ガンダーセンを支持するとかありえない 低能でガラパゴスな掲示板www ここだけ時間が止まっているの?www 「正義の科学者」という幻想(2) http://blogs.yahoo.co.jp/bloom_komichi/65015598.html
「正義の科学者が真実を知らせてみんなを救ってくれる」という幻想を抱いている方の夢を壊すような記事の続きです。 ブログなどで「科学者は実名で発言しているから正しい」などと書いている人もいるんですが、科学者が過去どれだけの嘘をついてきたのか知らないのでしょうか? 豚インフルエンザのあり得ない致死率は実名で論文が多数出ていましたね。 特に放射能や感染症などのリスク系の科学は売名の他に私怨など色々な要素が絡むと思います。 Arnie Gundersen フェアウィンズという”コンサルティング会社”にいて”米国のスリーマイル原発事故の際、事故調査団のメンバーでもあった原子力科学者”のアーニー・ガンダーセンという人が「チェルノブイリより酷い、妊婦、お子さんたち逃げてください。」とか「今私が心配しているのは余震で4号機が倒れること。もしそうなったら逃げなさい。これまでの科学はいっさい通用しません。」と発言している件がネットに広まっています。 ほぼ全てのネタ元は CNN のインタビューに答えた動画(youtube)を日本語に訳した人のサイトと思われます。 しかしフェアウィンズ社がどれだけの顧客がいるのかも、どのような形でスリーマイルの調査に関わったのか(アメリカ政府の依頼なのか、本人が志願したのか、単なる住民代表として参加しているのか)も、ホームページのざっと見では分からず、経歴を誇張しているようにも見えます。 http://www.fairewinds.com/content/who-we-are http://en.wikipedia.org/wiki/Arnold_Gundersen 英語での検索をかけるうち、Rod Adams という Atomic Insights サイトを運営している人(彼も原子力産業に関わった経歴があるらしいのですが、サイトからは詳細は分かりませんでした)がアーニー・ガンダーセンを批判している記事を見つけました。 著者は原発支持者なので割り引いて読む必要があるのですが、日本で拡がっている本人評とは違う情報は客観的な判断をする上で参考になると思います。 http://theenergycollective.com/rodadams/59725/arnie-gundersen-going-international (冒頭の部分だけざっと訳します)。 Arnie Gundersen has been making money by spreading fear, uncertainty and doubt about nuclear energy for more than a decade. His career has received a measurable boost since March 11, when a large earthquake and powerful tsunami successfully peeled off most of the many layers of protection at the Fukushima Daiichi nuclear power station. アーニー・ガンダーセンは十年以上に渡って原子力に対する恐怖や疑念を煽って金儲けをしている。 彼の経歴は巨大地震と津波が福島第1原発を襲った3月11日を機会に急に脚光を浴びることになった。 Ever since that day, Gundersen has been giving scary interviews in a variety of media outlets that include a number of dire predictions. He claimed that the spent fuel pool for unit 4 had gone dry and that he had the video to prove it. That claim remains available on his web site, so he is apparently standing by his early evaluation despite all evidence that contradicts his claim. 彼は様々なメディアのインタビューで悲観的な予測を続けている。4号機の核燃料が露出していて、それを証明するビデオも持っていると主張している。彼の主張と矛盾するような証拠も示されているが、彼は自身のサイトでその主張を続けている。 He has been working with a PR firm to create a series of popular YouTube videos that build on his decade or more as a classroom teacher and as a former nuclear services salesman – he looks so calm, studious and trustworthy as he uses a variety of visual aids to convince his viewers of the provably false statement that Fukushima was worse than Chernobyl. 