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モハメド・アリの何が偉大だったのか〜アリは、アメリカ白人への反逆者なのだ。そして、ブラック・モスレムとして死んだ〜これが重要な意味を持つ/副島隆彦
[1941]モハメド・アリ が死んだ 。
稿者:副島隆彦
投稿日:2016-06-13
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/
(前略)
モハメド・アリの何が偉大だったのか。そのことを、これらの記事は、書いていない。チラと、マルコムXと会って、イスラム教徒に改宗したことを書いている。ここが大事なのだ。 モハメド・アリは、名前のとおり、イスラム教徒になった。だから、アメリカ白人のキリスト教徒で当たり前の、感覚からして、アリの改宗は、許せない。 そして、今を時めく、イスラム教原理主義過激派たちの 暴力事件、爆弾破裂、銃乱射である。
これで、アメリカ社会は、アリを素直に、黒人のバラク・オバマでさえ追悼できない。 アリは、アメリカ白人への反逆者なのだ。
私が覚えている、アリが、なぜ偉大なのか。 (ジョージ・フォアマンとの闘いに勝って王者に返り咲いたとき、、”I greatest " 「アイ・グレイテスト」と 言った)
なぜ、アリが偉大かというと、それは、1967年に、アリが、徴兵拒否をしたて拘束されたときに、、二つのチャンピオン資格を協会からはく奪された直後だ。 「オレは、(お前たち白人にはさんざん差別を受けて、恨みがあるが。殺してやりてえよ)ベトナム人には、恨みはねえ」と言ったのだ。
「このベトナム人には、恨みはねえよ」「ベトナム人を殺しに、兵隊になんか行かねえよ」と、言い放ったのだ。アメリカ白人たちは、カッと来た。この若造の黒人を痛い目にあわせてやれ、と。
ところが、そのあとアリは、苦境の中から、復活して試合に勝った。そのとき、アメリカ白人たちも、アリのすごさを認めた。 苦しい中から、本当に戦って、勝ってみせる男が真の英雄だ。このときに、「ベトナム人に恨みはねえよ(お前たち白人には恨みはあっても)」という言葉が、アメリカ社会に大きく、復活したのだ。
ボクシングで有名人で、金持ちになったから、ベトナムの戦場で死にたくないから、だから徴兵拒否をしたんだろ、と言われないだけの実績を作った。だから、モハメド・アリは、アメリカの英雄になったのだ。 このことを分からない、と アリの死に際して、私たち日本人が、ものごとの大きな真実を分かったことにならない。
そして、アリは、アメリカ黒人イスラム教徒(ブラック・モスレム)として死んだ。このことがこれからのアメリカ社会に重要な意味を持つのだ。
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