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(CNN) 米国がイラク軍やシリア反体制派に供与した大量の武器が、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に渡っている実態が、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの報告書で明らかになった。
アムネスティはイラクやシリアで撮影された数千枚の映像や画像を分析し、7日に報告書をまとめた。それによると、ISISが現在保有する装備や武器弾薬は、米国の同盟国であるイラクや、米国が支援しているシリア反体制派から奪取したり、違法取引によって入手したものが相当数を占めることが分かった。
オバマ米大統領は6日の演説で、ISISと交戦しているイラク軍やクルド人部隊、シリア反体制派に対する武器供与などの支援に力を入れる方針を改めて打ち出した。
しかしアムネスティの報告書で、そうした支援が結果的に、ISISへの武器供給につながっている実態が浮き彫りになった。
ISISは米国のほか、トルコや湾岸諸国からシリア反体制派の武装組織に供与された軍事品も入手。計25カ国で設計・製造されたライフル銃や戦車、地対空防衛システムを使っていることが判明した。
その原因について報告書では、「何十年にも及ぶイラクへの無責任な武器の移転、米国主導の占領統治による武器供与や保管の安全確保の不手際、イラクにまん延する腐敗を反映したもの」と指摘。米国などの供与国は、過去数十年の間にイラクに移転された武器の管理の不手際により、同地域でこうした武器が流通し、ISISなどの武装勢力の手に渡ることを許したと結論付けている。
報告書を執筆したパトリック・ウィルケン氏は「イラクへの主な供給国は歴史的にロシア、中国、そして米国だった」と解説する。ISISの保有する武器は、イラン・イラク戦争時代にイラクに持ち込まれたソ連製の旧式な武器や、2003〜07年の米統治下で持ち込まれた武器が大半を占めるものの、「近年製造されたもっと高度な兵器も保有している」という。
報告書によれば、ISISの戦闘員の間で最も普及しているのはロシア製のAKライフル銃だが、米軍が供与した「M16」のほか、中国、ドイツ、クロアチア、ベルギーの各国で製造された銃も使われていた。
さらに、ISISが米国製やロシア製の装甲車や迫撃砲、対戦車ミサイル、地対空ミサイルをイラク軍やクルド人部隊から大量に奪取していることも分かった。
この報告書について米国防総省の報道官は、同盟国などに供与した武器については厳格に監視していると強調した。ただし国防総省は、戦場でなくした装備までは監視が行き届かないと認めている。
ウィルケン氏によれば、ISISはこうした近代兵器を米国が支援する部隊との戦闘にも使用。昨年、イラクのモスルやティクリート、ファルージャを陥落させた際にも使われたという。また、イラクとシリアの民間人に対しても、小火器や爆弾が使われているとした。
これ以上の武器がISISのような勢力の手に渡ることを防ぐため、アムネスティでは米国などの供与国に対し、イラク政府と連携して武器の移送や保管や配備の管理を厳格化するよう促している。
http://www.cnn.co.jp/world/35074656.html
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