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「【放射性廃棄物】『燃やして減らしましょう、再利用しましょう』。東大の児玉龍彦氏が南相馬で講演。
『初めからダメダメ言うな』『日本は環境技術大国だ』」 (民の声新聞 2017/3/10)
http://taminokoeshimbun.blog.fc2.com/blog-entry-130.html
東京大学アイソトープ総合センター長・児玉龍彦氏の講演会「福島における放射性廃棄物のリサイクル化が可能になった!」が9日午後、福島県南相馬市で開かれた。児玉氏は「21世紀の日本は環境技術大国。焼却して減容、100Bq/kg以下にする事は可能」と強調。「あれは駄目、これは駄目と言っていたら永久に解決しない」と懸念を封じ込めた上で「除染廃棄物の無理な膨大保管はやめ、減量・リサイクル・濃縮保管を」「日本経済の新しいエンジン、馬力になるものが福島の環境回復の中にある」と呼びかけた。福島県社会保険労務士会の主催。
【「バグフィルターで取り除ける」】
穏やかな口調で被曝リスクの存在を否定し続ける山下俊一氏(長崎大学副学長、福島県立医科大学副学長)とは違い、児玉氏は時には語気を強め時には国を痛烈に批判しながら、除染で生じた放射性廃棄物の焼却と再利用の必要性を訴えた。
児玉氏は、環境省が推進している「8000Bq/kg以下の除染土壌の公共工事での再利用」について「原子炉等規制法で『施設から外に持ち出して良い』と定められているクリアランス基準は『100Bq/kg』だ。だから東京で基準を議論させては駄目なんだ。では、3000Bq/kgの放射性廃棄物を東京に持ってくるかと言えばノーだろう」と批判。再利用の必要性は認めた上で「21世紀の日本は環境技術大国になっている。何も今から新しい技術をつくろうというのでは無い。今の技術で100Bq/kg以下に濃縮出来る事が分かった。科学は目標があると必ず進歩する」と強調した。
「至る所に山積みになっている膨大な数のフレコンバッグ。このまま放置していたら紫外線で駄目になってしまう」、「可燃物は仮設焼却炉で燃やした方が減容出来るし、野焼きをやるよりもよほど安全だ」と語った児玉氏は、放射性セシウムを大気中に放出させないための「バグフィルター」に関し「大きな誤解がある」と斬ってみせた。環境省は「バグフィルターで99.9%取り除ける」と胸を張るが、一部がすり抜けて「二次拡散」されるのではないかとの懸念もある。実際、岩手県宮古市の岩見億丈医師の調査では、市内の焼却炉周辺の土壌のセシウム濃度が高い事が分かり、2015年9月.「廃棄物資源循環学会」で「数割は漏れ出しており、バグフィルターの除去能力の見直しが必要」などと警鐘を鳴らしている。
聴衆からもバグフィルターの性能に関して疑問視する質問が出たが「エアフィルターとは違うし、今はバグフィルターを二重にして使っている。ポジティブに考えてやってみる事が大事。フレコンバッグで放置しているよりも、10年経ったら結果に大きな差がつく」と反論した。
【「いかに濃縮して取り除くか」】
児玉氏はさらに「もう一つの誤解」についても言及。「一般に口にされる懸念とは逆で、我々から見たら小さくて濃度が濃くなった放射性物質ほどコントロールしやすい。薄いものが広く存在するから問題だ。濃縮する方が管理がしやすい。いかに濃縮して取り除くか、だ」と語った。その上で「除染で生じた放射性廃棄物の入ったフレコンバッグをそのまま中間貯蔵施設に運び込むのではなく、焼却で生じた高濃度の焼却灰をコンテナに入れて持って行くのが良い。燃やせば量は20分の1に減らせる。それらは地中に埋設して保管するのではなく、地上に施設をつくって見える形で管理する方が良い。減らせるだけ減らせば次の技術が出てくる。そうして一歩ずつ日本は進んできた」などと持論を展開した。
「最初から問題点ばかり指摘しても何も生み出さない」、「穴があると言うのは良いが、今ある技術でやってみないと解決しない」、「あれは駄目です、これは駄目ですと言っていたら永久に解決しない」と、終始前向きの解決策≠考えるよう求めた児玉氏。南相馬市の除染推進委員長、楢葉町の除染検証委員長、浪江町の避難指示解除に関する有識者検証委員として避難指示解除と住民帰還の旗振り役となってきた。除染で生じた放射性廃棄物の再利用に関しては、除染推進委員会として2016年12月に南相馬市に提言書を提出(http://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/10,23071,c,html/23071/20170112-152219.pdf)。提言では「比較的濃度の低い除去土壌については、これまでの福島県における土壌中の放射性セシウムの挙動をみれば、細粒分への吸着により地下水に流出することや大気に放出される可能性は低く、長期にわたる管理が可能な区域において、常磐自動車道や海岸防災林事業等の公共工事での盛土材等の資材として、再生利用が可能と考えられる。なお、再生利用を進めるにあたっては、大型土のう袋の内容物の適切な分別処理が必須である」などと取り組みを求めている。
