http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/799.html
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フリーランスのルポライター鈴木大介氏(41歳)の脳梗塞闘病記がベストセラーになっている[1][2]。
「脳が壊れた」 (鈴木大介著 新潮新書)
早速読んでみた。
鈴木さんは2015年初夏、左手指がしびれ思うように動かなくなり、ろれつも回らなくなって入院。
右側頭葉にアテローム血栓性脳梗塞と診断され闘病開始。
熱心なリハビリの成果もあってかなり回復するも、軽い注意欠陥やパニック、話しづらさなど
いくつかの高次脳機能障害が残った。
ルポライターだけあって、脳梗塞になると日常当たり前にできることが極めて困難になる様子が克明に、
しかもユーモアを交えて書かれている。
鈴木さんは、貧困層、とくに発達障害、知的障害、うつや統合失調症などの精神疾患などを抱えて
貧困から逃れられない人たちをテーマにした仕事をしているが、自分の高次脳機能障害と
彼らとの共通点に気づく。
たとえば、発症後、相手の顔を正面から見られず、右上方に顔と視線をそらして話をせざるを得なくなったが、
以前取材した人が全く同じそぶりをしていたことを思い出し、愕然とする。
そして、彼らの抱える肉体的・精神的問題をわかっているようで全くわかっていなかったのではないかと
自問し反省する。
鈴木さんは体育会系でバリバリ仕事をこなす、他人がやり漏らした仕事まで背負い込むタイプだった。
169センチ、約74キロ。
喫煙者で高血圧で若干高脂血症寄りではあったが、自炊中心で塩分を控えるなどの注意は払っており、
自己管理と節制には自信があった。
世の中にはもっと不健康で自堕落な生活を送る人はたくさんいるのに、なぜ自分が41歳という若さで
脳梗塞になったのかと自問する。
そして、自分の背負い込み体質、妥協下手、マイルール狂、ワーカホリック、吝嗇、善意の押し付け、
が脳梗塞の原因だと結論する。
たとえば、鈴木さんの奥さんは注意欠陥障害で家事があまり得意でなく、彼は業を煮やして
家事の大半をやっていたという。奥さんから家事を無理やり奪って自分でやっていたのだ。
彼は自分のがんばりすぎる性格を反省し、家事も分担を決めてやることにした。
運動も、低負荷で毎日続けられることをやるようにした。
脳梗塞になったことをきっかけに、自分の性格や妻との関係を見直し、また貧困に苦しむ人たちへの
理解も深まり、何よりも人の縁が大切だということを知ったという。
以上がこの本の要約であるが、脳梗塞を発症した理由については大きな疑問が残る。
鈴木さんのような性格の人はいくらでもいるし、そういった人が40代で脳梗塞になるといった例は
福島原発事故前にはまず聞かなかった。
2003年に歌手の西城秀樹さんが48歳で脳梗塞で倒れたときは、若いのに珍しいと大きな話題に
なったほどだ。
やはり放射能汚染による被ばくが原因である可能性が高い。
鈴木さんは浦安に住んでいたが、手狭になったこととフリーランスで通勤の必要がないため、
2011年に千葉県北総の田舎に一軒家を購入して引っ越した。
言うまでもなく千葉県北部は高汚染地域である。
また千葉には全国有数の水揚げ量を誇る銚子港もあり、食品検査がザル状態のため、
汚染魚も多く流通している[3][4]。
鈴木さんはバイクが趣味で、走行中にホコリを吸い込むことも多かったと思われる。
彼が被ばくに関しては一切気にしていないことは明らかで、相当被ばくをしている可能性がある。
それが脳梗塞を引き起こした最大の原因ではないだろうか。
そうでなくても脳梗塞は再発する可能性が高い。
内部被ばくをしないよう、とくに食事に注意しないとこの先危ないだろう。
奥さんの千夏さんも心配である。
千夏さんは、2011年の引越し後に直径6センチもの脳腫瘍を摘出している。
予後の悪いグレード4の膠芽腫でありながら手術は成功し、放射線治療と抗がん剤治療も
功を奏して、主治医から「まず再発はないだろう」と診断されるまで回復した。
彼女の脳腫瘍自体は福島原発事故とは直接関係ないだろうが、内部被ばくで免疫力が落ちれば
再発する可能性がある。また別のがんを発症するかもしれない。
何しろ、福島原発事故前にくらべて、数百倍から数千倍も放射能汚染されている食品を
毎日食べさせられているのである。
健康には相当自信のある人でも、どんな病気にかかるかわからない状況なのだ。
鈴木さんご夫妻には、これ以上余計な被ばくをしないよう、しっかり回避策を取っていただきたいと切に願う。
この本がベストセラーになるということは、若くして脳梗塞になる人が急増している証拠でもある。
脳梗塞になった原因分析には疑問があるが、脳梗塞という病気を知るには貴重な記録である。
御一読をおすすめする。
(関連情報)
[1] 「41歳で脳梗塞を患ったライターが、自らの病をルポする 『脳が壊れた』」 (Diamond online 2016/7/15)
http://diamond.jp/articles/-/95536
[2] 「『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない
貧困女性の苦しみ(リテラ)」 (阿修羅・赤かぶ 2016/8/10)
http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/745.html
[3] 「訃報 「カラダはみんな生きている」の漫画家・薬剤師、藤原さやかさん(27歳)
千葉の海で釣った魚を食べていた」 (拙稿 2016/3/21)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/340.html
[4] 「南房総の漁師さんが語る東京湾の現実『魚の放射能汚染状況と奇形魚』
6/2米原幹太のもう朝ですよ!(内容書き出し)」 (阿修羅・赤かぶ 2012/6/4)
http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/389.html
[5] 「33歳漫画家志望が脳梗塞になった話/あやめゴン太 (ふんわりジャンプ)」 (拙稿 2016/11/3)
http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/724.html
[6] 「よくころぶ、階段から落ちる、足元がおぼつかない人が増えている 脳梗塞の前兆か」 (拙稿 2016/1/27)
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/745.html
[7] 「さとう珠緒さん42歳 自覚なき脳梗塞が多発 認知症の危険 (from4050) 」 (拙稿 2015/2/14)
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/833.html
[8] 「若手アニメ作画監督(39歳)が脳梗塞で急逝 亡くなった草苅大介氏のツィート」 (拙稿 2013/12/16)
http://www.asyura2.com/13/genpatu35/msg/310.html
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