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8日、日本から交流イベントへの招待を受けた当初、私がまず感じたのは迷いだった。
日本は大国か?それとも小国か?―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/a128390.html
2016年4月13日(水) 3時30分
2016年4月8日、日本から交流イベントへの招待を受けた当初、私がまず感じたのは迷いだった。なぜなら以前にも何度か訪日経験があったのと、日本はここ数年、経済が停滞しており、社会に大きな動きもなく、ほとんど変化が見られないからだ。また心の奥底で中国にとって日本の重要性が無くなってきていると感じていることもあった。多くの中国人にとっても、感情的にもまた利益を追求する上でも、日本はすでに大国とは言えなくなってきている。これらの理由は間接的に私個人の「シンクタンク外交」の目的意識に影響を与えている。人民網が伝えた。(文:王文[ワン・ウェン]中国人民大学重陽金融研究院執行院長)
出発の数日前まで、いつものように目的地の国に関して予習していたところ、おもしろい現象を発見した。「日中関係世論調査」によれば、2007年以降、日本という国に対して悪いイメージを抱く中国人の割合は4割から9割近くまで増加している。にもかかわらず、奇妙なのは同時に日本に旅行する中国人が飛躍的に増加し、日本は現在中国の海外旅行ブームの主な目的地となっている点だ。
中国国内の多くのネット世論では、日本に旅行に出かける中国人観光客に対し「根性が無い」、「あさましい」といった批判が投げかけられており、経済学専門家は中国国内の供給があまりにも劣っているので、中国人が日本にまで買い物に行くのだと批判している。そして社会学者は様々な角度から日本の風物の美しさを描写している。しかしながら、中国人観光客がどうして兎にも角にも日本へと足を運ぶのか、また、かの国での中国人の平均消費額がなぜ国別で最高に達しているのかという根本的な原因について、人々が納得できるように分析した理論や分析報告はまだ無い。
雑誌「三聯生活週刊」ではこのほど「日本風物記」と題した特集を組んで、数十ページにわたって紹介している。中国は大山大水(大きく広大な山と水)、大開大合(放縦さ)、大団圓(ハッピーエンド)といったように、大を以って美とする風習がある。一方で日本は小山、小花、小顔、小雀に「小確幸」といったように、小を以って美とする風習がある。後者は細やかさを美しさとしていることから、これが「大国の国民」である中国人が次々と日本旅行に訪れる主な心理的な原因なのかもしれない。
東野圭吾ファンのある友人は「これらの『小ささ』が時に中国人を愛おしくてたまらない気持にさせる。自分は日本にたまらなくひきつけられている」と語る。彼女は日本人作家のそうした骨の髄まで細やかな文章を読むと、本当に「小確幸」を感じることができるのだという。ここ2年ほど流行し始めたこの「小確幸」という言葉が最初に使われたのは作家の村上春樹のエッセイで、小さくても確かな幸せという意味だという。
このような角度で見てみることで、次第に自分自身に別の新しい角度から日本を観察しなければならないという考えが生じた。
中国の著名な日本語翻訳家である唐月梅(タン・ユエメイ)教授はかつて「日本人の生息する世界は非常に小さく狭く、大陸国家のような広大な厳しい自然景観は見られず、小さな風景にしか触れることができない。そして穏やかな自然環境の中で、日本人の繊細な感覚や繊細な感情が育まれている」と評している。しかし日本の明治時代の教育家である内村鑑三は「(日本の)人々はかたつむりのような大きさの国土にひしめき合い、些細な事柄にとらわれている」とみている。
5年前の3月11日に起きた東北大地震の大津波を経験したある日本の友人は、当時心から絶望感に襲われ、島国は危険すぎるので、中国へ渡り生活しようかと考えたという。これに関し、およそ100年ほど前の日本の近代文学史上において「国民的大作家」と称されている夏目漱石は「自由と独立と己とに充ちた現代に生まれた我々(日本人)は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」と自らを憐れんでいる。
シンクタンクの学者として、私は日本人のこれらの文学面での苦痛を過度に賛美したいのではなく、むしろこれによって中国人に注意を喚起したい。中国の過去5年間の国内総生産(GDP)は目覚ましいスピードで日本を追い越し、その約2倍以上に達したばかりか、勢いはとどまらず、3倍、4倍さらにはもっと成長を見せようとしている。この情勢下で、我々は日本の「小国」ゆえのある種の優位点や長所を見つけるべきであったにも関わらず、それを不注意にも見過ごしてきた。中国人は日本人に対して敬意を払う寛大さを持つべきだ。歴史を正視しようとしない日本への憎悪感が依然存在するからといって、「ライバル」の優位性を発見する目を決して曇らせてはならない。
技術イノベーションや社会文明以外にも日本には少なくとも2点優れた点が存在し、中国はその点を重視して研究すべきだと考える。
第一に、「一党優位」の日本政治体制の秘密について、中国人はまだ正確に把握できていない。第2次世界大戦後、日本の自民党は単独政権と連立政権を合わせるとすでに半世紀以上もの間、政権を握り続けてきた。これは現代の世界各国の政治史を見ても、それなりに注目に値する歴史と言える。このような長期間にわたる政権地位の保持の背後には、非難されるべき政・官・財の鉄のトライアングル、あるいは金権政治や派閥争いなどが数多く存在することだろう。しかし、このような特殊な体制において、日本は一度は国際的な資源を集め、強力な国政運営能力を得たという事実を中国人は認めない訳にはいかない。どのような力が日本人の柔軟さと精巧さを形作らせたのか、また日本はいかにして資本主義国家の後進国としてスピーディな発展を遂げ、第2次世界大戦においては民族の第2次復興を実現させることができたのか?これは非常にスケールの大きい政治理論問題だ。
第二に、「保守服従」が日本の一般大衆の心理を形作っている点も、中国社会から言えば一種の困惑を感じ得ない。日本の一般大衆は普遍的に秩序に従う意識と大衆心理に従う傾向がみられる。一般的に日本人は権威を尊重し、特にその大衆心理は比較的平均的な社会構造を作り出している。1970年代には日本で中流階級に属すると考える家庭が90%に達しており、これは「一億総中流」と言われたゆえんだ。当然ながら20年後の現在はその割合は40%となり、書籍「下流社会」という日本のベストセラーの中でその衰退ぶりが紹介されている。しかし、民権化されたかつての日本の経済政策と社会の発展は依然として避けて通ることのできない議題の一つである。(提供/人民網日本語版・翻訳/TG・編集/武藤)
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