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原子力業界の不思議な事件・福島便槽内変死事件
2011/09/08(Thu) 11:22
東電OL殺人事件やもんじゅに係わる幹部二人の自殺を見てもわかるように、原子力業界の闇は深い。前者は東電エリート管理職だったキャリアOLが渋谷円山町のアパート内で変死体で発見された事件であるが、被害者が反原発の論文を書き賞をもらっていることが最近知ることになる。逮捕されたゴビンダさんのDNA型とは違う型の体液が発見されていたという信じられないニュースが最近になって出てきたりもした。当方は原発推進派の見せしめ殺人であると睨んでいるが、誠天調書様が鋭い考察をなさっているのでそちらを参考にしていただきたい。
誠天調書 サイト内検索→東電 勝俣
誠天調書: 何故に渡邊泰子は消されたのか?死後も徹底的に貶められたのか?だって、彼女はタイミングによっては政治的な爆弾となる恐れがあったからね。
もんじゅではナトリウム漏れ事故の際に事故調査チームの責任者が自殺(を偽装した他殺)し、先の中継装置落下事故ではもんじゅの炉内交換システムの特許を持っていた燃料環境課の課長が自殺(こちらは情報がない。東芝の秘密警察か?)した。詳しくは拙稿をご覧いただきたい。
1995年のもんじゅナトリウム漏れ事故、責任者の不可解な自殺
2010年8月もんじゅ中継装置落下事故、燃料環境課課長の不可解な自殺
他にも、原子力業界の不思議な事件というのは数多ある。例えば、福島県の現職知事であった佐藤栄佐久氏が収賄容疑で逮捕された事件も不思議である。蓋を開ければ被害額はゼロ円なのである。そもそも収賄が成立するかどうか疑問である。佐藤栄佐久氏は一審、控訴審ともに執行猶予付きの判決であったが、上告中である。佐藤栄佐久氏が逮捕された同時期に宮崎県知事であった安藤忠恕氏が、和歌山県知事であった木村良樹氏がこれもまた官製談合事件で逮捕されているが、原子力業界をめぐる不思議な事件だと見ていい。安藤忠恕知事は宮崎串間原発誘致に真っ向から反対していた人物で、同様に木村良樹知事も日置原発誘致に反対の立場をとっていた。佐藤栄佐久氏同様に、両者とも原子力業界の不思議な事件に巻き込まれたのではないか。
このブログエントリーでは、原子力業界の極めて不可解な事件を一つ紹介する。福島・阿武隈山地の一角で起こった福島便槽内変死事件である。
福島便槽内変死事件
【福島女性教員宅便槽内怪死事件】 - 未解決事件・失踪/行方不明事件・印象に残った事件 - livedoor Wiki(ウィキ)
郡山から車で1時間ほどの阿武隈山地に位置する福島県田村郡都路村(現田村市)。
山間の静かな村にある教員住宅で事件は起こった。
平成元年(1989年)2月28日の18時ごろ、村内の小学校に勤める女性教員のAさん(23)が、
住まいとしている教員住宅に帰宅し、トイレに入って何気なく中を覗くとなんと靴のようなものが見える。
(※靴のうち1足が頭部付近にあった。もう一足はなぜか自宅付近の土手に落ちていた)
驚いて外の汲み取り口へ周ると蓋が開いていて、確認すると人間の足が見えた。
Aさんはただちに教頭先生ほか同僚の教員を呼び、同僚が警察へ通報する。
駆け付けた三春署員と村の消防団員は、便槽から人物を引っ張りだそうとするも
狭くて出すことができず、周りを重機で掘り起こして便槽を壊しどうにか取り出すことができた。
(便槽は後にSさんの父親が復元して保存している)
便槽の中の人物はすでに死亡しており、遺体は真冬なのに上半身裸で、
着ていた上着を胸に抱えて膝を折り、顔をやや左に傾けた形で固まっていた。
図http://blog-imgs-42.fc2.com/h/a/t/hatajinan/23bb651743c1124c.jpg
体はその場でホースの水で洗われ、さらに運ばれた消防団の詰所で洗われ医師による検案が行われた。
死因は「凍え兼胸部循環障害」と判定。狭い場所で圧迫され凍死してしまったとの見解である。
体にはヒジ、ヒザにすり傷がある程度で目立った外傷も無かった。争った形跡も無い。
死後硬直の状況から26日頃に死亡したものと思われた。
遺体の身元はすぐに判明した。村の青年会に所属するSさん(26)だったからである。
警察はSさんが覗き目的で便槽内に侵入し、狭さで出れなくなって凍死したものと判断した。
