「野生のツキノワグマ、カモシカの一部　腎臓に高濃度セシウム蓄積　共同研究で判明」
（東京新聞　2016/10/15）
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201610/CK2016101502000156.html

東京電力福島第一原発事故後に、県内で捕獲された野生のツキノワグマやカモシカの一部で腎臓に高濃度の放射性セシウムが蓄積している実態が、県食肉衛生検査所（玉村町）と県立自然史博物館（富岡市）の共同研究で分かった。県内では事故後からツキノワグマやイノシシなど野生鳥獣４種類の出荷制限が続くが、依然として解除に至らない背景や原因を考える上で注目される。　（菅原洋）

　研究成果は二月、秋田県で開かれた日本獣医師会の獣医学術学会で発表した。

　検査所によると、二〇一一年三月の事故前と比較するため、一〇年十月から一四年八月に、県内で駆除されたツキノワグマ、カモシカ、ニホンジカ、イノシシなど二百四十七体の各臓器や筋肉ごとに一キロ当たりのセシウム濃度を測定した。

　その結果、腎臓では、ツキノワグマが約四〇〜約一〇〇〇ベクレル、カモシカが約五〇〜約七五〇ベクレルとなった。約一〇〇〇ベクレルのツキノワグマは一二年十月、約七五〇ベクレルのカモシカは一三年一月、いずれも県北部で捕獲された。

　食品の安全基準はセシウム濃度が一キロ当たり一〇〇ベクレル。今回の研究とは別に、県は事故後に野生鳥獣の筋肉について濃度を検査しているが、一〇〇〇ベクレルはほとんど記録がない高濃度だ。

　一般的に、セシウムは各臓器より筋肉に蓄積しやすいと考えられてきた。しかし、今回の研究では、カモシカ三十四体のうち三十三体で、腎臓の方が筋肉よりも濃度が高かった。

　腎臓は尿をつくって老廃物などを体外へ排出する臓器。ツキノワグマとカモシカのセシウム濃度が腎臓で高い原因について、共同研究を主導した獣医師で県職員の杢代（もくだい）俊枝技師長は「動物がセシウムを含む餌を食べて排出することを繰り返すうちに、蓄積したためではないか」とみている。

　放射性物質のうち、セシウム１３７の半減期は約三十年とされる。県の検査では、出荷制限が続く野生鳥獣四種類のセシウム濃度は本年度に入ってからも安全基準を超えるケースが複数あり、解除の見通しは立たないのが現状だ。

　野生鳥獣の出荷制限を巡っては、イノシシ鍋が名物だった四万温泉（中之条町）の旅館街が提供できなくなるなど観光への影響が長引いている。県の検査では、イノシシのセシウム濃度は本年度は一五〜一六〇ベクレルになっている。

-------(引用ここまで)---------

チェルノブイリ事故から30年も経っているのに、いまだに1000キロ以上離れた欧州各国で
数千ベクレル/kg以上汚染された野生動物がひんぱんに見つかっています。[1][2]。

福島から300キロ以上離れた伊豆のイノシシ肉からも数十ベクレル/kg単位で検出されています[3]。

一部でジビエをブームにしようという動きがありますが、残念ながらわれわれが生きているうちは、
東日本の野生動物の汚染が食べても問題ないほど低下することはありません[4][5]。

話は変わりますが、被ばくで亡くなったと思われる人の遺体を献体してもらい、解剖・測定したら、
同じようにかなりの濃度の放射能汚染が見つかるでしょう。

内部被ばくがバレると困るので絶対にやらないし、たとえやっても決して報道されることはありません。

(関連情報)

[1] 「30年後の福島、チェルノブイリの影響でノルウェーのトナカイ肉、セシウム2500ベクレル、
今年は放射能濃度急上昇(AFP)」　（阿修羅・赤かぶ　2014/10/11）
http://www.asyura2.com/14/genpatu40/msg/624.html

[2] 「イノシシ肉から基準値７倍超のセシウム　オーストリア『森の生態系に影響』　（産経ニュース)」
（拙稿　2016/4/28）
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/579.html