再利用にあたっては、セシウム回収型焼却炉で1500℃で気化し冷却する事で濃縮させた放射性セシウムを取り除くという。郡山市内の焼却炉で行われた試験では、5万6000Bq/kgに汚染された土壌が、45Bq/kgに浄化≠キ事が出来たとするデータを提示。飯舘村蕨平地区に設置された仮設資源化施設でも、5200〜8万7000Bq/kgの放射性廃棄物を76〜86Bq/kgに出来ているという。重量は17トンから2トンに減容。副産物≠ニ呼ばれる26万〜55万Bq/kgもの焼却灰が生じるが、重量としては約1トンであるため、児玉氏の理論では減容が実現出来ているという事になる。100Bq/kgを下回った廃棄物は、被曝線量を年1mSv以下に抑えるようにした上で高速道路建設などで埋め込むという。
【「日本経済の新しいエンジン」】
児玉理論でいけば、プルサーマルにも似た夢のような放射性廃棄物リサイクル≠ェ実現するようだ。デメリットを口にするのは「後ろ向きな考え」と切り捨てて前進するのが科学なのだろうか。児玉氏は森林の汚染にも触れ「バイオマス発電が長期的には一番可能性がある」、「木を伐ったら膨大なごみになる。単なるごみとせず、燃やして燃料源とする事で環境への負荷も抑えられる」などと語った。
「『そんな事出来るわけが無い』と口にするおねだり学者≠ヘ必ずいる。彼らの言うことは全部ウソです。米の全袋検査でもそうだった。東大では学食で浪江町の米を提供するなど生産地と消費地をつなごうとしている。大学にはそうやって一生懸命やっている者もいる。ぜひ信頼してください」
自身は決しておねだり学者≠ナは無く、「原発事故前の美しい福島の環境を取り戻すため」に努力していると強調した児玉氏は、2015年3月に取りまとめた「楢葉町除染検証委員会第二次報告書」の中で「住民が帰還して町を復興していくためには、妊婦やこどもも含めて住民が胸を張れる環境を回復することが必須」、「こどもが胸を張れる地産地消の楢葉町を目指す」と述べている。しかし、国の設定した避難指示解除の基準「年20mSv」を否定せず、浪江町が「除染で生活環境は概ね整った」とした結論の一翼を担った。住民帰還に軸足を置いた復興≠ヘ避難の権利を否定する。
児玉氏は「日本経済の新しいエンジン、馬力になるものが福島の環境回復の中にあると思う」とも語ったが、果たしておねだり学者≠ナは無い児玉氏が本当に主眼を置いているのは環境回復なのか日本経済なのか。別子銅山(愛媛県)で起きた公害事件(精錬所から排出された亜硫酸ガスによる農作物被害)を例に挙げ、「対策に取り組んだ住友は立派な企業になった。一方、対策を怠った足尾(栃木県)は日本最大のハゲ山地帯となった」とも話した。「日本の自動車産業が大きくなったのは公害問題があったから。その後、日本の環境技術が世界を席巻した」とも。
2011年7月27日の衆議院・厚生労働委員会に参考人招致され、「実際に何十兆円という国費がかかるのを、今だと利権絡みの公共事業になりかねない危惧を私はすごく持っております。国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません」、「七万人の人が自宅を離れてさまっているときに、国会は一体何をやっているのですか」などと語気を強めて一躍、時の人となった児玉氏。6年の時を経て、主張は除染廃棄物の焼却・再利用に移ってきた。除染廃棄物の焼却は本当に二次汚染につながらないのか。注視していく必要がある。
(了)
------(引用ここまで)-------------
さすが東大の教授だけあって、デタラメ、マヤカシだらけである。
バグフィルターで放射性物質が99.9%取り除けるというのは大ウソで、実際は6割程度しか
取り除けないことが実験で判明しており、バグフィルターのメーカーも放射性物質除去を
目的としたフィルタではないと明言している[1][2]。
焼却によりセシウムはいったん気化し、さらに小さな微粒子となるので捕獲はより困難になる。
二重にしても大して性能は上がらない。長期間フィルタ性能を維持できるかどうかも怪しい。
放射性物質除去フィルターの開発はこれからであって、すでに十分な性能が得られるかのような
発言は問題である。
しかも児玉教授は医学者でありフィルターの専門家ではないのだ。
「あれは駄目です、これは駄目ですと言っていたら永久に解決しない」と言うが、
そういった超楽観的な甘い考えこそがとりかえしのつかない原発の大爆発事故を起こしたのだ。
使用済み核燃料の処理、核燃サイクル、もんじゅなど、そのうち何とかなるだろうと
見切り発車をして、どうにもならなくなったものばかりではないか。
できもしない夢をさもできるかのように語るのが原子力ムラの悪癖であり、児玉教授も
その悪癖にどっぷりとはまっている。
高濃度の放射性廃棄物を数十ベクレル/kgに出来ると効果を強調しているが、
大気中に放出される放射性物質の量を議論しなければ意味がない。
超高濃度に汚染されたフィルターをどうするかという問題もある。
焼却炉作業員の被ばくも深刻な問題である。