事故死として警察に処理されたこの事件だが、村内では疑問を呈する声が囁かれた。
死亡したSさんは村に両親と祖母の4人暮らし。スポーツと音楽が好きな好青年。
高校時代は仲間とバンドを組んでギターを弾き、自ら作詞もして、
自作の詩を書いたノートを何冊も残している。
(そのひとつは
「俺の言葉に泣いた奴が一人/俺を恨んだ奴が一人/
それでも本当に俺を忘れないでいてくれる奴が一人/
俺が死んだら、くちなしの花を飾ってくれる奴が一人/
だがみんなあわせてたった一人/それは、誰、誰、誰なのだ」
といったものである)
仕事は隣町の原発保守を行う会社で営業主任を勤めていて、
村では青年会のレクリエーション担当部長として中心的存在。
明るく人望もあり、結婚式では司会をよく頼まれ、
村の村長選挙では応援演説を頼まれるほどの存在だったからだ。
そんなSさんが覗きをするために便槽に忍び込むとは考えられない、
彼を知る誰もがそう話していた。
Sさんの足取りにも疑念が残る。
遺体で発見される4日前から足取りが途絶えていたのだ。
5日前の23日に先輩の送別会に出席、翌24日深夜1時ごろに店を出た。
その日の午前10時ごろ、父親は居間でテレビを見ていると、
「ちょっと行ってくるからな」という声を聞いたのを記憶している。
そこから遺体発見までのSさんの足取りは4日間プッツリと途絶えてしまっているのだ。
車は農協の駐車場でカギを付けた状態で発見されている。
靴が片方土手で発見されているのも不可解ではある。
そして死亡推定日が26日。行方不明から2日程は生きていたことになるのだ。
Sさんはその間何処でどうしていたのだろうか?
事件後、村内ではある噂が囁かれていた。。
Sさんも応援演説した村長選挙は、近年まれに見る非常に厳しいものであった。
Sさんはその選挙に絡んで殺されたのではないか?という噂だ。
噂が噂を読んでしまいには「だれだれが怪しい」といた怪情報まで飛び交うにいたって、
真相解明を求める署名活動が起こり、1ヶ月あまりで集まった4000人あまりの署名を、三春警察署へ提出している。
しかし警察はあくまで事件性が無いとして取り合わず、捜査は行われなかった。
たしかに村長選挙が原因で殺人を犯すとは普通考えにくく、この件は無関係であろう。
もうひとつ気になる事実がある。
Sさんと教師のAさんとは、Aさんの恋人男性を通じて知り合いだったというのだ。
そして、Aさんがいたずら電話に悩まされていたことがあったが、
その際は恋人と一緒にいたずら電話を録音し、警察に届け出ていた。
結局、この件で警察は動いてくれなかったが、
Sさんの知人によると、Sさんは犯人が誰だかほぼ突き止めた様子だったという…
このことに意味があるのかは謎のままである。
※尚、この事件を題材にした『バリゾーゴン』(渡邊文樹監督)という映画が作られたが、
ドキュメンタリーとは名ばかりの、現実とはかけ離れた内容である。
--転載ここまで--
1989年2月に発覚した福島便槽内変死事件。この不可思議な変死体を目の前に、警察の見立ては死者を貶める愚かなものだった。変死した男性が女性教師の排便する姿をのぞき見ようと汲み取り口(屋外にあるバキュームカー吸い取り用開口部)から忍び込み、待ち構えていたにも関わらず、そのうちに便槽内に凍死、つまり変態趣味がこうじた不慮の事故だったと言いたいのである。
事件現場となった女性教師宅の便槽は、今現在も被害者の遺族が保管している。
写真http://blog-imgs-42.fc2.com/h/a/t/hatajinan/0000108_2.jpg
どうあがいても警察の見立てはありえない。、便器側(最大幅20センチ)から忍び込むのは不可能である。かといって、バキュームカー汲み取り口から忍び込むにしたって相当のモチベーションがなければ無理だ。いや、ぐいぐいと誰かが足で押し込んでいかなければU字型土管である便槽の奥には入っていかないだろう。
しかしながら、どうしたら糞尿の中をかき分けてでも女の排便が見たいというのだ。警察の見立ては、”変態趣味がきっかけになった不慮の事故”というものだが、極めて死者を貶めるものであり、さらに『捜査すらしない』というのは論外である。
福島便槽内変死事件の被害者が原発保守の会社の営業主任で、福島第二原発を担当していたことと同年1月の福島第二原発三号機事故をも併せて考える必要がある。でなければ、この不思議な事件の謎は解けない。
