★阿修羅♪ > 経世済民106 > 404.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中国(原油輸入が過去最高へ) (GLOBAL EYE)
http://www.asyura2.com/16/hasan106/msg/404.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 3 月 08 日 17:54:00: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

中国(原油輸入が過去最高へ)
http://www.globaleye-world.com/2016/03/664.html
2016.03.08 16:42  GLOBAL EYE


中国の原油輸入量が一年前に比べ19%増加となり、過去最高を記録したとブルンバーグは伝えています。

この原油輸入急増を受けて、中国の貿易収支は異常な姿を示しています。

輸入 −13.8%(一月は−18.8%)

輸出 −25.4%(一月は−11.2%)

輸出が一月に比べ25.4%マイナスと大幅に落ち込んでいる中、輸入が18.8%マイナスから13.8%減少と落ち方が緩和しているのです。

これはひとえに原油輸入が急増したからですが、需要がない中、原油輸入が急増した理由はなんでしょうか?

一バーレル30ドルを下回る水準を下値とみて中国のトレーダーが買いまくったからでしょうか?

中国の原油取り扱いは国家管轄に入っているとも言われており、トレーダーが何千億円ものポジションを組めるはずがありません。

答えは、産油国への恩を売るための購入だったはずです。

ブラジル、ベネズエラ、メキシコ、ロシア、インドネシア、イラン等の産油国へ恩を売るためにスポット市場で原油を買いまくったと見るのが妥当な筋書きと言えます。

更にはサウジアラビア、UAE等アラブ諸国へも恩を売ることが出来、中国の資金力を使って世界中の産油国へ支援を行ったと見ることが出来るのです。

中国の恐ろしさは、一つのことをするにしましても副次的な作用・効果を狙って動くことであり、それを考えれば原油価格が一バーレル40ドル近い今、今度は反対に利食い売りをだしてきましても何ら不思議ではありません。

下値で買って上値で売り抜けて利益を確定したと同時に、下値で買ったことで産油国に感謝される。

中国はどこまでも強かと言えますが、生き馬の目を抜くとも言われる市場で暴れまわるその姿は、誰もマネが出来るものではありません。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2016年3月08日 18:12:51 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[345]

コラム:原油価格、「強気」に転じたヘッジファンド

John Kemp

[ロンドン 7日 ロイター] - ヘッジファンドは昨年末時点で、原油価格について非常な弱気からかなり強気の姿勢に転じた。特に北海ブレントに対してその傾向が見える。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、3月1日までに、ヘッジファンドやその他の資産運用会社は、ニューヨーク商品取引所(NYMEX)とインターコンチネンタル取引所(ICE)において計4億4500万バレル相当の原油の買い持ち(ショートを差し引いたロングポジション)を構築している。米WTI原油と北海ブレントの先物・オプションの買い持ち規模は先週、610万バレル増加し、9カ月ぶりの高水準に達した。

年初来ではこれらの買い持ちは2億バレル強増加している。

ヘッジファンドはWTIよりも北海ブレントに強気だ。WTIの買い持ちが1億0200万バレルなのに対して、北海ブレントは3億4200万バレルもある。

1日までの週にヘッジファンドは北海ブレントのロングを1600万バレル積み増した一方、ショートは約600万バレル削減した。

彼らが北海ブレントで強気ポジションにすることを好むのは、米国における余剰原油の貯蔵スペース不足への懸念が根強いことを反映している。WTIよりも北海ブレントの方が限月間のコンタンゴ(順ざや)の傾斜がずっと緩やかで、強気ポジション維持にかかるコストがかなり安い点も挙げられる。

順ざや状態の市場では先物やオプションのロングを維持するには、期落ちした限月から期先限月に乗り換えるコストがかかる。

WTIについては先週、ヘッジファンドがショートの大幅削減に動いた。NYMEXとICEのショートポジションを合計すると、削減規模は3800万バレル(15%)で、2億4900万バレルから2億1100万バレルになった。

米国の原油価格は2015年初め以降、ヘッジファンドのWTIのショートポジションの変動との連動性が非常に高まっている。

このため足元でショートが大幅に減ったことを受け、WTIは1バレル=32ドル弱から34.50ドル近辺まで急反発した。

WTIは上昇を続けて現在は36.50ドルを超えていることから、1日以降もヘッジファンドのショートを削減している動きがあると察知できる。

ショートポジションの巻き戻しという面で、こうしたWTIの上昇を軽視することは可能だが、北海ブレントのロングが記録的な水準にある点からすれば、多くのヘッジファンドは年内に原油価格が大幅に上がる方向に賭けている様子がうかがえる。

石油業界の大半が資金的に苦しい状況にある兆しが出ていることに加え、(1)石油輸出国機構(OPEC)以外の生産減少を示すデータがある(2)産油国間の生産に関する新たな合意について市場でうわさがくすぶり続けている(3)ガソリンに対する力強い需要──などの材料を受けて、ヘッジファンドがより強気のストーリーを組み立てることができたようだ。

昨年の3月から5月と8月から10月にかけての価格上昇は短期間で失速し、その後新たな安値をうかがう展開になった。

しかしこうした2回にわたる価格高騰とその後の急落を主導したヘッジファンドは今、また強気に戻っている。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/hedgefunds-oil-kemp-idJPKCN0WA0BI?sp=true

 


中国株:上海総合指数、6日続伸−中国石油と工商銀が終了直前に反発
2016/03/08 16:27 JST

    (ブルームバーグ):8日の中国株式市場で、上海総合指数は6営業日続伸。一時は下落していたが、取引終盤で上げに転じた。
上海総合指数は前日比0.1%高で終了。一時は3%を超える値下がりとなっていた。指数に占める比重の高さから政府の買い支えの対象と考えられてきた中国工商銀行(601398 CH)とペトロチャイナ(中国石油、601857 CH)が取引終了直前の10分間に反発した。
原題:China Stocks Erase Losses as ICBC, PetroChina Stage Late Rebound(抜粋)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3P6KQ6JTSFE01.html

中国貿易統計、輸出が大幅減少:識者はこうみる

[東京 8日 ロイター] - 中国税関総署が公表したデータによると、2月の輸出はドル建てで前年同月比25.4%減、輸入は13.8%減だった。輸出は2009年5月以降で最大の落ち込みとなった。市場関係者のコメントは以下の通り。

<キャピタル・セキュリティーズ(北京)のエコノミスト、 WANG JIANHUI氏>

2月の貿易統計が1月より悪化したのは事実だ。ただ、中国経済が悪化しているということではなく、季節性の影響だ。

第1に、2月の半分は春節の休暇でビジネスがストップしたことが挙げられる。また、中国の主要貿易相手国も2月は貿易統計の内容が悪かった。

今回の統計は市場にとってショックな内容だったが、経済の鈍化を示すものではないことをじきに理解するだろう。ただ、それには時間が必要だ。

われわれが通常不安視するのは、貿易統計が3カ月連続で悪化した場合や、5月や10月といった通常の月に悪化した場合だ。

<国都証券(北京)のアナリスト、肖世俊氏>

2月の貿易統計は非常に悪い内容で、人民元に対し下方圧力となるだろう。

ただ、最近ドルは世界の市場でさえない動きを見せており、中国人民銀行(中央銀行)が相対的に元を安定的に維持しようとしていることもあって、元が短期的に急落する可能性は低い。

