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メガ銀、賃上げに悩む マイナス金利で収益に逆風[日経新聞]
一時金では政権に配慮も
2016/2/24 0:01
三井住友銀行が基本給を底上げするベースアップ(ベア)を3年ぶりに見送る方向になった。日銀のマイナス金利政策などで業績の先行き不透明感が強まったためで、ほかのメガバンクも経営側はベアに慎重とみられる。各行は普通預金金利を下げるなど顧客に「痛み」を求めており、ベアに動きにくい面もある。
「物価上昇も小幅で、見送りもやむなしだ」。三井住友銀の労働組合執行部は23日、今春の労使交渉の要求案にベアを盛り込まないことを組合員に通知した。直近2年間は好業績や物価上昇などを背景にベアを要求し、経営側も受け入れてきたが、今年は要求段階でベアを断念した格好だ。
同行労組が3メガバンクの先陣を切ってベア要求を見送ったことで、三菱東京UFJ銀行やみずほフィナンシャルグループの労組にも動揺が広がった。両行の労組はなおベア要求の可否を見極める構えだが、ライバル行のベア見送りで動きづらくなった感は否めない。
銀行業界の収益環境は足元で厳しさを増している。今年に入ってから急速に円高・株安が進み、市場取引で利益を上げにくくなった。さらに1月末に日銀が発表したマイナス金利政策が追い打ちをかける。主力の貸出業務で利ざやの縮小に拍車がかかり、2016年3月期だけでなく来期業績も視界不良だ。
3メガ銀はマイナス金利政策の発表後、普通預金の金利を年0.001%と大幅に引き下げ、定期預金金利も軒並み下げている。預金者の利息収入を減らしておきながら、行員にはベアで報いると批判を招きかねないとの判断もありそうだ。
産業界ではトヨタ自動車などの自動車大手の労組が昨年実績を下回るもののベアを要求し、日立製作所などの電機大手の労組もベアを求めている。主要産業の中でもマイナス金利政策の影響を受けやすい銀行界がベアに動きにくくなっている構図も浮かび上がる。
もっとも3メガ銀は賃上げに後ろ向きという姿勢を前面に出したくない事情もある。賃上げを起点にした景気や物価の押し上げを目指す安倍政権に協力を求められているためだ。三井住友銀の労組はベア見送りの代わりに一時金の1%増額を求めており経営側も前向きに検討する見通し。他のメガ銀首脳も「ベアか分からないが賃上げはしたい」と話す。今年の3メガ銀の労使交渉は厳しい収益環境と政権の意向をにらみながら軟着陸を探る展開になりそうだ。
◇
東京海上日動火災保険の労働組合は23日までに、ベアの要求を見送る方針を固めた。見送りは2年ぶり。消費者物価の上昇が遅れているほか、景況感の回復が見通しにくいことなどから、ベアを要求しても実現は難しいと判断したもようだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC23H0O_T20C16A2EA1000/?dg=1
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