彼は高校教師でありそれ以前は原子力産業のセールスマンであった数十年の経歴を利用して一般人に親しみやすい youtube の動画シリーズを用いたPRフィルムを作り続けている。 彼は様々な視覚的な効果を使うため物静かで信用出来る勤勉な男のように見え、福島がチェルノブイリより悪い状況であるという間違った意見を視聴者に信じさせている。 (以下長いので、本文を読んで下さい。誰かきれいに全訳してくれると助かります。) 彼は1990年代初めにエンジニアとしては解雇されていて(本人の主張では会社の不正を告発したから・・という話のようです)、以降は数学教師を20年ほど続けているというのは、フェアウィンズのサイトにも書いてあるので本当のようです。 http://fairewinds.com/content/fission-accomplished Adam Rod は今年の2月(福島の事故の前)にもアーニー・ガンダーセンの経歴詐称疑惑を書いているので、以前から原子力業界には評判が悪かったのかも知れません。 http://atomicinsights.com/2011/02/arnie-gundersen-has-inflated-his-resume-yet-frequently-claims-that-entergy-cannot-be-trusted.html 日本語の情報は偏っている ネブラスカ州の洪水による原発の危機がレベル4に達しているというアーニー・ガンダーセンの動画でパニックになっているアメリカの人々もいるので、「科学者かも知れない人」のコメントに恐怖を感じるのは万国共通だと思います。 http://lunaticoutpost.com/Topic-Arnie-Gundersen-Nebraska-Nuclear-Plant-Emergency-Level-4?page=1 しかし英語圏だと「彼は原子力産業を20年以上も前に解雇されているし、現地にも行ったことが無いので信用出来ないのではないか?」とか「いや、正義の研究者だから解雇されたのだ」といった議論がされています。 http://www.democraticunderground.com/discuss/duboard.php?az=view_all&address=115x286134#286135 日本語のサイトではこういう話は全く出てこなくて、正義の研究者のように扱われていますね。 しかしソースとなる情報がほとんど同じで、それを多数がコピペしているに過ぎないのです。 ネットで小出先生・小佐古先生・児玉先生について調べた時も彼らの正義を称える記事ばかりヒットしてきて閉口したのですが、そういう記事の更新時期はほぼ全てが原発以降でネタ元も新聞や週刊誌の記事なので、同じソースを多数がコピペしているのは同じです。 ただ、日本語の情報はもう少し掘り下げて検索出来るので、批判的な情報も集めやすいです。 アーニー・ガンダーセンに対する批判的な意見が日本で見られないのは「批判的な意見を日本語に訳す人がいない」ためです。 彼が原子力産業から離れていることはちょっと検索をかければ探せるのに、日本人の多くが英語のソースを探すのを面倒がるということです。 これは新型(豚)インフルエンザの時も同様で、初期の頃から高すぎる致死説に懐疑的な研究者はいたのですが、日本のメディアが紹介する海外の論文などは危機を煽る情報に偏っていました。 あの時に外岡立人先生が海外のインフルエンザ情報を日本語に訳したサイトが無かったら、日本はあの時以上の無意味なパニックに陥っていたと思います。 確かに専門用語を含む記事を読むのは面倒です(私もインフルエンザより原発問題の方が情報を集めるのに難儀します)が、本当に生き残りたいと思ったらそれを探すしかないんですよね。 私がこうやって検索をかけているのも、まず家族を守るためであり、次にパニックになったり風評被害を受ける人が少なくなるように・・という思いで調べている訳です。 私は原子力産業から20年以上離れていた・・という点で、アーニー・ガンダーセンの主張を疑っています。 なぜなら科学は数年レベルで大きく進歩し、20年経つと昔の知識や感覚が通用しないことが多いからです。 私は同様の理由で大前研一さんの話も半分くらいしか真に受けていません。 彼は日立で原発の開発に関わったという経歴をアピールしつつ原発に関する意見を出していますが、入社後2年しか在籍していないので、新人の時の2年では何も分かっていないのでは・・と企業の研究所に在籍していた自分は思ってしまうのです。 白人コンプレックスも危険 私がアーニー・ガンダーセンの件で感じた語学の壁以外の危険性は「日本人は欧米の(白人の)自称研究者に弱い」という点です。 アーニー・ガンダーセンが中国人だったり、アフリカの小国の研究者なら、メディアもそう大きく取り上げないと思うんですよね。 確かに欧米圏の科学レベルは高いです。 しかしその国にいる自称研究者の知的レベルが高いかどうかは全く別の問題です。 コメントは明日以降にお願いします すいません、また記事が長くなってしまったので、続きは明日以降にします。 それまでに私が調べた各先生方の経歴などに間違いが無いか確認しておいて戴けると助かります。 2012.3追記 私の記事を受けてガンダーセンの経歴をさらに調べて下さった方がいらっしゃいました。 http://ameblo.jp/shou17/entry-11013215693.html やはり科学者とは言い難いですが、未だにネタ元として使う(確信犯か?)マスコミがあるので注意喚起しておきます。
[32初期非表示理由]:担当:アラシコメントが多いので全部処理
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