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【私は見た!中国人ビジネスマン実態】「スーツにネクタイ」では中国の顧客に相手にされない 日本とは正反対の“慣行”
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160516/dms1605161130003-n1.htm
2016.05.16 夕刊フジ
男性の中国人ビジネスマンと一緒に仕事をする際、驚かされることの一つに服装があります。当時私は日本人丸出しのスーツにネクタイという姿で日々仕事をしていたのですが、中国人に囲まれて働いていて、ふと「ネクタイをしているのは私だけ」という事に気が付きます。
それどころか、スーツを着ている人の割合も極めて少なく、夏は半袖ポロシャツ、冬はセーターなどを着込んだ普段着で、下はジーンズを履いている人も当たり前のようにいます。それが管理系職員ばかりでなく営業マンも同様です。
「スーツも着ないで商品が売れるのか?顧客と交渉できるのか?」と日本人の私は思ってしまいますが、実は状況は真反対であることが後日分かりました。中国人ビジネスマン的な発想で言うと、「スーツにネクタイ」という服装は、いわゆる「雇用されている人」というイメージになり、会社内で「服装も自由にできないくらい軽い地位にいる」ということに繋がります。つまり決定権を持たないペーペーの青二才と思われてしまうのです。
とかく中国企業はトップダウンでの決定が多いので、顧客はネクタイを絞めているような軽輩社員とは重要な交渉をしようとしません。自由な服装で、決定権を持っている雰囲気を醸し出すタイプでないと一人前として認められず、結果として交渉相手にならないと判断されてしまうのです。
一方で、中国は極めて徹底した平等社会ですので、年齢による差別はほぼありません。たとえ20歳台の若手でも、実力を認められて上場企業の重要ポストに抜擢されるケースは日常茶飯事です。もちろんスパッと解雇されてしまうこともありますので、非常に合理的な実力社会と言えるでしょう。そういう若手重役たちは総じてラフな格好でバリバリ仕事をこなし、私のようなネクタイをした年長者たちを従えているのです。
■鈴木信八郎(すずき・しんはちろう) 昭和44年10月15日生まれ。慶応義塾大学文学部卒。平成5年4月にジャパン石油開発株式会社入社。平成24年11月にレネソーラ・ジャパン株式会社設立、同社副社長に就任。平成25年11月同社代表取締役に就任。平成27年10月にハンセン・ジャパン株式会社(http://hansenjapan.com/)設立、代表取締役社長に就任。TOEIC900点以上でレベルA。趣味は洋楽鑑賞と食べ歩き、温泉めぐり。
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