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初の中国産空母 年内にも進水 船首甲板、ほぼ完成 艦載機に「ジャンプ台」
中国軍が遼寧省大連で建造中の初の国産空母が早ければ年内にも進水する見通しとなった。複数の軍関係者が明らかにした。日本経済新聞が入手した8月上旬に撮影された写真からは艦載機が発艦するための「スキージャンプ台」と呼ばれる傾斜がついた船首甲板がほぼ完成していることが確認できた。その後、甲板部分の基礎工事は終了したという。
船首甲板部分には、戦闘機が発艦するための傾斜が確認できる
(今月上旬、遼寧省大連)
中国軍の空母はウクライナ製の空母を改良した「遼寧」に続く2隻目で、国産としては初となる。排水量は空母としては小型の5万トンで、原子力ではない通常動力装置を採用している。「遼寧」とほぼ同じサイズで、基本的な設計は模倣しているとみられる。国産の主力戦闘機「殲15」を搭載する。
中国国防省は昨年末に2隻目の空母を建造中だと公式に認めたが、その後の進捗状況は明らかにしていない。甲板部分の基礎工事終了を受けて、今月6日には習近平国家主席に近いとされる張又侠・中央軍事委員会装備発展部長(上将=軍最高位)が建造現場を視察した。
進水後も内部設備などの工事が続くため海軍への引き渡しは1〜2年後となるもよう。艦載機の訓練を積んで実際に戦闘に参加できるようになるには更に数年かかるとみられる。配備先は南シナ海の海南島の軍港との見方が強い。中国海軍の尹卓少将は以前、国営新華社の取材に対して「自らの空母を持たなければ東シナ海と南シナ海で権益を保障するのは難しい」と述べている。
中国は3隻目の空母建造を上海で進めているとされるが、公式な発表はまだない。3隻目には米軍空母が導入している航空機を加速して発進させる「カタパルト」と呼ばれる装置を備えるとの観測がある。発艦に必要な滑走距離が短くなり、甲板上により多くの航空機を載せることができるようになる。
中国の空母を巡っては近い将来に4〜6隻の編成を計画しているとの見方がある。国防費は増額を続けており、2016年予算案の国防費(中央政府分)は前年実績比7.6%増の9543億元(約14兆4000億円)で、日本の防衛予算の約3倍にあたる。15年に発表した国防白書ではこれまで「近海防御型」としてきた海軍の活動範囲を拡大する方針を打ち出しており、手薄だった海空軍の増強を急いでいる。
ただ、空母の運用には艦載機搭乗員の養成が必要だ。急ピッチで訓練を進めているが、今年4月には艦載機の訓練飛行中に死亡事故も発生した。空母を護衛する艦船の編成も必要で、中国の空母部隊が実戦的に運用されるにはなお時間がかかるとの見方が多い。
[日経新聞8月24日朝刊P.6]
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