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肥田舜太郎先生の「被爆と被曝」(幻冬舎 2013年)を読みました。
さすがに、御自分も被曝され、何千という原爆被爆者を診察されただけあって、
御用医学者とは言葉の重みが全く違います。
ぜひご一読をおすすめします。
肥田先生のアドバイスですが、もし体調不良に悩んでいたら、からだの具合を
日誌に詳しく記録しておくとよいとのことです。
-------(引用ここから)--------
(p.169)
これから書き残すべきこと
「記録」と言うと、何か特別な出来事や変化を書きとめるように受け取られがちですが、
私は皆さんに、決してそのようなことを書いてくださいと言っているのではありません。
一番大事なことは、体と心の変化がわかるように、変わったことがあってもなくても、
毎日継続して何かしら書くということです。
何も変わったことがなかった日は、「特に変わりなし」と一言で終わってもいいのです。
ただし、例えば、くしゃみ、鼻水、咳、のどの痛み、悪寒、頭痛など、風邪の引き始めかな、
と思うようなちょっとした症状でも、普段と違えば、これをただ「風邪気味」と書くのではなくて、
どこがどう悪く感じるかを具体的に記すようにしてください。
前にも書きましたが、皆さんが被曝して今も生きているということは、間違いなく
低線量放射線による内部被曝です。皆さんの体は、いつ何が起こるかわからない状態に
ありますから、ただの風邪が、そうではないことだってあり得るのです。
ですから、「自分は大して被曝していないから大丈夫」などと決して言わずに、
どんな小さいことでも気がついたことは、すべて書きとめるようにしてください。
体に変わったことがなけっれば、心の変化でも結構です。難しくとらえずに、
日記をつけるような気持ちで、毎日自分の体と心に向き合う時間をつくりましょう。
(中略)
記録としては、病名よりも、どんな自覚症状があり、そのためにどんな苦しみ、痛みがあり、
日常生活にどんな支障をきたしたかということを記すほうが重要です。
-------(引用ここまで)--------
2011年までさかのぼって、覚えているかぎり自分と家族の体調の変化を書いておきましょう。
血圧が高い/低い、動悸がする、熱があるなどの悩みがあれば、血圧、脈拍、体温も
測って記録しておくとよいでしょう。
何を食べたか、いつどこでどんな活動・作業をしたか(屋内・屋外)まで書けば
さらによいと思います。
すでに治療を受けている人はその内容や服用薬も書いておきましょう。
汚染地帯に住んでいる方は、ホットスポットを含め、空間線量や地表の線量を
定期的に測定・記録しておくことも大切です。
日付を入れて動画に撮っておけば完璧です。
累積被ばく量がわかればそれも記録しましょう。
これらは診察の助けになるだけでなく、将来、裁判で重要な証拠になる可能性もあります。
中部電力・浜岡原発の作業員だった嶋橋伸之氏は、累積50ミリシーベルトの被ばくで
慢性骨髄性白血病で亡くなりました[1]。
嶋橋さんは几帳面な性格で、いつどこでどういう作業をしたか、被ばく量はどれだけであったか、
詳細を作業日誌に残していたため、これが有力な証拠になり労災が下りました。
この記録がなければ労災は認められなかったでしょう。
裁判は証拠の応酬です。相手が否定できない明確な証拠を持っていなければ勝つことは困難です。
そういった意味でも体調や線量・被ばく量の記録は重要です。
何事も、ずぼらでいい加減な人はすぐに被ばくで倒れてしまう。
できるだけ被ばくをしないよう注意を払い、きちんと日誌をつけるようなマメな人だけが、
これから生き残るような気がします。
(関連情報)
[1] 「原発には負けられない 息子の白血病死を告発する母(とある原発の溶融貫通(メルトスルー))」
(阿修羅・赤かぶ 2014/6/9)
http://www.asyura2.com/14/genpatu38/msg/633.html
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