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中国潜水艦の強硬な行動は米国へのシグナル[スプートニク日本語]
2015年12月21日 19:29
米国メディアはこのほど、10月に中国の039型潜水艦が米国空母ロナルド・レーガンに対するミサイル攻撃を模した行動を行った、と報じた。中国艦隊は太平洋で危険な行動をとった、とは米国の言い分。中国側の言い分を、ロシア戦略技術分析センターのワシーリイ・カシン研究員が代弁してみる。緊張増大を背景に、中国は、潜水艦による侵害的行動を誇示して、東アジアの係争領土周辺ならびに台湾問題における中国の国益を強硬に追求する用意が中国にある旨のシグナルを米国に送ったのだ、ということも、充分にあり得る。
非原子力潜水艦の大増強。これが中国の海洋戦略A2/AD(反介入/区域阻絶)の重要な構成要素となっている。中国は原子力艦隊の増大を図っているが、非原子力艦隊はそれを上回るスピードで増強している。中国の新型非原子力潜水艦は基本的に空母団の対艦防衛網を突破する能力を有しており、空母にとっての脅威である。
10月の事象に参加した中国潜水艦が何にどれだけ成功したのかは測り難い。空母からどれだけの距離で、どのタイミングで発見されたのか、どのタイプの対艦ミサイルを積んでいたのか不明だ。中国海軍は潜水艦乗員の軍事教練を活発に進めている。中国はまた、米国および日本の潜水艦戦力の戦術に関する情報を大量に取得しようとしている。よって、こうした事象はこの後も再発する可能性はある。
中国艦隊が新たな力を定期的に誇示することは、明白な実践的目標をもっているという。中国潜水艦隊の活動性の段階的向上戦略、米国抑止の新たな可能性を全て誇示すること(たとえば、対艦弾道ミサイル、対衛星兵器など)、戦略拠点への新インフラ建設(たとえば南シナ海におけるそれ)、これらにより中国は、最小限のリスクで、東アジアにおける米国の活動性を狭め、段階的に押し出す政策に道を開くことが出来る。そうしながらも、中国は米国との直接的な対立には参入しないのである。
中国の軍事力誇示の目的が米国だけでなく、他の国々にもあることは、明らかである。もし中国が米国の空母攻撃グループの西太平洋へのアクセスを制限する能力を持ったなら、地域における米国の同盟国も、その新しい現実を考慮したうえでどのように自国の安全保障戦略を構築したらよいか、考えざるを得なくなるのだ。
http://jp.sputniknews.com/politics/20151221/1353025.html
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