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日本の長期金利がマイナスとなった理由
http://www.asyura2.com/16/hasan105/msg/455.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 2 月 11 日 18:59:20: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日本の長期金利がマイナスとなった理由
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kubotahiroyuki/20160211-00054315/
2016年2月11日 11時3分配信 久保田博幸 | 金融アナリスト


2月10日の新聞各紙の一面トップは「長期金利、初のマイナス」との見出しが踊っていた。これほどまでに長期金利が大きくニュースに取り上げられるのは、やや意外感もあった。株式市場や外為市場の動向が取りあげられることはあっても長期金利、つまり債券市場の動向がこのように取りあげられるのは極めて珍しい。それだけ、今回の長期金利のマイナス化は注目を集めていたということになる。

私自身は長期金利、つまり10年債カレントのゼロ%までの低下はいずれあるかもしれないが、マイナスには簡単にはならないのではないかと漠然と考えていた。10年債利回りのマイナス化にはさすがに抵抗があるだろうと思っていたが、市場の勢いは止まることなく9日の前場に長期金利はゼロ%をつけ、後場にはあっさりマイナスとなり一時マイナス0.035%まで低下することになった。

なぜ日本の長期金利がマイナスとなったのか。これについては日銀の金融政策が大きく影響していたことは間違いない。

9日にこの長期金利のマイナス化についてのコラムの依頼があり、それを書いた際に長期金利とは何かという肝心の説明が抜けていたことにあとで気がついた。いやあえて触れなかったともいえるか。つまり、本来の長期金利とは日本の経済・物価の動向などを反映し、投資家のニーズ、財務省の国債発行計画などを考慮して、市場において需給バランスが取れたところの10年国債の利回りが長期金利となる。

ところが現在の長期金利はそのような需給バランスは反映されていない、というよりも日銀がほぼ発行額の全額近くを買い込み、需給バランスを崩してしまっている。

外国の銀行などは日本の機関投資家からのドルの要請ニーズに応えると大きな利息付きの円が手に入る状況が続いており、外銀などは結果として保有することになる円の運営上は、ある程度のマイナス金利も許容できることで比較的短いところの金利はすでにマイナス化していた。これに加え、ECBのマイナス金利政策により、欧州で中期ゾーンあたりまでの利回りがマイナス化していたことも日本の中期ゾーンあたりまでのマイナス金利の要因となっていた。

そこに突如、出てきたのが、1月29日の日銀のマイナス金利付き量的・質的緩和政策の決定である。マネタリーバランスを維持したまま、一部の超過準備の付利をマイナスにするという良いとこ取りの荒技政策を打ち出した。

金利に関しては日銀の思惑通り、これによって足元の金利がさらにマイナス化することとなり、それが長い期間の国債に波及した。いきなり残存8年あたりまでの国債利回りがマイナスとなってしまったのである。

日銀がそもそもこのタイミングで追加緩和を決定したのは、年初からの円高株安の動きによるものであった。その背景には中国など新興国の経済減や原油安が要因となっていた。日銀は追加緩和で2014年10月のバズーカ第二弾のような円安株高効果を期待したと思うが、すでに市場は追加緩和への感応度は低下していた。日銀のマイナス金利政策で一時的に円安株高となったものの、それはあっさりと剥げ落ち、日経平均は16000割れとなり、ドル円は11日に113円割れとなった。つまりリスク回避の動きをさらに強める結果となってしまったのである。

このリスク回避の動きが加わったことにより安全資産としてさらに国債が買われることとなり、その結果、2月9日に期間10年の国債利回りがマイナスとなってしまったのである。日銀としては長期金利のマイナス化は想定内であったかもしれないが、リスク回避による円高株安を伴った格好での長期金利のマイナス化は想定外であったかと思う。

実際にマイナス金利が適用されるのは2月16日以降であるが、このマイナス金利は様々なところに影響を与えつつある。もちろん住宅ローン金利の引き下げなど良い面はあるかもしれないが、金融市場関係者、特に資産運用を手がける人たちは悲鳴をあげている。銀行などの利ざやも縮小させることになり、欧州や日本の銀行株が大きく下落し、これがさらにリスク回避の動きを強めるという悪循環になりつつある。

日本の長期金利がマイナスとなったが、それを促進させた格好の中央銀行の金融政策に対し、風当たりが強まるという皮肉な結果を招いている。ここにきての円高などの強まりで、もし日銀が緊急の決定会合を開催し追加緩和を決定するようなことをすれば、むしろ絶好の円買いドル売りのチャンスを作ってしまうことにもなりかねない。そのような状況に陥りつつある。


久保田博幸
金融アナリスト
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。
 

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コメント
 
1. 2016年2月11日 20:30:29 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[255]
Business | 2016年 02月 11日 19:16 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
欧州市場で円急伸、対ドルで110円台つける

[ロンドン 11日 ロイター] - 11日の欧州外為市場で、円が対ドルで2%上昇し、15カ月ぶり高値を更新した。今週の欧米株式市場の動揺などを受け、比較的安全とみられる円に資金がシフトしている。

2011年10月以来となる当局の市場介入観測も浮上しているが、実施は難しいとの見方が多い。

0910GMT(日本時間午後6時10分)時点で、ドルは対円JPY=で1.8%安の111.37円。一時は110.99円まで下落した。

ユーロは対ドルEUR=で0.3%超上昇し、1.1321ドル。
http://jp.reuters.com/article/global-forex-idJPKCN0VK0SZ

