http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/313.html
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プーチン大統領やラブロフ外相のこれまでの説明でわかるように、ロシアにとっては、ISや“穏健派”といった区分はなく一体の存在である。(ロシアにとって異なる存在は、シリア軍旧幹部など意思疎通ができる組織ないし人)
それは、たんにどこもテロ組織だからという理由ではなく、米欧及び周辺アラブ諸国が都合良く使い分けているに過ぎないと見ているからである。
いろいろな組織が入り乱れていることで、シリアをごちゃごちゃの混沌状態に見せたい、ISに武器弾薬を直接は渡しにくいから媒介する組織を使いたい(コバニやイラクではクルド勢力を活用して実質的に直接渡したが)。など..
ロシアと米欧+アラブ親米諸国は、このへんの事情をお互いわかり合っているので、反政府組織を差配している幹部はとっくに安全地帯に逃げ出し、“人の良い”兵士たちが犠牲になっている。
派兵というかたちで存在が公にされたシリア領内の米軍特殊部隊が、ロシア軍とのあいだで空爆対象地域の調整を行ったり、“危ない”武器の始末など反政府勢力の“撤収”にまつわる問題に関わっているはず。
NHKの記事にある「穏健派の反政府勢力を支援し、アサド大統領の退陣を求めるアメリカやヨーロッパと、アサド政権を支援するロシアやイランとの意見が対立し、事態の打開に向けた道筋が見いだせない状況が続いています」という話は数ヶ月前の“状況”。
ロシアもアサド大統領の延命にこだわっていないし、米欧も、停戦(和平プロセス開始)の条件としてアサド退陣を持ち出してはいない。
現在の大きな問題は、反アサド派のどの勢力までを和平プロセスに組み入れるかということである。
(手を血で汚した最高責任者であるアサド氏は再統一の障害になるため政治の表舞台から去るが、シリア再統一の主導権は、政権旧幹部も戻ってくる現政権派が握ることになる)
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ロシアの空爆 約90%が穏健派反政府勢力を標的[NHK]
11月5日 9時55分
アメリカ政府の高官は、ロシアがシリアで実施している空爆のおよそ90%が、アメリカが支持する穏健派の反政府勢力を標的にしたもので民間人にも死者が出ていると非難しました。
ロシア軍は、過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅させるためだとして、ことし9月30日からシリアで空爆を実施しており、先月末までにISの戦闘指揮所や宿営地それに武器の保管庫など、合わせて1600以上の施設を破壊したとしています。
これについてアメリカ国務省のパターソン次官補は4日、議会下院の外交委員会で証言し、「これまでのところ、攻撃対象の85%から90%が穏健派の反政府勢力で、攻撃によって民間人も殺害している」と述べ、空爆の対象のほとんどがISではなく、アメリカが支持する穏健派の反政府勢力だと非難しました。そのうえでパターソン次官補は「ロシアの最大の目的がアサド政権を守ることであるのは明らかだ」と指摘しました。
シリア情勢を巡っては、アメリカとロシア、それに中東やヨーロッパの各国が内戦の終結を目指して協議しています。しかし、穏健派の反政府勢力を支援し、アサド大統領の退陣を求めるアメリカやヨーロッパと、アサド政権を支援するロシアやイランとの意見が対立し、事態の打開に向けた道筋が見いだせない状況が続いています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151105/k10010294801000.html
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