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原発事故避難計画の“数値”には仰天だ 金子勝の「天下の逆襲」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/177805
2016年3月22日 日刊ゲンダイ 文字お越し
3.11では、首都圏でも高い水準値が連日続いた(C)日刊ゲンダイ
高浜原発3、4号機の“運転差し止め”を命じた大津地裁の判決について、メディアの掘り下げ方が足りないと思う。
大津地裁の決定は、水俣病判決の法理に基づいていて、とても良くできている。大津地裁は、原発を絶対に再稼働させてはいけない、とは命じていない。新基準に適合していても、原子力規制委員会が「安全だとは言えない」と言っている以上、水俣病判決と同じように予防原則の立場に立って、高浜原発の安全性について、関西電力が挙証すべきだ、と命じただけだ。
しかし、福島原発事故の原因さえ分かっていないのに、高浜原発の安全性を挙証するのは難しいだろう。原発の再稼働を押し進めている安倍政権にとって、やっかいな判決に違いない。
もうひとつの判決のポイントは、国が責任を持って、原発事故が起きた時の、住民の避難計画を作るべきだ、と命じたことだ。この判決の意味は大きい。
内閣府が発表している文書によれば、住民の避難を開始するのは、放射線の数値が、毎時500マイクロシーベルトに上昇した時だとしている。これは、恐ろしく高い数字だ。なぜなら、毎時500マイクロシーベルトという数値は、1日に12ミリシーベルト、1カ月で360ミリシーベルト、1年間では4シーベルトという、JCO事故が起きた時、生死を分けた数値だからだ。
よくも、政府は、毎時500マイクロシーベルトなどという高い数値を、住民避難の基準にしたものだ。周辺住民の命と健康をあまりに無視している。
ちなみに、福島原発が爆発した時、保安院の職員が慌てて郡山に逃げ出したのは、室内が毎時12マイクロシーベルトに上昇した時であった。
いま、川内原発の周辺に置かれている線量計をめぐって、朝日新聞が、住民が避難するかどうか、線量を測れる線量計が全体の半分もないと批判し、原子力規制委員会が反論している。
しかし、その前に、そもそも住民を緊急避難させる時の基準値自体が、あまりにも高すぎることを問題にしなければいけない。原子力規制委員会も原子力規制庁も、福島原発事故の際、われ先にと避難した事実をほおかむりしてはいけない。
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