(軽減税率の税収効果は諸説ある)。14年度の税負担増(8兆円)の半分程度だ。

14年の名目雇用者報酬が前年比4.0兆円増、15年が3.8兆円増だったことを考慮すると、17年に同程度の所得増が確保できれば、17年4月に10%になる消費税負担は何とか吸収可能だとみられる。

むろん、そうした計算結果だけで慢心してはいけない。17年4月に消費税増税を予定通りに実行する場合、消費トレンドをもっと押し上げる努力が必要になる。目途として、消費税の反動減がリバウンドするのは17年7―9月以降の時期になろう。それまでの約1年半の期間に、給付金的なメニューではなく、もっと息の長い所得拡大政策を考案することが不可欠になる。

<家計所得が増えにくいメカニズム>

ところで、14年4月の消費税増税後になぜこれだけ消費が低迷しているのだろうか。曲がりなりにも賃上げは進んだはずだ。労働需給も、1990年代前半と同じくらいに逼迫(ひっぱく)しているはずだ。

そこで立ちはだかるのは、1人当たりの給与所得が増えない問題である。なぜ人手不足なのに、賃金上昇率が勢いよく高まらないのかは、解けないパズルのようでもある。政府は、官民対話を通じて企業側の賃上げ促進を後押ししたが、家計所得全体にはあまり目立った好影響を及ぼせなかった。春闘における賃上げ率こそ、14・15年度は上がったが、厚生労働省「毎月勤労統計」にみられる1人当たり現金給与はそれほど増えなかった。

筆者の見解では、15年のように景気情勢が悪化すれば、賞与や時間外手当などの部分で総所得は減ってしまうから、企業にプレッシャーをかけても限界があると考える。

また、労働需給が逼迫してパート・アルバイトの時給が増えても、年収103万円や130万円を超えて所得を増やそうとすると、税・社会保険料負担が増えることを嫌がって、労働時間を削減する人が増えてしまい、家計の総所得を増やしにくいメカニズムがある。60歳代前半には、在職老齢年金制度によって敷かれた28万円の壁がある。

つまり、こうした家計所得が増えにくい「壁」を取り払わないと、能力や意欲のある勤労者がこぞって所得拡大に踏み出そうとはしないことが問題なのだ。

<問題の本質は弱体化した個人消費>

消費の実勢が弱いまま、消費税率の引き上げが摩擦を生みそうだという状況は、間接的に財政再建を脅かしている。

繰り返しになるが、消費税率を予定通りに引き上げても、消費の反動減をうまく乗り越えられるかどうかには不確実性が伴う。逆に、万が一、消費税の税率を一定期間据え置いたとしても、その後、個人消費の勢いが強まるような見通しが立たないので、20年にかけての基礎的財政収支の黒字化の見通しはますます遠のいてしまう。

増税は政治問題化しやすく、それが多くの人の景気情勢を変化させる決定的な要因に祭り上げられやすいが、問題の本質は、すう勢として弱体化してしまった個人消費の勢いをどのようにして復活させるかにある。

*熊野英生氏は、第一生命経済研究所の首席エコノミスト。1990年日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て、2000年7月退職。同年8月に第一生命経済研究所に入社。2011年4月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-hideo-kumano-idJPKCN0X30WY


 


 

新興国は資本流入の大幅減少を乗り越えている−IMF分析報告書
Andrew Mayeda
2016年4月6日 22:30 JST

新興国45カ国への純資本流入は過去5年で1.1兆ドル減少
柔軟な為替相場と外貨準備が緩衝材に

  国際通貨基金(IMF)は6日、柔軟な為替レートや外貨準備に支えられ、新興国はこれまでのところ、資本流入の数十年ぶりの大幅鈍化を乗り越えてきたとの見解を示した。
  IMFは最新世界経済見通し(WEO)の発表を来週に控え、分析部分を公表。新興国45カ国への純資本流入が2010年から15年遅くまでに、国内総生産(GDP)の4.9%に相当する1兆1000億ドル(約121兆円)減少したと指摘した。IMFは資本流入減の大部分が、新興国と先進国の成長見通しの差の縮小で説明され得ると分析。相対的にみて、1990年代後半のアジア金融危機や80年代の中南米債務危機で新興国が直面した際の減少よりも、実は厳しいと付け加えた。
  ただ、こうした打撃は複数の緩衝装置によって緩和されているとも述べ、外貨準備高が比較的高い水準にある点や新興国間の為替レートの柔軟性の高まり、中央銀行のインフレ目標設定などに伴う物価の抑制を挙げた。
  IMFはさらに、資本流入減少の影響は歴史的に見れば抑えられているものの、新興国は秩序ある調整を確実にすべく政策を向上させる必要があり、慎重な財政政策を維持し為替相場の柔軟性や十分な外貨準備を確保すべきだと論じた。
  
