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カメルーンで自爆テロ 10人死亡:パリそしてマリに続きフランスの影響力が強い地域でテロ発生
http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/447.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 11 月 24 日 01:39:44: Mo7ApAlflbQ6s
 


カメルーンで自爆テロ 10人死亡

 【バンギ(中央アフリカ)=共同】ロイター通信によると、カメルーン北部で21日、自爆テロがあり、少なくとも10人が死亡、多数が負傷した。隣国のナイジェリア北東部を拠点とするイスラム過激派ボコ・ハラムの犯行とみられている。

[日経新聞11月22日朝刊P.5]

 

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コメント
 
1. 2015年11月24日 07:17:02 : Us7MN31rsc
フランスは先の大戦日本敗戦後、インドシナと呼ばれる旧殖民地にまた軍隊を送ってきて支配しようとした国、ホーチミンに叩き潰されるまでまたしつこく軍事占領をしようとした国。アルジェリアでもゲリラに反抗されてどうしようもなくなってやっと独立を認めた。

つまり弱い割には旧植民地にたいする支配に固執してきた国。それも国連ができたあとその常任理事国になってからの行動だった。この点はいただけない。


2. 2015年11月24日 13:41:13 : OO6Zlan35k
2015年11月24日 週刊ダイヤモンド編集部
ISの標的にされたフランスの“弱み”【佐藤 優】
フランス・パリを同時多発テロが襲った。なぜイスラム国(IS)はフランスを標的にしたのか。世界イスラム革命戦争の脅威に日本を含む西側諸国はどう対処していくべきなのか。国際情勢に詳しい論客・佐藤優氏が分析する。(「週刊ダイヤモンド」編集部深澤 献)


さとう・まさる/1960年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省の主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕・起訴され、09年に有罪判決が確定し外務省を失職。その後、インテリジェンス(諜報活動)の専門家や神学者(キリスト教)、逮捕・起訴の経験者として文筆などで幅広く活動する。Photo by Kazutoshi Sumitomo


11月13日金曜日。わずか1時間の間にパリ市内の7カ所で同時テロが発生、129人もの一般市民が亡くなり、負傷者は350人に上った。

パリでは、今年1月7日に預言者ムハンマドの風刺画を掲載した政治週刊紙「シャルリー・エブド」本社が襲撃され、編集長など12人が殺害されたが、テロの構図としては、あの事件と量的な違いはあれ、質的に変わりはない。

シャルリー・エブド襲撃事件の翌日、英国秘密情報部(SS)のアンドリュー・パーカー長官は、「シリアのイスラム過激派組織が欧米で無差別攻撃を計画している」と述べた。まさに世界の構造転換は始まっていたのだ。

過激派組織「イスラム国」(IS)は、初期イスラムの時代に回帰すべきとするサラフィー主義を掲げており、広義にはアルカイダも含む。彼らはこの21世紀に、唯一神アッラーの法(シャリーア)の下、カリフ(預言者ムハンマドの後継者)が指導する単一のイスラム帝国(カリフ帝国)を本気で建設しようとしている。要するに西側諸国に対する「世界イスラム革命戦争」を始めたということだ。その目的のためには暴力やテロに訴えることも辞さない。

西側諸国の中にはロシアも含まれるし、日本も例外ではないが、その中でフランスが2度にわたって狙われたのは、この国が持つ“弱み”に原因がある。

フランスの人口学・歴史学者、エマニュエル・トッドが『移民の運命』の中で指摘しているが、フランスは基本的に同化主義を国家原理に据えている。すなわち、出自がどこであろうとフランスの言語と文化を受け入れるならば、国家のフルメンバーとして認めることを原理原則としている。「自由、平等、友愛」の下、どこの出身だろうが、どんな宗教を信じていようが拒絶しないというのがフランス共和国の理念なのだ。

さらに、ミシェル・ウエルベックの小説『服従』では、フランス社会が持つイスラムに対するある種の“諦念”と“憧れ”が描き出されている。フランス人は、アッラーの神のためなら死をも厭わないイスラム原理主義者たちの姿に、おびえと諦めの感情を持つと同時に、近代的価値観が行き詰まる中で、あのプレモダン(前近代)的な考えの中にポストモダン(次のモダン)的なものを見つけ、憧れの念すら抱いているのだと思う。

こうしたフランス特有のメンタリティが、ISにとっては“弱み”に映るわけだ。

もちろん今、無差別テロに見舞われたフランスでは、イスラム過激派への憎悪が高まっている。しかし、今後も国内で激しいテロが続いた場合どうなるか。フランス国民はテロとの戦いに闘争心を燃やすのではなく、むしろ“テロ疲れ”に陥り、ISとは距離を置くべきとの声が高まるかもしれない。

バルス仏首相は今回のテロを受け、シリア空爆を継続する意向を強調したが、この先も国内でテロが続けば、フランス政府は世論にあらがえず、空爆から撤退せざるを得なくなる──。ISはそんな冷徹な計算をしているに違いない。


Photo:REUTERS/アフロ
現在の仏オランド政権はISに譲歩することはないだろうし、「ル・モンド」紙をはじめメディアも断固戦うとの主張を貫いている。だが、フランスの国民世論が中長期的なスパンでどう傾くかはまだ読めない。ISとしては、イスラムとの融和を掲げる政権が誕生するかもしれないという点で、2017年の次期フランス大統領選挙すら見据えているはずだ。

