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ロシアvsトルコに反アサド加わり IS掃討戦は空中分解危機(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/463.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 26 日 07:07:35: igsppGRN/E9PQ
 

            プーチン露大統領(左)と会見をするトルコのエルドアン大統領(C)AP


ロシアvsトルコに反アサド加わり IS掃討戦は空中分解危機
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170379
2015年11月26日 日刊ゲンダイ


 トルコが“領空侵犯”をしたとして、ロシアの戦闘爆撃機スホイ24を撃墜したことで、ロシアとトルコの緊張が高まり、ここにシリアの反アサド派も加わって、一触即発の状況になってきた。

 ロシア軍参謀本部は24日、シリア北部で撃墜機のパイロット2人を捜索中のロシア軍ミル8ヘリが反アサド政権派の武装勢力に攻撃され、海軍歩兵1人が死亡したと発表した。ヘリは西部ラタキアの基地から2機で飛び立ったが、1機が被弾して緊急着陸したところをやられた。武装勢力側は、ヘリ破壊の映像をネット上に公開した。

 一方、トルコに撃墜されたロシア軍の爆撃機は、シリア領内の反政府の武装勢力が支配する地域に墜落し、パラシュートで脱出した乗員2人のうち、1人が地上から銃撃を受けて死亡した。

 欧米メディアは、武装勢力はパイロットの遺体の引き渡しの条件として「アサド政権の捕虜になっている仲間の解放を求めている」と伝えている。

 ロシア軍機撃墜について、プーチン大統領は声を大にしてののしっている。領空侵犯の事実を否定し、この撃墜が両国関係に「重大な影響を及ぼす」と非難。さらに、「我々は(シリアの)占領されている地域から、膨大な石油と石油製品がトルコ領に運ばれている事実を長期間つかんでいる」とトルコとISの“関係”までにおわせた。これに対し、トルコ側は「ロシア軍機が領空侵犯した」と反発。両者の対立の溝は深まるばかりだ。

 ただでさえ、対IS掃討作戦をめぐってロシア、トルコの対立が激化する中、さらに反アサド政権の武装勢力が絡んでくるとなれば、IS掃討どころではない。グチャグチャになるのは避けられない。


 

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コメント
 
1. 2015年11月26日 14:19:48 : OO6Zlan35k
焦点:イスラム国との経済戦争、米国が投入する「新兵器」

[ワシントン 24日 ロイター] - 米軍機は先月来、シリア領内にある過激派組織「イスラム国」の石油関連施設を攻撃している。イスラム国に対する経済的な締め付け強化の一環で、これにより同組織の石油ヤミ市場での収入は約3分の1減少したと米国は試算している。

米軍の作戦担当者は、攻撃目標を見つけるための手掛りの一部として、従来とは異なる情報源を頼りにしている。それは銀行の取引記録にアクセスすることで、どの石油精製所・油井がイスラム国の資金源になっているかの把握が可能と、現旧当局者らは指摘する。

その目的は、イスラム国が今も維持しているグローバル金融システムとのつながりを追跡することにより、同組織の資金源を断つことだ。

この取り組みに詳しい筋によれば、イスラム国の資金の出入りを見極めれば、イスラム国のヤミ経済がどのように機能しているか、その一端を米国は垣間見ることができる。

13日に発生したイスラム国によるパリ攻撃以前に開始され、その後さらに強化されている空爆においても、こうした情報が、目標決定の際に影響を及ぼしているという。イスラム国による公式の銀行取引は制限されているが、ある程度の利用は今でも可能であり、米軍及び金融監督当局はこれを逆用することができると、現旧当局者は述べている。

「イスラム国を公式の金融システムからほぼ締め出すという点で、私たちは大きな成功を収めた」と、ジョージ・W・ブッシュ前大統領政権下の米財務省で情報担当副次官補を務めたマシュー・レビット氏は述べている。「完全に締め出したとは言えないのだが、それも実は悪いことではないかもしれない」

この作戦がいつ始まったのか、また具体的にどの施設が結果的に破壊されたのかといった重要な側面については今回の取材では検証できなかった。2人の現当局者から作戦の概略については確認がとれたものの、詳細についてはコメントを取れなかった。

米政府の「対テロ金融作戦」に取り組んでいる同国の情報機関、財務省、軍の当局者が、イスラム国に潤沢な資金をもたらしているシリア領内の石油関連施設の特定に際して、銀行の取引記録をどのように利用しているのか、また国内銀行が関与しているのかといった点は不明である。

