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靖国神社に昨年末、安倍首相の米ハワイ・真珠湾訪問に同行した稲田防衛相が帰国直後に参拝した。これに中韓両国は強く反発。歴史認識をめぐる“負の連鎖”が依然として続いている。写真は靖国神社。
靖国神社と歴史認識、“負の連鎖” 続く、稲田防衛相、真珠湾訪問直後の参拝に中韓反発
http://www.recordchina.co.jp/a160087.html
2017年1月6日(金) 15時0分
2017年1月6日、正月三が日、東京・九段の靖国神社は多くの初詣客でにぎわった。その靖国神社には昨年12月29日、安倍晋三首相の米ハワイ・真珠湾訪問に同行した稲田朋美防衛相が参拝した。帰国直後の参拝に中国、韓国は強く反発。歴史認識をめぐる“負の連鎖”が依然として続いている。
中韓両国が首相や閣僚らの靖国参拝に反発するのは、東条英機元首相ら東京裁判で処刑された戦争指導部7人が、戊辰戦争から太平洋戦争にかけての戦没者と並んで「英霊」として祭られているためだ。公人の参拝は戦争賛美につながるとみている。
稲田防衛相の参拝後、中国外交部は北京の日本大使館公使を呼び、「厳正な申し入れ」をした。中国外交部の華春瑩報道官は「断固として反対する」と述べた上で、「日本の侵略の歴史を美化する靖国神社を参拝したことは、日本の一部の人物の頑固な誤った歴史観を反映している。真珠湾(訪問)の『和解の旅』を大いなる皮肉にした」と批判。さらに、「侵略の歴史を正視し、深く反省し、歴史と未来に責任を負う態度で適切に対応するよう、日本の指導者に促す」とも語った。
韓国外務省も在韓日本大使館公使代理を呼んで抗議。「日本の責任ある政治家が過去の植民侵奪と侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀(ごうし)した靖国神社を参拝したことについて慨嘆を禁じ得ない」と批判する報道官論評を発表した。国防省も「深刻な憂慮と遺憾」を表明した。
真珠湾訪問翌日の参拝には米国も神経をとがらせ、国務省当局者は「われわれは歴史問題には癒やしと和解を促進して取り組むことが重要だと強調し続ける」と述べ、慎重な対応を求めた。閣僚の靖国訪問でコメントを出すのは異例という。
毎年8月15日の終戦記念日に靖国神社を参拝してきた稲田氏だが、昨年は「海外出張」を理由に見送った。そのことを国会で民進党の辻󠄀元清美議員から「政治信条に反するのではないか」と追及され、稲田氏は涙ぐんだ。その後も参拝に機会を探ってきたとみられるが、日本メディアによると、今回の参拝に関しては自民党内からも「せめて防衛相在任中は我慢できないのか」と対外関係に憂慮する声が上がったという。
安倍首相は15年8月の戦後70年談話で「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と強調。「しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」と続けた。
米国との間の“戦後処理”は、昨年5月のオバマ米大統領の広島訪問と安倍首相の真珠湾訪問で終わった。安倍首相の在職期間は第一次政権分を含め現在、戦後4位。靖国参拝問題など歴史認識に関する中韓両国とあつれきに、自らのリーダーシップで終止符を打てば、「大宰相」として名を残すことにもなるが、相手方の事情もあり、無理な相談か。(編集/日向)
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