ロンドン外為:円上昇、朝鮮半島緊張で安全需要−対ドル一時110円99銭
2016/02/11 19:05 JST

    (ブルームバーグ):ロンドン時間11日午前の外国為替市場で円は主要通貨全てに対して上昇。世界的な株安に加え、朝鮮半島の緊張が安全資産の需要を高めた。
円は1年3カ月ぶりの高値を付け、トレーダーの間では日本銀行の介入は近いとの観測が浮上している。円は2014年10月の日銀の緩和拡大で下落する以前の水準にあと2%弱と迫った。日本は祝日だったが、浅川雅嗣財務官は11日、ブルームバーグの取材で、投機的な動きがあるかどうか市場を注視していると語った。
クレディ・アグリコルのG10通貨ストラテジー責任者、バレンティン・マリノフ氏は、朝鮮半島の緊張が「円上昇の一因のようだ」と述べた。
ロンドン時間午前9時21分現在、円はドルに対して1.9%高の1ドル=111円24銭。一時は110円99銭と、14年10月31日以来の高値を付けた。
原題:Yen Advances to 15-Month High as Korean Tensions Stoke Haven Bid(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シドニー Candice Zachariahs czachariahs2@bloomberg.net;ロンドン Anchalee Worrachate aworrachate@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: David Goodman dgoodman28@bloomberg.net Netty Ismail
更新日時: 2016/02/11 19:05 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O2D01H6S972T01.html

 


Business | 2016年 02月 11日 19:04 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
米10年債利回りが1.625%に低下、2013年5月以来の低水準
[ロンドン 11日 ロイター] - 11日の債券市場で、米国債10年物の利回りが約3年ぶりの低水準をつけ、英国債10年物も利回りが過去最低に低下した。世界経済や中央銀行の政策効果をめぐる懸念を背景に、安全資産とされる国債の需要が高まっている。

米10年債利回りUS10YT=RRは1.6250%に低下し、2013年5月以来の低水準。英10年債利回りGB10YT=RRは1.313%まで低下した。

世界の株式市場で銀行株の急落を背景に混乱が広がるなか、米国債のイールドカーブUS2US10=TWEBはフラット化が進み、96ベーシスポイント(bp)と2007年終盤以来の低水準となっている。
http://jp.reuters.com/article/us-bond-idJPKCN0VK0ST

World | 2016年 02月 11日 18:15 JST 関連トピックス: トップニュース
スウェーデンがマイナス0.50%に利下げ、追加緩和を示唆

[ストックホルム 11日 ロイター] - スウェーデン国立銀行(中央銀行)は11日、政策金利を15ベーシスポイント(bp)引き下げマイナス0.50%とした。また、インフレ率が低水準にとどまっているとして、追加緩和に強い意欲を示した。

エネルギー価格の低迷などを背景に、2016年のインフレ率は12月時点の予想より低水準にとどまるとの見方を示した。

ロイター調査では、アナリストの大半はマイナス0.45%への利下げを予想していた。

スウェーデン中銀は昨年、3回の利下げを実施。12月の会合は据え置きだったが、インフレが低迷すれば行動の用意があると表明していた。
http://jp.reuters.com/article/sweden-cenbank-rates-idJPKCN0VK0PV


World | 2016年 02月 11日 16:53 JST 関連トピックス: トップニュース
世界の金需要、2015年はほぼ横ばい 中銀や中国の需要強く
 
[ロンドン 11日 ロイター] - ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の報告書によると、2015年の世界の金需要は4212トンで、前年比ほぼ横ばいとなった。第4・四半期に見られた中央銀行や、人民元安に直面する中国の投資家からの買いに支えられた。今後もこうした状況は続くとみられている。

中国では金貨需要が第4・四半期に前年同期比25%増加。人民元の切り下げを受け、資産保護の動きが見られた。一方、株式市場の混乱や景気減速で消費者心理が低下し、宝飾品の需要は3%減少した。

15年の中国の金需要は985トンでトップ。インドは849トンで2番目の大きさだった。

世界の中銀による金購入は15年に588.4トンとやや増加した。これは過去最高だった13年の625.5トンに次いで2位の規模。

中銀の金購入は15年下期に加速し、第4・四半期には前年比25%増加した。原油価格の下落や世界経済への懸念の高まりを受け、準備資産の多様化が進んだ。

WGCのアリスター・ヒューイット氏は「現物需要は今後も、中銀による力強い購入や、インド、中国を中心とした世界の世帯による宝飾品、金貨・延べ棒の購入によって引き続き支えられる」との見方を示した。

http://jp.reuters.com/article/gold-idJPKCN0VK0II


 
円上昇、国内企業の記録的好業績脅かす恐れ−チャート
2016/02/11 14:00 JST 

    (ブルームバーグ):  日銀の企業短期経済観測調査(短観、12月調査)では、大企業・製造業が事業計画の前提としている想定為替レートが2015年度通年で1ドル=119円40銭であることが示された。円相場はその後、7%を超える上昇となっている。円高により海外での利益が円換算された際に目減りすることから、3年連続で過去最高益を記録してきた日本企業の好業績が今後も続くとの見通しが後退しつつある。こうした動きを反映し、東京株式市場ではTOPIXが年初来で18%下落している。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O2D9EZ6JTSEA01.html


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