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Business | 2017年 01月 18日 16:01 JST 関連トピックス: ビジネス, トップニュース
東電、6年半ぶり社債発行へ 16年度内に1000億円規模=関係筋
[東京 18日 ロイター] - 東京電力グループが、2011年に発生した福島第1原発事故以降、中断していた電力債発行を今年度中に再開する見通しとなった。調達額は1000億円程度で、東京電力ホールディングス(9501.T)傘下の送配電子会社、東京電力パワーグリッド(東電PG)が3月にも一般担保付き電力債を発行する。東電グループによる電力債発行は約6年半ぶり。複数の関係筋が明らかにした。
東電には16年3月末時点で3兆4556億円の社債発行残高があり、約6年間の空白期間があるものの、電力会社として最大の発行規模を持つ。17年度だけで6500億円(発行額ベース)の公募債償還を控えており、巨額の資金を社債市場から断続的に調達する必要がある。
同社は東電PG債発行に向け、すでに1年以上前から全国の機関投資家を訪問してきた。今月には、発行業務を担当する主幹事候補の証券会社数社にヒアリングを実施。福島原発事故の賠償資金の援助などを担っている原子力損害賠償・廃炉等支援機構の幹部も同席し、年度内の発行や起債予定額、投資家の需要動向など全般的な起債戦略などを協議した。
東電が当初希望していた昨年9月の発行はできなかったが、12月に経済産業省の有識者会議などで同社の改革案や事故処理費用の政府試算がまとまったことで、投資家の間には同社の社債発行リスクが見通しやすくなったとして再開を求める声が高まっていた。すでに今年度の投資枠を東電PG債のために確保している投資家も少なくない。
発行体となる東電PGは配送電事業での市場支配力が強く、高い信用度を維持している。持ち株会社である東電HDはコストが膨れ上がる福島第1原発のリスクを直接抱えており、発行できる状況にないが、東電PGであれば、投資家のリスク懸念を払拭しやすいと見られている。
社債発行は従来、東電が実質国有化(一時公的管理)から離脱するための重要な評価項目に位置づけられていた。現行の再建計画では同機構が、国、東電社外取締役と協議し、今年度末に経営評価を実施することになっている。
評価の結果、「自律的運営体制への移行」が進んでいると判断されれば、機構を通じて国が持つ議決権比率を50%未満に下げ、政府による東電への役職員の派遣も終了する。しかし、廃炉や賠償など原発事故関連の費用が従来見通しの11兆円から22兆円へと倍増する見通しとなり、同機構が50%超の議決権を保有する状況が2017年度以降も続くことは確実だ。
福島原発の廃炉費用が従来想定の2兆円から8兆円に増えるとの有識者会議での試算を受けて、政府は新たな積立金制度の導入をめざしているが、今月20日に始まる通常国会に提出される関連法案の成立時期は、年度をまたぐとみられている。
こうした状況を背景に、機構内には制度変更が決まるとみられる今年6月まで東電の社債発行再開は待つべきだとの慎重論があった。しかし、東電に融資する金融機関側にも社債市場への早期復帰を望む声が根強く、機構側も今月に入って、東電が希望する年度内の再開を容認する姿勢に転じた。
*内容を追加します。
(浜田健太郎 間一生(DW編集部) 編集:北松克朗)
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原発事故対応や中小企業支援に取り組む姿勢示す=世耕経産相
[東京 4日 ロイター] - 世耕弘成経産相は4日、グループインタビューで、中小企業対策として、下請け企業の取引条件の改善や生産性向上のための支援策を考えていきたいと述べた。福島の復興再生策では、ロボット技術の集積地にするなど、未来志向の産業拠点にしていく考えを示した。
中小企業支援策では、IT導入や生産性向上、経営力強化を支援していくとともに、下請け法の運用強化により「大企業との取引条件を改善することが重要だ」とした。
東京電力(9501.T)が、福島原発事故対策で国に追加支援を要請していることについては、現段階では廃炉に向けた資金に問題はないとしながらも、「東電に責任を果たしてもらいつつ、国も前面に立って取り組む」姿勢をあらためて示した。
事故処理をめぐり、東電がメルトダウンに関する情報を隠していたとされる問題については「東電が、信頼されるに足る組織になることが非常に重要」とし、「政府としては、原子力災害対策をしっかり充実させ、その取り組みを説明していく」と述べた。
環太平洋連携協定(TPP)をめぐり、米国で議会承認が得られない可能性が懸念されていることについて、大筋合意の会合で参加各国が批准の手続きを進めることが約束されているとし、「日本としては誠実に実行していく。国会に対し条約の批准と関連法案の成立をお願いしていく」と述べ、「米国政府も同じ気持ちだと思う」とした。
出光興産(5019.T)と昭和シェル石油(5002.T)の経営統合が、出光の創業家の反対で難航していることに関し、石油の国内需要が減少しているなか、「業界の再編は必要で、合併は前向きな取り組みの1つとして評価している。経営陣と創業家の相互理解が進み、統合に向けた調整が進むことを期待したい」と指摘。「再編は、大きな流れとして避けて通れない道だ」と述べた。
(宮崎亜巳 編集:吉瀬邦彦)
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http://jp.reuters.com/article/seko-interview-idJPKCN10F0NB?rpc=188
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