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「一帯一路」の全面的加速を促す習近平主席の外遊
人民網日本語版 2016年06月22日14:48
中国の習近平国家主席はこのほど、セルビアとポーランドを訪問した。中・東欧訪問は、今年3月のチェコ訪問に続くものだ。中・東欧が中国の「一帯一路」(1ベルト、1ロード)イニシアティブ実施の重要地域であり、上層部訪問が双方の協力に新たな原動力を与えることは明らかだ。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
セルビアとポーランドは「一帯一路」の枠組での中国との協力加速を切に期待している。セルビアは中国を発展のチャンスと見て、自国の「再工業化」戦略と「一帯一路」を連結して、外資を一層呼び込むことを望んでいる。ポーランドは大型プロジェクトへの中国の投資を呼び込むとともに、対中輸出を増加したい考えだ。ポーランドは独特な地理的強みの力を借りて、「一帯一路」イニシアティブにおいて重要な地位を占めるとともに、中国と他の欧州諸国との協力の懸け橋となることを望んでいる。実際、両国は共に「一帯一路」イニシアティブに最も早く呼応した国だ。
協力加速と同時に「一帯一路」建設の推進においても、中国とセルビア、ポーランドの協力は包括的だ。「一帯一路」は立体的な設計だ。習主席は2013年にこのコンセプトを打ち出した際から、協力は政策、道路、貿易、通貨、人心などをカバーすべきだと指摘した。昨年3月、中国国家発展改革委員会、外交部(外務省)、商務部(商務省)は「一帯一路」のロードマップとされる「シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの共同建設推進のビジョンと行動」を発表。「一帯一路」協力の主な内容として政策面の意思疎通、施設の連結、貿易の円滑性、資金流通、心の通い合いの5大分野を明記した。習主席の今回の外遊は、この5大分野に対して以下の推進効果を示した。
政治関係の安定的格上げ。今回の訪問で中国と両国の戦略的パートナーシップは包括的・戦略的パートナーシップに格上げされた。関係格上げは、より強固な相互信頼とより率直で誠意ある支持を意味する。中国とセルビアは互いの核心的利益と重大な懸念を尊重し、支持し、重大な問題において同じ、または近い立場にあることを強調した。中国とポーランドは主権と領土の一体性を互いに支持し、互いの利益と重大な懸念を理解し合うことを重ねて表明した。ポーランド側は台湾海峡両岸関係の平和的発展を支持しており、「1つの中国」政策の遂行を重ねて表明した。
コネクティビティ強化による貿易ルートの加速。習主席とポーランド大統領はワルシャワで中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車の統一ブランド「中欧列車」の欧州(ポーランド)初到着式に出席した。鉄道は空輸より安く、海運より迅速かつ安全であるため、多くの業者が第一選択肢としている。「中欧列車」によって、中国の商品は絶え間なく欧州に輸送され、欧州諸国も中国市場の開拓を検討する。
金融協力による投資拡大。中国人民銀行とセルビア国立銀行は二国間通貨スワップ協定に調印した。両国が二国間貿易・投資において自国通貨決算を推し進め、銀行の業務拡大を奨励し、支持するのは、貿易と投資に寄与するためだ。
人的・文化的交流により意思疎通の基礎を固める。人心は両国交流の基礎だ。中国はセルビアに中国文化センターを設立し、人々の対中理解を促進する。
「一帯一路」関連の中国とセルビア、ポーランドの協力は現在全面的に加速している。習主席の今回の訪問は、双方の協力の深い発展をさらに後押ししたと同時に、中国と他の欧州諸国及び世界の他の国々や地域による「一帯一路」イニシアティブ実行に対してデモンストレーション効果を生じるものとなる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年6月22日
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