このようにフランスは西側諸国の中で最もISに狙われやすい側面を持っていた。である以上、今後も波状攻撃の的にされる可能性は十分にある。また、西側諸国の指導者たちも、世論の“テロ疲れ”によって有志連合からフランスが離脱したり、結束力が削がれることを恐れている。だからこそ、テロリストに対して徹底抗戦の姿勢を強調している。空爆とそれに対抗するテロという“報復の連鎖”はしばらく続くだろう。

命の重さをめぐる「非対称の戦争」
日本も標的に

近代的な西側社会において最大の市場的価値を持つのは「人間の命」である。それに対しイスラム過激派組織は「死後の命」というものを信じていて、死を恐れない。

また、パリで攻撃の標的となった競技場や劇場にも、同胞であるイスラム教徒はいたはずだ。しかし彼らにしてみれば、世界イスラム革命戦争のプロセスの中で死ぬ者が出ても、正しいイスラム教徒なら天国に行くから問題ない、やむを得ない犠牲なのだという自己正当化の論理がある。

物量や情報力などでは、圧倒的に西側諸国の方が凌駕しているにもかかわらず、テロ組織は命を武器にできる。そんな「非対称の戦争」では、圧倒的に攻めの方が守りより有利になる。

守る側としては、テロの脅威に過剰に反応することなく、冷静に今まで通りの政策を続けることが重要となる。危機管理の専門家やインテリジェンスの専門家にとっては、そうした考え方は基本なのだが、マスメディアや一般国民がどれだけ理解できるか、である。

例えばフランスで「米国と一緒になって軍事介入なんかするからこんな目に遭うんだ」という声が高まって、政治がそれに耳を傾けるようなことになると、それはテロリストの思うつぼである。

ISは西側諸国の弱いところを突いてくるという点では、日本も例外とはならないのは明らかだ。

フランス政府は今回のテロを受け、全土に国家非常事態を宣言し、国境封鎖にまで踏み切ったが、全く意味がない。テロリストは外から入ってくるだけでなく、国内にすでに存在している。今回のテロ行為も、国内のサポート組織があったからこそできたものである。

日本でも昨年、ISへの参加を計画していた北海道大学の男子学生と、それを手引きしたイスラム法学者の元大学教授の存在が報じられたように、ISに共感を抱く若者はどの国にもいる。もちろん特定のネットワークに属する者は警察がある程度マークしているが、人知れずISに強い思いを持ち悶々としている人もいるはずだ。

こういう人が例えば、不特定多数の人が集まる場所にガソリンをまき、焼身自殺を図ったらどうなるか。状況によっては大量の死者が出る可能性もある。だからといってガソリンの販売を規制したり、公の場に集まる人々全員の持ち物検査をするのは非現実的だ。

要するに、退路を確保することなく、自分自身が死んでも構わないと考えるテロリストの行為を防ぐのは、不可能に近いのである。

とはいえ重要なのは、テロリストというのは精神に変調を来したり、異常な考えに取りつかれて非合理な行動をしているわけではないということ。彼らには「カリフ帝国の設立」という明確な政治目標がある。その点においては、全く対処不能ではない。

彼らの政治目標に照らせば、フランスであれば「シリア空爆の有志連合から手を引け」、日本なら「有志連合に金を出すな」といった具体的な要求が存在する。そうした要求はひるまずはねのけ、自分たちの政策を続けることだ。

テロリストは、テロ活動で得られる成果と、それによって自分たちの組織が失うものを損得勘定している。メリットがないと彼ら自身が判断すれば、テロは収束する。

典型的な例がイスラエルだ。イスラエル政府は自爆テロやゲリラ活動を繰り返すイスラム原理主義組織「ハマス」に対し、一切交渉はしない方針を貫いた。その結果、このところイスラエルでの自爆テロはほとんどない。

欧州の移民問題に長期的には影響なし
短期では中東系差別も

テロの連鎖で懸念されるのは、ヨーロッパにおけるイスラム系移民の暮らしだろう。例えばフランスに暮らすイスラム系移民は450万〜500万人といわれる。

本来、移民問題とテロは構造上何の関係もない。各国とも人口減少に向かい、ヨーロッパ人が現在の生活を維持するために安価な労働力の確保は不可欠だ。欧米先進国がもはや低消費の社会に変えられない以上、持続性を確保するために、中長期的には移民受け入れの流れに変化はないだろう。

しかし短期的にはヨーロッパ全体で、イスラム系移民をテロリスト予備軍のように見なす差別や、中東からの移民やシリアからの難民は受け入れるべきではないとの論調が高まることが予想される。

もともとヨーロッパ諸国には、根深く刷り込まれた白人優位意識がある。例えば米国でオバマ大統領が誕生したとき、イタリアのベルルスコーニ首相(当時)が「オバマは若く、ハンサムで、そして日焼けしている」と発言した。これは米国では明らかに人種差別発言に当たるが、ヨーロッパではジョークとされる。あるいは英国のコメディ「モンティ・パイソン」でも、少数民族をばかにした笑いが多い。その上で融和の対象にしていこうというのがヨーロッパの人権のセンスなのである。

またヨーロッパ諸国は歴史上、戦争を散々繰り返してきて、もう戦争だけは嫌だという共通の思いがある。ただし、平和に暮らすために友愛や平等の理念を重視するフランスを除けば、残りの国ではおしなべて“よそ者の排除”という縄張りの論理が働きがちだ。

その意味で、短期的には移民問題がヨーロッパ共通の難問になることは間違いない。

この先、テロとの戦いを通じて、米国を含め、有志連合に属する国ごとに世論は割れ、混乱が生じてくる可能性はある。そして、それこそがISの狙いでもある。
http://diamond.jp/articles/-/82105


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