原題:Emerging Markets Weathering Drop in Capital Inflows, IMF Says(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-06/O576DQ6JIJUO01


 


中国不良債権残高拡大!問題の規模を探る(大前研一)
【日本】2015年末の家計金融資産残高 1741兆円で過去最高
 国土交通省が22日に発表した2016年1月1日時点の公示地価は、全国平均で前年から0.1%上昇し、2008年以来、8年ぶりにプラスに転じました。
 ゼロ金利の時に何が起こるかというと、当然のことながら不動産のうちキャッシュを生むものに投資をしていこうという動きが出ます。できればこれから投資するものではなく、既存の物件でキャッシュを生むものの方をうまく使うということになります。時あたかもAirbnbが盛り上がっていて、そうしたものでキャッシュを生んでいくことになるのです。資産をキャッシュにし、そのキャッシュでまた資産を手に入れて、またキャッシュにする、こうした動きがちょうど出てきたので、これから不動産はそれほど大きくは上がらないものの、キャッシュを生む優良不動産はまだ上がる余地があると思います。

 公示地価の圏域別変動率を見ると、商業地の上がり方が非常に大きいのがわかります。民泊ができるということになれば、そこの価値は相当上がると思います。ただ、住宅地では民泊はできないとされているので、「民泊」とは言え、それは商業地とみてよいのです。人が来て泊まってくれるところはまだまだこれからもいけるということなのです。
 日銀が25日に発表した資金循環統計によりますと、2015年末の、家計の金融資産残高は、前年末に比べて1.7%増加の1741兆円と、現在の統計が始まった2005年以来最高となったことがわかりました。
 これは悲しい話ですが、企業の金融資産も1100兆円を超えています。金融資産の推移を見ると、家計の場合1700兆円を超えていますが、その半分以上が「現金・預金」です。金利が付かないものに半分以上も置いていて、少しは痛痒を感じないのかと思うのですが、日本人の場合、そうは言っても現金預金となるのです。このような稀に見る鈍感さが日本人にはあるのです。

 さらに今ではゼロ金利を勘違いして、実際はほんの少し、0.001%程度は付くわけですが、それをゼロと思って自宅に現金を置いておく人が増え、金庫が売れているとも言われています。
 金利が付かないことで株式の方に来るかと思えばそうでもありません。本来ならこの金融資産から資金が大きく抜けて、不動産の方に向かうことになるものですが、日本の場合にはその傾向も見られないのです。個人にとって不動産は、一生に一戸を取得して、それが終の住処と思われているわけで、そうした発想をやめなくてはいけないのです。不動産は人に貸してなんぼのもので、キャッシュに変えるというぐらいの発想でなくてはならないのですが、全部自分のものとして、負債を背負い込んで買ってしまうのです。そして最後にこのように現金・預金として持ってしまうのです。
 ただ、この個人金融資産の数字は非常に重要で、この個人金融資産の65%は60歳以上の人が持っているのです。安倍首相は給料を2%上げるなどと大げさに騒いでいますが、給料は総額でも200兆円なので、2%上げたところで4兆円です。しかし、高齢者の人がこの個人金融資産を1000兆円としても、そのうちから2%を使ってくれたら20兆円になるのです。こちらの方が遥かに景気には効くわけです。額では5倍の効き目があるのです。それにもかかわらず、それを使えとは全く言っておらず、使いやすいようにしてもいないのです。
 高齢者は、将来が不安だと言ってお金を貯めているわけなので、将来の不安を私が取り除いてあげます、みなさん本当にいい人生を送ってくださいと、毎日言い続ければ少しは変わるはずです。しかし、給料を上げろ、上げろと言い続け、極わずかの会社が給料を2%弱上げるということをしていて、これでは完全に的が違っているのです。これが、クルーグマン氏や安倍首相、浜田氏などがみんな狂っているという理由なのです。
【中国】不良債権残高約22兆円 融資先の財務悪化で2年前比倍増
 中国銀行業監督管理委員会の統計によりますと、2015年末の中国の金融機関の不良債権残高は1兆2744億元、約22兆円と、2年間で倍増したことがわかりました。
 このこと自体はどうでもよいのですが、中国の民間債務が2578兆円に上り、GDPの200%を超えているということが大きな問題です。これは半端ではない数字で、この民間債務をどうやって軟着陸させるのかということが課題です。日本の失われた20年の初期の頃もこのような状況でした。