中期的な不透明感はいっそう強い。

<アジアコメルツ銀行AG(シンガポール)のシニアエコノミスト、ZHOU HAO氏>

1─2月の北アジアの貿易データが特に失望を誘う数字だったことから、この地域の通貨は下押し圧力にさらされるだろう。

輸出は2009年5月以降で最大の落ち込みとなったが、これは、過度に強い人民元相場が対外セクターの障害となっていることを示唆している。

一方、輸入が大幅に減少したことから、政府がコモディティー需要を底上げする刺激策を打ち出すとの期待は打ち砕かれた。これを踏まえると、最近の鉄鉱石を中心としたコモディティー価格の上昇は短期に終わるだろう。

2月の貿易黒字は前月の633億ドルから326億ドルに縮小した。通常、さえない貿易統計は、一段の人民元安が不可避であることを示唆している。

人民銀行は、今後も外貨準備を取り崩して人民元相場の安定や金融システム防衛を続けることが可能だが、一方で、中国の貿易競争力はいずれ損なわれることになる。
http://jp.reuters.com/article/china-trade-instantview-idJPKCN0WA0CC


 

 
中国輸出、2月は前年比-25.4% 09年5月以降で最大の落ち込み

[北京 8日 ロイター] - 中国税関総署が公表したデータによると、2月の輸出はドル建てで前年同月比25.4%減、輸入は13.8%減だった。

輸出は2009年5月以降で最大の落ち込みとなった。

2月の貿易収支は325億9000万ドルの黒字。

ロイターがまとめた市場予想は、輸出は12.5%減、輸入が10.0%減だった。

人民元建ての2月の輸出は前年同月比20.6%減、輸入は8.0%減、貿易収支は2095億元(322億ドル)の黒字だった。

中国政府は近年、貿易目標を達成できないことが多く、今年の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、貿易総額の伸び率目標を示さなかった。世界経済の先行き不透明感が背景とみられる。

アナリストは、2月の貿易統計について、春節(旧正月)の大型連休が影響した可能性があると指摘している。
http://jp.reuters.com/article/export-china-idJPKCN0WA099

中国の輸出、2月は主要貿易相手向け全てで前年割れ−チャート
2016/03/08 15:44 JST 

    (ブルームバーグ):  中国が8日発表した2月の貿易統計で、輸出の減少が世界的な金融危機の影響が続いていた2009年以来の大きさとなった。2月のドルベースでの輸出は前年同月比で25%強の減少と、予想を超える落ち込みを記録。主要貿易相手向けの輸出の全てが前年割れだ。春節(旧正月)の連休で中国全土で工場や企業が休業したことも影響したが、ブルームバーグ・インテリジェンスのエコノミスト、トム・オーリック、フィールディング・チェン両氏はリポートで、春節の休業は弱さの一端を説明するだけであり、世界需要の弱さをより大きく反映していると指摘した。
原題:Chinese Exports to Major Trading Partners Plunge in Feb.: Chart
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3PHL56JIJW001.html


 

アングル:中国証券会社、増益に陰りで緊縮ムード

[上海 8日 ロイター] - 昨年の春節(旧正月)には羽振りが良かった中国の証券会社だが、株式市場の暴落を経て今年はすっかり緊縮ムードに転じている。

中国株は昨年前半に急騰した後、夏に暴落。インサイダー取引その他の不正行為をめぐる証券業界の取り調べが活発化した。証券会社は今年、力強い増益の復活を望んでいるが、株価は軟調なままだ。

複数の証券会社の社員によると、各社はコスト削減のために歩合やスタッフへの支給を削減している。

海通証券のある部門は昨年の春節、従業員に昼食をふるまい、オンラインショッピングのクーポン券をプレゼントした。今年はクーポン券の枚数が減らされ、昼食会は「お茶と語らいの会」に変わった。

証券各社は不正捜査を受けている身だけに、自粛といった側面もある。中国最大の証券会社CITIC証券(600030.SS)のある従業員によると、同社も今年は社内の春節祝賀会を取りやめた。

当局の取り調べを受けている中国銀河証券(6881.HK)の従業員によると、同社はボーナス支給を延期した。

海通、CITIC、中国銀河はコメントを避けた。

<増益ペース減速へ>

中国証券業協会によると、証券会社125社の利益は昨年、夏の株価暴落にもかかわらず150%も増えて2兆4000億元(3664億ドル)に達した。

しかし業界関係者によると、各社は従業員に利益を配分するのではなく、資本増強に努めている。厳しい1年になりそうだからだ。

フィリップ証券(香港)のアナリスト、シンギュー・チェン氏は「利益と資本コストに基づいて決定を下す必要がある。(利益が)2、3四半期だけ突然増えたからといって払ってしまうわけにはいかない」と述べた。

スターマイン・プロフェッショナルの推計では、上場している証券会社20社の利益は今年、25%にとどまり、来年は横ばいとなる可能性がある。

上場証券会社の株価は、ほとんどが昨年6月初めの半分の水準で推移している。

<M&A>

証券会社にとって一筋の光明が、中国企業による海外での買収・合併(M&A)攻勢だ。昨年はアジア太平洋地域のM&A案件が初めて1兆ドルを超え、今年はさらに増えるとの期待が持たれている。

(Engen Tham記者)
http://jp.reuters.com/article/china-sec-profit-idJPKCN0WA0DZ?sp=true

 


新興国投資を見直す好機到来か
ブラジルのように経済と政治のリスクが絡み合った国々は問題が残るだろうが、問題を抱えた国々も意外なことはあり得る(写真はブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸)

By RICHARD BARLEY
2016 年 3 月 8 日 14:57 JST

 休暇をとるなら閑散期が一番良い。観光客で混み合うこともなく値段も安く済む。2016年の新興国投資についても同じことが言えるかもしれない。

 投資家は昨年、新興国の株式や債券から急速に資金を引き揚げた。JPモルガン・チェースがまとめた統計によると、純資金流出額は766億ドルに達した。ロシアルーブルから南アフリカランドに至る多くの通貨が急落した。MSCI新興国指数は14.9%下がった。

 中国を中心として、新興諸国の減速に対するさまざまな懸念が、投資家からリスク許容度を奪い、投資家は新興国から先を争って脱出した。実際、2013年の「テーパリングかんしゃく」をきっかけに投資家が米国の超金融緩和政策から乳離れし始めて以降、新興国の株式と債券は人気がなくなってきた。

 この資産クラスから資金が逃げ出しても、市場のすき間には驚くほどの投資収益を生む部分がある。ロシア企業のドル建て債は15年に24%の投資収益をもたらし、今年はさらに2.8%伸びている。 

 年初から変化の兆しが増えてきた。ドイツ銀行が追跡している世界の金融資産42の指標のうち、ブラジルのボベスパ指数とロシアのMICEX指数は、自国通貨でもドル建てでも、2月末時点で上位5位以内に入った。新興国通貨はドルに対してある程度安定した。自国通貨建て債券も上伸している。

 新興国経済は、通貨の動きも一因でバランスを取り直しつつある。資産運用会社GAMによると、経常収支の赤字が縮小しており、中でもブラジルとインドネシア、インドが最も改善している。政策担当者らは操作する余地が一段と増え、マイナス金利など非従来型の政策効果がはっきりしない先進諸国よりも、直面している問題はもっと従来型のものだ。成長見通しは引き続き先進諸国よりも高い。

