http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/542.html
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露軍機をトルコ軍が単独で撃墜したのではなく、米国やNATOと連携して実行された可能性が高く
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201512030000/
2015.12.04 02:36:20 桜井ジャーナル
11月24日にロシア軍のSu-24爆撃機をトルコのF-16戦闘機が撃墜した直後、ポール・セルバ米統合参謀本部副議長がトルコのアンカラを訪問、IS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなどとも表記)やトルコ国境の警備、ロシア軍によるトルコ系武装勢力に対する攻撃についてトルコ軍の幹部と討議したとも言われている。
http://journal-neo.org/2015/12/03/russian-retaliation-will-be-defeating-nato-in-syria/
NATOの仲間なので当然と言えば当然だが、アメリカ軍とトルコ軍とのつながりを再確認させる出来事だ。
ロシア軍は反シリア政府の武装勢力を攻撃する場合、アメリカ/NATO軍へ爆撃計画を事前に通告、飛行ルートも知らせていた。トルコ軍がロシア軍機を「国籍不明」だと考えるとは思えない。しかも、ギリシャを拠点とするアメリカ/NATOのAWACS機、そしてサウジアラビアもAWACS機を飛ばして監視していた。そうした中、ロシア軍機は撃墜されたのであり、アメリカ/NATOによる待ち伏せ攻撃だった可能性はきわめて高い。しかも、脱出したSu-24の乗組員をアメリカ/NATOと関係の深い部隊が銃撃、ひとりを殺している。
アメリカ/NATOは爆撃機を撃ち落としてもロシアは怖じ気づくと考えていたのだろうが、実際は違った。即座にロシア政府はシリアに最新鋭の防空システムS-400を配備、シリアの海岸線近くへミサイル巡洋艦のモスクワを移動させて防空能力を強化、さらに約30機の戦闘爆撃機を「護衛」も兼ねて派遣、アメリカの対戦車ミサイルでも破壊できないというT-90戦車も送り込み、イランへはS-300を供給している。いわば「後の先」。シリア北部の制空権はロシアが握った。
アメリカのネオコン/シオニストはDPGの草案という形で1992年に世界制覇プロジェクトを描いた。
http://www.nytimes.com/1992/03/08/world/us-strategy-plan-calls-for-insuring-no-rivals-develop.html
ロシアを属国化することに成功、中国支配層は買収済みという前提で書き上げられたもので、旧ソ連圏、西ヨーロッパ、東アジアなどの潜在的なライバルを潰すと同時に、ライバルを生む出しかねない膨大な資源を抱える西南アジアを支配しようという計画だ。このプロジェクトを実現するため、旧ソ連圏や中東/北アフリカで戦乱を広げてきた。
ところが、シリアのバシャール・アル・アサド政権も倒す予定になっていたが、ロシアの抵抗もあり、実現できていない。ネオコンのジョン・マケイン米上院議員はレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領に対し、アメリカの国防総省はバラク・オバマ大統領と対決する用意ができていて、これを知っているロシアはシリアから手を引くと伝えたとする情報も流れていた。マケインはウクライナのネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)や中東/北アフリカのアル・カイダ系武装勢力やISの幹部とも接触している好戦派だ。
ネオコンは一貫してロシアの反応を見誤ってきた。脅せば屈服するという思い込みから抜け出せていないと言えるが、今回もロシア軍機を撃墜すればNATO軍との軍事衝突を恐れているロシア政府はトルコとの国境近くにおける作戦を中止、NATO軍はシリア北部に「飛行禁止空域」を設定できる、つまり制空権を握れると考えていた可能性があるのが、実際の制空権はロシアが握っている。
NATOが制空権を握れば彼らが使っている武装勢力にとっての「安全地帯」ができ、そこからシリア政府軍やクルド勢力を攻撃できる。ゴラン高原ではイスラエルがアル・カイダ系武装勢力やISと連携してシリア政府軍を攻撃しているので、トルコとイスラエルでサンドイッチ攻撃ということになるわけだが、今のところ難しい情勢だ。
