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今年最後の永田町徒然草
http://www.liberal-shirakawa.net/tsurezuregusa/index.php?itemid=1742
15年12月30日 永田町徒然草
今年もあと一日となった。今年は戦後70年ということもあって、先の戦争や戦後について多くの人たちが、想いを新たにした。その想いを逆なでして、安保関連法案の審議があった。私も何回となく国会正門前の抗議行動に参加し、また新宿歩行者天国のデモにも参加した。安保関連法案の内容は言わずもがなだが、最後のあの審議打ち切りはなかった。民主主義・民主政治において最も大切にされなければならないのは、手続きであり取り運びである。
永田町徒然草もたぶん安保関連法案に関する記述が一番多かったのではないか。安保関連法案の結末があのようだったので、いよいよ問題は来年の参議院選挙に舞台を移すことになる。この推移を私は正しいことと考えている。議会制民主主義は、自らの政治的意思を自分たちに代わって議会において行動してくれる議員が存在することによって、はじめて多くに国民に是認されることになる。
国政には多くの課題がある。それはジグソーパズルのように複雑に絡み合っている。ときには想定していなかった課題が起こってくることもある。「国会議員と有権者との関係は、“委任”か“代表”か」という専門的な議論がある。少なくともひとつの問題に対する委任でないことだけは確かである。そうすると何を基準にして議員を選出するかという困難な問題が生ずることになる。
公約というのがいちばん重要な判断基準となることは疑いないが、最近の政治においても公約というモノがあまり当てにならないという実情であった。そうすると選挙の際のいちばん確かな判断材料となるのは、候補者の所属政党や基本的価値観ということになる。こうなるとまた厄介な問題となるが、「端的にいうと憲法に対する基本的考え如何」ということになるのではないか。
なぜならば憲法は国政の諸問題に具体的な判断基準を述べているからである。“憲法尊重か、憲法改正か”は、やはり大きな判断基準にならざるを得ない。参議院選挙・選挙区選挙の一人区における候補者調整が大きな問題となっている。今度はこの一人区が32(県)もあるのだ。この一人区すべてで野党統一候補が擁立できれば、参議院選挙の予測は野党に圧倒的に有利となる。野党の正念場はここにある。
臨時国会を召集しなかった関係で、確か正月明けの4日から通常国会が始まる筈である。平成6年の細川内閣以来のことである。当時細川内閣は押せ押せの状態であったが、この年の4月8日に退陣することになった。歴史は繰り返すという。安倍首相もハイテンションである。野党は心して質の高い国会質問を安倍内閣にすることが重要である。そこに道が開ける可能性がある。
昨夜は白川勝彦法律事務所の忘年会であった。スタッフ全員が頑張ってくれたお陰で、白川勝彦法律事務所も何とか乗り切ることができた。娑婆全体は極めて不景気である。その中でどの事業所も経営を守ることは容易ではないのだ。景気が良い、儲かっているなどと言っているのは、マスコミと大企業だけである。円安になった関係で、ドルベースの一人当たり国民所得は大幅に低下した。その代わりとして、大企業が持っている数百兆円の内部留保としてあのだ。何故これが問題にならないのであろうか。
債務整理という仕事の関係で、今日30日まで白川勝彦法律事務所は仕事であった。午後5時過ぎにすべての仕事を終えて、皆で年越しそばを食べて早めに帰宅した。来年は4日から仕事である。久しぶりに“引き締まった正月”である。私も4日間、じっくりと“正月休み”を取るつもりである。遠出の予定はない。これが今年最後の永田町徒然草となる。一年間のご愛読を感謝し、来年もよろしくお願いする次第である。
それではまた。
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