 一部の新興諸国はもちろん問題を抱えている。ブラジルのように経済と政治のリスクが絡み合う国では、問題が長く残るかもしれない。だが、大きな問題を抱えている国々であっても、想定外のことはあり得る。その証拠に例えば、アルゼンチンの新政府は金融市場との関係を断った。国際社会からの制裁と原油相場急落で打撃を受けたロシアは、中央銀行がルーブル相場の変動を容認しインフレに対応して大幅に利上げする前向きな姿勢を示し称賛を浴びた。

 値頃感もある。全体に新興国の自国通貨建て国債利回りは6.9%程度となっている。これに対して強い通貨圏の債券利回りは6.3%だ。低利回りの世の中では、この違いは大きい。ドルの大幅上昇が過去のものならば、新興国の債券は高い収益をもたらす可能性がある。運用会社大手ブラックロックのアナリストは、売り込まれた新興国通貨が比較的小幅なあや戻しをみせるだけでも、2桁の投資利回りになる可能性があると指摘した。

 一方、新興国が投資対象としてあまり好まれないことは、新興国にとって利点でもある。大量の資金がすでに流出した。残った資金は新興国投資に特化して「貼り付いている」資金の可能性が高い。

 投資家は新興国を投資対象とする場合、慎重に選別するべきだ。改革を続けている国々を一番の対象とすべきだ。だが投資家は、あまりにも長く手を出さずにいたことを後悔するかもしれない。

関連記事

中国経済、実態把握が一段と困難に
新興国資産、悲観材料出尽くし感で反発
ブラジル株、ルラ前大統領の事情聴取で急騰
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MY293_emherd_M_20160307053739.jpg

 


 
米ジャンク債市場、景気不安の後退で回復
2月半ば以降、世界経済の見通し好転を背景に、ジャンク債は株や資源商品などリスク資産とともに急騰している(写真は中国・大連のステンレス工場)

By MIKE CHERNEY AND SAM GOLDFARB
2016 年 3 月 8 日 16:46 JST

 米社債市場でも信用格付けの低いいわゆるジャンク(投資不適格)債市場が回復している。年初の混乱を受けて落ち込んでいた投資家の信頼が上向いている。

 ジャンク債の運用成績は、年初の大幅な下げから反転し、3月にはプラスに転じた。トムソン・ロイター・リッパーの統計によると、ジャンク債を対象とするミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)には3月2日までの週に50億ドル近い資金が流入した。

 ジャンク債市場は、米国の経済情勢についての手掛かりとして広く注目されているため、この相場反転は特筆に値する。ジャンク債の発行体は高格付け企業よりも景気下ぶれを乗り切るうえで財務の柔軟性が乏しいので、その債券の動向はしばしば米経済全体の健全性の尺度とされる。

 ジャンク債の急騰は、年初に市場を揺るがせたリセッション(景気後退)懸念が薄れた最も説得力のある証拠だ。2015年暮れに運用会社サード・アベニュー・マネジメントが運用するジャンク債ファンドの償還を凍結し、資源相場が下げ幅を拡大する中、ジャンク債市場は大きく売り込まれた。だが2月半ば以降、ジャンク債は株式や資源相場などリスクの高い資産とともに反発上昇してきた。世界経済の見通しが明るくなり、米経済がリセッションに陥る危険性が低下したことを反映している。

 世界の成長期待が弱く米企業収益が落ち込むなか、アナリストは株価評価をまだ疑問視している。だが運用担当者の多くは、国債などの安全資産の投資利回りが過去最低に近くしかも下がっているときに、いろいろな意味で債券とジャンク債は比較的投資妙味があると思われると言う。

 ジャンク債市場の反発上昇は4週目に入ったが、まだ相場は全開にはなっていないようだ。ジャンク債は米国株の新規公開(IPO)と同様、投資家のためらいを反映して落ち込んでいる。それでも、投資家の多くはジャンク債が今後数カ月は好調に推移すると楽観している。米経済の成長が続き金利が引き続き低い中、ジャンク債の高い利回りの妙味がさらに増すためだ。

 中でもジャンク債市場では最も格付けの低いトリプルC格の企業が発行した債券がここ数週間で大幅に上昇したことは、特に明るい材料だ。出来高も平均を上回り、投資家の間で相場動向への確信が強まっていることを示唆している。情報会社マーケットアクセス・ホールディングスの統計によると、過去13カ月間の平均出来高は約82億ドルだったが、2月半ば以降の出来高は平均103億ドルとなっている。

 ただし、ジャンク債市場にはまだ課題が残されている。発行額がまだ回復しておらず、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス傘下のLCDによると、今年これまでの発行額は約170億ドルと前年同期を70%以上も下回っている。ゴールドマン・サックスが最近幹事を務めたレバレッジド・バイアウト向けの案件では、募集完了に予想よりも時間がかかり、投資家を集めるために利回りを上げる必要があった。

 ノイバーガー・バーマンでハイインカム・ボンドファンドを共同運用するパトリック・フリン氏は、最近の相場上昇前から上昇期にパイプライン企業など特定の業界が発行した債券をファンドに組み入れたと言う。同氏は、「相場にとって最大のリスクは明らかに米経済だ」としながらも、「幅広い米国のリセッションを示す資料は、企業や運用チームとの会話からも得られていない」と語った。

関連記事

米景気後退リスク、警戒解除まだ早い
米社債市場の気掛かりな数字とは
米スプリントにみるジャンク債の危険
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MY683_JUNK03_M_20160307185113.jpg


