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「角栄を超えた!」この年末、安倍首相が怖いぐらいにご機嫌すぎる理由
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47130
2015年12月26日(土) 歳川 隆雄「ニュースの深層」 現代ビジネス
■編集部署も驚愕した調査結果
最近、安倍晋三首相はすこぶる上機嫌である。理由はいくつもあるが、そのうちの一つは『朝日新聞』が実施した世論調査の結果である。
正確に言えば「世論調査」ではない。調査の対象が自民党の党員・党友であったので「意識調査」である。実に興味深い調査結果が同紙の11月30日付朝刊に掲載された。
憲法改正を党是とする自民党だが、回答した党員・党友1245人のうちの34%が「早く実現した方がよい」、57%が「急ぐ必要はない」だった。ところが、「歴代の自民党総裁の中で、最も評価する総裁は誰ですか。1人だけあげてください」という質問に対しての回答は、19%で改憲論の安倍総裁が第1位という結果となった。
因みに、第2位(17%)は小泉純一郎で、以下第3位(16%)が田中角栄、第4位(5%)は中曽根康弘、第5位が(3%)佐藤栄作と池田勇人である。その他、大平正芳、竹下登、橋本龍太郎、小渕恵三、岸信介、三木武夫、麻生太郎、福田康夫が各々1%。
安倍現総裁(総理)、小泉、田中両元総裁(総裁)の3人が断トツで、たとえ「現職バイアス」があるにしても安倍首相が堂々第1位となった。この結果は、同紙世論調査室も事前に予期していなかったとみえ、仄聞したところによると、報道・編集部署も仰天したという。
同紙調査結果を踏まえて本記を書いた山下剛、円満亮太両記者の分析が、まさに興味深いのだ。以下、同記事を引用する。
「今回の自民党員意識調査では、歴代総裁で安倍首相を最も評価する層と、田中角栄元首相を最も評価する層との間で、政策や党運営についての考え方に開きがあることがうかがえた。」
その通りだと、筆者も思う。昨今の「角栄本ブーム」、例えば『田中角栄100の言葉〜日本人に贈る人生と仕事の心得』(別冊宝島)が25万部を超えるベストセラーとなっていることからも、「英雄待望論」が現在の日本に根強く存在していることを示している。
アベノミクスの成否、是非は別にして、現下の大都市と地方、大企業社員と非正規従業員などの格差が拡大する中で、確たる政治信念を抱く安倍首相が強いリーダーシップをもって進める「安倍政治」に不安を感じる、反発する、失望する人たちが「角栄的なるモノ」に惹かれるのだろう。
まさに『朝日』記事にある「イデオロギー色の強い政策を掲げる安倍氏に対して、『日本列島改造論』を掲げた田中氏は公共事業を通じた富の再配分を前面に出し」たから、アンチ安倍が角栄贔屓に傾斜するというのは皮相な見方である。
■やっぱり憲法改正に打って出るのか?
「角栄政治」の本質は、やはりバラマキである。財政再建と経済成長の二兎を追わなければならない現在の日本にとって喫緊の課題はやはり経済・景気であり、海外の投資家も安倍政権の「コンシステンシー」、即ち経済優先主義の一貫性と政策の堅実性を見ている。
そして長期政権による政治安定と経済再生を期待して日本株の押し目買いを続けてきたのだ。
一方、『朝日』調査にあるように、「安倍評価層」では憲法改正を「早く実現した方がよい」45%と「急ぐ必要はない」44%が拮抗し、「田中評価層」では「急ぐ必要はない」57%に上ったことは看過すべきではない。
リアリストである安倍首相は、この結果をきちんと胸に刻み込んでもらいたい。そして、来夏の参院選(場合によっては衆参ダブル選挙)が、仮に自民、公明両党が圧勝という結果になったとしても、在任中に憲法改正に打って出るようなことはないと思いたい。
かつて安倍番だった先述の山下記者など当時の番記者数人が、記事掲載直後に首相公邸に招かれて酒食を共にしたと聞く。安倍首相はその席で終始上機嫌で、意気軒昂だったとも。危惧に終わればいいのだが。
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<興味深い>自民党員世論調査「改憲急ぐ必要ない57%」「憲法9条変えない方が良い43%」「最も評価する総裁は?安倍総理…
http://www.asyura2.com/15/senkyo197/msg/371.html
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