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ウクライナのISIL: ユーラシアに解き放たれたアメリカの“混乱の手先”(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/15/warb15/msg/493.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 5 月 04 日 17:11:15: igsppGRN/E9PQ
 

ウクライナのISIL: ユーラシアに解き放たれたアメリカの“混乱の手先”
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/isil-a04a.html
2015年5月 4日 マスコミに載らない海外記事


Mahdi Darius NAZEMROAYA
2015年5月3日| 00:00

いわゆるイラクとシリアのイスラム国(ISIS)/イラクとレバントのイスラム国 (ISIL) / 「イスラム国」(IS) / アル・ダウラ・アル・イスラミヤ・フィ・イラク・ワ・アッシャーム(DAISH/DAESH)は、ユーロマイダン後のウクライナで活動しているのだろうか? 答えは、はっきりしない。言い換えれば、答えは、イエスでもあり、ノーでもある。

繰り返すが、ISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESHとは一体何だろう? その前身、アルカイダ同様、緩やかに結びついた民兵集団だ。このネットワークには、シリアとイラクでも戦っているカフカス出身集団が含まれている。今や、彼らはウクライナにも入り込み、ヨーロッパへの踏み石として利用しているのだ。

混乱の手先と、ユーラシアの戦争

ウクライナ、シリア、イラク、リビアと、イエメンにおける紛争、いずれも、アメリカとその同盟諸国がしかけている多次元戦争の前線だ。この多次元戦争は、ユーラシア包囲を狙ったものだ。中国、イランと、ロシアが主な標的だ。

アメリカには、これらの国々を壊滅させる為の一連の作戦もある。イランが最初で、次がロシアで、中国はこの“ユーラシア三国協商”を構成するユーラシア・セット最後の標的だ。テヘランとモスクワは、ワシントンにとって目先の標的なので、ウクライナ、シリア、イラク、リビアと、イエメンの紛争が、イランとロシアの国境近くで起きているのは偶然ではない。

同じような形で、ウクライナ、シリア、イラク、リビアと、イエメンの紛争、“混乱の手先”として解き放たれた暴力的な連中、人種差別主義者、外国人嫌いや、宗派的勢力と本性がつながっているのだ。2014年9月10日、ニューズウイーク誌に“進んで‘ISIS風’戦争犯罪を行っているウクライナ民族主義者達”という見出しの記事が載ったのは単なる偶然ではない。[1] このマスコミが知っていようといまいと、ウクライナの国粋主義、右派セクター民兵であれ、シリアやイラクのアル・ヌスラやISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESHという首をはねる暴力団であれ、こうした常軌を逸した勢力は、皆同じご主人に仕えている。こうした混乱の手先どもは、ユーラシア統合や、アメリカの指図から自由な世界秩序を妨害すべく、様々な積極的混沌の波を解き放っている。

ユーラシアにまき散らされつつある“積極的混沌”は、最終的にはインドで猛威を振るうことになる。もしニュー・デリーが、自分達は手を付けられないで済むと考えているなら、それは愚かな過ちだ。全く同じ混乱の手先が、インドをも苦しめるだろう。インドも、中国、イランやロシア同様、標的だ。

奇妙な同盟: ISIL/DAESHと、ウクライナ国粋主義者との同盟?

様々な混乱の手先が緩やかに連帯しているのも驚くべきことではない。連中は同一のご主人に仕えており、同一の敵があり、その一つがロシア連邦なのだ。

この文脈で、マルチン・マモンは、ウクライナにおけるISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESHコネクションについて報じている。カフカス戦士の中には、オレクサンドル・ムジチコの様なウクライナ人には借りがあると感じているむきもあるとまで彼は説明している。[2]

マモンは、ポーランド人ドキュメンタリー映画監督で、チェチェンに関し、2005年のマリウス・ピリシとのBBC Storyville用作品The Smell of Paradise他、多数のドキュメンタリーを制作している。彼は、北カフカスの反ロシア・チェチェン独立主義者の大義への共感も隠し立てせずにいる。

マモンのアフガニスタン旅行と、チェチェン独立主義戦士達とのやりとりから、このポーランド人映画監督は、シリアとトルコ国内のISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESHと接触を持つことになった。これが奇妙にも、彼にウクライナへの道を歩ませることとなったのだ。

“その時点では、私は一体誰と会うのか知らなかった。トルコでの「イスラム国」 [ISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESH]の窓口役ハリドが、彼の‘兄弟達’がウクライナにいると言い、彼は信じることができたのだ”と、“キエフの左岸として知られている地域のドニエプル川の東にある穴ぼこだらけの通り”での出会いについて彼は書いている[3]。それ以前の記事で、こうしたいわゆる“‘兄弟達’はISISや他の地下のイスラム組織”のメンバーで、“あらゆる大陸、ほとんど全ての国にいて、今ではウクライナにもいる”とマモンは説明している。[4] “仮名を用いているハリドは、イスタンブールで「イスラム国」の地下支部を率いている。グローバル聖戦に参戦したくて、世界中からトルコに殺到する志願者達を管理すべく、彼はシリアからやってきた。そして今、彼はウクライナで、イスラム教徒達と共に戦っている‘兄弟’ルスランを、私に会わせたがっていた”とも説明している。[5]

ムジチコの様なウクライナ国粋主義者も、いわゆる“兄弟”となり、このネットワークに受けいれられた。チェチェン戦士達は、彼が“イスラム教に改宗していないのに”受けいれ、“ムジチコは、他のウクライナ人志願兵と共にチェチェン戦士に加わり、対ロシア第一次チェチェン戦争に参戦し”そこで彼らは“、有名なチェチェン戦士指導者シャミール・バサーエフ”の下で戦った‘バイキング’と呼ばれるウクライナ人志願兵部門を指揮したと、マモンは説明している。[6]

ISILは、一体なぜウクライナ民兵大隊に要員を供給するのだろう?

