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「マイナス金利」であえて銀行株に注目する理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160208-00104220-shikiho-biz
会社四季報オンライン 2月8日(月)21時16分配信
日本銀行の「マイナス金利導入」発表から一週間が過ぎた。その間に聞こえてきた話は悲観的な話が多く、発表直後は好感した株式市場も冴えない展開となっている。あたかもマイナス金利が導入されたから株が売られているというように伝えられているが、本当にマイナス金利は株価にとってメリットがないのだろうか?
マイナス金利とは、これまで銀行に余って日銀に預けていたお金にも0.1%の「付利」がついていたものが、マイナスになるということ。銀行は0.02%程度の低利で預かったお金を、もっとも信頼のおける金融機関である日銀に預けることで利ザヤが稼げていた。銀行にとっては、このような確実な投資先が減ったということに他ならない。
■ 銀行株は売りか?
したがって、銀行は確実な運用先がなくなったことで、マイナス0.1%のリスクと、貸し倒れのリスクを天秤にかける必要があり、コスト増要因となる可能性もある。ただ、卵と鶏のようなもので、事業会社とすれば、低利で資金が借りられればそれだけ倒産リスクは減り、収益拡大期待が膨らむ。そうなると銀行もリスクを取って貸し出しを増やした方が収益が上がることになるのである。
また、国債の金利が下がるということは、銀行が保有している国債の価値が上がるということでもあり、銀行の資産自体は上昇する。今回のマイナス金利が適用される資金が10兆円〜30兆円程度と言われているが、これに付利がつかなくなると100億円〜300億円、銀行の収益が減る。一方で、銀行の保有の国債を日銀が買い入れる金額がマイナス金利導入によって単純に0.5円上昇するとすれば、銀行は80兆円の買い入れで400億円、余計に手に入れることになる。
バブル時に問題となった不良債権が危惧されたり、BIS規制などで銀行の取れるリスクが限られているということはある。しかし、長い目で見れば、日本の金融機関にとってはマイナス金利も決して悪いことではないだろう。そして、銀行がしっかりと資金の出し手として機能して来れば、黒田東彦日銀総裁がもくろんでいるように、日本企業の投資や個人消費も伸びて来ることになりそうだ。
事業会社にしても個人にしても、お金が借りやすくなれば、次に「何を買うか」と言うことになる。お金を借りて買うものとすれば、耐久消費財であり、自動車や住宅がすぐに思い浮かぶだろう。加えて、投資用マンションなどが「民泊」用に人気化することもあるかもしれない。
実際にどこまで借りることができるかが問題となってくるが、いずれにしても住宅メーカーや不動産会社にはマイナス金利のメリットが大きいと考えられる。また、先に述べたように金融機関も「運用難」が懸念されて売られているが、卵と鶏の関係なので、あえてデメリットばかりが強調されている流れに乗ることもないと思う。
株式市場全体としても、預金をしても金利がつかないということであれば、株などへの資金の移動を期待しても良いのではないだろうか。そうなると当たり前の話ではあるが、「高配当・好優待利回り」銘柄が物色されることになるのだろう。
株式市場に悲観的な見方も強いが、例えばこれだけ金融緩和が継続している中で銀行はしっかりと利益が出ている。銀行株も、配当利回りを考えると十分に買える水準になる。みずほ銀行 <8411> や三井住友銀行 <8316> のように配当利回りで4%を超えているものもある。もちろん配当は減ることもあるが、定期預金で20年分の金利を1年でもらうことになるのだから、ここから20年間株価が下落を続けない限り、定期預金よりも有利と言うことになる。
将来的に定期預金金利が上昇するようなことがあれば、それだけ景気が良くなっているということであり、おそらく株価も上昇していると考えられる。そう考えると、銀行株は有利な投資ということになるのではないか。
■ 買える銘柄は?
また、銀行だけでなく、配当利回りが2%を超えているものは多い。株主優待などを考えても、長期的に見て株式投資のチャンスではないかと思う。
2月に権利が確定する企業の中で、株主優待がついていて、配当を予定している企業は88社。そのうち、28社は2月だけで2%以上の配当が予定されている。(表参照)また、株主優待のなかには、百貨店のように値引きの優待がついているものもあり、百貨店などで買い物をするという投資家であれば、保有しているメリットが大きいといえるだろう。
2月決算では株主優待狙いでイオン <8267> や松屋 <8237> などの小売株、配当利回り狙いでオンワードHD <8016> やオークワ <8217> 、柿安本店 <2294> なども注目だろう。
日経平均は「二番底」を探っている状況で1月21日の1万6017円、つまり1万6000円水準は下回らないのではないかと考える。3月までは上値も限られそうで、2月1日につけた高値1万7905円を上回るということもなさそうだ。目先的に見ても1万7000円を挟んで200円〜300円前後での動きが続くものと思う。
清水洋介/大和証券、マネックス証券、リテラ・クレア証券など経て、現在アルゴナビスでフィナンシャルコンシェルジュ
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
清水 洋介
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