一般ゴミでさえ有害物質が発生するため、ゴミの焼却は行なわないのがいまや世界の
常識である[3][4]。
児玉教授は焼却が引き起こす汚染問題の基本的な知識すらないのだろう。
「『そんな事出来るわけが無い』と口にするおねだり学者≠ヘ必ずいる。
彼らの言うことは全部ウソです。米の全袋検査でもそうだった。
東大では学食で浪江町の米を提供するなど生産地と消費地をつなごうとしている。
大学にはそうやって一生懸命やっている者もいる。ぜひ信頼してください」
冗談ではない。米のインチキ10秒スキャンが成功だとでも思っているのだろうか。
汚染米の検査は地元民も全く信用せず決して口にしない。
それが全国に流通して、深刻な被ばく被害が生じているのである。
東大の学者の言うことは全く信頼できないと言ってよい[5]。
「原発は絶対に爆発しません。信用して下さい」と言ったのはどこの大学の教授か。
児玉教授がデタラメ焼却計画をぶち上げる裏には、汚染ガレキを詰めたぼう大な数の
フレコンバッグが猛烈な放射線で劣化し破れ始めているという切迫した事情がある。
これも、そのうち何とかなるという甘い見通しによって生じた問題だ。
除染自体が大きな間違いであり、やるべきではなかったのだ。
除染後も線量はすぐ元に戻りほとんど効果がないことが判明している。
だからこそチェルノブイリでは除染を完全に放棄したのだ。
除染しようがしまいが福島が二度と復興しないことは誰の目にも明らかだ。
しかし彼らにとって復興は大義名分であって福島がどうなろうと知ったことではない。
復興費という甘い蜜をたらふく吸えればそれでいいのだ。
無意味な除染を続ける理由はただ一つ、復興予算を湯水のように使って
作業を請け負うゼネコンを大もうけさせるためだ。
除染で儲けて、今度は焼却炉の建設でまた儲ける。ゼネコンは笑いが止まらない。
ゼネコンに天下る役人も、莫大な政治献金を受ける政治家もホクホクである。
児玉教授がゼネコンとべったりと癒着していることも指摘されている通りである[6][7]。
児玉教授が極めて悪質なのは、一見政府と対立するような言動で、さも国民の味方のような
振る舞いをすることだ。
しかしやっていることは御用学者そのものである。だまされてはならない。
米の汚染検査と同じく、焼却で放射性ガレキを減容できると言っても、実は二次汚染により
汚染を悪化・拡大させるだけであることは目に見えている。
児玉教授の「夢のような放射性廃棄物リサイクル」も、絵に描いた餅に終わった
「夢の核燃サイクル」の後を追うことはまちがいない。
いくら東大の権威をふりかざそうが、何度も同じ手口にだまされるほど国民はバカではない。
深刻な2次汚染を引き起こす可能性があるので、汚染ガレキは絶対に燃やしてはならないし、
再利用もしてはならない。
(関連情報)
[1] 「島田市の試験焼却結果。バグフィルターによるCs137除去率は60%程度。
災害がれきの焼却は2次汚染の危険性大」 (阿修羅・mainau 2012/4/1)
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/473.html
[2] 「バグフィルタの会社に電話確認したかた、「放射性物質が除去できる保障はないし、
試験したこともありません」と言われた。」 (阿修羅・石井広国 2012/3/23)
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/239.html
[3] 「なんと世界の焼却施設の7割は日本にある 焼却で放射性物質は超微粒子化
被ばく被害はさらに深刻になる」 (拙稿 2016/4/3)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/418.html
[4] 「ものを燃やす行事や儀式がさらに健康被害を拡大させる 汚染地帯では全面禁止すべきだ」
(拙稿 2016/4/5)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/432.html
[5] 「地に堕ちた最高学府・東京大学の権威と信用 溶融燃料とともに地下深く沈降中」
(拙稿 2012/5/7)
http://www.asyura2.com/12/genpatu23/msg/521.html
[6] 「南相馬市の400億円の除染利権と東大の児玉教授の関係。一押し企業が、利権獲得に
大成功してて分かりやすすぎる。 」 (阿修羅・山田花子 2012/2/29)
http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/461.html
[7] 「南相馬市長と竹中工務店のバブルな宴(月刊FACTA)」 (阿修羅・やきとり 2013/5/6)
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/782.html
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