トルコは遅くとも2011年の春以来、シリアの現体制を転覆させるプロジェクトに深く関与してきた。プロジェクトに参加しているのはトルコのほか、アメリカ、イギリス、フランス、イスラエル、サウジアラビア、カタールで、その手先として戦ってきたアル・カイダ系の武装集団やそこから派生したIS。2012年8月にDIA(アメリカ軍の情報機関)が作成した文書によると、反シリア政府軍の主力はサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてAQIだ。
https://www.judicialwatch.org/wp-content/uploads/2015/05/Pg.-291-Pgs.-287-293-JW-v-DOD-and-State-14-812-DOD-Release-2015-04-10-final-version11.pdf
現在、アメリカ政府が「テロリスト」の象徴として使っているISが世界的に注目されはじめたのは2014年1月。ファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言したのだが、6月にはモスルを制圧、その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレードしている。そのパレードをアメリカ軍は黙認していた。
その間、3月にトルコの情報機関長官ハカン・フィダンとアフメット・ダーヴトオール外相の会話がリークされる。
https://www.youtube.com/watch?v=OodqnMj20wc
シリアへの軍事侵攻を正当化するための偽旗作戦を話し合っている音声がインターネット上に流れたのだが、4名のエージェントにシリアからトルコを攻撃させようという内容だった。ゴラン高原ではイスラエルがシリアに対する軍事作戦を展開しているわけで、シリアは両面から攻撃されるところだった。
音声がリークされる直前、3月23日にトルコ軍のF-16戦闘機がシリア軍のミグ23を撃墜している。トルコの国境近くで活動しているアル・カイダ系武装集団やISをシリア軍機は攻撃していたようだ。今回のロシア軍機撃墜と状況は似ている。
6月にはブルッキングス研究所のマイケル・オハンロンがシリアに緩衝地帯(飛行禁止地帯)を作り、つまり制空権を握って武装勢力を守りながらシリアを「再構築」、つまり分解し、「穏健派」が支配するいくつかの自治区を作るべきだと主張している。(ココやココ)
http://www.brookings.edu/research/papers/2015/06/23-syria-strategy-ohanlon?cid=00900015020089101US0001-06241
https://www.washingtonpost.com/posteverything/wp/2015/09/03/how-will-syrias-war-end-other-civil-wars-suggest-an-answer/
つまりバシャール・ある・アサド体制を倒して植民地化しようというわけだ。
この研究所はAEI、ヘリテージ基金、ハドソン研究所、JINSAなどと同じように親イスラエルで、国連大使を経て安全保障問題担当大統領補佐官に就任したスーザン・ライスの母親、ロイスもブルッキングス研究所の研究員だった。
今年9月になるとEUへ殺到する難民が話題になるが、騒動の「アイコン」として使われたトルコの海岸に横たわる3歳の子どもの遺体の写真は不自然だと指摘されている。体は波と並行になるはずだというのだ。しかも、子どもの父親が難民の密航を助ける仕事をしていて、沈没した船を操縦していたのはその父親にほかならないことも判明する。
http://www.reuters.com/article/2015/09/11/us-europe-migrants-turkey-iraq-idUSKCN0RB2BE20150911
この難民騒動はトルコを含む好戦派が仕掛けたと推測する人もいる。
戦乱が難民を生み出すことは必然のことだが、アメリカ支配層に逆らいたくないということなのか、EUはシリアを含む中東/北アフリカでの戦闘拡大に無頓着だった。イギリスとフランスなどは、火をつける役割を果たしている。最近のシリアが干魃だったことも事態を深刻化させたようだが、ともかく難民が押し寄せてくることをEUの「エリート」は予想できたはずであり、実際に難民が現れて驚いたとするならば、愚かすぎる。
ロシア軍機の爆撃は反シリア政府の武装集団に大きなダメージを与えている。司令部や兵器庫だけでなく、資金源になっている盗掘石油に関連した施設や燃料輸送車が破壊され、この盗掘石油密輸で大きな利益を得てきたレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の息子、ビラル・エルドアンも困難な状況に陥った。
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