日本株続落、輸出や金融、非鉄広く売り−円高と中国株安、先物需給も
2016/03/08 15:43 JST

    (ブルームバーグ):8日の東京株式相場は続落。一時1ドル=113円を割り込むなど為替の円高推移、低調な統計発表後の中国株安が嫌気され、輸送用機器やゴム製品など輸出株、銀行など金融株、非鉄金属や電力・ガス株など幅広い業種が安い。週末の株価指数先物・オプションの特別清算値(SQ)算出を控え先物の需給も影響、値動きに荒さがみられた。
TOPIXの終値は前日比14.18ポイント(1%)安の1347.72、日経平均株価は128円17銭(0.8%)安の1万6783円15銭。日経平均のきょうの高安値幅は339円と、4営業日ぶりの大きさ。
三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、「為替が重し。もう少し円安の方向性が見えてこないと、業績上振れの可能性も見えてこない」と指摘。原油市況の反発など良い材料はそろってきたが、10日の欧州中央銀行(ECB)理事会を皮切りに来週には日本銀行の金融政策決定会合もあり、「金融政策内容の吟味にスタンスが移行している。見通しが立ちにくい中、ポジション整理に入っている」と話した。
前日のニューヨーク為替市場で資源国通貨が買われ、ドルが軟調だった流れを受け、きょうのドル・円は午前に一時1ドル=112円75銭と前日の日本株の終値時点は113円68銭からドル安・円高水準に振れた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、中国の貿易統計が「悪いだろうと円を買い、株を売る仕掛けがあった。事実を知った段階でカバーを掛けてきた。ヘッジファンド系の短期的動きの性格が強い」と言う。
午前の日本株終了後に発表された中国2月の貿易統計は、ドル建ての輸出が前年同月比25.4%減少、1月は11.2%減だった。輸入は13.8%減少と16カ月連続の前年割れ。きょうの中国上海総合指数は0.1%安と小安く始まったが、その後下落率は一時3%を超えた。野村証券の岩田佳也エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「旧正月の影響を考慮しても、輸出は予想よりも悪くサプライズ。世界経済全体の減速を再認識される意味合いが大きい」と指摘した。
また、取引開始前に内閣府が発表した昨年10−12月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、年率換算で前期比1.1%減。速報値の1.4%減からの上方修正で、事前予想は1.5%減。設備投資は前期比1.5%増と速報値の1.4%増から上振れ、全体の約6割を占める個人消費は0.9%減と0.8%減から下振れた。みずほ証券の三野博且シニアストラテジストは、「GDPが弱いと政策対応の思惑が出るが、改定値が良く、政策対応の蓋然(がいぜん)性は落ちる」とみている。
きょうの日本株は小安く始まった後、為替の円高基調が強まるのに合わせ、日経平均は一時341円安の1万6570円まで売り込まれた。ただ午後に入ると、ドル・円が113円台に戻したほか、中国株の下落も限定されたことで下げ渋り。SQをにらんだ期先物への乗り換え(ロールオーバー)などを含む先物売買の影響を強く受けた。大阪取引所の日経平均先物3月物の出来高は15万枚を超え、2月以降前日までの1日当たり平均10万5400枚を上回った。
東証1部33業種は非鉄、電気・ガス、銀行、輸送用機器、医薬品、証券・商品先物取引、ゴム、金属製品、ガラス・土石製品など31業種が下落。不動産、繊維の2業種のみ小幅上昇。東証1部の売買高は25億4633万株、売買代金は2兆5755億円。上昇銘柄数は380、下落は1470。
売買代金上位では、転換社債型新株予約権付き社債(CB)発行による潜在的な希薄化懸念でスズキが安い。三菱UFJフィナンシャル・グループや日産自動車、東芝、パナソニック、マツダ、野村ホールディングス、塩野義製薬、電通、アルプス電気も下げた。半面、ソフトバンクグループやファナック、コマツ、川崎汽船、ピジョンは高い。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3OXZ16K50Y801.html

 

FRB、米景気後退でも政策手段は尽きず
FRBのイエレン議長は来週のFOMCで利上げを見送る考えを示唆している  
By JUSTIN LAHART
2016 年 3 月 8 日 15:12 JST

 米国が再びリセッション(景気後退)入りした場合、米連邦準備制度理事会(FRB)の手元には実際に十分な弾薬があるかもしれない。ただ、これらの弾薬はFRBがこれまで利用してきたどの武器にも合わず、それがどのような危険をはらむのか誰にも分からないだけの話だ。

 年明けの市場を混乱に陥れた不安感は薄れているが、これはFRBが来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを示唆したことが大きい。先週末の雇用統計など最近発表された経済指標は米経済がまずまずの状態にあることを示しているが、3月どころか6月のFOMCでも利上げに踏み切れるかは怪しい。

 直近の市場混乱の影響が米経済に遅れて出てくることへの警戒感や、タカ派的なシグナルを発すればまた多くの問題を引き起こしかねないとの見方があるからこそ、FRBは慎重に慎重を期しているのだ。もっとも、そうした慎重姿勢の根底にあるのは、早すぎる引き締めによって景気が悪化した場合の政策対応の難しさへの自覚だ。

 FRBは現在、オーバーナイト物フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25〜0.50%に設定しているため、わずかな利下げでも金利がゼロに達してしまう。そのため、次の措置として考えられるのは、金利をこの水準で維持すると確約することだ。

 バンクオブアメリカ・メリルリンチのエコノミスト、イーサン・ハリス氏が指摘するように、こうした措置の効果は、FRBが1987年の株価大暴落後と98年の債務危機後の経済を安定させるために実施した0.75%以上の利下げに相当するかもしれない。しかし、リセッションに直面している場合、FRBは通常5%以上の利下げを余儀なくされてきた。

 そのため、FRBは別の手段に訴えるだろう。まず、FRBは量的緩和第4弾として米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れを再開しそうだ。保有証券の年限を長期化することで長期金利を押し下げるオペレーション・ツイスト(ツイストオペ)も同時に行うかもしれない。

10年物の米国債とドイツ国債の利回り差 ENLARGE
10年物の米国債とドイツ国債の利回り差
 ただ、これには米経済をリセッションから脱却させるほどの力はなさそうだ。10年物の米国債利回りは現在1.9%程度のため、利回りの低下余地はそれだけしかない。一部の国では最近、10年債利回りがゼロを割り込んだ。

 しかも、量的緩和の景気浮揚効果には限界があることが判明している。FRBが第3弾まで実施した量的緩和では、エコノミストが期待していたほど住宅ローンの利用は伸びなかった。量的緩和には資産価格の押し上げを通じて消費を促すという効果もあるが、リターン低下という状況に直面している。

 米国株は既にかなり割高なので、投資家は株価の大幅な押し上げには二の足を踏むかもしれない。さらに、株高を通じた景気押し上げ効果も限定的だ。株高は主に、必要なものがもうそろっている富裕層の資産価値を高めるものだからだ。

 FRBが実施しそうなもう一つの措置は金利をマイナス圏まで引き下げることだが、その効果も限定的だろう。その理由の一つ目は、金利を相当引き下げなければ銀行預金からタンス預金へのシフトが起きないとみられることだ。二つ目の理由は、銀行がマイナス金利への対応で問題を抱え、融資基準を緩めるどころか厳しくするリスクがある。そのため、マイナス金利の効果は主に資産価格に広がりそうだ。そしてまたしても限定的な効果にとどまる可能性がある。

 FRBはむしろ、資産市場や投資家よりも消費者により直接狙いを定めた手段を試すかもしれない。例えば、融資活動を活発化させて住宅を購入できる人を増やすために、住宅ローン金利を長期にわたり一定水準以下に抑えると確約することができよう。海外資産の購入を通じてドル相場を押し下げ、米国の輸出やインフレ上昇を促すことも可能だろう。

 さらに、FRBはバーナンキ前議長がかつて提唱した「ヘリコプターからの紙幣ばらまき」を試すこともできる。これは議会が大規模な減税法案を可決し、その財源調達のために政府が発行しなければならない国債をFRBが全て買い入れるというやり方だ。

 こうした武器を有しているからといって、FRBがいつかそれを使う方向に傾くとは限らない。

関連記事

米経済見通しに慎重な見方維持=ブレイナードFRB理事
米金利はゼロ近い期間が増す可能性=FRB副議長
米FRB特集
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MY355_fedher_M_20160307110010.jpg


米当局、危機後の金融規制を一斉に擁護
左から、商品先物取引委員会(CFTC)のマサード委員長、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長、オバマ大統領、消費者金融保護局(CFPB)のコードレイ局長、証券取引委員会(SEC)のホワイト委員長

By RYAN TRACY
2016 年 3 月 8 日 15:04 JST

 【ワシントン】米金融政策担当者らは金融危機後に策定された膨大な数の新規制を評価し、より安全な市場を創出するために設けた規制がかえって市場の機能を悪化させてはいないか検討中だ。だが、新たな規制を少しでも撤回する心づもりがあるかは定かではない。