[3] 「伊豆猪ジャーキー」　（べぐれでねが　2016/9/4）
http://beguredenega.com/archives/11061

[4] 「危ないジビエ・ブーム」　（拙稿　2015/4/7）
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/490.html

[5] 「イノシシ肉　認知症リスク減らす　（日本農業新聞）」　（拙稿　32016/4/28）
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/580.html

コメント
1. 2016年10月23日 15:23:45 : OkXopCDtCI : A8c@zeLIHq8[320] ▲△▽▼ 東日本の人間もセシウムが濃縮しているんだろうな。
2. 2016年10月23日 19:05:42 : UHSKYt6uaY : Pu1YDLW6Uxg[4] ▲△▽▼ 、 　　　　この現実　世界をどこまで騙し続ける事が出来るか　マスゴミ　ゴミ報道　 　　　　　　　　　　アホが　作り上げる　キチガイ国家　 　　　　　　　　もう浸透しているだろう　日本土人の体の中に 、
3. 2016年10月23日 20:39:01 : DD0ztHezqM : zdy0p4fSLK0[3] ▲△▽▼ >>1 まさか本気で西日本は安全なんて思ってないよね
4. 2016年10月23日 20:44:39 : nNyMvapJ8k : 9USouLd_lN4[1] ▲△▽▼ 　 県北部とは、福島と隣接する片品、むらかみ辺りかな。 ５年間、森の汚染された木の実などを食べ続けたんだね。 それで、1000ベクレルものセシウムが排出し切れずに腎臓に濃縮したと。 少し前の話ですが、2016年7月にウクライナ・ジトーミル州ナロジチ地区で、 住民が飼っているブタを調査した獨協医大の木村准教授のデータによると ・ 腎臓　　　21.29 Bq/kg ・ 心臓　　　16.52 Bq/kg ・ 胃　　　　 15.00 Bq/kg ・ 甲状腺　 13.46 Bq/kg ・ 大腸　　　11.54 Bq/kg ・ 肝臓　　 11.19 Bq/kg だった。やはり腎臓が多い。それにしても、今回のクマの蓄積量はとてつもなく多い。
5. ボケ老人[992] g3uDUJhWkGw 2016年10月24日 10:38:12 : DPIHWzSy2A : ryp5mYY74JA[382] ▲△▽▼ ジビエ料理は危険の最たるものである。 風評を無くすためにも ジビエ素材の線量表示すべきだが 良識ある篤志家が線量測定しだしたとしても安倍政権は禁止するだろう。
6. 戦争とはこういう物[1530] kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo 2016年10月24日 10:49:45 : 9PG0M0b68Q : jKnbezZWN40[172] ▲△▽▼ >腎臓は尿をつくって老廃物などを体外へ排出する臓器。 >杢代（もくだい）俊枝技師長は「動物がセシウムを含む餌を食べて排出することを繰り返すうちに、蓄積したためではないか」とみている。 故・市川定夫教授も、粒子径がカリウムより大きいセシウムが腎臓に蓄積する可能性の予言をしていた。不幸にして、証明されたことになる。一刻も早く、ヒトについて診断を開始すべき。
7. 2016年10月25日 21:17:38 : pxIPVywIvs : c6EVIliU8Xc[1] ▲△▽▼ 　 この記事を読めば > 福島原発事故でのセシウムの放出量は18.1京ベクレルであり、 > チェルノブイリ原発事故のセシウム放出量は10.5京ベクレルだった。 という米国の資料がいっそう現実味を帯びてきますわ。
8. 2016年11月04日 14:34:34 : ouPuzk9xX2 : b7zkCEA2N20[2] ▲△▽▼ 尿を作る過程にカリウムチャンネルというのがあって、 カリウムは一度の使用で排出されるのに対し、 セシウムがそのチャンネルに入り込むと何度も循環して なかなか排出されない… 放射性セシウムが入り込むと 循環して尿路系を何度も被曝させる…

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