福島便槽内変死事件の2ヶ月前、福島第二原発の三号機で部品脱落事故が発生した。前年暮れから3回も警報がなっていたのにもかかわらず警報を無視して営業を続けた結果、原子炉再循環ポンプ内部のインペラー(回転翼)が破断し炉内に金属片が流出してしまったのである。
佐藤栄佐久前福島県知事は「反原発派」だったから逮捕されたのか 福島原発事故隠蔽で国と対立した直後に捜査 | 伊藤博敏「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]
この事故というのは、1989年1月6日に発覚した福島第二原発3号機の部品脱落トラブルである。原子炉冷却水再循環ポンプ内にボルトや座金が脱落、それが原子炉内に流入していた。前年暮れから3回も警報が鳴っていたのに東電は事故を隠し続け、1月6日の異常警報でようやく県に報告した。
--転載ここまで--
この事故は国際原子力事象評価尺度(INES)でいえば、レベル2の事故である。1989年といえば、まさに佐藤栄佐久氏が知事現職の時代であり、福島第二原発の事業主、東京電力はどうしても事故を隠したかったのだろう。
ここから本題に入る。
U字型土管の下部に押し込まれるような形で発見された便槽内変死事件の被害者であるが、実は福島第二原発三号機事故を間近で見ていた可能性がある。少なからず、どういった経緯で事故に至ったか知っている立場にあったはずである。被害者は『原発保守を担当する会社の営業主任』であった。そう、勤務先はもちろん福島第二原発である。
原子力業界の不思議な事件である福島便槽内変死事件を取り上げた映画がある。『バリゾーゴン』である。監督の渡邊文樹氏は異端のドキュメンタリー映画監督で、『御巣鷹山』、『天皇伝説』等の代表作がある。
興味深いのが、渡邊文樹監督が『バリゾーゴン』の中で福島第二原発三号機の事故を盛り込んでいることだ。
https://www.youtube.com/watch?v=YwnsUw-7C1A(動画)
動画は1〜9まであるが、全部を見るのはちょい厳しいので、この動画の2:30辺りからだけでも見て欲しい。一番重要な部分。福島第二原発の話が始まる。最後の方に大学の講義中であろう最中に演説を打つ場面が描かれているが、講義を乗っ取ったのは恐らく主人公だろう。
https://www.youtube.com/watch?v=SkIU0DwinRI(動画)
『青年(便槽内変死事件の被害者)と共に働いていた運転管理の責任者が上野駅で自殺しているのがわかった。』このニュースは実際に(ベタ記事扱いだが)大手新聞で報じられたそうである。動画中五分くらいで政治家(役者)が出てくるが、おそらく渡辺ニセ肛門その人だと思われる。
『バリゾーゴン』では、福島便槽内変死事件の真相を、『原発誘致がかかった町長選における青年部の対立から集団リンチに発展、やむなく被害男性を死亡させ、地元警察をも巻き込んで町ぐるみで事件を隠蔽したのではないか?』と見立てて、渡邊文樹監督自体が主役(追求者)になり、事件に加担したと思われる人物を片っ端から追求していく。矛盾に満ち満ちた警察の見立てに納得せず、自ら追求者となって関係者を責め立てる様は、別の意味で面白い。
そして、実に興味深いのが、福島便槽内変死事件の被害者と”福島第二原発三号機事故の責任者”が同僚だったというのである。さらに、福島便槽内変死事件の被害者の同僚で、福島第二原発三号機事故の際責任者だった、その同僚は、1989年1月4日に上京した帰り、上野駅で列車に飛び込み自殺したというのである。
1月4日というのは、福島便槽内変死事件の2ヶ月前で、福島第二原発三号機事故の二日前である。
渡邊文樹監督は『バリゾーゴン』の劇中、福島第二原発三号機事故の際の責任者が上野で飛び込むシーンで、主人公(便槽内変死事件の被害者)を暗殺者として描いている。しかし、当方はそう見ていない。
『バリゾーゴン』は一応映画なので話を盛りすぎている感がある。なので当事者に話を聞いてみることにした。ツイッターでフォローしているTwitter民の中に、
東京電力では、最初福島第二原発に配属となり、
・研修 1988.5 〜 1989.1 運転員(大晦日、正月は3直で、中操で迎えました)
・第一保修課 1989.1 〜 1993.3 タービングループ