 米連邦準備制度理事会(FRB)や米財務省の幹部は7日、市場のボラティリティー(変動率)の上昇や大手銀行に見られる「リスク回避」の動きなど、世界の金融に影響を与えている主要動向の一部に新規制が関与している可能性を認めた。

 金融規制当局者らは大幅な見直しを示唆しているわけではなく、危機後の規則を擁護する姿勢は崩していない。オバマ大統領が当局者らとの会合後、自身が大統領に就任した2009年当時に比べて現在の金融規制の構造は盤石で素晴らしいものだと述べ、規制の手を緩めるべきだと考える共和党議員らを批判したことからも当局の意向は明らかだ。

 大統領は、新たな規制の導入を受けて金融システムでは伝統的な銀行業務以外の、監視の行き届かないところでの活動が増えている可能性があるとの懸念を示しつつも、そうしたリスクに対する当局の監視は効果的に機能していると述べ、中でも2010年成立の金融規制改革法(ドッド・フランク法)に沿って創設された金融安定監視評議会(FSOC)の役割を強調した。

 世界の金融当局で構成する金融安定理事会(FSB)とFSOCは特に資産運用業界に目を向けており、信用供与の額が増加傾向にある投資ファンドが銀行のようなリスクを持ち始めはしないか注視している。FRBのブレイナード理事と財務省のシーツ次官(国際問題担当)は7日、国際銀行協会(IIB)の年次会合で、FRBと財務省がそれぞれこの問題に関して年内に結論を出すべく作業を進める方針であることを明らかにした。

 理事と次官はさらに、危機後に採用した厳しい規制は正当化されるとしつつも、いくつかマイナス面がある可能性も否定しなかった。

 ブレイナード理事は、少なくとも市場の流動性が不足して取引価格が大きく動いてしまう場合に規制が一定の役割を果たしていると指摘。新たな自己資本基準などに準拠する過程で「ブローカーディーラーは特定のトレーディング業務に対するバランスシートの配分を決める上でのリスク管理をいっそう厳しくする公算が大きい」と述べた。ただ、「こうした市場の多くで、アルゴリズム取引を使って自己資金を運用する投資専門会社の存在感が増していることも影響していると指摘した。

 一方、シーツ次官は、技術進歩やリスク志向の後退、市場参加者構成の変化に加えて規制も「市場動向に影響を及ぼした可能性があり、流動性の新たな状況を生む一因になっているとも考えられる」とした上で、世界の規制当局は改革を大きく後退させることなく「一貫性と効率性を推進するために、今後も自己資本・流動性基準に改善や調整を加えていく」べきだと述べた。

 次官はさらに、リスク回避が2016年の主要課題の一つになると語り、同じ会合に出席した米通貨監督庁(OCC)のカリー長官も同様の考えを示した。銀行関係者らは、反マネーロンダリング(資金洗浄)規制の施行の影響もあって、世界の特定の国・地域における顧客やコルレス銀行との取引を中止したと述べている。

 カリー長官はそうした懸念が正当化される場合もあるかもしれないとしつつも、銀行も当局も適正な金融サービスを提供し続ける方法を見いだす必要があると指摘し、OCCでこの問題について銀行にある程度の裁量を認める規制指針を検討中であることを明らかにした。

 長官はまた、他の当局者らと同様、新しい規制を導入したことで金融システムの力強さが増したとの見方も示した。

関連記事

FRB、新たなシステミックリスク抑制規則を公表へ
オバマ政権、SECなど監督当局の予算倍増要求へ
金融規制強化に反発するトランプ氏
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MY592_0307fi_M_20160307165249.jpg


 


World | 2016年 03月 8日 14:34 JST 関連トピックス: トップニュース
オバマ氏、金融規制改革の正統性主張 大統領選で相次ぐ批判に反論

[ワシントン 7日 ロイター] - 米大統領選の候補指名争いで金融規制改革法(ドッド=フランク法)は機能

不全だと批判する発言が相次いでいることに対し、オバマ米大統領は7日、大手銀行を厳しく監督してきたと反

論した。

オバマ大統領はホワイトハウスで2010年に成立した同法の施行状況について、イエレンン連邦準備理事会(

FRB)議長ら監督当局の首脳と協議した。

大統領は会議後、記者団に「危機後も何も変わっていないとの主張は、マスコミでも左右両派の政治家の間でも

受けがいいが、事実ではない」と語った。

民主党のサンダース上院議員は金融規制が不十分だとして大手行の解体を訴える一方、共和党からは金融規制改

革法は大手行に有利な内容で中小行の業務を阻害していると批判が聞かれる。

大統領はまた、共和党が多数を占める議会が規制を弱体化させ、予算削減によって監督官庁に打撃を与えようと

してきたと非難した。
http://jp.reuters.com/article/usa-obama-wallstreet-idJPKCN0WA0G2

トランプ氏の矛盾が容認されている理由
「親衛隊」は政策よりも態度を支持
米大統領戦の共和党候補者指名争いで首位に立つドナルド・トランプ氏

By GERALD F. SEIB
2016 年 3 月 8 日 17:01 JST

 ドナルド・トランプ氏は大いなる矛盾に満ちた人物だ。

 彼は米国の連邦債務が19兆ドル(約2150兆円)に膨れ上がっていることを事あるごとに非難しているが、同氏が提示している減税と経済政策案は、超党派の「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」の試算によれば、今後10年で債務を11兆7000億〜15兆1000億ドル増やすことになる。

 また、ジャーナリストを「地球上で最も不誠実で不快な人間」(フロリダ州で週末に開かれた集会での発言をそのまま引用)と呼んでいるが、そのマスコミによる無償の報道を軸に選挙戦を展開している。

 さらに、過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員を他の誰よりも強硬にたたきのめすと約束しているが、そのために米軍をシリアに派遣することにはほとんど関心を示していない。こうした姿勢を受け、共和党の元国家安全保障当局者117人が公開書簡で「瞬時に孤立主義から軍事的冒険主義にぶれる」とし、同氏の指名に反対を表明している。

 しかし、トランプ氏の多くの熱烈な支持者はいずれも意に介していないようだ。なぜか。

トランプ氏は3日に行われた共和党討論会で、さまざまな政策転換について擁護した(英語音声、英語字幕あり) Photo: Getty Images
 理由は2つある。1つは、トランプ氏の親衛隊は同氏の政策よりも態度を支持していることだ。彼らは大きな問題に関するトランプ氏の言葉を真に受けている。不法移民を阻止し、過去の貿易協定を破棄して素晴らしい新たな協定を取り決め、米国企業にプレッシャーをかけて海外移転を止めてくれると信じている。トランプ氏がオバマケア(医療保険制度改革法)を撤回すると言うことの方が、それに代わる具体策を持っていることよりも重要なのだ。

 つまり、彼らにとってはゴールの方が、それを達成するための仕組みよりも重要なのだ。ここ10年余り、他の政治家が提案した具体的な10カ条の計画の中で議会で成立したものはほとんどなく、有権者は恐らく政策案を真剣に捉えていないのだろう。トランプ氏の味方となったのは議会の機能不全であり、トランプ氏の台頭を許すことになった議会の膠着(こうちゃく)を生み出したのは、同氏の台頭を現在、責め立てている政治家たちだ。

