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郵政上場、株購入者全員が損の異常事態…LINE、個人情報「筒抜け不信」で上場絶望的か
http://biz-journal.jp/2016/03/post_14315.html
2016.03.20 文=編集部 Business Journal
2016年の新規株式公開(IPO)がスタートした。2月24日に、無料で開設できるブログなどオンラインサービスを提供する「はてな」が東京証券取引所のマザーズ市場に新規上場した。不動産投資信託(REIT)を除いたIPO案件としては今年初めてだ。3月末までの新規上場の予定は21社。昨年3月末までの社数と並んだ。
15年のIPOは92社に上った。スマートフォンゲームなどを制作するgumiが、上場直後に業績予想を大幅に下方修正したことが問題となってから、東証は上場審査を厳格化した。そのため、昨年は東証の承認を受けた後に上場延期を決める企業が相次いだ。
16年は年明けから株価の乱高下が続いている。年初には、日経平均株価が2万2000円から2万3000円に達すると予想する向きが多かったが、2月12日に1万4952円まで暴落した。市場環境は厳しいが、ベンチャー企業の上場意欲は依然として強い。今年は100社超のIPOを期待する声が圧倒的に多かったが、100社の大台乗せは微妙になってきた。
■サイバーダインに続くベンチャーたち
今年の株式市場で注目されるのはロボット関連銘柄だ。政府はロボットを日本の成長戦略のひとつと位置付け後押しする。なかでも期待されているのが、介護・医療や農業分野向けのサービスロボットだ。
サービスロボ上場の先駆けは、14年に東証マザーズに上場したロボットスーツHALを手がけるサイバーダインだ。医療用と介護福祉、作業用ロボットを開発する大学発のベンチャーで、オムロンや大和ハウス工業などと提携している。
サイバーダインの上場では、普段IPO銘柄に目を向けない投資家が買い出動した。公募・売り出し株数が大きかったにもかかわらず、初値は公開価格の2.3倍に跳ね上がった。
現在、“第2のサイバーダイン”として注目を集めているのはZMPだ。ソニーのグループ会社と提携し、ドローンを活用した工事の点検を事業化したほか、自動運転車の実証試験を進めている。また、台車型ロボットも開発した。台車の持ち手部分にコントローラーを搭載したロボットで、コントローラーを動かして台車を簡単に操れる。ビーコンを装着した利用者の後ろを追うように自動走行させることも可能だ。何度も同じ経路を往復せずに物を運搬できる。
ロボット関連では、モーターなどの部品メーカーに加え、ソフトウエア技術などIT(情報技術)企業にも恩恵が及ぶので期待度は高い。
“サイバーダインの再来”といわれているのが、大学発のバイオベンチャーのスパイバーである。スパイバーは「スパイダー(蜘蛛)」と「ファイバー(組織)」を組み合わせた造語で、世界で初めて人工のクモ糸繊維の量産化体制を確立した。
スパイバーは事業化に向け、15年10月にゴールドウインとスポーツウェアで業務提携した。人工的につくられたクモ糸繊維を使ってスポーツウェアを生産する。上場が正式に決まったら、話題になるのは間違いない。
■LINEの上場はあるのか
一時期、無料対話アプリのLINEは大型IPOとして期待が集まったが、上場延期を繰り返し、今年中の上場にも不安を残している。
LINEについて、1月29日付日本経済新聞は次のように伝えている。
「LINEの親会社である韓国IT大手、ネイバーの幹部は(1月)28日の決算説明会で『LINEの15年10〜12月期は人件費やマーケティング費の増加で小幅な赤字になった』と述べた。16年12月期は黒字を見込むというものの、上場については『明確な時期を明らかにするのは難しい』と話した」
LINEが国内で発表した15年10〜12月期の売上高は前年同期比26%増の326億円だったが、7〜9月期比で1%増にとどまった。利益は公表していなかった。親会社が「LINEは赤字で上場は難しい」と明らかにしたのである。
LINEをめぐっては、さまざまなトラブルが発生した。最近では、タレントのベッキーとロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音が交わしたとされるLINEの画面を週刊誌が掲載して騒動になった。
LINE側は「プライバシー保護を経営の最重要事項としており、厳密に管理している」とコメントを発表し、自社からの流出を否定した。だが、「LINEはプライバシーが筒抜けになる」との不信感を多くの利用者に与えたことは間違いない。利用者の信頼を失えば上場どころではなくなる。
一方で、前向きな情報もある。ロイター通信は3月上旬、LINEが「夏前にも東京と米NY(ニューヨーク)でIPOを計画している」と報じた。この報道を受けてLINE関連銘柄が一時的に急騰したが、これまでもLINEの上場観測は何度かあり、そのたびに関連銘柄が大きく上昇し、買いが一巡すると急落するといったケースが少なくなかった。LINEの上場は不透明と考えておいたほうがいいだろう。
■JR九州は第2の郵政グループになる
九州旅客鉄道(JR九州)は、今秋に東証1部へ上場する見通しだ。旧国鉄の分割民営化で誕生したJR7社のうち、株式を上場するのはJR東日本、東海、西日本に次いで4社目となる。現在は独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が全株式保有し、国の管理下にある。
同機構はJR九州の株式上場に向け、保有する全株(32万株)の売却を担当する主幹事証券を選定した。国内証券会社は野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券の3社で、海外はゴールドマン・サックス証券とJPモルガン証券の2社だ。全体を統括するグローバルコーディネーターである野村、三菱モルガン、JPモルガンの助言を得て、同機構は株式市場の状況などを勘案しながら、株式の売り出し時期と規模を決める。
JR九州の上場には、第2の郵政グループになるのではないかとの危惧がつきまとう。昨年11月の郵政グループ3社上場の際には、証券業界挙げて投資家の取り込みを図った。
しかし、今年に入り日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3銘柄は、いずれも公開価格を一時割り込んだ。つまり、株式を買った人全員が含み損を抱えるという事態になったのだ。3社の株主は延べ180万人に上り、儲かったのは保有株を売り出した政府だけだ。
JR九州の上場も郵政グループと同じ構図で、保有株式を放出する政府が利益を得て、株を買った投資家は含み損を抱えるという最悪のパターンになり得る。
IPO銘柄は玉石混交だ。15年のIPOのうち、初値以来一度も株価が上がらない銘柄は92社中28社あった。上場がゴールという新興起業家が後を絶たず、16年のIPOが年間100件に達するのは困難と見られるようになったゆえんだ。
■この他の注目企業
アパレル分野では、カジュアルブランド「アースミュージック&エコロジー」などを展開するストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)が16年中に東証へ上場する方針を表明しており、ほぼ確実とみられている。時価総額は2000億円規模になる。
14年度のグループ売り上げは1100億円、店舗数は1100店を誇る。ストライプインターナショナルのホームページには、「株主・投資家情報」のコーナーが新設された。東京・兜町では「IPO接近か」との見方が強まっている。
3月1日付でクロスカンパニーから現社名に変更した。国内の店舗展開に加え、新ブランドの「エコ」の海外展開や衣料品の貸し出しサービスを今度の事業の中心に据える。社名変更の狙いを「過去の成功体験を捨て、新しい分野に挑戦するため」と石川康晴社長は説明している。
ほかにも、フリーマーケットアプリのメルカリなど多くの上場予備軍が控えているが、スマートフォン関連は、まさしく玉石混交状態である。
(文=編集部)
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