チェチェン独立主義者や、ISIS/ISIL/IS/DAISH/DAESHとつながるいわゆる“兄弟達”の国境を越えたネットワークが、なぜウクライナ・オリガルヒに利用されている民兵の兵卒となるべく徴募されたり、利用されたりするのだろう? これは極めて重要な疑問だ。これは、こうした分子が、いかに混乱の手先であるのかも如実に表している。

チェチェン戦士イサ・ムナーエフと会うため、マルチン・マモンはウクライナまで旅をした。ムナーエフの背景はこう説明されている。“ウクライナに入国する前から、既にムナーエフは有名だった。二度のチェチェン戦争で、彼はロシア軍と戦った。第二次戦争では、彼はグローズヌイでの戦いの指揮官だった。1999年から、2000年の間に、チェチェンの首都がロシア軍の手に落ちた後、ムナーエフと彼の仲間は山岳地帯に退避した。そこから2005年まで戦い続けたが、彼は重傷を負い、治療の為、ヨーロッパに行った。ムナーエフは、2014年まで、デンマークで暮らしていた。そこで、ウクライナで戦争が起き、再度、ロシア人と戦う時がやってきたと彼は判断したのだ。”[7]

アメリカとEUが対ロシアで戦う戦士達をいかに支援しているかをまざまざと示す上記は重要な文章だ。アメリカとEUでは、デンマークがイサ・ムナーエフに避難先を提供したことは問題とされないが、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の兵士に対するモスクワの支援とされるものには犯罪というレッテルが貼られる。一体なぜ二重基準をつかうのだろう? 一体なぜ、アメリカやEUやNATOなら、世界の他の場所で分離運動や民兵を支援して良く、他の国が同じことをすると批判され、禁止されるのだろう?

“革ジャケットを着た高齢の男が、私をムナーエフに紹介した。‘我々の良き兄弟ハリドが、この男を紹介してくれた’と男は言った。(ハリドは現在、最も重要な「イスラム国」指導者の一人だ。ハリドとムナーエフは、チェチェンで共に戦った時代からお互い知り合いだ”、マルチン・マモンは、チェチェン独立主義者とISIS/ISIL/IS/Daish/Daeshとのつながりについて説明している。[8]

ムナーエフは“軍隊から独立して活動し、ウクライナ政府側に立って戦うべく登場する、何十もの民兵大隊となるだろうものの一つを”立ち上げるべく、ウクライナにやってきたのだ。[9] 彼の民兵は、亡くなったチェチェン独立主義大統領にちなんで、ジョハール・ドゥダーエフと名付けられている。


[1] Damien Sharkov、«Ukrainian Nationalist Volunteers Committing ‘ISIS-Style’ War Crimes»“進んで‘ISIS風’戦争犯罪を行っているウクライナ民族主義者達”、Newsweek、2014年9月10日。
[9] マルチン・マモン、«In Midst of War, Ukraine Becomes Gateway for Jihad»“戦いのさなか、聖戦の出入り口となったウクライナ”、Intercept、2015年2月26日。
[3] マルチン・マモン、«Isa Munayev’s War: The Final Days of a Chechen Commander Fighting in Ukraine»“イサ・ムナーエフの戦争: ウクライナで戦うチェチェン人司令官の最期の日々”、Intercept、2015年2月27日。
[4-6] マルチン・マモン、“戦いのさなか”、前掲書中
[7-9] マルチン・マモン、“イサ・ムナーエフの戦争”、前掲書中

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2015/05/03/isil-in-ukraine-america-agents-chaos-unleashed-eurasia.html

 

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コメント
 
01. 2015年5月07日 12:29:57 : RTWWw8j8P6

なるほど混乱の種蒔き過ぎて自分も混乱しているんだな。


02. 2015年5月07日 21:04:28 : yUDqv3T4uU
宣伝戦術の中に混乱を作り出せ、というのがあるぞ。

03. 2015年5月09日 14:53:31 : vhWGyTHHDs

辛うじて自国の情報機関が機能している国家からすれば、上記の一文からの帰結はこのようになろう。

各国の情報機関同士で情報を交換しあえば、自国のために働くインフォーマント達の生命が危険に晒されるか、二重スパイへの転化の可能性が高くなる。よって、他国との情報交換はしても、してはならない。

イスラム過激派は、自由にヨーロッパ内を移動でき、野放し状態におかれているに等しい。

おまけに資金は潤沢であろう。


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