親が健在な子供たちでさえ 情け容赦なく飢餓は襲ったと言うのに
孤児となった子供たちなど 生きていく事さえ奇跡と言える 終戦直後の飢餓地獄だった

【多くの日本国民が 戦争及び軍国主義体制を否定するのは、連合国による刷り込みが原因か？】

このテーマは、必ずと言って良いほど 「ウヨサイト」や「右派論客」が取り上げております

確かに、連合国による日本軍の悪事を強調する事によって 日本人の憎悪を軍部や体制側に持っていき
連合国に対する復讐心を起こさせないようにという目的で 日本人の歴史観に介入しようとした形跡は
随所にあり、刷り込みが有った事だけは 間違いなく事実でしょう

しかし、それが　日本人の歴史観 戦争観に与えた影響となると、「微々たるものでしかなかった」
と、言わざるを得ません

なぜなら、連合国によって日本軍の加害事実が暴露される遥か以前から日本国民は
軍や体制側の人間に対して あるいは戦争そのものに対して、“怒りと憎悪”を限りなく高めており
連合国の刷り込みなんて“まったく必要ない”ほど、日本国民は軍人や指導者たちに怒りをぶつけていました
職業軍人やその家族なんかは、ＧＨＱが進駐してくる前から 人々から 石を投げつけられるなどの行為は
とっくに始まっておりました

そう、日本人が戦後　軍や軍国主義体制に対して、怒りと憎悪を集中させた“本当の理由”は

�@、戦後の極端な食糧難、道端の草木をかじる文字通りの飢餓地獄

�A、戦後になって初めて明らかになる 日本各地の悲惨極まる戦争被害

�B、被害は小さく、戦果は誇大にという 例の嘘だらけだった大本営発表

�C、戦死よりも餓死の方が多かったという 悲惨でお粗末な兵站

この４点の方が 遥かに大きく、南京虐殺や従軍慰安婦などの“外国に対する加害行為”などは
確かに良くない行為ではあるものの、石をぶつけるほどの怒りや憎悪は買っていない訳です

国民の怒りと憎悪の 真の原因は　「外国への加害」 などではなく、「日本国民の壮絶な被害」 なのです。