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(CNN) 129人が死亡したフランス・パリの同時テロ事件で世界中が哀悼の意を示す中、前日にテロが起きたレバノンでは、自分たちは西側に見放されたという失望感が市民の間に広がっている。
パリのテロ事件が起きる前日の12日。レバノンの首都ベイルートで2件の自爆テロが相次ぎ、43人が死亡、239人以上が負傷した。いずれの事件についても、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出している。
しかし13日にパリの事件が起きると、西側のメディアはレバノンに背を向け、報道はフランス一色になった。
2つの事件で浮き彫りになった偏りの大きさに対し、批判の声も強まっている。
名所旧跡をフランス国旗の青と白と赤にライトアップする動きは、世界各地に広がった。一方、あるレバノン人医師はブログにこう記す。「私たちの国民が死亡した時は、どこの国も私たちの国旗の色のライトアップはしなかった。世界中が追悼の意を示すこともなかった。その死は国際ニュースの中のどうでもいい1つの断片にすぎず、世界のどこかで起きた出来事にすぎなかった」
ソーシャルメディアにも、パリとベイルートに対する注目度の偏りを指摘する声が投稿されている。フェイスブックのプロフィル写真がフランス国旗色に変更できるようになったことに対し、「フランス国旗をかぶせるのは結構。私もベイルートの人たちへの連帯を示すため、プロフィル写真を変更したいのですが、どうやればいいですか?」とツイッターに疑問をぶつけるユーザーもいた。
ベイルートでも、テロに遭遇しながら自分の身を犠牲にして多くの人命を救った人たちがいた。
最初の爆発が起きたとき、娘を連れて現場付近を歩いていたアデル・ターモスさんは、2人目の実行犯が自爆しようとしているところを目撃し、とっさに男に飛びかかった。
衝撃で男が身に着けていた爆弾が爆発し、ターモスさんと娘は死亡した。しかしその行動がなければ、罪もない何十人もの市民が犠牲になっていたかもしれなかった。ソーシャルメディアにはターモスさんの勇気をたたえるページが設置され、追悼の言葉が寄せられている。
http://www.cnn.co.jp/world/35073624.html?tag=cbox;world
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