http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/215.html
Tweet |
食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2016年)―デタラメな検査で安全とされる福島産―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2041.html
2016/12/29(木) 19:51:32 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。2016年中の食品中の放射性セシウムの最後の検査結果が発表になったので(3)、2016年についてまとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。前年に続き今年もしっかりセシウム入汚染食品がに見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数62,905件中591件の基準超え(全体の1%)
A平均は、1キログラム当たり8ベクレル、最大3万ベクレル(福島県産イワナ)。
※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
※3 野生頬乳類はクマ、シカ、イノシシ
※4 野鳥はヤマドリ
※5 キノコはサクラシメジ、ムラサキシメジ、オオカシワギタケ、ショウゲンジ、アイシメジ、アカモミタケ、アミタケ、ヤマイグチ、ツバアブラシメジ、ハナイグチ、キノボリイグチムラサキシメジ
※6 淡水魚はイワナ、コイただし養殖は除く
※7 山菜はコシアブラ、タラノメ、ゼンマイ、コゴミ、ワラビ、ただし栽培を除く
※8 産地不詳があるため、図の超過件数の合計と超過件数は一致しません。
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかったないし流通した県
今年1年の食品の検査結果をみると
@デタラメな検査で安全とされる福島産
A他より低い検査で安全とされる福島産
B基準値超えも出荷制限されない福島産
C突然にセシウム濃度が上昇する事がある福島産
との特徴が見えてきます。一言でいえば
「デタラメな検査で安全とされる福島産」
です。
1.デタラメな検査で安全とされる福島産
福島県は福島を代表する11種の農産物をあげています(7)。このなかでモモの生産量は全国2位(8)、キュウリは3位(9)なのでこの二つが福島を代表する農産物でしょうか?モモは福島市、伊達市、伊達郡が主要な産地で、キュウリは伊達市、二本松市、須賀川市が主要な産地です。以下に示します。
※1(10)の数値データを元に(11)に示す手法で12月1日時点に換算
※2 避難区域は(12)による
※3 県北地方の範囲は(13)、相馬地方の範囲は(14)による。
図−2 福島県県北地方・相馬地方および須賀川市
図に示す通りモモの産地(伊達市、福島市、伊達郡)もキュウリの産地(伊達市、二本松市、須賀川市)も国が除染が必要などする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(14)地域が広く広がっています。モモの産地の伊達郡の@一部は避難地域ですし、伊達市や二本松市は避難地域に隣接しています。福島を代表するモモとキュウリは汚染された台地で栽培されています。モモやキュウリのセシウム汚染が気になります。
以下にモモのセシウム検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは厚生労働省発表日
図―3 福島産モモの検査結果
図に示す通り6年連続でセシウム入りです。それでも福島県地方紙の福島民報は電子版で、福島のモモはからはセシウムが見つかっていないと寄稿文を載せています(15)。以下にキュウリの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは厚生労働省発表日
図―4 福島産キュウリの検査結果
こちらは去年はセシウムが見つからないのに今年はセシウム入りです。2016年はモモもキュウリもセシウム入りで福島から全国へ出荷されています。
そして気になることがあります。福島県検査ではセシウムが見つかっていないのに出荷されたものを福島県外の消費地で検査するとそれなりにセシウムが見つかっている事です。2014年から16年の3年間の精密検査を纏めると
モモ
福島県検査 288件中3件でセシウム入り(1%)
福島県外検査 19件中4件でセシウム入り(21%)
キュウリ
福島県検査 502件全てが検出限界未満(0%)
福島県外検査 64件中2件でセシウム入り(3%)
です。福島県の検査は消費地より低く出るようです。図―3,4に示すようにモモもキュウリも昨年よりセシウム濃度が上昇しています。来年が心配です。
野菜の栽培には施設栽培と露地栽培があります。露地栽培はそのまま外の畑で栽培する方式なので、ビニールハウス内で栽培する施設栽培(17)より汚染リスクが高いはずです。福島のキュウリは露地栽培が主力です。以下にキュウリ主要産地の今年の検査数を占め示します。
※ 2016年発表分について(1)を集計
図―5 福島産キュウリの主要3市の検査件数
図に示す通り、殆どが施設栽培でそれ以外は1件です。福島産キュウリは汚染リスクが高い露地栽培を殆ど検査しないまま、検査で安全が確認されたとして出荷されます。
福島産は汚染リスクの高い物を避け検査で安全され出荷されます。
2.他より低い検査で安全とされる福島産
以下にクロダイの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
図―6 クロダイの検査結果
図に示す通り、お隣にの宮城や茨城よりも福島産が低く出ています。最大値でみると、1キログラム当たりで
宮城産 50ベクレル
茨城産 80ベクレル
福島産 37ベクレル
です。汚染源のある福島産クロダイが宮城や茨城に比べ低い値になっています。クロダイについては福島県には前科があります。2014年1月に水産研は2013年10,11月のクロダイを検査して1キログラム当たり12,400ベクレルのセシウムが見つかったと発表しました(19)。同時期の福島県の検査結果を見ると最大で1キログラム当たり160ベクレルで、数十倍の違いです。
以下に福島産クリの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日または購入日
図―7 クリの検査結果
福島県いわき市は販売されている福島産クリから1キログラム当たり49ベクレルのセシウムを見つけています。一方で今年の福島県の検査結果では43件の検査を実施して、最大でも1キログラム当たり33ベクレルです。