政府間会合である金融活動作業部会(FATF)の今年のレポートによれば、イスラム国の支配領域内では20以上のシリア系金融機関が営業を行っている。イラクでは、米財務省がイラク政府当局者と連携し、同グループの支配領域内の銀行支店をイラク国内及び国際的な金融システムから切り離した。

米連邦捜査局(FBI)で対テロ金融作戦部門の主任を務めるジェラルド・ロバーツ氏は、シリア以外から徴募されるイスラム国メンバーは金融取引の経路を維持していることが多く、当局はこれに「便乗」して資金ルートを追跡しているという。

ロバーツ氏は先週ワシントンで開かれた銀行業界のカンファレンスで、「彼らが通常の銀行システムを使っているのは分かっている」と述べ、さらに、若年のイスラム国メンバーはテクノロジーに強く、「ビットコイン」などの仮想通貨にも詳しいと話した。

前出のレビット氏によれば、「IS」、「ISIS」、「ISIL」などの略称で知られるイスラム国は、他の手段を用いるには金額が大きすぎるために、やむなく市中銀行を利用する場合もあるという。

米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)では一連の「ビジネスルール」を用いて、金融機関から受領する1日約5万5000件の報告から、イスラム国関連の活動の兆候を選別していると、FinCENの広報担当者は語る。

ルールそのものについての説明は拒否されたが、当局筋によれば、情報当局が照合を試みるデータとしては、氏名、IPアドレス、メールアドレス、電話番号などがあるという。

この照合によってFinCENは、「見た目では無関係な個人・団体を結びつけることができる」とFinCEN広報担当者は語る。イスラム国との関連が疑われる金融活動の手掛りが発見される件数は、4月の800件から、現在では月間約1200件に増えているという。

米政府に金融取引報告を提供しているかどうかについて、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)(BAC.N)、JPモルガン(JPM.N)、ウェルズファーゴ(WFC.N)はコメントを拒んでいる。こうした報告は非公開で提供されている。

シティグループ(C.N)、HSBC(HSBA.L)、スタンダード・チャータード(STAN.L)からは、問い合わせに対する回答を得られていない。

<「第2次津波作戦」開始>

当局者によれば、イスラム国関連の金融取引記録の利用は、シリア領内での空爆に向けた情報収集活動の一部に過ぎない。ドローン(無人機)による空中偵察などの手法も用いられている。

こうしたプロセスに詳しい元軍幹部の1人は、FinCENが収集した金融情報に基づいて軍が行動する場合は「かなりの事前調査」が必要になるだろう、と話している。

国防総省の広報担当者によれば、今月行われた米国主導の有志連合による空爆で、イスラム国の石油密輸に使われる燃料輸送車116台が破壊された。攻撃の45分前には運転手に逃亡を呼びかけるリーフレットが散布されていた。これに加えて21日には、イスラム国の燃料輸送車283台が有志連合の攻撃によって破壊されたという。

また、8日には、有志連合の空爆により、トルコ国境に近いシリア領内の石油精製所3カ所が破壊された。

米国が「史上最も裕福なテログループ」と呼ぶイスラム国は、国防総当局者によれば、10月までは月4700万ドル(約58億円)もの収益を石油の密売によって得ていた。

米軍は10月に、石油関連施設に対する攻撃強化作戦を開始。作戦名「第2次津波(タイダルウェーブ)」は、ルーマニアの油田を標的とした第二次世界大戦中の爆撃作戦にちなんでいる。

この攻撃によるイスラム国の石油密売収入への影響についてはこれまでのところ報告されていないが、当局者によれば、約30%減収したと国防総省は見ているという。今回の取材では、その裏付けは取れなかった。

米軍による攻撃目標の選択に、金融取引記録が用いられているということが最初に明らかにされたのは、先週ワシントンで開かれた銀行業界のカンファレンスだ。米特殊作戦軍で対テロ金融チームを率いるカート・グレジンスキー氏は、このカンファレンスの席上、イスラム国に対する戦いにおいて銀行が提供する情報の重要性に言及した。

「私の記憶では、対テロ金融情報に基づいて戦略的に攻撃目標を定めたのは、あれが最初だった」と同氏はカンファレンスで語っている。具体的にどの攻撃を指しているのかについて、同氏はコメントしなかった。

