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2月29日、中国人民銀行は銀行の預金準備率の引き下げを発表した。写真は株式情報を示す電光掲示板を眺める投資家。1月27日、北京で撮影。(2016年 ロイター/Kim Kyung Hoon)
中国人民銀、銀行預金準備率50bp引き下げ=識者はこうみる
http://jp.reuters.com/article/pboc-rrr-cut-idJPKCN0W21KF
2016年 02月 29日 21:44 JST
[北京 29日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は29日、銀行の預金準備率の引き下げを発表した。引き下げは2015年2月以降で5回目。
ウェブサイトによると、全銀行を対象に50ベーシスポイント(bp)引き下げ、最大手行の預金準備率は17%となる。実施は3月1日から。
市場関係者のコメントは以下の通り。
<申銀万国証券(上海)のエコノミスト、李慧勇氏>
中国政府は「供給サイド」の改革を進めており、誰かがコストを負担する必要がある。緩和された金融環境はわれわれが必要としているものだ。
政府は今年、景気支援のため緩和政策スタンスを維持するだろう。今年はさらに5回の預金準備率引き下げ、1─2回の利下げがあると予想している。
<HSBCの首席中国エコノミスト、QU HONGBIN氏>
想定外のものではない。経済成長の減速やデフレリスクは、一段の緩和を示している。
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、成長支援のために可能な政策を総動員する必要があるという方針が明示された。これら全てを踏まえると、成長支援のため一段の措置が必要だという認識がほぼコンセンサスだろう。
供給サイドの改革が引き続き焦点となっているが、改革に好ましい状況を提供するため安定的な成長が必要だ。
安定的な成長の達成には、拡張的な財政および金融政策の両方を講じるのが最良の方法だ。
<ナティクシス・アジア・リサーチ(香港)のシニアエコノミスト(大中華圏担当)、アイリス・パン氏>
商業銀行の融資能力拡大が目的と考える。1月末時点の人民元建て預金は137兆7600億元で、50ベーシスポイント(bp)の引き下げにより6890億元が供給されると見込む。
日々、公開市場操作を行なっていくとの発表があっただけに、預金準備率の引き下げは想定外だ。国内銀行セクターの流動性を緩和したい中国人民銀行(中央銀行)の積極的な意図が反映されている。
ただ、この追加流動性が過剰生産能力を抱える業界のゾンビ企業温存に回らないようにするには、人民銀は一段の窓口指導が必要になるだろう。
<オックスフォード・エコノミクスのアジア経済部門責任者、LOUIS KUIJS氏>
成長に対する下向き圧力が強く、先行き不透明感が高まるなか、今回の決定の目的は明らかに景気支援だ。週末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でも討議された通り、中国の政策担当者にとり成長が引き続きカギとなっている。
中国人民銀行(中央銀行)は難しい舵取りを迫られている。経済成長が鈍化するなかで野心的な成長目標を設定することは、金融政策を通して景気支援を行わなくてはならないことを示している。ただ同時に、資本流出と相場下落圧力に直面するなか、当局には人民元相場も支援する意向があると見られており、利下げ余地が狭まっている。
人民銀は主要金利の引き下げは控えているが、だこの日の決定で銀行の預金準備率を利用していく意図があることは示された。
<コメルツ銀行(シンガポール)のエコノミスト、HAO ZHOU氏>
預金準備率引き下げは人民元相場を圧迫するとの考えを中国当局が再度表明した後だったため、50ベーシスポイント(bp)の引き下げはやや驚きだ。だが資本流出を踏まえると不可避だった。
より重要なのは、中期貸出ファシリティー(MLF)やリバースレポでは預金準備率引き下げとは同じ効果が得られないということだ。預金準備率引き下げとあわせ、商業銀行は資金コストをより効果的に引き下げることが可能になるだろう。また最近の株急落が背景にあるのは明らかだ。
財政赤字の拡大、資本流出の継続、成長鈍化を踏まえると、年内さらに100━150bpの預金準備率引き下げが予想される。
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