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「イスラム国」は目的でなく手段
http://japanese.ruvr.ru/2015_02_09/282774502/
過激派「イスラム国」がイラクとシリアに広げる勢力範囲は英国領土に匹敵する。戦いは牛の歩みである。米国を筆頭とする有志連合による空爆も効果にとぼしい。専門家も「イスラム国」の設立理念の遂行が巧妙なことに舌を巻いている。
2014年、「イスラム国」はイラク、シリアへの大規模な進軍を開始、「カリフ帝国」の建設を宣言した。「イスラム国」はグローバルなイシューとなった。しかし、宗教的な情熱ひとつで、これだけの強大な軍事組織が出来るものだろうか。否、ここには、強い力をもつ複数の国家の加担があったのだ、と戦略研究所のウラジーミル・イワネンコ氏は語る。
「ガーディアン紙やロイター通信など権威あるメディアによれば、そこには米国、英国、イスラエルの特務機関の加担があった。それから、そもそも「イスラム国」がアル・カイダの支部を基礎に発足したことを思えば、一部アラブ国家の加担もあったことだろう。いま米国とイランの対立が激しい。イランの立場が至る所で弱まっている。イラクでも、シリアでも。そのことも、米国とイランの対立と無縁ではあるまい。「イスラム国」は至る所で特異な活動を展開している」
「イスラム国」は2006年、イラクで誕生した。軍事科学アカデミーのウラジーミル・プロフヴァチロフ氏によれば、「意味深なことに、まさにこの2006年という年に、米国の「中東再編」が活発化したのだ」。
「2006年、「新中東地図」なるものが公表された。軍事戦略や地政学の専門家として著名なラルフ・ピータース氏の手になるものだ。添付論文「血塗られた国境」とともに、米誌「アームド・フォース」に掲載された。彼によれば、現在の国境は恣意的に引かれたもので、公正を欠いている、だから公正になるように、地図を塗り替えなければならない。こう彼は主張し、その地図を実作してみせた。見ると、イラクはスンニ派地域とシーア派地域で分断されている。サウジアラビアも分断されている。自由クルディスタンなる国がある。地図が公表された後日、当時のコンドリーサ・ライス国務長官は、この考えはワシントンの気に入った、と述べている」
この壮大な計画を実現するためには、中東に揺さぶりをかけるための道具立てが必要だった。第一の道具が「アラブの春」。第二が「イスラム国」だった。ウラジーミル・イワネンコ氏は言う。「あれほど強大な組織が「自然に」生じることはない」。
「自らの創設者の利益を守り、推進していくために必要とされているのだろう軍事的・テロリスティックな方法論が策定されつつある。しかし、それらはほぼ全て破壊され、こうした組織はしばしば、銃口を自らの創設者の方に向けるものだ。「イスラム国」も同じだ。彼らはいま、アラビア半島に勢力を拡大しようとしている。しかしそれでもやはり、こうした組織は完全に統制を欠くまでには壊れないのである。創設者との何らかの接点は残るのである。彼らに対して行われる中途半端な方策は、こうしたことから来るのである」
「イスラム国」のケースでは、全てのことが、創設者の描いたシナリオに反する方へ進展している。「イスラム国」は、欧米を筆頭とする非イスラム世界の全体と戦争する、と息巻いていた。オバマ大統領は口を酸くして、「イスラム国」は世界の脅威ナンバー1であり、米国こそが彼らの敵ナンバー1である、と語ってきた。ただし、実際に戦闘を行っているのは、大半がシリア軍およびイラクのクルド人たちであり、オバマを総大将とする有志連合軍は二列目を占めるに過ぎない。
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