<強靱な財務ポートフォリオ>

オバマ政権の考えに詳しい2人の元当局者によれば、資金供給が締め付けられれば、イラク及びシリアの支配領域に対するイスラム国の統制が徐々に弱まっていくというのが米当局の考えである。イスラム国としても、給料を支払い、公共インフラの運営を維持していくために収入が必要だからだ。

だが専門家は、オーストリアほどの面積を支配しているイスラム国は、さまざまな財源を手中に収めているため、驚くほど資金に恵まれていると警告する。戦略国際問題研究所のテロ専門家トーマス・サンダーソン氏によれば、イスラム国は、石油密売、物資強奪、古代遺物の密売を資金源とする「持続力のある強靱な財務ポートフォリオ」とでも言うべきものを築き上げているという。

「ラバの背中に資金を積んで運ぶことだってありうる」と同氏は語り、「略奪と混乱の時代には、国境を越えて何かを移動させることなど簡単だ」とも指摘する。

今のところは、ある程度の成功を収めているものの、イスラム国への資金流入を断つには、トルコからロシアに至るさまざまな国との協力をもっと深める必要がある、というのが専門家の見方だ。イスラム国は、支配下の石油関連施設に対するこれまでの米国の攻撃から立ち直る力を見せている。

テロ対策専門家によれば、米国は湾岸地域の富裕層からの支援に強く依存していたアルカイダの資金源を断つことに成功したが、イスラム国はそこから教訓を得ているようだという。

「ISは、あまり多くの外部資金源に頼りすぎるのは良くないということを学んでいる」とサンダーソン氏。「外部の寄付者は気まぐれで、圧力に負けやすい。(ISは資金源を)自分でコントロールしたいと思っている」と同氏は語る。

(Yeganeh Torbati記者、Brett Wolf記者)

(翻訳:エァクレーレン)
http://jp.reuters.com/article/2015/11/26/france-shooting-usa-sanctions-idJPKBN0TF0B020151126?sp=true


2. 2015年11月26日 15:53:50 : v1gbxz7HNs
関係各国のニュースソースが示す状態とは大違いだ。
もし国内ニュースソースだけに頼っていたら、どういうことになるか。
教団資料以外は決して読まないカルトに洗脳された信者と何も変わらない。

恐ろしいことだ。
国連の調査を拒否するわけだ。


3. 2015年11月27日 05:43:49 : jXbiWWJBCA
「イスラム国」の挑む21世紀の宗教戦争
彼らが壊滅するまで「グローバル・ジハード」は終わらない
2015.11.26(木) 池田 信夫
仏、空母から初のシリア・イラク空爆 対IS戦を強化
地中海東部に配備された仏空母シャルル・ドゴールから出撃するラファール戦闘機(2015年11月23日撮影)。(c)AFP/ANNE-CHRISTINE POUJOULAT〔AFPBB News〕
 11月13日にパリで起こった同時多発テロの犠牲者は130人に達した。今回の事件の首謀者は第2弾のテロを実行する直前に特殊部隊に射殺されたとみられるが、まだ1人がベルギーに逃走中とされ、「イスラム国(IS)」の脅威は終わっていない。

 これについて「フランスがイスラムを排除したのが原因だ」などという人々がいるが、これは誤解だ。世界で起こったテロの死者の総数は、2013年で1万6245人。その80%は中東で出ており、今回の事件はヨーロッパで起こったから目立ったにすぎない。イスラム原理主義によるグローバル・ジハードは、世界中で起こっているのだ。

ロシア革命から始まった「非対称戦争」

 このような大規模なテロは、新しい現象ではない。レーニンがロシア革命を行うとき、その参考にしたのは、クラウゼヴィッツの『戦争論』だった。レーニンはその膨大な読書ノートをつけ、来たるべき革命が近代国家を別の国家で置き換えるのではなく、主権国家を破壊する戦いであることを学んだのだ。

 レーニンにとってロシア革命とは、主権国家という枠組を破壊するために「非正規の軍」としての赤軍が戦う非対称戦争だった。それは既存の戦争のルールを無視して農民や労働者を組織したゲリラ戦であり、毛沢東もそれを継承した。

 社会主義は終わったが、ゲリラ戦やテロは終わらない。世界各地で、反政府ゲリラの脅威は拡大している。中でもイスラム原理主義のテロは、ヨーロッパの植民地支配で分断されたアラブを統一する正義の戦いだから、妥協も停戦もない。イスラム学者の中田考氏は、彼らの思想をこう代弁している。

