共産党の志位和夫委員長は２４日、来年１月４日に召集される通常国会の開会式に、党として初めて出席する方針を大島理森衆院議長に伝えた。開会式での天皇陛下の発言や儀礼上の形式が「憲法の主権在民の原則から逸脱する」として、現行憲法下の６８年間にわたり、欠席していた。

　また、志位氏は同日の記者会見で、特定秘密保護法に基づく参院情報監視審査会に委員を出す意向も明らかにした。委員配分は会派の議席数に応じて決まる。維新の党の分裂で共産に割り当てられる可能性が高くなっている。「現実路線」を相次いで打ち出すことで、無党派層の支持拡大を目指す狙いがある。

　志位氏は会見で方針転換について、「天皇の開会式のお言葉に以前は政治的発言が含まれていたが、その後儀礼的・形式的になり憲法上の問題がなくなった」と説明。「欠席を続けた場合、天皇制に反対しているとのいらぬ誤解を招く」とも述べた。天皇陛下が一段高い席からお言葉を述べる形式は今後も是正を求めるという。

　同党によると、１９４７年の現行憲法下初となる国会では一部の同党議員が視察のため開会式に出席したが、その後、党全体で欠席する方針を確認。以降、同党議員は開会式の間は国会内で待機していた。【田所柳子】

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