 2つ目の理由は、トランプ氏が何だかんだ言っても全ては交渉可能だと明確にしていることだ。同氏の政策は揺るぎない一連の理念というよりは、最初に示す入札価格のようなものだ。

 「人は時に多くを要求し、交渉で妥協点をさぐることになることがある」。トランプ氏は先週デトロイトで行われた直近の共和党討論会でこう述べ、「常にギブ・アンド・テークがあり、交渉がある」と付け加えた。

 そのため、トランプ氏はとても額面通りには受け取れないような事を言っても済まされている。例えば、同氏は集会で、イランとの核開発合意で米国がどういうわけかイランに1500億ドル支払う必要があるかのようなことを示唆している。フロリダ州で週末に開かれた集会で、トランプ氏はイランに対して「われわれには(イランに支払う)1500億ドルはない」と伝えると発言した。

 しかし、この言い分は間違っている。イランが合意で得られる金銭的な利益は――恐らく1500億ドルに満たないが――、イラン自身の資産から得られる収益や海外口座に凍結された原油収入であり、米国のカネではない。

 しかし、指名に近づいた候補者はいつかは発言が額面通りに受け取られるようになる。例えば、先週デトロイトで行われた討論会では、トランプ氏は連邦債務への厳しい非難と債務を増やすことになると思われる経済政策案との矛盾をフォックス・ニュースの司会者に突かれた。

 この問題点は注目に値する。CRFBは、トランプ氏が提示している数少ない経済政策案――巨額の減税、不法移民の取り締まり強化、退役軍人向けの医療制度の拡大――をまとめ、予算にどのような影響をもたらすかを試算している。

 CRFBの試算によると、トランプ氏の減税案によって連邦収入は向こう10年で9兆5000億〜11兆9000億ドル減少する。さらに退役軍人向け医療コストと利息コストの増加を加味すると、政府収入は10年間で11兆7000億〜15兆1000億ドル減少することになる。

 トランプ氏は歳出削減や無駄の排除、経済成長の喚起でその差額を補えると述べている。しかし、同氏は社会保障手当ては守るとも宣言している。この条件で予算の収支を合わせるには、メディケア(高齢者向け医療保険)費をはじめ他の連邦予算を55〜65%カットする必要がある。さらにトランプ氏が表明している軍強化に必要なコストを加えると、「歳出削減だけでは予算の均衡化は文字通り不可能になる」とCRFBは指摘する。

 では、トランプ氏は差額を補えるだけの経済成長を生み出せるのか。CRFBの試算では、債務増加を避けるためだけでも年率7.7〜9%の成長が必要になる。10年で予算を均衡化するには年率10.4〜11.4%の成長が必要だ。過去60年で最も高い成長率を記録した10年間の2倍のペースとなる。

 実際、それが達成できれば大したものだ。

(筆者のジェラルド・F・サイブはWSJワシントン支局長)

関連記事

【社説】米共和党の指名争いは終わっていない
【オピニオン】トランプ旋風を打ち砕く「大演説」を今こそ
トランプ支持の富豪3人、共通する理由とは
共和党の正念場−反トランプ派の選択肢とは
【特集】米大統領選
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MY339_CAPJOU_M_20160307101203.jpg

 


 


ドラギ総裁の言葉が実際の行動と同様に重要−最後ではないと伝達を
2016/03/08 17:03 JST 

    (ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の道具箱には、いくらかさび付いているが無視できないツールがある。フォワードガイダンスだ。
ECBは2013年、金利は長期にわたり現行水準かそれ以下にとどまるとのフォワードガイダンスを導入した。追加緩和が今週見込まれ、金利はいずれにせよ下限に近づくだろう。政策パッケージが効果を表すためには、ドラギ総裁がガイダンスを強化する必要があるかもしれない。
昨年12月には総裁が利下げは「適切」と言明するにとどめたことが、市場を失望させ売りを誘った。緩和の期間や政策姿勢のバイアスに言及すれば、景気刺激措置はこれが最後とは限らないと投資家を安心させられる。
ノムラ・インターナショナル(ロンドン)の欧州調査責任者ニック・マシューズ氏は「ECBの実際の行動に加えて追加行動の可能性についての発言が、昨年12月のような『失望』を防ぐために重要だ」とし、「そうすれば、一段の利下げの可能性について正しいシグナルを送るとともに、低金利と緩和的政策が長期にわたり維持されると強調することができる」と説明した。
原題:Why Draghi’s Words May Matter Too If ECB Fires Stimulus Salvo(抜粋)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3PMJF6K50YP01.html

 

ドイツ:1月の鉱工業生産、3カ月ぶりの増加−予想上回る伸び
2016/03/08 16:46 JST 
    (ブルームバーグ):ドイツの鉱工業生産は1月、市場予想を超える増加となった。堅調な内需が海外の成長鈍化を補っていることがうかがわれる。
独経済省が8日発表した1月の鉱工業生産指数(季節調整済み)は前月比3.3%上昇。3カ月ぶりの上昇で、ブルームバーグのエコノミスト調査の予想中央値(0.5%上昇)も上回った。昨年12月は0.3%低下に改訂された。1月は前年同月比では2.2%上昇。
経済省は発表資料で、「2015年後半の弱さの後に製造業は良好な新年のスタートを切った。今年1−3月(第1四半期)は全体として鉱工業生産活動の緩やかな回復が見込まれる」とコメントした。
1月は建設が前月比7%増、投資財が5.3%増。消費財が3.7%増え、製造業生産は3.2%増加した。
原題:German Industrial Production Surges After Two Months of Declines(抜粋)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3PLVJ6K50YC01.html

 


Business | 2016年 03月 8日 16:57 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス

 焦点:日銀保有国債の実勢利回りマイナスに、忍び寄る逆ざやリスク

[東京 8日 ロイター] - 日銀が保有する国債の利回りが、実勢ベースでマイナス水準に転落したもようだ。市場の試算で明らかになった。1年半ほど前から2年債など中期ゾーンの国債利回りがゼロ%以下に低下。1月29日のマイナス金利導入の決定で金利低下に拍車がかかり、10年債は一時マイナス0.1%まで低下した。

イールドカーブの低下で、簿価ベースの利回りが当座預金残高の平均利回りを下回る「逆ざや現象」が発生するおそれも強まりつつある。

<7─8割をマイナス金利で買い入れ>

日銀は2月16日の準備預金積み期間から、当座預金の一部に対してマイナス0.1%のマイナス金利政策を導入。これを受けて、国債利回りにも低下圧力が強まっている。

10年最長期国債利回りJP10YTN=JBTCは、2月26日から3月1日にかけてマイナス0.075%まで低下し、8日の取引で一時マイナス0.1%を記録。国債利回りは残存11年程度までマイナス水準に沈んだ。「日銀は月間買入額の約10兆円のうち、単純計算で7─8兆円程度をマイナス金利で買い入れていることになる」(外資系証券)という。

日銀の保有国債残高(短期国債除く)は、2月末現在で約300兆円。全体からみれば、まだ少ないように見えるが、2年債利回りがマイナスを付けたのは14年11月。さらに日銀の国債買い入れの年限長期化やマイナス金利政策導入によって、月間ベースの国債買い入れ利回りが、昨年後半から急ピッチに低下しており、マイナス金利での購入分が急速に積み上がっている。