現在内科医という異色の経歴の持ち主@onodekitaさんがいる。医者の見地からと原発従事者の見地からのつぶやきがとかく興味深いのだが、本人がブログでも書いているがしょっちゅう工作員の襲来に見舞われているようだ。叩かれる人は叩かれるだけの意味がある。でたらめ言っているのなら、事実、誰も相手にしないだろう。注目されるわけがないのである。これもつまりそういうことだ。
というわけで、@onodekitaさんに福島便槽内変死事件の話を振ってみた。最初の返信は『知りませんでした』ということだったので渡辺文樹監督の『罵詈雑言』を紹介した。その感想が以下のツイートである。
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@onodekita
2F3の事故が起きたのは1989.1・1定期検
査予定日が1.6もっとも監視の緩い時期だっ
たので、事故が起きて現場を原因がわからなか
った。..運転員は何も知らない。なにが起きて
いたのを知っていたのは原子炉班。でも、全員が正月休みだった。
@onodekita
出た警報の内容は「原子炉循環ポンプ振動大」(たしかこんなの)。運転員は振動の原因がわからないから、とりあえず再循環ポンプの振動を抑えるために回転数を下げ、出力をわずかに下に下げた。それでごまかしごまかし運転することを決定した。何故?
@onodekita
それは中身が全くわかっていないから。しかも定期検査がすぐ真近に迫っていたから。重要な内容と思わないから、自分たちだけで処理をして、年明けに補修の原子炉班に伝えた。
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福島第二原発三号機での事故だが、@onodekitaさんによれば、前年暮れから異常警報が鳴り続けていたのにもかかわらず、1月6日に迎える定期検査まで出力を下げて運転することでしのいだことが原因で重大事故にまで発展したというのが真相らしい。そして、『再循環ポンプ振動大』、前年暮れから鳴っていた異常警報に無視して出力を下げて運転を継続させた責任者が、事故に発展する前の1月4日、東京電力本社帰りに上野駅で飛び込み自殺した、便槽内変死事件の被害者の同僚だということになる。
とにかく、原子炉プラントの異常を知らせる警報が鳴っているにもかかわらず、もう目の前に控える定期検査まで持ちこたえさせようと、出力を下げて原子炉を動かし続けた結果、再循環ポンプの部品が壊れ、炉内に破片が流入してしまうという、逸脱せざるを得ない事故に発展した。原子炉班が出払っている中、異常警報に対応した責任者に運転継続を指示したのは、間違いなく事業主である東京電力である。出力を下げて運転を継続させるという大事な判断を、専門外の一個人の判断でできるわけがない。東電は、『警報を受けた当時の責任者は原子炉班以外の職員で専門外。異常警報の原因が良くわからなかった。結果として、責任者が『出力を下げて運転すれば大丈夫だ』と勝手に判断し、運転を継続。責任者は1月4日に東京本社に立ち寄った帰り、上野駅で飛び込みました。』と言いのがれて、営業から逸脱せざるを得ない損害を国に泣きつき保証させたというのが真相ではないか。
そもそも、福島便槽内変死事件を当時福島第二原発で働いていた@onodekitaさん本人が知らなかったというのは、なんとも奇妙な話であるが、それのみならず、同年1月4日にベタ記事で報じられたという1989年福島第二原発三号機事故責任者の自殺すら知らなかったようである。
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jhatajinan
『罵詈雑言』で描かれている上野駅の飛び降り自殺は事実ですか?映画では事故当時の責任者と説明していますけれど、その同僚が便槽変死事件の被害者なんて、出来過ぎなんです。普通36センチのU字型土管のバキューム口から忍び込んで覗き見したいなんて思わないですよね。
@onodekita
これは全く知りません。社内でも問題になりませんでした。
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国際原子力事象評価尺度(INES)2の責任者が本社帰りに飛び込み自殺したことは社内でも話題にならなかったのだという。東京電力の隠蔽体質、ここに極まれり。といった感である。当然、社外では誰も気にも咎めなかったに違いない。
