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(India and Japan sign nuclear deal - A risky business?: DW English)
http://www.dw.com/en/india-and-japan-sign-nuclear-deal-a-risky-business/a-36341141
アジア
インドと日本が原子力協定に署名する−危険なビジネスか?
両国の指導者は、インド経済の成長促進に重要な日本の技術の輸出を容認する民生用原子力協力協定に署名した。しかし、核兵器拡散防止に対するインドの立場について懸念が残っている。
印日原子力協定は6年間交渉が続けられ、東京で金曜日に安倍晋三・日本首相とナレンドラ・モディ印首相により正式に署名された。
この協定は日本にとって初の核拡散防止条約(NPT)非署名国との原子力協力協定だ。同条約は核の兵器と武器技術の拡散を防ぐとともに原子力エネルギーの平和利用を促すための国際条約だ。インドはこの署名を拒否している。同条約は核兵器保有国を1967年以前に核実験を実施した国に限定しているため、差別的だというのがインドの主張だ。
アジア第2・第3の経済大国の間の原子力協定について、両国は「平和で安全な世界のための相互の信頼と戦略的パートナーシップの新しい水準」と表現している。
相互の利益
成立間近な協定を支持する人々は、これは日印両政府にとってウィンウィンの状況だと語る。インドはエネルギーが欠乏しがちな自国の経済に温室効果ガスを排出しないエネルギーを供給することが可能となり、一方、日本には原子力分野で新しいビジネス機会が開かれる。
インドの巨大な経済の成長には日本の先進的な原子力技術が重要だと考えられている。日本は原子炉の安全部品と発電所ドームの製造を独占している−これらは、米国や他国との原子力協力プログラムを可能にするためにインドが必要としている重要な部品だ。
この協定により、悪戦苦闘中の日本の原子力産業は成長しつつある推計1500億ドル相当のインド市場に参入できるようになる。2011年の福島原発事故以来大いに苦しめられている日本の原子力業界にとってこれは大いなる機会だ。
インドが韓国・米国と結んでいる同様の民生用原子力協定は「2国間関係を強化した」と、ニューデリーに本部を置く国防研究分析所のリサーチフェローであるスムルティ・パタナイク氏はDWに語った。
インドは核拡散防止条約の非署名国だ
経済と非武装の間で
しかし、インドが更なる核兵器開発のためにこの技術を悪用する可能性について懸念は残る。日本国民は核兵器プログラムのためにインドとの協定について長らく危惧してきた。
「日本政府は経済的便益のために立場を軟化させた」と、東京に本部を置く団体ピースボートの川崎哲(かわさき・あきら)氏はDWに語った。「この協定は核拡散防止条約に署名した他の核保有国と事実上同じ権利をインドに認めている。」
日本の対インド原子力協力政策の変更は2008年に始まった。この年、原子力供給国グループ(NSG)はインド政府が米国政府との民生用原子力協定を推進できるように同国を規制対象から除外することを認めた。NSG−米・露・英・仏・日を含む48ヵ国のグループ−は核兵器の拡散を防ぐために原子力技術と核物質の輸出を管理している。
「インドに特別な地位を与えることにより、日本は核拡散防止条約について以前の頑なな姿勢から歩み寄った」と、川崎氏は強調した。「この日印協定は核軍縮の強力な支持者としての日本の象徴的役割から離れる重要なステップだ。」
日本の原子力業界は2011年の福島原発事故以来大いに苦しめられている
疑念と保証
インドが日本の原子力技術を軍事目的に使うことについての懸念は、今後開示される協定の詳細次第だ。「解決していない重要な問題がいくつか存在する」と、ワシントンに本部を置くシンクタンク・カーネギー国際平和基金の核拡散防止と原子力エネルギーの専門家トビー・ダルトン氏はDWに語った。
先ず、インドの核燃料再処理能力の有無について問題が存在する。この問題を確実に起こさないために、インドは法的拘束力を持つ保証を原子力供給国グループに与え、民生用プログラムに使用される核物質の追跡を容認しなければならない。
第2の問題は、今度インドが核実験を実施した場合に何が起きるかだ。11月5日日曜日、インドが次の核実験を行った場合、日本はこの南アジアの国への協力を中止すると日本の読売新聞が報じた。同紙によれば、この脱退条項は協定そのものにではなく独立した覚書に盛り込まれる予定だ。
中国の力の台頭により日本は対印関係強化を強いられていると、専門家たちは語る
インドは1998年に最後の爆弾を破裂させた後に一方的に核実験モラトリアムを宣言したが、包括的核実験禁止条約にまだ署名していない。「この条約に従わない不透明な態度が過去50年間かけて構築された核拡散防止のための信頼醸成のシステムを蝕んでいる」と、ダルトン氏は主張する。
最後に、日本が支援した原発が事故を起こした場合の債務の問題がいまなお未解決だ。
この条約の支持者は、インドが既に同種の原子力協定を原子力供給国グループの国々と結んでいることを指摘する。また、多くのインドの専門家は同国が次の核実験を行う可能性は低いと考えている。「インドが世界的な役割の拡大を熱望していることを考えると、同政府が自ら宣言したモラトリアムからの転換を欲するはずがない」とパタナイク氏は語った。「安定した抑止力が確立している以上、インドが核弾頭を増やす必要はない。」
発表 2016年11月10日
記者 Kiyo Dörrer
関連テーマ 福島、アジア、インド、日本
キーワード アジア、原子力協定、原子力エネルギー、原子力、インド、日本、ナレンドラ・モディ、安倍晋三、民生用原子力協定、福島、原子力供給国グループ、核拡散防止条約、核兵器、核軍縮
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