みずほ証券によると、日銀が単月で買い入れた国債利回りの平均は、15年12月がプラス0.292%、16年1月がプラス0.131%と水準を切り下げてきたが、2月はマイナス0.020%と一気にマイナス圏に突入した。

<国庫納付金の減少も>

マイナス金利での国債買い入れが増加するとともに、日銀の保有国債利回りが低下している。みずほ証券の推計によると、実勢レートから計算した日銀保有国債の加重平均利回りは2月末現在、マイナス0.079%と前月のプラス0.081%から低下し、初めてマイナスに転落した。

過去に安く買った国債も依然多いことから、簿価ベースの利回りはプラス0.3%台以上を維持していると推測されている。

しかし、イールドカーブ全体が低下する中で、日銀が、マイナス利回りの国債を買い進むほど、簿価ベースの保有国債利回り(運用利回り)はじわりと低下する。現在の当座預金の平均利回り(金融機関に支払っている利息)はプラス0.1%程度。それを下回れば事実上の逆ざやとなる。

実勢(時価)と簿価の格差は、含み益ということになるが「日銀が資産を減らすことはマネタリーベース(量)を増やす政策と相反するため、現在の政策を続けている限り、この益は実現化できない(日銀は国債を売れない)」(みずほ証券・シニアマーケットアナリストの松永哲也氏)といえる。

その結果、マイナス金利で日銀が買った国債は、償還時まで保有した場合、損失が発生することになる。

マイナス金利政策が長期化した場合、日銀の損失は膨張し、自己資本の毀損リスクが高まる。したがって何としても2017年度中には物価目標2%を達成し、マイナス金利政策から脱却する必要性が、日銀の財務の健全性の点からも求められている。

大和証券・チーフエコノミストの永井靖敏氏は「日銀が国債をマイナス金利で購入すること自体、財政ファイナンスの領域に踏み込んだと言わざるを得ない」と指摘。

そのうえで、マイナス金利幅が拡大すればするほど、日銀が損失を抱えるリスクが高まり、国庫納付金減少を通じた間接的な国民負担増だけでなく、将来の日銀への資本注入といった問題が徐々にクローズアップされてくるとみている。

保有国債の実勢利回りがマイナスになっているとの推計結果に関連し、日銀からのコメントは得られていない。

(星裕康 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/bond-boj-idJPKCN0WA0SD?sp=true


長期金利が最低更新、一時マイナス0.10%−30年債入札順調で買い優勢
2016/03/08 15:52 JST 
    (ブルームバーグ):債券相場は上昇。長期金利はマイナス0.10%まで下げ、過去最低水準を更新するとともに、日銀が当座預金の一部に課すマイナス金利に並んだ。今日実施の30年債入札が予想を大幅に上回る順調な結果だったことが買い手掛かりとなった。
8日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.035%で開始。午後に入ると水準を切り下げ、一時はマイナス0.10%とこれまでの最低水準マイナス0.075%を大幅に下回った。新発20年物の155回債利回りは0.305%を付け、過去最低を更新した。
前回入札の30年物の49回債利回りは2bp高い0.705%で始まり、一時0.72%まで上昇した。30年入札終了後には0.47%まで急低下した。新発30年物の50回債利回りは0.595%程度で取引された。
マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、「30年債入札は強い結果だった。利回りがある年限を買うしかなく、フラット化していく方向。今週は国債償還資金見合いで投資するしかない。売れる人は誰もいない」と話した。
長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比変わらずの152円00銭で始まり、いったん151円87銭まで下落した。午後に入ると上昇に転じ、一時は152円45銭と、2月10日に付けた日中取引ベースでの最高値152円39銭を上回った。結局は38銭高の152円38銭で引けた。
30年債入札結果
財務省が午後発表した表面利率0.8%の30年利付国債(50回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円80銭と、市場予想の100円25銭を大幅に上回った。小さければ好調なテール(落札価格の最低と平均の差)は3銭と前回の36銭から急縮小。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.21倍と2014年5月以来の高水準となった。
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「30年債入札は強かった。応札倍率も4倍台で、このレベルで買う人がいるなんてびっくりした。結局、年度末までに買えていない人もいて、そういう中でプラス金利のあるゾーンを先回り的に買う投資家もいたということだったのだろう」と説明。「入札後も需給の良さを確認した価値で超長期が買われているが、オーバーシュートしつつあり、水準観はあまり意味がなくなりつつある」と語った。
7日の米国債相場は続落。米10年債利回りは前週末比3bp上昇の1.91%程度で引けた。一時1.92%と1カ月ぶり水準まで上昇。原油先物相場や米株相場の堅調推移を背景に売りが優勢となった。ダウ工業株30種平均は0.4%高で引けた。バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「米債市場では年内利上げなしの見方から再び利上げを織り込む動きが出てきている」と言う。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3NOYQ6K50Y901.html

 


 
物価連動債を減額へ、買入消却も拡充 月内に国債市場会合

[東京 8日 ロイター] - 政府が機関投資家向けに発行する物価連動国債は、今年4月から減額となる見通しだ。世界的な原油安で投資判断の目安となる期待インフレ率が低下している現状を踏まえ、市場参加者との会合で対応策を協議する。元本保証の付いた新たな物価連動債を買い取る案も浮上しており、減額発行と併せ、需給環境の改善を図る狙いだ。関係筋が明らかにした。

国債市場特別参加者会合と国債投資家懇談会での議論を踏まえ、月内にも正式に決める。物価連動債の年間発行額は2兆円で、3カ月ごとに5000億円発行している。これを見直して4月から4000億円に減額する案が出ている。

買入消却も拡充する方向だ。13年10月の発行再開以降、元本を保証して発行した物価連動債について、新発債を含め買い取りの対象とし、減額発行と併せ、需給改善策の柱とする。

物価連動債は物価指数に応じて元本が増減する。デフレ下で元本割れのリスクが高まり、08年10月にいったん発行を停止したが、再開後は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)からの需要も背景に、発行額を段階的に増やしてきた。

しかし、原油安で市場のインフレ期待が低下し、マイナス金利政策の導入後も市況は改善しておらず、新たな対応を求める声が出ていた。
http://jp.reuters.com/article/jgb-issue-idJPKCN0WA0CW


 

 
自民、家計のポートフォリオリバランス促進で議論開始

[東京 8日 ロイター] - 自民党の金融調査会(会長:根本匠衆院議員)は8日、金融市場へのリスクマネーの供給と家計が保有する金融資産のポートフォリオ・リバランスを促すための議論を始めた。根本会長は会議の冒頭、日銀のマイナス金利導入によって金利が低下したことに触れ、「貯蓄から投資」への流れを強化するために、非常に重要なテーマだと述べた。

8日の会合には金融庁の幹部が出席した。同庁作成の資料では、長期のデフレで家計によるリスク資産投資が進まない状況が指摘された。そのうえで「金融機関も、こうした状況の継続を前提とした経営や資産運用を行い、また、そのことがさらに状況を固定化させた面もある」「マイナス金利の導入は、家計の安定的資産形成やポートフォリオ・リバランスの好機ととらえることも可能で、取り組みをいっそう加速させていく必要がある」と明記された。

また、資料では、国内・先進国・新興国の株や債券に分散して毎年一定額を投資すると、定期預金や国内の株・債券のみに投資した場合に比べて大きなリターンが得られることなどが図表で示された。