ところで、『バリゾーゴン』で印象的なものの中に、『実際に六本指の子供が生まれてきているんです』と恐らく主人公であろう若者が演説を打つシーンがある。
なぜ、渡邊文樹監督は福島便槽内変死事件の被害者が反原発思想の持ち主だったことを描いたあのシーンを映画に盛り込んだのだろうか。
そして福島便槽内変死事件の被害者は、事件の2ヶ月前に発覚した福島第二原発三号機の事故に近しい立場にあった。福島第二原発の原発保守会社で営業主任だったのである。
福島第二原発三号機事故が発覚する二日前に、本社帰りに上野で飛び込み自殺した責任者は同僚であった。
----想像----
1989年1月6日、福島第二原発三号機で、再循環ポンプの部品が破砕、原子炉内に金属片が流入していたことが発覚する。
前年暮れから三号機では、原子炉際循環ポンプ振動大の異常を知らせる警報が鳴っていたが、
無視して、出力を下げて運転を継続した結果、INESレベル2の事故に発展してしまうのであった。
原子炉際循環ポンプの異常を知らせる警報は前年1988年暮れから1月6日までに3度鳴っていた。
しかし、原子炉班は正月休みで全員出払っていた。
警報に対処した責任者は意味がさっぱり分からず、
東電の指示に従った。指示は、『振動を抑えるべく出力を下げて運転せよ』というものだった。
3度も警報を無視したのは、三号機は1月6日に定期検査が控えていたからだ。
結果、1月6日に、莫大な損害を被る逸脱宣言をする事態が発覚する。
間違いなく、責任者に運転継続を指示したのは東電である。
便槽内変死事件の被害者の同僚で、異常警報が鳴り止まぬ三号機の責任者だった男が上京したのは1月4日のことである。正月休みで出払っていた原子炉班にとって変わって責任者として三号機を任されていた本人から説明を受ける東電幹部たち。―振動が日増しに大きくなってきています。―このまま警報を無視して運転を続けて取り返しのつかないことになります。顔をこわばらせていく東電幹部立ち。とにかく定期検査(1月6日事故当日)までは黙らせたい。すべての聴取が終わったあと、静かに席を立ち、どこかに電話をかける一人の男・・・
そして、三号機事故の責任者だった便槽内変死事件の被害者の同僚は、本社に寄った帰り、上野駅で飛び降り自殺した。
大手新聞のベタ記事扱いだった事故責任者の死を、
原発問題で揺れる阿武隈山地を舞台にした不思議な事件を、
福島第二原発で働いていた人ですら知らなかった。
もしかしたら、福島便槽内変死事件の被害者は東電を敵に回してしまったのではないか―
同僚の死の真相を追求しようとして、虎の尾を踏んでしまったのではないか―
福島第二原発三号機の故障の深刻さを、責任者であった同僚の死の疑惑を、世に告発しようとしていたのではないか―
福島便槽内変死事件は、原発推進側の見せしめ&口封じ殺人ではなかったか。
反原発思想に見、せしめるために、便槽内に捨てられたのではないか。
そして、福島便槽内変死事件の被害者は福島第二三号機事故に近しい立場にあった。変死事件2ヶ月前に発覚した福島第二原発三号機事故の顛末を知る者として、口封じのために消されたのではないか?
福島便槽内変死事件の被害者は、変態扱いされ異常者のレッテルをはられた今日に至っている。
東電OL殺人事件の被害者である渡邉泰子さんと同様に、
福島便槽内変死事件の被害者も、死後の尊厳は傷つけられたままである。
−−想像−−
事故を隠したい側にいたらどう思うだろうね。311を経験すれば、出鱈目な数字を並び立て「安全です安心です」を繰り返す政府、政府に説明する東電、無いだの不明だの確認させてくださいだのを繰り返して一億総国民に無駄な被曝をさせてきたことをも重ねあわせれば、福島第二原発三号機事故の際の不可解な二人の死は、『事故隠し、口封じじゃねえの?それに見せしめ』と思ってしまうのは邪推だろうか?
福島第二原発三号機で起こった、東電の過失が問われるべき事故。しかも本来警報に対応するはずの原子炉チームが正月休みで出払っている中、何が起こっているかさっぱりわからない代理の職員がスクラムできず放置したゆえに招いたヒューマンエラー。当事者である二人の不可解な死を見過ごしていいのだろうか。ついでに謂えば東電の免責は論外である。
2011/09/16 加筆修正
2011/09/24 加筆修正
(投稿者による転写終了)
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