http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/567.html
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関西学院大学の講師が福島県出身の女子学生に「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」
と発言したことが大きな問題になっている[1]。
無知と偏見から生じた非常識な発言だが、この手のいじめはチェルノブイリの被害者も受けている。
いくつか引用しよう。
「汚染地域をいったんは出たものの、二年もすると戻ってきてしまった家族をいくつか知っています。
どこに行っても抑圧され、迫害されるので、そうするほかなくなるのです。
『汚染地域の人間は夜も光るんだぞ』みたいなデマが流布しているんですよ。
素朴な人間というのは何でも真に受けるので、そんな風な反応をするのです。」 ([2] p73)
「夫 学校では他の子は、私どもの子と同じ席に座ることを拒否します。
そして<ホタル>呼ばわりするんです、、、、。
それで結局出て行っても、戻って来ざるをえないことがよくあります。」 ([2] p.251)
「私の娘は一年間ピオネールキャンプですごしましたが、みんな娘にふれるのをこわがりました。
『チェルノブイリのハリネズミ、ホタル。あいつ暗闇で光るんだぜ』。
娘は夜、庭に呼びだされました。ほんとうに光るかどうか確かめるために。」 ([3] p.218)
ひどく放射能汚染された衣服が光ることがあることは事実で、それが「体が光る」という
誤解のもとになっているのだと思われる。
「毛布に<しみ>が見つかりました。ママは洗ったり掃除機をかけたりしましたが、だめでした。
ドライクリーニングに出しました。この<しみ>は、はさみでくり抜いてしまうまで<光って>いました。」
([3] p.120)
「線量測定員が私の部屋を検査した。机が<光り>、洋服が<光り>、壁が、、、、。」 ([3] p.197)
おそらく当時は線量計も手にはいらず、放射能汚染に対する恐怖がいっそう差別に拍車を
かけたのだろう。
おかしな偏見をなくすことはもちろん大切だが、重要なことは衣服や靴などの汚染に
気をつけることである。
汚染地域で着ていた衣服からかなりの汚染が検出されているし、汚染されたカーテンを移住先でも
使っていたら子どもが体調不良になったという報告もある[4]。
汚染されたものを身に着けていれば自分も被ばくするし、周囲にも迷惑をかける。
線量計が反応したりすれば、新たな問題や差別が起きかねない。
高汚染地域から避難移住する人は、引越しのときに身につけるものはいさぎよく全部廃棄すべきだろう。
チェルノブイリでは汚染地域から持ち出すものは検問で厳重に汚染がチェックされるが、
愚かにも日本は何もしていない。汚染は拡がる一方である。
汚染食品と同じで、各自気をつけないと、のちのち深刻な健康被害にあうことになるだろう。
(関連情報)
[1] 「福島出身の女子学生に『放射能浴び光るかと』 発言の外国人講師に下された処分(J-CASTニュース)」
(阿修羅・赤かぶ 2017/2/21)
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/561.html
[2] 「チェルノブイリの犯罪 上巻」 (ヴラディミール・チェルトコフ著 中尾和美他訳 緑風出版)
[3] 「チェルノブイリの祈り」 (スベトラーナ・アレクシェービッチ著 松本妙子訳 岩波現代文庫)
[4] 「[注意喚起] 衣服の汚染にご注意」 (拙稿 2015/2/28)
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/133.html
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