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中国は2人乗りの有人宇宙飛行船「神舟11号」の打ち上げ、宇宙実験室「天宮2号」とのドッキングに相次いで成功した。米国と旧ソ連がしのぎを削ってきた宇宙開発で中国は主役になりつつある。
中国、米国と並ぶ宇宙開発の主役に、有人飛行船打ち上げ、実験室とのドッキングに成功、「宇宙強国建設に新たな貢献」と習主席
http://www.recordchina.co.jp/a153168.html
2016年10月22日(土) 5時40分
2016年10月21日、2人乗りの有人宇宙飛行船「神舟11号」の打ち上げた中国。宇宙船は19日、宇宙実験室「天宮2号」とのドッキングにも成功した。中国の習近平国家主席は「宇宙強国建設に新たな貢献」と胸を張った。冷戦時代、米国と旧ソ連が宇宙開発にしのぎを削ったが、中国が完全にもう一方の主役に躍り出た。
中国共産党中央委員会機関誌「人民日報」の電子版・人民網によると、中国の宇宙開発は1956年10月8日にミサイル研究機関である国防部第五研究院が設立されて始まった。70年4月に人工衛星「東方紅1号」の打ち上げに成功。旧ソ連、米国、フランス、日本に続いて宇宙開発に仲間入りした。
2003年10月には「神舟5号」の打ち上げに成功し、旧ソ連、米国に次ぐ世界で3番目の有人宇宙船打ち上げ国となった。08年9月の「神舟7号」による中国人宇宙飛行士の船外活動実現、11年9月の「神舟8号」と「天空1号」の初のドッキングと、中国の宇宙事業は急ピッチで歩んできた。有人宇宙船打ち上げは03年以降、6回を数える。
9月に打ち上げられた「天宮2号」に移った「神舟11号」の2人は、中国の宇宙開発で過去最長となる約30日間滞在。宇宙医学・宇宙科学実験、宇宙応用技術、軌道上メンテナンス技術、宇宙ステーション技術の試験などに取り組む。
中国では今後、18年の宇宙ステーション建設開始、22年からの本格運用に向けたプロジェクトなどが目白押し。「天宮2号」は「神舟11号」のほか、来年前半には無人補給機とドッキング、推進剤の補給試験を行う。来月には高性能エンジンを装備し中国最大のロケットとなる「長征5号」を打ち上げる。宇宙ステーション計画に付随して、大気圏外から宇宙を観測する中国版ハッブル望遠鏡も軌道上に据えられる予定だ。
日本や米国、ロシアなど15カ国が参加する国際宇宙ステーション(ISS)は24年までの運用継続が決まっているが、その後は未定。中国が唯一、宇宙ステーションを展開する国になる可能性がある。
中国の宇宙開発の原動力は、米国への強烈な対抗意識。国営新華社通信は「米国が技術拡散防止を理由にISSに中国が加わるのを拒んだ時から、独自ステーション建設の歴史が開かれた」と指摘した。
中国航天科技集団の雷凡培董事長(会長)は人民網が伝えた新華社とのインタビューで「60年の発展を経て、中国は独立・自主の不備なき宇宙船の設計・研究・生産・試験・打ち上げ・制御・保障体制を形成した」と強調。「経済指標のうち、経済規模指標の半数が世界先進水準に達しているが、1人平均の指標では依然として開きがある。さらに3分の1の指標が世界先進水準に達すれば、中国は宇宙強国になれる」との見通しを明らかにした。(編集/日向)
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