日銀のマイナス金利政策を受けて、証券投資のための準備資金を主に短期の金融商品で運用するMRF(マネー・リザーブ・ファンド)の運用は一段と困難になり、投信協会や日証協はMRFの資金にマイナス金利を適用しないよう、日銀に要請している。

金融調査会・事務局長の西村康稔衆院議員は8日の会合後、マイナス金利政策がリスク資産投資の後押しとなるよう、この問題も議論していく考えを示した。

(和田崇彦)
http://jp.reuters.com/article/ldp-portfolio-idJPKCN0WA0EW

 

Domestic | 2016年 03月 8日 16:39 JST

アングル:原発事故から5年、帰還住民が直面する「消えゆく町」

[楢葉町(福島県) 8日 ロイター] - 2011年3月11日の東日本大震災で東京電力(9501.T)福島第1原子力発電所が見舞われた未曾有の事故。流出する放射能からの長期の避難を余儀なくされた住民たちは、事故から5年経った今、かつて夢見た自宅への帰還を「終わりの始まり」と感じている。
福島第1原発の地元市町村の一つで、放射能禍に直撃された双葉郡楢葉町。原発から半径20キロ圏内の警戒区域の端に位置する同町は、全住民が避難した自治体で初めて避難指示が解除された。政府にとって、同町住民の帰還は各避難地域の本格復興に向けたモデルケースとなるはずだった。
だが、そのシナリオは大きく崩れている。実際に帰宅した住民は町人口の6%、わずか459人。そのうち70%近くが60歳を超える人たちだ。
「この地域は結局、消滅するんだから。間違いない。人間がいないんだから」。避難指示が解除された昨年9月、楢葉町に戻った早川篤雄住職(76)は、ポケットに携えたガイガーカウンターをみながら、こうつぶやいた。
<戻らない若い世代>
原発事故で避難を強いられた周辺地域の住民は16万人以上にのぼる。今も福島県内の仮設住宅で暮らしているのは約10%程度で、多くは故郷以外の土地に定住し、新しい生活を始めている。
楢葉町の帰還者の中に若者はほとんどおらず、町の人口や経済が回復する望みはまずないと、帰還した住民は言う。町で唯一の「商店街」と言えるのは、食堂2軒とスーパー、郵便局の入ったプレハブ小屋がある一区画だけ。その食堂も午後3時には閉まる。
かつて町民のいこいの場所としてにぎわった天神岬スポーツ公園。北太平洋を望む景観は5年前のままだが、園内を走り回っていた子供たちの姿はみられない。公園のデッキから、何百個にも及ぶ放射性廃棄物の黒い袋を見つめる数人の年配者たち。楢葉町は3月11日、津波の犠牲者や避難先で亡くなった人々を悼む献花台をここに設置する。
楢葉町の今年度の予算は2011年の3倍の200億円に増える予定だ。予算のうち楢葉町の町税収が占める割合はわずか7%。約半分を国庫からの拠出金が占め、町の復興等に充てられる。
これまで15年間、同町議会議員を務めてきた松本清恵さん(63)は「税は入ってこない、人はいない」と語り、戻ってきた住民の多くは高齢のため経済生産性が低いと指摘する。「国から(資金を)ください、県からくださいって言って、一生暮らしていくわけにはいかない」と話す。
<住民数の2倍を超す作業員>
楢葉町では、子供や家族の姿をみかけることは少ないが、被害を受けた住宅を取り壊すクレーン車や、東京電力福島第1原発の廃炉に向けた作業に通う作業員の車が道路を行き交っている。
戻ってきた住民の2倍を超える1000人近い復興関連の作業員が楢葉町に住む。地元のゴルフ場は、作業員の宿舎となっている。町役場の職員によると、町に戻る予定のない家族が、作業員に自分たちの家を貸しているという。
今や「楢葉町は、作業員の町」と話す松本さんの子供や孫も、自宅に戻る予定はない。町の未来は若者が戻ってくるかどうかに左右されると住民はいうが、放射線をめぐる不安が消えない中、町に戻ってきた30歳未満の若者は12人にとどまる。
<終焉を見届けるために>
現在の政府の方針では、年間の積算放射線量が20ミリシーベルト以下になることが避難指示解除の条件だ。しかし、20ミリシーベルトでは高すぎるという住民からの抗議を受け、政府は年間被ばく線量を1ミリシーベルトにするという長期目標も設定している。
1月の楢葉町の放射線量は1時間当たり0.07─0.49マイクロシーベルトで、年換算すると0.61─4.3ミリシーベルトだ。
楢葉町に戻った年配の住民たちは、家族と一緒に暮らしたいが、放射性廃棄物を抱えるこの町に戻って来いとは子や孫に言えないという。
600年の歴史を持つ寺の住職を務める早川さんは、中学生に成長した孫が震災の後、放射線防護服を着て寺に入ってくる写真を見せてくれた。そして、「お前、跡継ぎしろ、なんて言えない」と苦笑する。「ここで再生ということはありえない。終焉を見届けるためにいるようなものだ」。
*デートライン内の地名を修正しました。
(舩越みなみ 編集:加藤京子、北松克朗)
避難指示が解除された双葉郡楢葉町、住民が自宅に帰還
 

Tokuo Hayakawa, a 76-year-old Buddhist priest who returned to his 600-year-old family temple in Naraha in September 2015 when the evacuation order was lifted, shows photos of his grandson as he speaks to Reuters at his temple in Naraha, Fukushima prefecture, Japan February 11, 2016.
REUTERS/TORU HANAI 

http://jp.reuters.com/article/japan-disaster-return-idJPKCN0WA0D2


自民、会計監査の質向上で提言 「監査法人の統治指針策定を」
[東京 8日 ロイター] - 自民党の金融調査会(会長:根本匠衆院議員)と企業会計に関する小委員会(小委員長:吉野正芳衆院議員)は8日、合同会議を開き、質の高い会計監査の確立に向けた提言をまとめた。監査法人のガバナンスコード(統治指針)の策定を求めたことが柱。今後、政府の成長戦略に盛り込むよう求めていく方針。

東芝(6502.T)の不正会計で、同社と同社の監査を長年担当してきた新日本監査法人が行政処分を受けたことを受け、自民党は会計監査の質的向上のために何が必要か、当局や専門家へのヒアリングを行い、議論してきた。

提言には、監査法人の文化・風土、組織、トップのリーダーシップのあり方などについて監査法人のガバナンスを強化するため、監査法人のガバナンス・コードを策定すべきだと明記。

一方、企業が不正会計を隠ぺいすれば監査法人が見抜くのは非常に難しいとの問題意識から、企業の監査役会・監査委員会の役割の重要性に触れ、外部の会計監査人との連携確保も求めた。また、「企業は適切な監査時間の確保の重要性をよく認識すべき」「不正会計の抑止力としての罰則の役割を再認識すべき」といった指摘も盛り込まれた。

ただ、監査を受けている上場企業が一定期間ごとに監査法人を交替することを義務づける「ローテーション制」についてはメリット、デメリットを併記。「当局がしっかり調査・分析を行い、判断することが重要」とするにとどめた。

(和田崇彦)
http://jp.reuters.com/article/ldp-accounting-idJPKCN0WA0FM


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民106掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民106掲示板  
次へ