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東海東京調査センターの中井裕幸チーフグローバルストラテジスト(撮影:尾形文繁)
「増税先送り&衆参ダブル選挙説」が浮上、今後の相場見通しは?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160318-00110064-shikiho-biz
会社四季報オンライン 3月18日(金)15時31分配信
原油安、中国経済の減速懸念で、年初から不安定な状況が続いている日経平均株価。しかし、過度のリスクオフ相場には一服感も出てきている。伊勢志摩サミットや参院選などに向けた今後の相場の見通しについて、東海東京調査センターの中井裕幸チーフグローバルストラテジストに聞いた。
――足元の相場をどう見ていますか?
年初から不安定な相場が続いているが、3月に入って市場には「やっと春が来た」という雰囲気も出始めている。ただ、これはあくまでリスクオフのリワインディング(巻き戻し)。勢いのいい上昇トレンドに戻るのは難しいだろう。そのため、戻り相場の限界点を見極めながら投資をしていくというのが、基本的なスタンスとなる。
相場が多少落ち着きを取り戻しているのは、中央銀行がやるべきことをやったということだろう。欧州中央銀行(ECB)が追加の金融緩和で資産購入対象に社債を入れたことで、懸念されたドイツ銀行の株価もひとまず反発している。
ただ、中央銀行と市場との対話はうまくいっていない面もある。日本銀行は2月にマイナス金利を導入したものの、当初は市場はネガティブに反応することになってしまった。2015年12月に実施した「緩和の補完措置」がうまくいかず、マイナス金利の導入も失敗したとあっては、黒田東彦総裁の性格上いてもたってもいられないだろう。
日銀は4月の展望レポート公表のタイミングに合わせて、追加緩和を発表するのではないか。「戦力の逐次投入はしない」と公言しているので、マイナス金利を現状の▲0.1%から▲0.3%に引き下げ、上場投資信託(ETF)の買入枠を3兆円から6兆円、不動産投資信託(REIT)の買入枠は900億円から1800億円に拡大するというように、思い切った緩和をやる可能性もある。
15年10〜12月のGDPはマイナスで、このままでは5月中旬に発表される16年1〜3月の数値もマイナスとなるかもしれない。このGDPの発表前のタイミングという点でも、日銀は4月に追加緩和の判断を迫られるだろう。
――原油安や中国経済の低迷が、年初からの株安の要因となっていました。
原油価格はチャートではダブルボトムを形成し、いったん底をつけた。過去を振り返ると、原油価格は1月がボトムで6月に高値となるサイクルが多い。しかし、足元の在庫水準は高く、今後の主要産油国会合で増産凍結で合意したとしても水準は高いままなので、すぐに1バレル=50ドルまで戻るということはなさそうだ。
もう一つの懸念材料である中国経済はどうか。全国人民代表大会(全人代)でゾンビ企業の淘汰や年2兆元の財政出動などの声明を発表し、人民元相場はなんとか落ち着いた。ただ、株価は戻っておらず、本質的な問題はまだ解決されていない。
そして、新たに浮上した問題が、米国の大統領選挙。米国は選挙にかかりきりで、世界経済の状況まで目を向けられなくなっているのではないかとの懸念がある。クリントン候補にしてもトランプ候補にしても、為替にとってはネガティブな要素となりそうだ。対ユーロについても、英国のEU離脱の是非を問う国民投票が6月に予定されており、これも円高の要因となっている。
まずは、1ドル110〜115円のレンジを抜けられるかどうか。レンジを抜けて円安に進むには日銀が追加緩和をするしかないが、いずれにせよ円安が大きく進むというシナリオは描きにくい。
■ 消費増税の先送り論が浮上
ここで浮上しているのが、消費増税の先送り論だ。メインのシナリオにはしにくいが、増税先送りとともに、衆参ダブル選挙を実施する可能性も取りざたされている。もしそうなった場合、株価にはポジティブに影響するだろう。選挙前にいったん高値を付けた後、一時的な調整を経て年末高となるシナリオを描いている。
――今後の見通しは?
金融政策だけに頼るのでなく、これからは財政政策の拡大による需要の創造のため、世界がまとまっていかなくてはいけない。その意味では、5月末に開催される伊勢志摩サミット(G7・主要7カ国首脳会議)で各国が協調してメッセージを出せるかが注目される。
企業業績は下方修正リスクがあるが、株価は業績悪化をある程度は織り込んでいる。あとは浮上する材料次第だが、1ドル=115円水準を超えてこないと、回復シナリオを素直に好感できないだろう。
消費増税の先送りや、補正予算などの好材料が出てくれば、年末に向けて日経平均は1万9000円も見えてくる。しかし、これまでのように日経平均連動型のETFを買っていればうまくいくということではなく、底を打って上がり始めている銘柄を個別に探していくことが必要だ。右肩上がりの上昇相場とはなりにくいため、高値のタイミングを見極めることも求められる。
(聞き手:四季報オンライン編集部 島 大輔)
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
島 大輔
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