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(回答先: パリ攻撃は9月決断か、反転攻勢に出る「イスラム国」〜支持者はフランスとの戦いは優先順位が高いと語る 投稿者 仁王像 日時 2015 年 11 月 16 日 20:23:20)
パリ同時攻撃、欧州に連帯と分裂のリスク
http://jp.reuters.com/article/2015/11/16/france-shooting-breakingviews-idJPKCN0T41CE20151116
[ロンドン 14日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 多数の犠牲者を出したパリの同時多発攻撃は、国際社会にある種の結束をもたらし、欧州連合(EU)内に最近広がっていたあつれきを克服する上で力になり得るだろう。だが残念ながら、同時攻撃によってフランスやその他の国に恐怖がもたらされるのは避けがたく、それが安全保障と文化的な統合をめぐる議論を、分裂につながる方向へと導いていく危険がある。
今回の同時攻撃に対して欧州がまず最初に示す反応は、連帯という形になる。中東からの移民急増にどう対応するかをめぐる意見対立の背景にあった加盟各国の国益は、しばらく棚上げされよう。一方で目には見えないいくつかの別の影響も出てくるかもしれない。
第1に挙げられるのは、同時攻撃で高まった安全保障上の懸念が、EU域内の移動・通行の自由をうたったシェンゲン協定の存続に新たな脅威をもたらすという点だ。既にシェンゲン協定は、一部の国が移民流入規制を実施していることで、土台が深刻に揺らいでいる。オランド仏大統領は国境検査を再導入しており、攻撃実行犯に関する情報がもっと多く出てくるようになれば、恒久的な国境管理が必要かどうかの議論も高まるだろう。
EUという枠組みが単なるシェンゲン協定で表されるだけのものでないことは確かだ。しかし理想に基づいて定められた協定の精神を後退させることは、EUにとって象徴的な意味合いが出てくるとともに、現実的にもさまざまな影響をもたらすことになる。近く発足するポーランド新政権の欧州担当相に内定しているシマンスキ氏は、9月にEUが決めた難民の各国での受け入れ分担をポーランドはもはや受け入れられないとの考えを示した。
次に、国境と同じく人々の心が閉ざされてしまう心配がある。オランド大統領は14日、同時攻撃について過激派組織「イスラム国」がフランス内外からの支援者の協力で計画したと指摘した。主要党派に属する政治家の間で、さすがに今回の悲劇から何か政治的な成果を得ようとする動きは出てこないだろうが、文化的統合をめぐる問題が再び浮上してくることは十分にあり得る。今年初めにパリの新聞社「シャルリエブド」本社が襲撃される事件が起きた後だけに、なおさらそうなる。
反移民や反イスラム教の気運が高まれば、それは1カ月弱先に予定されるフランスの地方選で極右政党「国民戦線」に利する可能性がある。他の欧州諸国の極右政党にも追い風となるかしれない。それでもこれらの政党は統一欧州の味方ではない。危惧されるのは、悲劇を受けて連帯感が生まれても、その後には分裂が訪れてしまう事態だ。
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