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http://www.afpbb.com/articles/-/3127985
火山深部へ掘削、新たな地熱エネルギー開発 アイスランド
2017年05月18日 12:00 発信地:レイキャビク/アイスランド
環境
アイスランドのミーバトン湖近くにある地熱発電所(2017年4月12日撮影)。(c)AFP/LOIC VENANCE
【5月18日 AFP】北欧神話の雷神から名付けられた、火山の深部へと掘削する装置「トール(Thor)」は、強力なクリーンエネルギーを生み出そうとするアイスランドの最先端の取り組みを象徴するものだ。
トールを使った実験的な計画「アイスランド深層掘削プロジェクト(IDDP)」はうまくいけば、地球内部、この場合は火山帯、の熱を利用して、既存のガス田または油田の最大10倍のエネルギーを生み出す可能性がある。
昨年8月に始まった掘削は、4659メートルという記録的な深さに達し、今年1月25日に完了した。技術者らは、超高圧で427度という高温の環境下にあるこの深さで、クリーン電力を生み出すためのタービンを回す蒸気を発する、高温の流体を利用したいと考えている。
火山深部という新しい地熱井は、従来のエネルギー源よりはるかに多くのエネルギーを生み出すと予想される。トールが今回到達した深さにおける極度の熱と圧力では、水は気体でも液体でもない「超臨界」流体となるためだ。
21万2000人が暮らす首都レイキャビク(Reykjavik)のような都市に電気と温水を供給するには、「従来の高温井だと30〜35か所必要」だが、超臨界井なら3〜5か所で済むと、掘削に携わるエネルギー企業HSオルカ(HS Orka)の技術者、アルバート・アルバートソン(Albert Albertsson)氏は言う。
IDDPに携わる研究者とチームはその成功と、経済的実現可能性を見極めるまでに2年を与えられている。(c)AFP/Jeremie Richard, Gaël BRANCHEREAU
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