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【カイロ=押野真也】10月31日にエジプト東部のシナイ半島でロシア機が墜落した事故で、テロ説を主張し始めた英米両国に対し、エジプトやロシアが反発している。エジプトとロシアは、今回の墜落がテロであれば政権の打撃となりかねず、原因の特定は時期尚早で慎重な調査が必要との立場だ。各国の思惑が絡み、真相の究明には時間がかかる可能性がある。
テロ説を真っ先に主張したのは英国だ。5日、ハモンド英外相は、過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)による爆破テロで墜落したとの見方について「可能性が大きい」と述べた。キャメロン英首相も同日、「どちらかといえば(テロの)可能性が高い」と述べた。米政府は公式な声明を出していないが、米メディアは同政府がテロとの見方を強めていると報じた。
すでにISは犯行声明を出しているが、エジプト政府からは「先入観を持つべきではない」(シュクリ外相)、「事実に基づかない」(カマル民間航空相)などと英米に対する批判が相次いだ。
ロシアのプーチン大統領は5日、キャメロン英首相と電話で協議した。現在、エジプトとロシアの両国は調査委員会を立ち上げて現場検証などを続けている。プーチン大統領は正式な事故調査の結果を待つべきだ、と不満を表明したという。
エジプトとロシアはともに、テロ説を簡単には受け入れられない。エジプトのシシ大統領は「強い指導者」とのイメージを掲げ、テロなら威信にかかわる。経済面でも、シャルムエルシェイクは世界有数のダイビングの名所として知られ外国人旅行者も多い。シシ大統領は4日から英国を訪問し5日にキャメロン英首相と会談。同大統領の訪問中に英政府がテロとの見方を示したことはエジプト政府に原因究明を促す圧力との見方もある。
日経新聞 11月6日 朝刊
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