国境の廃止とイスラーム秩序の統合による大地の解放はイスラームの使命にとって必要不可欠な本質なのである。[中略] ごく限られた先進国が地上の富を享受し、大多数の人々が「先進国」から切り離された「発展途上国」の中で生活することを強いられている「領域国民国家」システムが、不正であることは疑う余地がない。
(『カリフ制再興』183〜184ページ)

 今やイスラム教徒は19億人とカトリックを超え、2030年代にはキリスト教全体を超えると予想される。イスラムの戒律に従い、アラーのために死ねば天国に行けるという教義は単純で、字の読めない民衆にも分かる。それは途上国において救済を低コストで実現するのだ。

イスラムに欠けている「寛容」の思想

 こうした教義も、新しいものではない。それは500年ぐらい前にルターやカルヴァンの主張した(そして今も一部のキリスト教徒が主張している)キリスト教原理主義とよく似ている。

 彼らは中世の領邦で分断されていた国家をこの原理主義で統一しようとしたが、それはカトリック教徒との戦争をもたらし、その後300年以上にわたってヨーロッパでは血で血を洗う宗教戦争が続いた。その犠牲者は、イスラム原理主義の比ではない。

 いま全世界で起こっているのは21世紀の宗教戦争であり、これを終わらせることは困難だ。キリスト教の歴史上も多くの非対称戦争が起こったが、ほとんどのゲリラ(異端派)はカトリック教会が全滅させて終わった。

 しかしカトリックとプロテスタントのように勢力が均衡していると、戦争はいつまでも終わらない。ヨーロッパでは、ウェストファリア条約やウィーン会議など、何度も停戦が試みられたが失敗した。

 それを調停するための妥協として、エラスムスに始まり、ジョン・ロックが実現したのが自由主義である。それは「何でもできる」という原理ではなく、異なる宗派の信徒を殺さないという宗教的寛容の原理なのだ。

 しかしイスラム原理主義には、ルターはいるがエラスムスがいない、とEconomist誌は指摘した。かつてルターがカトリック教会を倒してヨーロッパを統一しようとしたとき、エラスムスは「汝の敵を愛せ」というイエスの言葉を残して、ルターと訣別した。イスラム世界にエラスムスやロックが出てくるには、まだ時間がかかりそうだ。

全世界を統一しようとするジハード

 かつてルターやカルヴァンがヨーロッパを統一しようとしたように、いまイスラム原理主義者は全世界を統一するジハード(聖戦)を開始している。それを「アラブ・ナショナリズム」と呼ぶのは誤りで、むしろそれは西洋的なナショナリズムを否定する超グローバリズムなのだ。

 資本と商品が移動するのに人は国境を超えて移動できない資本主義は、不十分なグローバリズムにすぎない。それは「労働者には祖国がない」と主張し、プロレタリアートが国境を超えて連帯するインターナショナルと似ており、「神の独裁」を求める点でマルクス・レーニン主義と似ている。

 社会主義は終わったが、イスラム原理主義は終わらない。それは社会主義に代わる新たなゲリラとして、近代国家を破壊する世界革命だ。ゲリラもテロリストも主権国家のような国境をもたないから、「戦争に勝つ」という概念がない。「イスラム国」のテロは、かつての共産主義ほど組織的ではないが、主権国家に対する非対称戦争という点は共通している。

 しかしロシア革命がレーニンやトロツキーなどの知的なリーダーに指導され、世界の多くの知識人の共感を得るマルクス主義の高度な理論をもっていたのに対して、イスラム原理主義の「アナーキズム」が多くのイスラム教徒の支持を得るとは思えない。レーニンや毛沢東が政権を掌握できたのは世界大戦の混乱の中だったが、今後そういう世界戦争が起こるとは考えられない。

 ただグローバル・ジハードがトロツキーの世界革命と似ているのは、それが(主観的には)すべての人類を救済する永久革命であり、世界革命が成功するか全滅するまで終わらないということだ。

 もし20億人以上のイスラム教徒がこの戦争に参加したら、近世ヨーロッパのような大規模な宗教戦争が起こるだろうが、今の「イスラム国」はキリスト教の異端派に近い。歴史の教訓に従うなら、彼らを説得して降伏させることは不可能で、全滅させるまで戦争は終わらないだろう。

 かつての宗教戦争のように彼らをすべて殺す必要はないが、その組織を徹底的に破壊して戦闘能力を奪う必要がある。そのためには中途半端に「話し合い」や「和解」を求めるのではなく、欧米諸国やロシアや日本が結束して彼らと戦うしかない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45365


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