以下に福島産キノコ(栽培を除く)の検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日または購入日
※4 福島県内で販売を含む
※5 県外は「国立医薬品食品衛生研究所」が検査
図―8 キノコ(栽培を除く)の検査結果
図に示す様に大きく違います。平均を取ると1キログラム当たりで
県外(国立医薬品食品衛生研究所) 90ベクレル
福島県 7ベクレル
で10倍以上も違います。
以上のように福島県の検査は宮城県、茨城県、水産研、いわき市、国立医薬品食品衛生研究所より低くでる検査です。
福島産は他所よりも低くでる検査で「安全」とされ出荷されます。
図―8に示す県外は市場に流通したものです。最大で基準値の倍以上の1キログラム当たり230ベクレルですが、その後の検査結果を見る限り福島県は特に対策はとっていないようです。基準超が市場に流出しても福島産はそのまま放置されます。
3.基準値超えも出荷制限されない福島産
福島県は福島を代表する農林水産物のひとつに「ナメコ」をあげています。会津地方が産地だそうです(7)。以下に福島県会津美里町産ナメコの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日
図―9 福島県会津美里町産ナメコの検査結果
図に示す通り今年は上昇し基準値を超える1キログラム当たり120ベクレルのセシウムが見つかっています。でも出荷制限はリスト(20)には載っていません。
福島産は基準値超えも出荷制限はされません。
4.突然にセシウム濃度が上昇する事がある福島産
以下に福島県相馬市産イノシシの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは厚生労働省発表日
図―10 福島県相馬市産イノシシの検査結果
1キログラム当たりで2015年発表分までは最高で5、720ベクレルでしたが今年は5倍以上の3万ベクレルです。図―9に示す様に会津美里町産ナメコもセシウム濃度が上昇しています。
福島産は突然にセシウム濃度が上昇する事があります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・デタラメな検査で安全とされる福島産
・他より低い検査で安全とされる福島産
・基準値超えも出荷制限されない福島産
・突然にセシウム濃度が上昇する事がある福島産
福島県の野生動物を除く福島産農林水産物の検査は農林水産部に属する福島県農業総合センター(21)が実施しています。農林水産部の検査ですから消費者の「安全」を図る為の検査でなく「生産者」の立場にたった検査です。生産者にすれば基準値に比べても低い値が出て、福島産は「安全」であると消費者に思わせ(実態は関係ありません。消費者が「安全」であると思う事が重要です)、福島産農林水産物の販売促進につなげることです。少なくとも低い値を出す事は成功したようです(22)。(=^・^=)が担当者なら汚染リスクの高い物の検査は避け、検査結果が低く出るようにしそうです。これが発覚しないように自らの検査し、絶対に外部機関には依頼しません。これがこの1年間のデータを見てていての(=^・^=)の感想です。福島の皆様の健康が心配です。
福島県県北地方はモモやキュウリと言った福島を代表する産物の産地で、図―2に示すように除染が必要な汚染された台地が広がり、東側の1部は避難地域です。以下に各年3月から11月までの8ヶ月間の葬式(死者)数を示します。
※1 (23)を集計
※2 震災犠牲者は(24)により、死者・行方不明者を含み関連死を含まず
図―11 県北地方の葬式(死者)数
図に示す通り、事故以降に増えています。事故前年と6年目を比較すると
事故前年(2011年3月〜11月) 4,311人
事故6年目(2016年3月〜11月)4,633人
で8.2%増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.02%でしたので、偶然を言うには無理があります。
相馬地方はモモやキュウリの主産地で無く、図―2に示す様に避難区域の西側に位置します。ここも県北地方と同じく一部が避難区域になっており、除染が必要なエリアが広がっています。以下に全村が避難区域となっている飯舘村(12)を除く各年3月から11月までの8ヶ月間の葬式(死者)数を示します。
※1 (23)を集計
※2 震災犠牲者は(24)により、死者・行方不明者を含み関連死を含まず
図―12 相馬地方の葬式(死者)数
図に示す通り、事故以降も増えていません。事故前年と6年目を比較すると
事故前年(2011年3月〜11月) 1,017人
事故6年目(2016年3月〜11月)1,018人
で1人増えていますが、これを持って葬式が増えたというのは無理があります。
以下に県北地方の農業生産額を示します。
※(25)を集計
図―13 福島県県北地方の農水業生産額
風評被害が叫ばれていますが(26)、福島県県北地方の農業生産額は2013年にはある程度回復し、それ程には落ち込んでいません。農業生産は事故後も確り続けられています。
※1(25)を集計
※2 全村避難の飯舘村(12)を除く
図―14 福島県相馬地方(飯舘村を除く)の農水業生産額
図に示す通り、農水産業を合わせて100億円程度ありましたが事故後は40億円程度に激減しています。
福島のモモやキュウリについて言えば、汚染された台地で作られ、産地では葬式が増えている。しかも検査はデタラメでしょうか。同じように汚染されていても産地ではなく、農水産業の生産を大きく減らした福島県相馬地方ではこのような事はありません。
福島産を避ける事は「差別」でも「偏見」でも(27)「風評被害」(26)なく単なる選択です。福島の皆様の「選択」が気になります。
もうすぐお大晦日、年越しソバを楽しみにしている方も多いと思います。福島でも良質で風味高いそばが採れるそうすです(27)。福島県は福島産ソバは「安全」だと主張しています(28)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産ソバはありません。
※1 (29)を引用
※2 ソバの産地は(30)による。
図―15 他県産はあっても福島産ソバが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※計算方法は(31)による。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素47掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。