 また、日本で言うノンバンク、中国では理財商品により、雪だるま式に借金が増えているのです。これをどうやって軟着陸させるのかは、さすがの李克強氏もわからないわけで、このことが非常に重要な問題なのです。地方政府も民間企業も皆ここに含まれているので、そう簡単ではないと思います。これが今、世界的には最も大きな地雷になっているのです。
【ノルウェー】政府年金基金 日本株保有額 前年末比約1兆1000億円増
 世界最大級の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金の2015年末の日本株保有額は約5兆9500億円と、前年末に比べ約1兆1000億円、24%増加したことがわかりました。日経平均株価の上昇率9%を上回っての増加です。

 1兆円以上買い増しているということですが、ノルウェー政府年金基金の日本株への投資額を見ると毎年大きく増加しています。金利ではもう稼げない時代なので、株で利益を拾っていくということです。ただ、日本株も一時良かったものの今は下落局面で、いついかなる時にこのファンドが投資を減らしていくということになるかはわかりません。
 このファンドは北海油田で得た利益を積み立てて運用し、それを年金にしようというもので、国が北海油田の利益で将来の年金給付に備えて運用してくれているのです。その年金基金をマネージしているのがノルゲスバンクで、そういう機関が日本株をおそらく世界のどこよりもたくさん持っていると思われます。そこが買い増しをしていたことが株価上昇局面で非常にプラスになっていたということなのです。
講師紹介

ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 学長
大前 研一
3月20日、27日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
詳しくはこちら

その他の記事を読む

消費増税は延期されるのか!?(大前研一)

http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/backnumber/20160406-2/ 

 


 

中国が展開する人民元の二重戦略、新興市場通貨リスク高める恐れ
Bloomberg News
2016年4月6日 17:24 JST 更新日時 2016年4月6日 19:11 JST

通貨バスケットに対する元安が競争力の問題引き起こす公算−ANZ
元下落は相場安定維持という中国の政策への疑問生む−クレディS

中国人民銀行(中央銀行)は貿易加重ベースの人民元の軟調を望む傾向を強めているようだ。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)グループがこう指摘し、他の新興市場通貨のリスクが高まっていると警告した。
  ブルームバーグが作成した「CFETS(中国外国為替取引システム)人民元指数」のレプリカは6日に97.8と、1年4カ月ぶりの低水準となった。同指数は主要13通貨で構成されるバスケットに対する人民元の値動きを示す。
  ANZのシニア外為ストラテジスト、クーン・ゴー氏(シンガポール在勤)はCFETS人民元指数について、「100の次は99、そして98と、私はこれまでフロア(下限)が存在したと考えていた。今後95−96に向かうなど一段と低下すれば、中国が特に他のアジア通貨に対してどの程度の元安を容認するのかについて一定の懸念を生み、競争力に関する問題を引き起こす可能性がある」と述べた。
  クレディ・スイス・グループのアナリストは5日のリポートで、人民元が重要な意味を持つ水準に下落したとし、同バスケットに対する元の安定維持という当局の方針に疑問が生じたとの見方を示した。
  市場関係者の間では、人民銀が資本流出抑制のため対ドルでの元上昇を容認する一方で、輸出回復を促そうと貿易相手国・地域の通貨には元安に誘導するという二重戦略を進めているとの観測がある。
  CFETSによると、元相場は上海市場で現地時間午後5時19分(日本時間同6時19分)現在、前日比0.12%安の1ドル=6.4835元。香港市場のオフショア人民元は0.1%安の6.4919元で、4営業日続落となった。オフショア元は1−3月期では1.6%高と、四半期ベースで2011年以来の大幅上昇となっていた。

原題:Yuan’s Dual-Moves Policy Spurs Warning of Emerging-Market Risks(抜粋)
Yuan Policy Spurs Warning of Emerging-Market Risks (Correct)(抜粋)
https://assets.bwbx.io/images/iAlPkLz5Y4O8/v2/-1x-1.png


2. 2016年4月07日 23:10:21 : 9dfzow4CFc : qfEtdigloX8[1]
円高自作の詐欺隠し。



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