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イスラム国の正体−一つの陰謀仮説
2015-12-02 21:52:48
昨日、「トルコとISの石油商売」について、マスメディアの報道が規制されている問題を取り上げましたが、驚いたことに、一夜明けたら、突然、報道規制が解除された模様なので、なおさら驚いています。解除された理由は、やがて、はっきりしてくるでしょうが、今後、米国政府とマスコミが、「ISから石油を買っているのはアサド政権だ。もし、それがトルコだと証明されたら、大統領をやめる」と言ってしまったエルドアン大統領を如何にして弁護救出するのか、オバマ大統領のお手並み拝見と決め込むことにしましょう。大統領当選以前から、私が(私だけではありません)稀代のコンマンと呼んできた人物ですから、こちらがアッと驚くパフォーマンスが見られるかもしれません。
ここで、少し昔のことを思い出してみます。イラクの首都バグダッドには巨大な米国大使館があります。大使館として世界一の飛び抜けた大きさで、2009年1月に公式に開館した当時は、職員1万6千人、その中に2千人の外交官が含まれていました。駐留アメリカ軍は2011年の年末に撤退したことになっていますが、もともと大使館職員の数千人は当時まだブラックウォーターの名の傭兵会社に属する警備員であったと考えられます。この悪名高い“民間軍事会社” は、その後、Xe 社、次にAcademi 社と名前を変えています。先頃、気になる記事をASIA TIMESのウェブサイトで読みました。タイトルは、
BLACKWATER FOUNDER ERIK PRINCE ON HOW TO DEFEAT ISLAMIC STATE
というもので、ブラックウォーター社の創立者エリック・プリンスがイスラム国を打ち負かす方法を説いている内容です。エリック・プリンスは、現在、アフリカに焦点を置いた新しい民間警備軍事会社であるFrontier Services Group を率いて仕事をしているのだそうです。
http://atimes.com/2015/09/blackwater-founder-erik-prince-on-how-to-defeat-islamic-state/
このエリック・プリンスという人のことを読んでいると、一つの陰謀話を組み立てたくなる誘惑を感じます。私は、もともと、いわゆる陰謀説というものが好きでなく、9.11のニューヨークの世界貿易センターの爆破についても、米国政府の公式説明にまだ引きずられているような私に呆れた「平和のピアニスト」さんから、きついお叱りをいただいたこともありました。その私が素晴らしい陰謀説を思いつきました。それは、「IS(イスラム国)はエリック・プリンスの天才的な着想に基づいた傭兵地上軍隊で、シリアのアサド政権の打倒とイラクの再軍事占領のために元来必要な米国地上軍(boots on the ground)の代理(proxy)として作戦に従事していて、その作戦中枢はバグダッドの米国大使館の中に設置されている」というものです。私の“ユリーカ”の瞬間は、エリック・プリンスの現在の仕事場がアフリカだと知った時でした。今、リビアの都市シルト(Sirte,Sirt,Surt)は無残な状態に陥っています。シルトはカダフィの生地で、また、2011年10月20日に、彼が暴徒民兵によって惨殺された場所でもあります。ところが、今はシリアやイラクからやってきたIS勢力によって掌握されています。ロシア空軍のIS攻撃が始まって、旗色が悪くなり始めてから、特に、ISのシルトへの勢力移動が顕著になっているようです。私の陰謀理論によれば、「イスラム国」という擬似国家をシリア/イラク地域に設立して、イスラム世界を牛耳るという世界戦略が、ロシアの予期しないような強力な介入によって、その巨大な嘘に思わぬ綻びを生じてしまったので、その嵐を凌ぐために、シルトに遷都を試みている、ということになります。
まあ、私の陰謀理論の当否などは、リビアの人々、シリアの人々、イラクの人々の苦難を思えば、どうでもよいことです。
この数日、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストには「米国空軍によるIS石油輸送に対する痛撃で、急に ISの旗色が悪くなってきた」という記事がしきりに出ています。その中にロシア空軍による攻撃のことは殆ど出てきません。一体、どこまで我々一般大衆のインテリゼンスを馬鹿にするつもりでしょうか。下に、関係する記事を二つだけ挙げておきます。
藤永茂 (2015年12月2日)
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